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広島赤十字・原爆病院

掲載日: 2011 年 8 月 29 日
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ソリューション概要

プロファイル
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広島赤十字・原爆病院leave-msは、1939 年に「日本赤十字社広島支部病院」として設立。原子爆弾による多大な被害を乗り越え、1956 年に原爆病院を併設。1988 年に広島赤十字病院と原爆病院との統合、1992 年の本館の竣工など幾多の変遷を経て、現在に至っています。

ソフトウェアとサービス
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Microsoft SharePoint Server 2010
Microsoft Exchange Server 2010
Microsoft SQL Server 2008 R2
Windows Server 2008 R2
Microsoft Enterprise CAL Suite

パートナー企業
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* 株式会社中国サンネット

メリット
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院内に周知すべき各種情報や、業務に欠かせない医療系システムへの入り口を、ポータルサイトに集約することで、スムーズな情報共有を実現
病院の経営情報を直観的に把握できるように、シグナルや矢印を使ってグラフィカルに表示
SQL Server Analysis Services との連携により、外来患者数や入院患者数、病床利用率をリアルタイムに把握・共有
申請業務の一部を電子化し、業務を効率化


ユーザーコメント
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「(従来は役職者にしか公開していなかった経営情報を職員全員でリアルタイムに共有できるようになり) ポータルサイトを立ち上げたときに、自分の所属する診療科の情報がすぐに見ることができれば、さらによい。」

広島赤十字・原爆病院 院長
土肥 博雄 氏

「病院の中では、さまざまな連絡が『伝言ゲーム』の様相を呈しがちです。口頭で伝わる情報は正確性を欠くことが多く、回覧板は時間がかかりすぎ、プリントアウトした紙の配布にはセキュリティ上の不安もつきまといます。しかし今は、職員全員が毎日必ずポータルサイトにアクセスしていますから、情報共有の手段に関して迷う必要はありません。さらに文書検索機能のおかげで、過去の情報を探し出す時間と手間も省けるようになりました。」

広島赤十字・原爆病院
事務部 医療情報管理課 課長
西田 節子 氏


病院の経営情報を「見える化」し、直観的に把握できるダッシュボード付きのポータルサイトを構築。セキュアかつスムーズな情報共有を実現し、より良い病院づくりを目指す

*広島赤十字・原爆病院
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広島赤十字・原爆病院

広島赤十字・原爆病院では、年ごとに「教育、研修、自己研鑚」などのテーマを掲げ、医療の質が、常に向上していくような土壌を院内に育てていくことを目標とした取り組みを続けています。こうした取り組みの一環として、2011 年 6 月に院内の情報共有環境を一新。それは、「すべての業務の入り口」となるポータルサイトを構築し、さまざまな連絡事項から病院の経営情報までを一画面で可視化・共有する "究極のディスクロージャー" を目指したプロジェクトでした。
そして、この理想を実現するために選ばれたソリューションが、Microsoft SharePoint Server 2010 と Microsoft SQL Server 2008 R2 を中核として各製品がシームレスに連携し、リアルタイムのデータ共有を可能にする情報共有基盤の構築でした。


<導入の背景>
経営情報を共有し、恒常的な医療の質的向上を目指す意識を醸成


* 土肥 博雄 氏 (右) 西田 節子 氏 (左)
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広島赤十字・原爆病院
 院長 土肥 博雄 氏 (右)
 事務部 医療情報管理課
課長 西田 節子 氏 (左)

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1939 年に「日本赤十字社広島支部病院」として開院して以来、長く地域の医療に貢献し続けてきた広島赤十字・原爆病院。
1945 年には爆心地から 1.5 km の位置で被爆しながらも建物の骨格を残し、貴重な医療機関として機能していた同院は、二次救急指定医療機関、災害拠点病院など多くの認定を受け、当時も今も地域に欠かすことのできない病院として高度な医療の提供を続けています。

そして現在、広島赤十字・原爆病院の最大の特長と言えるのが、血液内科診療部門です。特に、外来での化学療法に対応する血液・腫瘍治療センターは、当初予定を大幅に超え、既に飽和状態となっています。また、同院は 54 床もの無菌治療室を備え、骨髄移植などの治療に対応しています。
医学の進歩もあり、「この 30 年で白血病やリンパ腫といった血液疾患の治療成績は飛躍的に向上している。」と、広島赤十字・原爆病院 院長 土肥博雄氏は話します。

「1988 年に初めて無菌治療室を作り、その後も追加してきましたが、現在では 54 床あっても間に合わないくらいです。この 30 年で白血病も不治の病ではなくなりました。昔は患者に絶対に告げてはならない病名でしたが、今は告知するのが普通になっています。それぐらい、治療成績が向上しています。」

かつての「不治の病」と闘い、多くの人々の命を救う広島赤十字・原爆病院では、近年「教育、研修、自己研鑚」や「自らの仕事に自信と誇りを」、「現場を大切に」など、年ごとにスタッフ全員が取り組むべきテーマを共有しています。それは「病院経営の健全化には、算用ではなく『どういう病院にするか』という志が重要と多くの先生方に学んだ」という、土肥氏の経験に基づくものであると言います。

