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有限会社ジュリエット

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掲載日: 2012 年 9 月 12 日

Windows Azure 上で稼働するクラウド サービスの導入により、
請求書や納品書入力の大幅な時間短縮を実現。
Windows Azure SQL データベース に集積したデータをマーケティング分析に活用。

nanadecor 店舗イメージ

nanadecor 店舗イメージ

インターネット通販を中心に展開してきたオーガニック コットンのルームウェア ブランド「nanadecor (ナナデコール)」を運営する有限会社ジュリエットは、2011 年 3 月に伊勢丹新宿店に出店、2012 年 3 月には本社を併設したサロンを開設、さらに販売代理店も増加するなど、順調に事業を成長させています。ビジネスの拡大に伴い、同社では販売管理や在庫管理、物流管理などのシステム導入が必要と判断。当初は販売管理のパッケージ ソフトの導入を検討しましたが、コストと機能を比較した結果、独立系システム インテグレーターである株式会社ザ・ヘッドのクラウド サービス「HeadPro アパレル Cloud」の導入を決定。Windows Azure 上で稼働する同サービスにより、低コストで、販売、顧客、物流の管理ができるなど業務の効率化を実現、さらなる事業拡大に対応できる拡張性も確保できました。

<導入の背景とねらい>
事業の拡大に伴い、商品の出荷量も急増。
在庫管理や売り上げデータなどシステム化へ

有限会社ジュリエット (以下、ジュリエット) は雑誌や書籍、ブランドのカタログを制作するエディトリアル部門と、オーガニック コットンのルームウェア ブランド「nanadecor (ナナデコール)」を運営するアパレル部門の 2 部門で事業を展開しています。nanadecor は、ジュリエットを主宰する神田 恵実 氏が、ファッション誌の取材を通してオーガニック コットンに出会ったことがきっかけとなり、オリジナル ブランドを立ち上げ、2005 年に通信販売で事業を開始しました。
当初は通信販売と小売店への卸売りで事業を開始。徐々に評価が高まり、2011 年 3 月に伊勢丹新宿店「マ・ランジェリー」内にショップ イン ショップをオープンしました。セレクト ショップや専門店への卸売りも順調に拡大し、2012 年 3 月に東京の表参道に本社併設のサロン「salon de nanadecor (サロン ド ナナデコール)」を開設しました。これらの店舗やサロンを通してオーガニック コットンのウェア、タオル、雑貨はもちろん、厳選したオーガニック コスメなどを取り扱い、衣食住をトータルで楽しめるオーガニック ライフを提案しています。有限会社ジュリエット nanadecor ディレクター 林 鷹佐 (ようすけ) 氏が語ります。

有限会社ジュリエット
nanadecor
ディレクター
林 鷹佐 氏

「当初は nanadecor で取り扱うアイテム数も少なく、インターネットでの販売が中心だったため、受注メールが届いたらそのつど倉庫にメールで連絡し、倉庫から配送してもらっていました。ところがコレクションを始めてから商品アイテムも出荷量も急増したため、このやり方では対応しきれないと感じました」。

nanadecor はごく小規模なスタートで、顧客とスタッフの顔がお互いに見え、直接コミュニケーションが取れる状態でした。しかし、伊勢丹新宿店への出店やセレクト ショップなどの卸売り先の増加により、取り扱う商品の数や種類も増えてきました。成長する事業規模に対応するためにも、商品管理や物流管理、在庫管理などの業務をシステム化し基盤を固めていく必要がありました。
有限会社ジュリエット nanadecor セールス/マーチャンダイザー 横山 まどか 氏が語ります。

有限会社ジュリエット
nanadecor
セールス/マーチャンダイザー
横山 まどか 氏

「ビジネスを拡大していく上で、売り上げデータや在庫管理のシステム化は不可欠でした。当社はまだ小さな組織なので、これまでのアナログな対応では限界がありますし、細々とした業務に追われてマーチャンダイジングに費やせる時間もなくなってしまいます。システム化は必須だと考えました」。

<導入の経緯>
物流倉庫まで連動できる拡張性の高さ、
複数の販売チャネル対応などの要件を検討

システムの導入を決めた当初は、アパレル企業向けの販売管理パッケージ ソフトを中心に検討を進めました。しかし、nanadecor の取り扱い規模や予算、希望する機能などの条件に合った製品は簡単に見つかりませんでした。

「売上管理や在庫管理が行えるという機能性はもちろん、スタッフのだれもが使いやすく、仕事の流れが今まで以上にスムーズになることも重要でした。予算から売り上げの見通し、システム導入による費用対効果などのバランスを考えながら、さまざまな製品を比較検討しました」(横山 氏)。

