文京区

掲載日: 2010 年 2 月 16 日
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ソリューション概要

プロファイル
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文京区 (区長 成澤廣修) は、江戸の頃から、「昌平坂学問所」を中心に学問が盛んであった「文の京 (ふみのみやこ)」。古くは松尾芭蕉に滝沢馬琴、そして明治の時代からは坪内逍遥に始まり、森鴎外に夏目漱石、樋口一葉に石川啄木など、東京帝国大学を中心として数多くの作家や詩人たちが同区に集い、すぐれた作品を世に送り出してきました。現代においては、アミューズメント施設も人気を博し、ますます、人と文化の集う町として発展しています。

ソフトウェアとサービス
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Microsoft Exchange Server 2007
Microsoft Office SharePoint Server 2007
Windows Server 2008
Microsoft System Center Configuration Manager 2007
Microsoft System Center Operations Manager 2007
Microsoft Forefront Security for Exchange Server
Microsoft Forefront Security for SharePoint
Microsoft Office Outlook 2007

パートナー製品
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Log Audit Tracker for Ops Manager (LAT)
(株式会社ディアイティ)

メリット
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Exchange Server + SharePoint Server を導入して電子メール環境とポータル サイトを刷新。それぞれに専用のセキュリティ ソリューションをつけることで、より安全かつ信頼性に優れた情報共有環境を実現
Active Directory を活用することで認証基盤を整備し、シングル サインオンを実現。ユーザー管理を一元化することで、人事異動に伴うメール ID や サーバー ID などの移行作業を効率化
System Center Configuration Manager 2007 を導入することで、セキュリティ パッチを、職員が使用するすべての PC に対して自動的に配信するしくみを実現
System Center Operations Manager 2007 と Log Audit Tracker for Ops Manager の監査ログ収集機能を活用
Windows Server 2008 の NAP により、セキュリティ基準を満たさない PC の庁内ネットワーク接続を制限


ユーザーコメント
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「私たちの構築したシステムのすべては、より円滑な住民サービスの提供を進めていただくためにあります。そのために、最善のソリューションを、適切な価格で調達・構築する必要があります。おかげさまで今回構築したシステムは、無事に安定稼働しています」

文京区 企画政策部 情報政策課長
松井 良泰 氏


「情報共有の促進」「セキュリティの強化」「運用管理の効率化」の 3 つを要件として、庁内業務を支える情報基盤を全面的に刷新

*文京シビックセンター
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文京シビックセンター
文京区では、住民サービスの一層の向上を目指して、2009 年に情報システムを大幅に刷新。「情報共有の促進」「セキュリティの強化」「運用管理の効率化」という 3 つの要件を満たすべく、事前の入念な調査に基づく入札を実施した結果、選ばれたのは Windows Server 2008 をはじめとする、マイクロソフトの最新のサーバー製品群でした。


<導入の背景とねらい>
「機能アップ」と「安定性の向上」の両面に期待して、最新のサーバー製品を採用


東京 23 区のほぼ中心に位置し、歴史と文化に恵まれた「文の京 (ふみのみやこ)」文京区。その名にふさわしく、大学などの教育機関が数多くあるだけでなく、江戸の文化を偲ばせる史跡が残されています。落ち着いた趣と、地下鉄やバスなどの公共交通網が整備された利便性の高さがバランスよく成立し、区民はもとより、教育機関や文化施設などを訪れる人々の生活を豊かにしています。

その文京区では、2009 年にサーバー ハードウェアの保守契約切れなどの理由により、情報系システムの更新時期を迎えました。
この情報システムの更新に際し、文京区 企画政策部 情報政策課では、「情報共有の促進」「セキュリティの強化」「運用管理の効率化」という 3 つの要件を満たすべく事前の念入りな調査を行ったうえで、全面的なシステムの刷新を行うことを決定しました。

松井 良泰 氏
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文京区
企画政策部
情報政策課長
松井 良泰 氏

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「今回のシステム選定に際して、一番重視したのは "安定性" です」と、文京区企画政策部情報政策課長 松井良泰氏は振り返ります。「住民サービス、庁内業務を円滑に行うためには、電子メールなどのトラブルは絶対に許されません。そのためにシステムを全面的に見直しました」。
このシステム刷新に際して文京区が採用したのは、64 bit 版 の Windows Server 2008 や、Microsoft Exchange Server、Microsoft Office SharePoint Server などの最新バージョンのマイクロソフト製品群でした。これは、従来、情報共有基盤として Lotus Notes を活用してきた文京区にとっては大きな変化でした。