「目の前の仕事を終わらせる毎日に満足するのではなく、学会や研修会への積極的な参加をはじめ、自己を研鑚し続けることを是とした取り組みに始まり、医療の質が、常に向上していくような土壌を院内に育てていくことをねらいとしています。」

* 島川 龍戴 氏
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広島赤十字・原爆病院
事務部 医療情報管理課
主事 医療情報技師
島川 龍戴 氏

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恒常的な医療の質的向上を目指し、院内により豊かな土壌を育む――。土肥氏の理念に、一体となって取り組む広島赤十字・原爆病院は、その一環として 2011 年に、院内のコミュニケーションをスムーズにし、申請業務の電子フロー化などを含む「業務の効率化」に貢献する情報系システムを構築しました。
構築に際しては「5 年間、我慢しながら使ってきたグループウェアから脱却し、院内の『見える化』システムを目指した。」と、同院 事務部 医療情報管理課 課長 西田節子氏は言います。

「院内のさまざまな連絡事項を周知徹底することはもちろん、たとえば外来患者数や入院患者数、病床利用率など、病院経営に関連するさまざまな情報をリアルタイムに可視化して、多忙な医師の先生方に一目で把握していただけるような情報共有環境が理想でした。」

そして、他院のポータルサイト構築事例などを参考に、ソリューションの検討を進めた結果、同院が選んだのが、Microsoft SharePoint Server 2010 と Microsoft SQL Server 2008 R2 を中核とした情報共有基盤の構築でした。

<導入の経緯とシステム概要>
「誰もアクセスしない」グループウェアから「全職員が目を通す」ポータルサイトへ


従来活用していたグループウェアは PC のデスクトップ上に表示されたショートカット アイコンの 1 つにすぎず、「ほとんどの人が素通りしていた。」と西田氏は振り返ります。

「スタッフは皆忙しくしています。PC を起動したら、デスクトップ上のアイコンの中から電子カルテや医事システムなど、必要なシステムを真っ先に選んで起動させてしまいます。ですから、重要な通達をグループウェアの掲示板にアップしても、メールで『掲示板を見てください』と連絡しなければ周知できない……極端に言えばそんな状態でした。」

そこで、広島赤十字・原爆病院は、電子カルテなど日々活用するすべてのシステムへの入り口であり、院内に周知されるすべての情報への窓口でもあるポータルサイトの構築に取り組みました。

* ポータル TOP イメージ
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ポータル TOP イメージ
[拡大する]

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* グループウェア TOP イメージ
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グループウェア TOP イメージ
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* 病院経営情報イメージ
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病院経営情報イメージ
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西田氏は言います。
「土肥院長の言われるとおり、病院経営は "算用" だけでは成り立ちません。しかし、一方で 2 年ごとの行われる診療報酬改定において保険点数が引き下げられるなど、医療の世界全体が、以前とは違う厳しくも大きな流れの中にあることも事実です。そして、状況がいかに厳しくとも、地域の皆様のお役に立ち続けるためには『病院が存続する』ことが重要です。
そのために日々の外来患者数や入院患者数、病床利用率など、今までは院長をはじめとする役職者の方々にしか公開していなかった情報を、職員全員でリアルタイムに共有し、病院経営に関する意識を 1 つにすることが大切だと考えました。」

この理想を実現するために検討を重ねた広島赤十字・原爆病院では、SharePoint Server を活用した院内ポータルで BSC (バランス スコア カード) を共有している他院の事例などを参考として、マイクロソフトのテクノロジーを活用した情報共有基盤の構築を決断。
Windows Server をはじめとする複数の製品のクライアント アクセス ライセンス (CAL) を提供する Enterprise CAL Suite を活用して、ライセンスを調達しました。

そして電子カルテなどの医療系システムにおいて豊富な実績を持つ株式会社中国サンネット (以下、中国サンネット) をシステム構築のパートナーとしてプロジェクトを開始。
SharePoint Server をポータルとして、Microsoft Exchange Server を採用したメールシステムと連携。さらに、SharePoint Server の機能の一部である PerformancePoint Services for SharePoint 2010 を活用してグラフィカルなダッシュボードの構築を開始。
当初参考としたポータルサイト構築の実績を持つ株式会社インテックの持つフレームワークを活用すると共に、同社のアドバイスを受けながら、日本ビジネスコンピューター株式会社の SharePoint 向けワークフロー製品も活用し、順調に構築。2011 年 6 月から利用を開始しています。