当時、nanadecor の売り上げでは通信販売のほかに卸売販売の占める割合も拡大していたため、通常の店舗用販売管理パッケージ ソフトでは、希望する要件すべてをクリアすることは難しいと判断しました。そこで、パッケージ ソフトを導入して、ソフトでカバーできない部分を従来通り人力で補うか、カスタマイズ可能なシステムを導入して一括管理する方向を探るか、どちらかを選ぶ必要がありましたが、せっかくシステム化するならやはり一括して管理したいという結論に至りました。
また、拡張性を持つシステムであることも重要な条件の 1 つでした。物流倉庫の委託先をアパレル専門の倉庫に切り替え、アパレルに特化した物流システムを構築し、倉庫と本社をシステムで連動させたいという意向が生じてきたのです。

「アパレル企業の情報システムに詳しい知人にアドバイスを求めたところ、私たちの要件に最も合致しているということで、ザ・ヘッドさんを紹介していただきました。さまざまな販売チャネルに対応していること、倉庫システムとの連動にも対応していけるなどカスタマイズが可能であることなどが決め手になって、『HeadPro アパレル Cloud』が私たちの要望に最適であると判断し、導入を決定しました」(横山 氏)。

株式会社ザ・ヘッド
HeadPro アパレル担当エンジニア
後藤 今日子 氏

株式会社ザ・ヘッド (以下、ザ・ヘッド) は 1987 年設立の独立系システム インテグレーターとして業務分析、システム開発受託を軸に、各種システム開発を行っています。その中で培ったノウハウを集約したソリューションが「HeadPro シリーズ」で、アパレルをはじめ工場の生産管理、経費精算、動物病院の医療事務など専門性の高いサービスを提供しています。株式会社ザ・ヘッド HeadPro アパレル担当エンジニア 後藤 今日子 氏が語ります。

「当初アパレル向けのサービスはオンプレミス版のみ提供していましたが、アパレル メーカーでは小規模スタートの企業も非常に多く、限られた人数でコストを抑えながら業務を効率化したいというニーズがありました。当社もまだ大規模な組織ではありませんから、一緒に成長していけるようなお客様に多くご利用いただきたいということで、クラウド版のサービスを開発することになり、2011 年 10 月にデータベースを Microsoft SQL Server から Windows Azure に移行し、Windows Azure SQL データベースでサービスを提供するクラウド版をリリースしました。ジュリエットさんからお話をいただいたのは、ちょうどクラウド版のサービスを開始した時期でした。要件をうかがって、このクラウド版のサービスに最適な案件だと確信しました」。

<システムの概要>
「SQL データベース」ですべてのデータを一元管理。
全スタッフが使いやすい形にこだわった UI 設計

ジュリエットが出した主な要件は、売り上げ、在庫、商品の管理ができること、その状況をリアル タイムで確認できること、業務に沿った使いやすい画面、という 3 点でした。

「クラウドを利用することに、不安はまったくありませんでした。逆に自社でサーバーを導入しても、障害が発生した際にはコスト面でも技術面でも、当社内で対応しきれません。それを考えると、圧倒的にクラウドの方が安心です」(林 氏)。

打ち合わせを重ねて請求書や納品書の様式なども調整し、順調に導入に向けたカスタマイズが進められました。

「スタッフのだれもが使いやすいように、ユーザー インターフェイスにはこだわりました。デモ画面を何度も見せていただき、私たちの要望と合致するか確認しながら検討を進めました」(横山 氏)

2012 年 4 月頃からカスタマイズを開始し、翌 5 月の連休明けに、サロンで HeadPro アパレル Cloud の利用が始まりました。同システムは Windows Azure 上で稼働しており、ジュリエットでは売上管理、商品管理、受注管理、発注管理、在庫管理など HeadPro アパレル Cloud の機能を、インターネットを通して利用することができます。収集された販売データや仕入れデータは SQL データベースに保存され、このデータベースから必要なデータを得られます (図)。

「現在はまだ商品にバーコードを付けていないので使用していませんが、将来的にはバーコード機能の活用も視野に入れています。HeadPro アパレル Cloud の拡張性の高さも魅力的に感じました」(林 氏)。

