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株式会社あじかん

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掲載日: 2011 年 1 月 24 日

Microsoft® Enterprise Subscription Agreement の採用で、
ライセンス管理コストの低減とライセンス、バージョンアップ コストの平準化を実現。
さらに、クライアント PC の調達コストを 1/2 に低減し TCO を大幅に削減

株式会社あじかん

株式会社あじかん

広島県広島市を本社とし、トップ クラスのシェアを誇り、玉子焼類を中心に業務用食品の製造・販売を行う株式会社あじかんでは、各部門ごとに個別に導入されたシステムのリプレースとデータの一元化を 7 年かけて実施し、その最終段階として、従来、ボリューム ライセンスだったクライアント PC のライセンス契約をマイクロソフトの ESA (Enterprise Subscription Agreement) を採用することによって一元化。これによってライセンスとライセンス管理コストの低減だけでなく、ライセンスとバージョンアップ コストの平準化による容易な年度予算化を実現。さらに ESA の採用によってハードウェア調達の自由度が高くなり、結果的にクライアント PC の調達費用を従来比 1/2 の低減させることができ、TCO (Total Cost of Ownership) の削減に大幅に貢献できました。

<導入の背景とねらい>
全社的に統一のとれていないシステムが効率化やコスト削減を阻む
データの一元化を推進し、TCO の削減を目指す

株式会社あじかん
取締役
業務推進本部長 兼 経営管理部長
樋口 研治 氏

全国 34 か所の営業所と 4 工場、さらに中国に 2 工場を有する株式会社あじかんは、惣菜をメインにした中食産業におけるトップ クラスの食品企業です。同社の業務内容について、株式会社あじかん 取締役 業務推進本部長 兼 経営管理部長 樋口 研治 氏は次のように語ります。

「当社では惣菜を中心とした中食市場に商品を提供していますが、一番の強みは創業から作り続けている玉子製品で、すり身製品とかんぴょう製品がそれに続きます。特に玉子焼類とかんぴょう製品のシェアでは業界トップ クラスになります。取り扱い商品は 7,000 種類以上ありまして、スーパー マーケット、コンビニエンス ストアへの卸しが全体の 7 割を占めています。当社では新商品の開発に力を入れており、高い品質と味覚を維持しつつ最近の小袋化などの市場ニーズにきめ細かく対応する商品が強みになっています」。

惣菜などの中食市場は、単価が安いこともあり、昨今の経済事情から競争も激しく非常に厳しい市場になっています。そのような中でも成長を遂げている同社の秘密は、お客さまとの信頼関係の構築だと樋口 氏は語ります。

「当社は利益優先主義ではなく、お客さまや取引先との信頼関係を作ることがもっとも重要なことだと考えています。また、当社は『人』を大事にする会社で、利益だけでなく社員の幸せ、満足度も重視しています。それによってお客さまの満足度が向上すると考えているからです。お客さま、取引先、社員のそれぞれが満足できる『三方良し』という発想で、それぞれに対してよりよい信頼関係を築くことが成長の基本だと考えています」(樋口 氏)。

同社では、IT 化に早くから取り組んできましたが、以前から利用しているオフィス コンピューターを中心としたシステムが企業規模の発展にともなってその処理能力に問題がでてきました。また、部門ごとに IT システムを個別に導入していたため、全社的な統一がなく、効率的な運用や効果的なデータの利用ができなくなっていました。そこで、7 年前から同社の IT システムの抜本的な見直しに着手したのです。この経緯について、樋口 氏がさらに語ります。

「1 個数百円で数千種類ある商品を 330 億円分販売しているので、そのデータ数は膨大なものになります。しかし、これを処理するシステムは 10 数年前に導入したオフィス コンピューターであるため、その処理能力に無理が出てきたということがシステム改変の理由の 1 つです。特に会計システムについては、早急に対応する必要がありました。従来の会計システムは会計仕訳が自由にできてしまうようなシステムで、企業コンプライアンス上問題があったからです。また、部門ごとに個別にシステムを導入していたため各システムに統一性がない上に、次々にシステムを追加していたので、効率的な運用やメンテナンスが行えていませんでした。そこで、まず、データの一元化を目指して全体的なシステム改変を検討したのが、今から 7 年前でした」。

株式会社あじかん
経営管理部
情報システム課
岸本 利則 氏

また、物流システムの見直しという観点からも、システムを改変する必要も出ていました。株式会社あじかん 経営管理部 情報システム課 岸本 利則 氏が振り返って語ります。

「システムの見直しをはじめた当時は、営業、生産、経理とそれぞれ個別のシステムがあって、どれも単体で導入してたために、相互に情報をつなげるシステムがなかったのです。しかし、事業が順調に成長する中で、物流システムの導入が必要になってきたこともあり、こうしたシステムを改変する必要が出てきました。物流は会社全体の情報が連携していないと効率が悪く、コストに跳ね返りますので、現実的な問題として物流コストの削減も含めて全体のシステムを見直すということもありました」。

