ビジネス TOP導入事例 > 中央電力株式会社

中央電力株式会社

掲載日: 2009 年 11 月 18 日
* Logo Image
*
*
ダウンロード

Download File 4735-SE1.xps
*
XPS ファイル 1,835 KB
XPS ファイルを表示する方法については、こちらをご参照ください。

Download File 4735-SE1.pdf
*
PDFファイル 876 KB
Adobe Reader を利用してPDFファイルを閲覧・印刷することができます。ダウンロードはこちらleave-msからできます。


ソリューション概要

プロファイル
*
*
*
中央電力株式会社leave-ms は、平成 6 年 11 月設立。「地球・社会・お客さま・社員とその家族に対する責任を果たすために、中央電力は存在する」という経営理念に基づきエネルギー サービスを推進してきました。エコに対しても積極的に活動し、「マンション電力一括契約サービス」をはじめ、工場やビルの使用電力を削減して環境負担を減らす「ESCO 省エネルギー サービス」、ビルや店舗などの電力に関する業務負担を削減する「ESP ビル・店舗サービス」などを展開しています。

シナリオ
*
*
*
検針作業をシステム化することを検討し、導入コストなどの問題から専用ハンディ端末の導入を断念。
Windows Mobile 6.1 を導入した ASP サービス「ビジネス電書鳩 Re:port」 (ソラン株式会社) を採用することで、開発期間の短縮と初期コストの低減を実現。画面の大きさからNTTドコモの docomo PRO series T-01A (東芝製) を採用する。
検針業務の作業時間を月間で 2 ~ 3 日短縮することができ、印刷や検針表の郵送費も含めた検針用紙のコスト削減、ペーパーレスによるエコへの貢献が実現。
検針以外の業務でも現場レベルで Windows Mobile を使ったシステムを検討し、GPS などを使ったシステムも今後検討していく。

ソフトウェアとサービス
*
*
*
Microsoft Windows Mobile 6.1

メリット

*
*
*
検針のシステム化によって、検針業務の作業効率が大幅に改善され、検針値の誤入力などの自動検出機能によってヒューマン エラーなどの入力ミスを軽減できます。
紙ベースで行ってきた検針作業をペーパーレス化とデータ伝送することによって、印刷用紙や検針表の郵送コストと、郵送のタイムロスなど、コストと時間の両面を削減できます。
入力ミスなどによる異常値を検針時に自動検出することで管理部門の作業が低減され、検針から請求書発行までの流れがスムーズになります。
タッチ パネルと使いやすいインターフェイスで、主婦層の多い検針員が使いやすく操作できるようになっています。

ユーザー コメント
*
*
*
「Windows Mobile 端末を採用することによって、検針専用端末に比べて開発コストを約 1/10 に抑えられました。結果、今後の毎月増える契約数に合わせた端末数の導入を低コストで実現できるようになります。今回の導入によって、検針業務の作業を月間 2 ~ 3 日程度削減でき、コスト削減や管理面の向上も実現できました。今後はさまざまな現場で Windows Mobile を使ったシステムを導入していくことを検討していきたいと思います」

中央電力株式会社
取締役
栗山 収 氏
検針作業の効率化と異常値検出のために Microsoft Windows Mobile 搭載携帯電話を採用。
検針専用ハンディ端末より 1/10 以下のコストで検針システムを導入し、作業時間も大幅に削減、検針日から請求書発行までのスムーズな管理を実現。

* *中央電力株式会社
*
中央電力株式会社
*
従来から電力使用量の検針を紙による記録に頼っていた中央電力株式会社 (以下、中央電力) では、Windows Mobile 6.1 をベースとした ASP サービスであるソラン株式会社の「ビジネス電書鳩 Re:port」を使い、検針作業と請求システムをつなぐシステムを開発しました。株式会社NTTドコモの Windows Mobile 端末 docomo PRO series T-01A (東芝製) を採用した同システムを導入することによって、ペーパーレス化とコスト削減に加え、検針の正確性と管理効率の向上を実現しています。


<導入背景と狙い>
電力一括契約サービスの検針作業をシステム化することが急務


栗山 収 氏
*
中央電力株式会社
取締役
栗山 収 氏

*
中央電力は、「マンション電力一括契約サービス」を中心とした事業を展開しているエネルギー サービス企業です。このサービスは、マンション入居者 1 軒ごとに低圧電気で契約している使用契約を、マンション 1 棟の入居者をまとめて高圧電気で契約することにより、各家庭の電気代を約 10% 安くできるもので、関西圏および関東圏で提供されています。このサービスの内容について、中央電力 取締役 栗山収氏は次のように話します。

「高圧電気の契約はビルや工場で行われているものですが、マンションでは、初期投資が必要になったり、経済産業省へ届け出なければならないなどの手続きが必要で、さらに管理組合等の自己責任で管理しなければなりません。マンション電力一括契約サービスでは、中央電力がマンションに対し、受変電設備を設置し、保安管理から検針、請求業務までのすべての管理を行います」。