さらに、システム更新の内容の検討を行った時点では、既に広く普及している Windows Server 2003 R2 を採用するという選択肢も考えられましたが、「あえて最新の製品を選んだ」と企画政策部情報政策課 加藤勝氏は説明します。
「確かに、出始めの製品を採用することを避ける気持ちもあります。しかし以前、Windows NT Server と当時最新の Windows 2000 Server のどちらを導入するかで迷った際に、実績を考慮して Windows NT Server を採用したことがあるのですが、後から Windows 2000 Server の機能が大幅にアップしているうえに、安定性も高いという事実を知ったという経験がありました。今回の選定では、その教訓を踏まえて、迷わず最新の Windows Server 2008。それも、パフォーマンスに余裕のある 64 bit 版を導入しました。今回の刷新にあたっては、5 年以上使い続けることを前提に選定を行いましたのでパフォーマンスの高さも重要だったのです」。
この情報システムの刷新は、2009 年 1 月に構築が完了し、正式にサービスインされています。

<システムのポイント>
Exchange Server + SharePoint Server を中心として安全・安心な情報共有基盤を実現


文京区が現在活用している情報系システムの概要は、下記の通りです。
・Exchange Server + SharePoint Server を導入して電子メール環境とポータル サイトを刷新。
・Active Directory を活用することで認証基盤を整備し、シングルサインオンを実現。ユーザー管理を一元化することで、運用管理を大幅に効率化。
・System Center Configuration Manager 2007、System Center Operations Manager 2007 ならびに Forefront ファミリー製品を導入し、セキュリティを強化。

木住野 弘明 氏
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文京区
企画政策部
情報政策課 主査
木住野 弘明 氏

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文京区では、こうして「情報共有の促進」「セキュリティの強化」「運用管理の効率化」という 3 つの要件に沿ったシステムを構築しましたが、それは旧来のシステム環境を捨て去る、大がかりなシステム再編となりました。
この決断に至った理由について、同課 主査 木住野弘明氏は「まず情報共有基盤の刷新が求められていた」として、次のように説明します。

■ 要件 1 : 情報共有の促進
「従来のシステムは、4 年間使い続ける中でシステムが老朽化して、日常業務にまで影響していました。特にメールシステムは週に 1 回ぐらいの割合で止まっていたのではないでしょうか。
Lotus Notes の Web 版を利用していましたが、近年はメールの遅延、スパムメールの増加など、不具合が頻発し、メールの送受信に支障が出ていました」。
こうした問題を繰り返さないことを前提にシステムの選定を行った結果、選ばれたのが Exchange Server と SharePoint Server でした。
このシステム変更に併せて、職員が使用するメールソフトも Microsoft Office Outlook 2007 に変更され、操作性が大幅に向上しました。
「事前に導入研修会も行っていましたが、実際の導入後には、それなりに問い合わせが来るだろうと覚悟していました。しかし、驚くほど、電話が鳴らなかったですね」と加藤氏が振り返ると、「職員がふだんから自宅の PC でも利用している Outlook に慣れ親しんでいたことが大きいと思います」と木住野氏も続けます。
このほか、ポータル サイトも、従前のインターフェイスを継承して、職員が迷わずに情報にたどり着けるように配慮して公開。さらに容量不足となっていたファイル サーバーも拡充・整理されるなど、目的の 1 つである「情報共有の促進」を支える基盤が完成しました。

加藤 勝 氏
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文京区
企画政策部
情報政策課
加藤 勝 氏

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■ 要件 2 : セキュリティの強化
第 2 の要件である「セキュリティの強化」について、Active Directory を活用して認証基盤を整理し、ユーザーを一元管理できる環境を整えるとともに、System Center Configuration Manager 2007 を利用して、「セキュリティ パッチを、職員が使用するすべての PC に対して自動的に配信するしくみを実現できたこと」が一番のポイントであると松井氏は話します。
このほか、セキュリティ強化の一環として、System Center Operations Manager 2007 の監査ログ収集機能によって、効率的かつ安全に、すべてのシステムのアクセスログ データを収集できる環境を実現しています。この監査ログ収集には、Operations Manager 2007 の機能を拡張する「管理パック」の 1 つである「Log Audit Tracker for Ops Manager (LAT)」を採用。Operations Manager 2007 単体では実現できなかった "操作履歴"、"USBデバイス、ドライブの監視" などに加え、クライアント PC 監査に必要な情報を収集し、そのレポートを自動作成できるようになっています。
また、日常のコミュニケーションを支える重要なインフラである Exchange Server と SharePoint Server のセキュリティを高めるために、Forefront Security for Exchange Server と Forefront Security for SharePoint を採用。マルウェアやスパムメールの脅威に対する備えと、共有ドキュメントの安全性を高めています。そして、このシステムがサービスインして以来今日まで、大きなトラブルは 1 回も発生していないといいます。

■ 要件 3 : 運用管理の効率化
土方 幸弘 氏
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文京区
企画政策部
情報政策課
土方 幸弘 氏