こうして、同社では、7 年間にわたりデータの一元化を進め、システムの改変とデータの一元化を完了しました。岸本 氏が続けます。

「まだ、一部のシステムではオフィス コンピューターが使われていますし、すべてのシステムを統合したというわけではないのですが、データの一元化を行うことができました。また、会計システムでは、会計基準への柔軟な対応などの企業コンプライアンスに対応することができました」。

現在、同社では 7 年計画の最後のフェーズに来ています。この最後のフェーズの目的について樋口 氏が語ります。

「システム自体の見直しとデータの一元化がほぼ達成された今、これらを活用して効果を出すという時期に入っているといえます」。

このシステム改変の目標の 1 つが TCO の削減でした。

<導入の経緯とシステム概要>
ライセンス コスト、管理コストの削減のため、
ライセンス形態を見直して ESA を採用

同社のシステムは、まだオフィス コンピューターを利用しているものもありますが、多くのシステムで Windows® を利用しています。

「Windows については、クライアントとしては Windows® 3.1 の時代から使っていました。サーバーとしては、情報系データベース サーバーやユーザー管理といったことで、Windows® NT の利用を始めました。今回の改変では、2005 年に経理システムの Windows Server® 2000 へのリプレースから始めて、翌年に生産システムと営業システムをリプレースしました。現在、サーバーは Windows Server® 2003、Windows Server® 2008 をさまざまな用途で使用しています。クライアント PC は約 600 台あり、クライアント OS はほぼ Windows® XP、アプリケーションは、Microsoft® Office 2003 Editions で統一されています」(岸本 氏)。

株式会社あじかん
経営管理部
情報システム課
石井 孝徳 氏

同社では、今回のシステム改変の効果の一環としてライセンス管理に注目しました。株式会社あじかん 経営管理部 情報システム課 石井 孝徳 氏が語ります。

「当社では、従来、クライアント OS である Windows XP は PC 購入時にハードウェアに付帯する形で、Office 2003 については、ボリューム ライセンスで購入していました。一部、買い取りやレンタルもありますが、これらの場合はその都度ライセンスを購入していましたので、約 600 台のライセンスの管理とバージョンアップなど、その管理が煩雑でした。また、バージョンアップがあった場合に、既存のシステムが動くかどうかといった不安がありました。こうした課題に対して、包括的にライセンスを管理できる Enterprise Subscription Agreement というライセンス形態があることをマイクロソフトさんに教えてもらい、支払いの平準化ができる上に、ライセンス管理やバージョンアップが容易なので、それなら、こうした不安や管理をできるだけ解消できるのではないかと採用を検討したのです。ちょうど、2010 年は 200 台くらいのリース アップがあったので、この機会にライセンス管理も一元化しようとしました」。

同社が ESA 導入の検討をはじめたのは、2009 年 9 月からでした。岸本 氏が当時を振り返ります。

「2009 年の 9 月からライセンス購入方法の提案があったのですが、ESA と EA との比較をした結果、ESA の方が支払いの平準化が可能だったため ESA にしました。当社では年末に予算を作るのですが、それに合わせて Windows® 7 Enterprise と Microsoft® Office 2010 Professional を包括的に契約する検討をしました。ライセンスの管理やメンテナンス面で包括契約にしたいという要望はどこでもあると思うのですが、導入のタイミングが問題です。今回はちょうどリース アップの台数が多い時期にあたったということ、ESA がコスト面で適していたことが導入のポイントになりました。また、現在のシステムは Windows XP と Office 2003 の組み合わせですが、ESA 契約により、PC の導入サイクルに引きずられることなく、バージョンアップが可能な点で、Windows 7 Enterprise と Office 2010 Professional に製品決定しました」。

EA (Enterprise Agreement) は、全社で導入しているソフトウェアのライセンスを包括的に契約して永続的に権利を保有するライセンス形態です。それに対して、ESA (Enterprise Subscription Agreement) は、基本的には EA と同様の包括的契約になりますが、契約した期間内のみの非永続的利用権であるところが異なります。EA 同様に Software Assurance 付きなのでアップグレード権による無償アップグレードがいつでも可能です。また、年度ごとに契約料金を経費として支払う形になるので、ライセンス予算の平準化とともに、バージョンアップ費用を心配する必要もありませんし容易に予算計上することが可能です。

「情報システム課の少人数で約 600 台のライセンスを管理しているのでその管理工数を削減したかったということと、内部統制の観点から購入台帳による突き合わせによる管理で十分という意識ではなく、きちんと一元管理するという企業コンプライアンスに準拠した管理が ESA によってできるようになりました」(石井 氏)。