また、中央電力は三菱地所株式会社 (以下、三菱地所) と提携し、三菱地所の開発するマンションに太陽光発電システムを設置して中央電力の高圧一括契約とセットにするエコ マンション事業も展開していきます。

この事業は、2009 年 8 月に国土交通省の「新たな温室効果ガス削減環境事業モデル」に選定されています。

このような事業と並行して、中央電力では紙ベースで行っていた各契約マンションでの検針作業をシステム化するという課題に 2008 年から取り組んできました。

「それまでは、検針員が各契約マンションに検針に行って検針表に記入し、持ち帰って PC のシステムに入力するという形式でしたが、この方法では見間違いや紙への記入ミス、システムへの入力ミスという 3 つのリスクが出てきます。現場だけで検針業務を行えて、さらに見間違いや入力ミスがあった場合はその場で確認できるようなしくみがないかと考えました」と栗山氏はシステム導入の経緯を話します。


<導入の経緯>
専用端末ではコストが高く業務フローを合わせられない


堀 建介 氏
*
中央電力株式会社
請求管理課
係長
堀 建介 氏

*
津村 豪 氏
*
ソラン株式会社
関西事業本部
ビジネスモバイル推進部
マネージャ
津村 豪 氏

*
当初、中央電力は地域電力会社が使っているような専用のハンディ端末を導入することを検討していました。しかし、端末の価格が高いことや、細分化されたエリアごとに集計を行う地域電力会社向けのシステムでは、導入したマンションごとに集計を行う中央電力の作業フローに合わないなどの理由から、導入は困難であると判断したと言います。

「ハンディ端末の開発は、100 台単位での発注、製作が必要で、1 台約 30 万円から 40 万円のコストがかかります。たとえば、大阪のある地域に 1 棟しか契約マンションがない場合でも、1 棟のためだけに 1台の端末が必要となり、ハンディ端末の導入は現実的ではありません。現在、私たちは 2 万 3,000 世帯と契約しており、毎月 1,000 世帯程度の新規マンションの契約を獲得しているのですが、専用端末を新規契約のたびに開発し、端末を増やしていくことは非常に難しいと判断せざるを得ませんでした」 (栗山氏) 。

ハンディ端末の導入を断念した中央電力では、携帯電話で何かできないかと考え、ソラン株式会社 (以下、ソラン) の「ビジネス電書鳩 Re:port」 (以下、ビジネス電書鳩) というシステムを知ります。

ビジネス電書鳩は、モバイル端末を利用した ASP (Application Service Provider) 報告業務アプリケーション サービスです。現場の検針員は Windows Mobile 端末から検針結果をソランのデータ センターに送り、中央電力側ではソランのデータ センターから検針データを受け取って請求システムに反映させることができます。最終的にビジネス電書鳩を採用した経緯を、中央電力 請求管理課係長 堀建介氏は次のように話します。

「携帯電話を使ったシステムを自社で開発することも考えていましたが、マンションの導入戸数の増加を考えると、やはりコストと開発期間が問題となります。検針業務の作業時間を短縮し、検針終了時から請求書発行までのタイム ラグを短くすることが急務であったため、ビジネス電書鳩を利用すればすぐに開発できると考えました」。

ソラン 関西事業本部 ビジネスモバイル推進部 マネージャ 津村豪氏は、今回の開発について、「ASP サービスであるため、検針の項目を設定すればすぐに使うことができます。また、検針員が入力ミスをしていないかをチェックしたいというご要望に合わせ、システムのカスタマイズも行っています」とのこと。さらに、Windows Mobile の優位性を次のように話します。

「Microsoft Windows 上でプログラムを開発できるので、お客様の要望に合わせたカスタマイズが可能という点が Windows Mobile は優れています。Windows ベースなので、ASP を運用する点でもメンテナンス性が高く、サーバーとの親和性も高いこともメリットだと考えました」。

そのほか、堀氏は主婦層が多い検針員のことも考えて、操作しやすいインターフェイスにするような配慮も行ったと明かしてくれました。

「たとえば、入力する際のテン キーは電卓や PC のテン キーのような並びとなっていましたが、皆様が普段使い慣れている携帯電話と同じように扱えるよう、上から小さな数字となる並びに変えました。また、文字をなるべく大きくするようにも配慮しました。文字を大きくして使いやすくできるという点や、タッチ パネルで操作できるという点、見やすさの点では、携帯電話よりも Windows Mobile に大きなメリットがあります。T-01A を選択した最大の理由も、液晶画面の大きさでした」。