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そして 3 つの要件の最後の 1 つである「運用管理の効率化」について、大きな役割を果たしたのが、Active Directory でした。
同課 土方幸弘氏は「Active Directory によって、ユーザー ID を一元的に管理できるようになったことがとても良かった」と前置きして、次のように説明します。
「まず、ポータル サイトなど、各システムへのシングル サインオンを引き続き実現できました。これは、ユーザーである職員にも好評です。さらに、私たち管理する側としては、毎年春の人事異動の集中する時期に、一斉に ID のひも付けを見直す作業が簡素化されたことが、とても大きなメリットとして挙げられます。毎年、3 月末の 1 日でサーバー アクセス用の ID も、メール用の ID も一度に切り替えるのですが、この移行作業のために終電を逃してしまうことが常でしたから。
今までは各システムに対して個別に行っていた移行作業が、今は一元的に行えるようになり、非常に効率化されました」。

そして、この 3 つの要件の大前提として「システムの安定性」を何よりも重視してきた文京区にとって、区民の大切なデータを保護し、「止まらないシステム」を実現するための冗長化は、大変重要なテーマでした。Windows Server 2008 のフェールオーバー クラスタリング機能は、期待以上のものであったと、加藤氏は説明します。
「サーバーに障害が発生したときも、稼働サーバーが瞬時に切り替わり、非常に安定的に運用できます。Windows 2000 Server のクラスター サービスとは別次元ですね」。

<今後の展望>
より強固なセキュリティと、仮想化技術の導入へ


文京区 情報基盤 システム概要図
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 文京区 情報基盤 システム概要図
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文京区の新しい情報系システムが刷新されてから、約 1 年。これまで「問題らしい問題は起きていない」(松井氏) 中で、文京区ではしかし、さらなる安全対策などの準備を進めていると言います。
「今、テストしているのが、Windows Server 2008 のネットワーク アクセス保護 (NAP: Network Access Protection) です」と加藤氏。
これは、庁内のネットワークにアクセスする PC に対する検疫を、より確実にするためのソリューションです。
「PC 1 台のウイルス感染が、庁内全体にダメージを与えることは避けなければいけません。そのため、職員の使う PC がセキュリティ基準を満たしているかどうかを、その都度確認することは、とても重要なことです。そこで、ネットワークへの接続時などに PC の検疫を行うこの NAP を試験導入し、各職員への影響などを検証している最中です」。
枯れた技術を短期的に利用していくのではなく、最新の製品を積極採用して、より長く活用することを選んだ文京区では、今後の取り組みとして、「仮想化技術」の活用も視野に入れています。
その背景には、クライアント PC の切り替えが残っているという課題がありました。松井氏は話します。
「2010 年にリース切れとなる PC については、Windows 7 搭載の製品を選びたいですね。しかし、それよりも問題となるのは、Microsoft Office です。
実は、全庁的に活用しているのは、Office 2003 です。Office 2007 は、ファイルの保存形式やインターフェイスが従来と異なるなどの懸念があり、現在は Outlook だけ 2007 のバージョンを利用しています。
しかし、今後は Office 2010 も登場してきます。新バージョンへの切り替えも検討しなければなりません」。
「そこで仮想化が有効だろうと考えたのです」と、加藤氏は続けます。
「Office のバージョンをいきなり入れ替えてしまうことは、不安です。しかし、Microsoft Application Virtualization (App-V) を活用すれば、Office 2003 を使いながら、徐々に新しいバージョンに移行していくということが可能になります。
従来であれば、新しいアプリケーションを入れるまでの検証と、実際の展開作業に大変な労力がかかっていましたが、仮想化することで随分と効率化されると期待しています」。
こうした取り組みのすべては、「せっかくの IT 資産を、より長く活用していくための工夫」として、松井氏は次のように締めくくります。
「私たちの構築したシステムのすべては、より円滑な住民サービスの提供を進めていくためにあります。庁内の業務を行う。区民の皆様からのご意見を電子メールで受け取る。区民の皆様への区民サービスに関する情報を提供する。そういったすべてのことが、滞りなく遂行されるためには、私たちが担当するシステムがトラブルやマルウェアの影響によって止まっていては話になりません。
そのために、最善のソリューションを、適切な価格で調達・構築する必要があります。おかげさまで今回構築したシステムは、無事に安定稼働しています。今後、ますます行政の電子化は進むでしょう。そうしたことを踏まえて、Windows Server 2008 の 64 bit 版を導入するなど、システムの将来性にも配慮しました。
今後、長期にわたって業務を無事に支えるためのシステムですから、仮想化技術など最新のテクノロジーもうまく活用し、この IT 資産をしっかりと運用していきたいと思います」。


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本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
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