■システム概要
 ・ポータルサイトのトップ画面に「重要なお知らせ」や「経営情報ダッシュボード」などの各種情報や、医療系システムへのリンクなどを一覧表示
 ・SQL Server 2008 R2 の Analysis Services と PerformancePoint Services の連携により、外来患者数や入院患者数、病床利用率をリアルタイムに把握・共有
 ・病院経営情報を、赤・緑・黄色のシグナルや矢印などのアイコンを使い直観的に表示するダッシュボードを実現。画面をクリックすることで病院全体の情報から、所属する診療科独自の情報画面へと遷移
 ・ポータルサイトを介して、ドキュメントをセキュアに共有
 ・一部申請業務を電子化 (17 様式に限定して、試験運用中)
 ・IC カードの活用によって、医療系、情報系の各システム認証をセキュリティを高めつつ簡素化

<導入効果>
直観的な表示でリアルタイムに情報を共有。ワークフロー機能や文書検索機能などにより業務の効率化とスムーズな情報共有を実現


広島赤十字・原爆病院の新しい情報共有基盤の利便性は明らかであると、西田氏は言います。

「当院もそうでしたが、多くの職員が忙しく働き回る病院の中では、さまざまな連絡が『伝言ゲーム』の様相を呈しがちです。口頭で伝わる情報は正確性を欠くことが多く、回覧板は時間がかかりすぎ、プリントアウトした紙の配布にはセキュリティ上の不安もつきまといます。しかも、後で読み直そうと思っても、膨大な書類の中に、同じ書式の紙が重なっているため、なかなか見つけ出すことができませんでした。
しかし今は、職員全員が毎日必ずポータルサイトにアクセスしていますから、情報共有の手段に関して迷う必要はありません。さらに文書検索機能のおかげで、過去の情報を探し出す時間と手間も省けるようになりました。」

そして、最大の目的であった経営情報の「見える化」については、PerformancePoint Services for SharePoint 2010 の表現力が威力を発揮していると、同院 事務部 医療情報管理課 主事 医療情報技師 島川龍戴氏は話します。

「多忙を極める医師の方々に経営情報を提示するに際し、ひと目で経営状態を把握できるようにすることが重要でした。その点、シグナル表示などでグラフィカルに示すことできる PerformancePoint Services の採用はとてもよかったと思っています。
実は、プロジェクトを開始した当初は、SharePoint も Enterprise ではなく Standard の購入を考えていたのですが、いろいろな研修会に参加したり、ドキュメントを読む中で、『他の仕組みでは、ポップアップする画面が増えるなど、操作する上でのストレスも大きくなってしまう』と考えるに至りました。逆に言えば、それだけ PerformancePoint Services のダッシュボード機能に魅力を感じたということになります。」

構築を担当した中国サンネットの医療事業部 医療システム部 第二グループ課長 林誉氏と、同 第一グループ リーダー 川角雅志氏は、SQL Server と PerformancePoint Services の連携に関して、「効果的だった」と声を揃えます。

「たとえば SQL Server 2008 R2 の Reporting Services を使うことも検討したのですが、ポータルのトップ画面を開いた時点で全体的な情報が俯瞰できるダッシュボードを実現するためには、 SQL Server 2008 R2 の Analysis Services で得たデータを PerformancePoint Services の表現力で見せる、この連携が最善だったと思います。
いずれにしても、共通のプラットフォーム上でデータを連携させて、スムーズに共有することができるのは素晴らしいです。」(林氏)

「PerformancePoint Services による視覚的な表現も素晴らしいですし、Analysis Services を使って、出したい数値がすぐに出せるということも新鮮でした。」(川角氏)

* 佐藤 正樹 氏
*
株式会社中国サンネット
医療事業部長
佐藤 正樹 氏

* 林 誉 氏
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株式会社中国サンネット
医療事業部
医療システム部
第二グループ課長
林 誉 氏

* 佐竹 伸二 氏
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株式会社中国サンネット
医療事業部
医療システム部
第一グループ課長
佐竹 伸二 氏

* 川角 雅志 氏
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株式会社中国サンネット
医療事業部
医療システム部
第一グループ リーダー
川角 雅志 氏

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<今後の展望>
より良い病院経営を目指してさらなる前進を


隣接する赤十字血液センターの新築や、耐震のための旧病棟の建て替え工事など、さまざまな取り組みが進められている広島赤十字・原爆病院。
今回構築した情報共有基盤の機能拡張はまだ先のこととなりますが、土肥氏は「ポータルサイトを立ち上げたときに、自分の所属する診療科の情報をすぐに見ることができれば、さらによい。」と笑顔を見せます。

「当院として、長年の懸念事項であった 2 つの計画が今ようやく進行しています。1 つは、赤十字中四国基幹血液センターの建設。
そしてもう 1 つが、被爆患者の診療に始まり、長きにわたって活用してきた 2 病棟の建て直しです。耐震構造の問題があるため、これは急がなければなりません。この 2 つの病棟は、耐震性の問題だけではなく、中の構造も『被爆患者の治療を行うのに個室はいらない』と言っていた当時のままとなっていますから、今となっては使いづらいのです。こうした当院を取り巻くさまざまな課題が解決に向かい、すべてが変わりつつあります。
今後もテーマを提示して、(情報共有基盤の活用も含めて) 院内に新しい土壌を育てていければよいと思っています。」



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