<システムの概要>
作業時間の短縮と異常値検出の自動化でスムーズに請求書発行業務を行える


Windows Mobile をベースとした ASP サービスであるビジネス電書鳩を導入した最大のメリットは、初期コストの低減だと栗山氏は話します。

「今回は、100 人の検針員に対して T-01A を導入しましたが、ハンディ端末で導入しようと考えた場合は端末だけで約 3,000 万円から 4,000 万円、システム開発コストを合わせると約 5,000 万円以上の初期投資が必要だったと思います。それに比べれば、1/10 以下の初期コストで導入することができました。また、ハンディ端末は 100 台単位でしか導入ができませんが、この端末であれば契約数の拡大に合わせて毎月台数を増やしていけるので、コスト面での大きなメリットになると思います」。

中央電力では、プロジェクトをスタートさせてから約 2 か月で今回のシステムを導入。その後、2009 年 10 月からテスト稼働を始め、11 月からの本稼働を予定していますが、検針員の評判も高いと言います。

「これまでは、初期チェックとして検針員が検針時にその場で暗算して使用量が先月ご使用量の 50% 未満や 200% 以上の場合は異常値であると判断し報告し、そのデータを基に再度請求システムに取り込み異常値のチェックを行っていたのですが、これからは端末で自動的に計算し、判断できます。また、紙を持って検針していたのに比べて、見た目がスマートという感想もあります。マンションのお客様が検針員を目にしたときにも、紙への記入と端末の利用では、安心感と信頼感が違うと思います。検針方法について聞かれた場合も、端末とシステムでしっかりチェックしていると言えば、お客様に安心していただけると思います」 (堀氏) 。

検針作業の効率化を主な目的としてシステムを導入した中央電力ですが、Windows Mobile 端末を導入したことによって、想定していなかった効果もありました。アナログの電力メーターを目視して検針作業を行う際、メーターの数字が中途半端な位置にあると、検針員では正確な数字を判断できない場合がありますが、内蔵のデジタル カメラで数字部分の写真を撮影してメールでセンターに送ることによって、センター側で数値を確認することができるようになったと言います。

今回のシステム導入により、中央電力では検針業務の作業時間を月間で 2 ~ 3 日短縮することができ、印刷や検針員への郵送費も含めた検針用紙のコスト削減、ペーパーレスによるエコへの貢献が実現できると考えています。入力ミスなどのチェックも、検針と同時に短い時間で行えることから、検針日から請求書発行までの時間を短縮できることも大きなメリットだと考えています。

さらに検針員だけでなく、管理を行う請求管理課の検針表のチェック作業負担を低減できるため、今後の契約件数の増大に、請求管理課の人員を大幅に増やさずに対応できることも、事業の拡大を目標とする中央電力にとって大きなメリットとなるでしょう。

システム構成図
*
システム構成図



<今後の展望>
さまざまな現場で活用できるようにシステムを構築していきたい


システムの本稼働を目前にしている中央電力ですが、今後は、ソランとともに検針員からのヒアリングを行い、タッチ パネルを活用したより使いやすいインターフェイスを模索していきたいと考えています。また、Windows Mobile 端末を使った今後のシステム展開についても、既にアイデアがあるようです。

「地域電力会社では、検針したときにすぐに請求書をプリントアウトしてポストに投函するようになっていますが、私たちも Bluetooth などを使った小型プリンターで、お客様に使用電気量だけでもすぐに伝えられるようにできたらと考えています。システムが整えば、請求金額までその場での出力や、メールでの送信も可能になるので、請求書発行と郵送にかかるコストを抑えることや、ペーパーレスによる一層のエコ化も推進できます」 (堀氏) 。

栗山氏も、検針や請求だけでなく、現場におけるさまざまな作業シーンで Windows Mobile を活用していきたいと展望を語ります。

「将来的には、検針業務だけでなく、マンション内の漏電監視で作業員が訪問する場合に作業員が顧客情報やデータをすぐに確認できたりと、さまざまな現場での情報共有に Windows Mobile を活用したいと考えています。災害時の緊急出動などは、作業員の所在や停電箇所の位置確認のために GPS を使うことも考えられます」。

このようなシステムに関する今後に向けてのアイデアの中には、Windows Mobile 端末を採用したからこそ、生まれたものがあると言っても過言ではありません。

最後に、栗山氏は今後のシステム開発と新たな事業に対する方針を明かしてくれました。

「中央電力では、今後 3 年間で 10 万世帯の契約を目標に事業を進めています。また、漏電監視などを強化してマンションの安全度を高めていくことにも取り組んでいます。スマート メーター (高機能型の電力メーター) も何らかの形で開発できないかと考えていて、通信とエネルギーをうまく融合させたビジネスを作り出し、より安定したお客様サービスを提供することが、今後の課題です」。

将来的に、中央電力のさまざまな現場で Windows Mobile が利用され、そこから生まれたアイデアで新たな事業が展開していくことでしょう。

検針作業例。使いやすいタッチ パネルを活用
*
検針作業例。使いやすいタッチ パネルを活用
*端末画面は文字の大きさや数字の配置などを重視
*
端末画面は文字の大きさや数字の配置などを重視



本ケーススタディに記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
ページのトップへ