<導入の効果>
ライセンス コストとライセンス管理コストの削減だけでなく、
クライアント PC の調達コストも削減

こうして、2010 年 4 月に約 200 台のリース アップと同時に ESA が導入されました。導入後の管理工数の変化について石井 氏が語ります。

「今まではリース管理台帳を使って 1 対 1 での確認作業を少ない人数で行わなければならなかったのですが、ESA の導入でそれがなくなり、管理工数はかなり減りました。また、ライセンス管理をしていても、解釈の違いなどで知らず知らずのうちにライセンス違反になってしまったというケースもあるようですが、包括契約なのでそういう心配がないという安心感があります。また、バージョンアップが容易になったことと、いつでもバージョンアップできるというのも大きなポイントです。新しいバージョンが出ても、ESA ならいつでも好きなときにバージョンアップできるので、きちんと検証してからバージョンをあげるということが可能になりましたし、バージョンアップ時に一時的に費用が発生するということがなくなり、バージョンアップ費用の平準化が可能になりました」。

さらに、ESA の採用によって、クライアント PC の調達コストも低減することができました。岸本 氏が続けます。

「ESA で包括契約したもう 1 つのメリットとして、PC 調達コストの削減があげられます。ソフトウェア ライセンスとハードウェアの購入を分けることができましたので、PC の調達方法をリースに限定する必要がなくなり、より安い PC をさまざまな方法で調達できるというメリットが出てきました。ソフトウェア費用が平準化できただけでなく、PC の調達方法の自由度が高くなり、結果的に調達コストの削減につながっています。ですから、TCO も下げることができています。PC 購入コストだけ見れば、従来の半額くらいになっています」。

ESA の導入は、当初のライセンス コストの平準化とライセンス管理コストの削減というだけでなく、ハードウェアの購入コストの低減にもつながったのです。

「現在は、これまで構築してきたデータの一元化にともなうシステム改変を活用してどのような効果を出すかというフェーズなのですが、そういう意味でも ESA の導入は大きな効果を出すことができていると思います」(樋口 氏)。

<今後の展開>
BI システムなど一元化したデータの活用や、
仮想デスクトップも視野に入れた次期システムを検討

ESA の導入によって、7 年間におよぶシステム改変の最終フェーズでコスト面で大きな効果が出ていますが、同社ではさらに、Windows を活用した今後の展開も計画中です。樋口 氏が語ります。

「今後、計画している課題としては、データが一元化されたので蓄積された情報を経営判断できるデータとしてアウトプットできるようにすることがあります。現在でもある程度は実現していますが、これをさらに発展させ、経営に役立つ情報をすぐに見ることができるようにデータ分析や「見える化」を進める必要があります。当社では、今後、食品のネット販売を行う可能性がありますので、よりスピーディな情報のアウトプットが必要になってきます。マイクロソフトの BI などを使ってそうしたシステムを構築していければと思っています」。

また、ライセンス形態の変更で大きな効果を上げることができた同社では、今後もマイクロソフト製品を包括的に活用して、より効率的でリーズナブルなシステムへの移行も検討中です。

「今回の ESA 導入では、マイクロソフトさんからさまざまアドバイスをいただけたので、大きなメリットになっています。ESA による包括契約は今まであまり身近ではなかったのですが、いろいろとお話をお聞きして非常に勉強になったと同時に、当社のような企業には最適なライセンスではないかと思いました。今後は、Windows 7 への移行やサーバーの管理システム、仮想デスクトップ環境なども視野に入れた展開をしていきたいと思っています」(石井 氏)。

石井 氏が語るシステム面での今後の展開としては、さらなる効率化と運用管理コストの低減を目指して、Windows Server 2008 R2 へのリプレースや Hyper-V 2.0 での仮想化によるサーバーの統合、Microsoft® System Center Virtual Machine Manager を利用した仮想環境上の効率的なサーバー管理があります。さらに、Windows 7 の導入と Microsoft® Application Virtualization (App-V) によるアプリケーションとクライアント PC の標準化に加えて、セキュリティ面では、外部での PC 利用を想定しての BitLocker による暗号化を検討しています。こうした先進環境を現在、同社では次期 IT 化計画として策定しているところです。

同社の成長を支えるシステムには、マイクロソフト製品の柔軟性のあるスケーラビリティとコスト パフォーマンスが寄与しています。また、同時に、ESA 利用における同社の導入効果は中堅企業におけるライセンスのあり方について示唆に富んだものと言えるでしょう。

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ソリューション概要

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導入メリット

  • 異なる社内システムにおけるデータの一元化を実現
  • ボリュームライセンスから ESA による包括契約によるライセンス コストの削減
  • ESA によるライセンス管理の効率化
  • ESA 採用でクライアント PC 調達の自由度があがり結果的に調達コストが従来比 1/2 に低減

ユーザーコメント

「マイクロソフト製品については、対応ソフトが豊富だということが大きいですね。これは大きな安心感になっています。また、ESA は複雑なところもありますが、切り替えのタイミングと切り替えの仕方で非常にメリットがあると思いますので、ぜひお勧めしたいです。今後も Windows を中心にして社員が使いこなせるシステムを構築して会社の可能性を広げていければと思っています」

株式会社あじかん
経営管理部
情報システム課
岸本 利則 氏

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