<導入効果>
請求書や納品書作成の作業時間を大幅に削減。
集積されたデータを分析してマーケティングに活用

図 「HeadPro アパレル Cloud」のシステム構成図

図 「HeadPro アパレル Cloud」のシステム構成図 [拡大]新しいウィンドウ

画面 「HeadPro アパレル Cloud」の管理画面

画面 「HeadPro アパレル Cloud」の管理画面 [拡大]新しいウィンドウ

HeadPro アパレル Cloud の利用を本社のサロンからスタートして間もなく、さまざまな点で業務効率の大幅な向上を実現しました。
まず、今まで毎回数字を手入力して作成していた納品書や請求書を、システム上で売り上げなどの数字と連動させることで、管理しやすい形で簡単に作成できるようになりました。また、これまで 1 件 1 件 Microsoft Excel に手入力していた在庫管理も、システムで自動集計できるようになったため、誤入力や労力が大幅に削減されました。
商品の売り上げデータが自動で集計されるため、ボタンをクリックするだけで売り上げランキングまで確認できますし、すべてのデータを CSV ファイルに出力できるようにカスタマイズしたため、さまざまな統計処理も容易にできます。

「マーチャンダイザーの立場から見ると、最大のメリットは商品購入者の属性分析が可能になった点です。店舗や倉庫から集計されたデータを分析することで、次の施策につながるポイントを見つけ出せるようになったのです。
例えば、当初想定していたターゲット像と実際の購買者では年齢層が違っていることがわかり、すぐに商品のラインアップに反映できたこともありました。導入前は商品の総販売数でしか売れ筋商品が把握できない状態でしたが、導入後はエリア別の売れ筋商品や購買者層の違いなど、売り上げの傾向を詳細に把握できるようになったのです。
こうしたマーケティング データは、マーチャンダイジングの方針を打ち出す際に非常に重要です。私たちはアイテム作りからデザインまですべてを自社で行っているので、集計データを活用することで、よりターゲットを明確にしたものづくりをしていけるようになったことも、今回のシステム導入の大きな成果だと思っています」(横山 氏)。

<今後の展望>
倉庫や複数の店舗からのシステム利用を開始予定。
売上管理から物流までトータルに行えるシステムを実現

2012 年 7 月には倉庫と連携するシステムが追加され、HeadPro アパレル Cloud で売上管理から倉庫、物流管理までシームレスに使える環境が実現されました。また、2012 年中に、サロンに加えて、伊勢丹新宿店および 2012 年内に出店される新店舗での利用が予定されています。引き続き業務の効率化やマーケット データの収集に役立てていく計画です。
一方、ザ・ヘッドでは、アパレル企業でのシステム利用をさらに拡大していく方針です。

「実は、今回提供したクラウド サービスの開発当初は、SQL Server のシステムを本当にそのまま Windows Azure SQL データベース に乗せ替えることができるのか、不安が残っていました。ところが、実際に作業してみると SQL Server での開発経験をフルに活かすことができました。マイクロソフトのサポートも充実していましたので、ほとんど戸惑うことなくスムーズに移行することができました。ジュリエットさんは、このクラウド サービスの最初のユーザーです。今後も、システムを改善しながら、一緒に成長できるような関係を築いていきたいと考えています。また、立ち上げの時期にある同様の要件をお持ちのアパレル企業にも、ぜひ活用していただきたいです」(後藤 氏)。

今後ジュリエットでは、ザ・ヘッドの協力を得ながら、システムを通じて得たデータをマーチャンダイジングに活用し、より顧客のニーズに応える商品を作り出して nanadecor の事業を成長させていく考えです。

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ソリューション概要

プロファイル

有限会社ジュリエット外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きますは、2005 年設立。雑誌、カタログ制作を行うエディトリアル部門と、オーガニック コットンのルームウェア ブランド「nanadecor (ナナデコール)」を運営するアパレル部門の 2 部門で事業を展開しています。nanadecor は通信販売中心で事業を進めてきましたが、2011 年 3 月に伊勢丹新宿店「マ・ランジェリー」内にショップ イン ショップをオープン、2012 年 3 月に表参道に本社併設のサロン「salon de nanadecor」を開設。さらに 2012 年中には新たに出店が予定されています。

導入ソフトウェアとサービス

パートナー企業

Microsoft Partner Gold Business Intelligence

導入メリット

  • Windows Azure 上に置かれたシステムによって、エンドユーザーのメンテナンスが不要な販売管理、顧客管理、物流管理を実現
  • Windows Azure SQL データベース によって、業務の効率化とマーチャンダイジングのための統計データを集約化

ユーザーコメント

「クラウド サービスによって、初期コストを極力抑えつつ、スタッフにも使いやすい、今後のビジネスの拡張にも柔軟に対応できるシステムが使えるようになりました。また、さまざまな業務の効率が大幅に向上しています。集計されたデータを CSV ファイルで出力できることで、マーチャンダイジングの方針を打ち出す際の裏付けとなる数値を得ることもでき、お客様の声に合ったものづくりができるようになりました」

有限会社ジュリエット
nanadecor ディレクター
林 鷹佐 氏

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