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関東学院大学

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掲載日: 2013 年 5 月 30 日

Microsoft Office 365 Education と Active Directory フェデレーション サービス 2.0 による認証、さらにメールのログ保存を組み合わせて構築。
運用時の高い安定性と万全のサポート体制で学生、教職員からも好評な学内メール システムを実現。

関東学院大学

関東学院大学

2013 年 4 月に開設した看護学部をはじめ、7 学部を擁する総合大学である関東学院大学では、2008 年からメール システムとして外部のクラウド サービスを利用してきました。しかし、メール ボックスの容量が 1 GB で不足してきたこと、パスワード クラッキングの動きが出てきたこと、クラウド サービスにもかかわらずアップデートが行われないなどの問題から、新しいメール サービスの導入を決定。同大学の IT インフラの構築と運用を長年担ってきたパートナー企業である富士通株式会社 (以下、富士通) の提案で、Microsoft Office 365 Education と、富士通が構築する オンプレミスの Active Directory フェデレーション サービス (ADFS) サーバーによる認証、および卒業生向け「生涯メール」受付フォーム、そして、メールのログ保存を連携させることにしました。2013 年 3 月から運用を開始した新しいメール サービスは順調に稼働しており、メール ボックス容量も 25 GB に拡張したことなどから、学生、教職員、卒業生など 1 万 5,000 名弱のユーザーの満足度も高くなっています。さらにマイクロソフトの技術支援で関東学院大学に最適な提案がなされ、運用も高い安定性と万全のサポート体制のもとで行われています。

<導入の背景とねらい>
メール ボックスの容量不足、パスワード クラッキングの危険性などから
新しいメール サービスの導入を決定

関東学院大学は、横浜山手に 1884 年 (明治 17 年) に創立された横浜バプテスト神学校を源流とする歴史と伝統のある大学です。キリスト教を建学の精神とする同大学には、坂田 祐 初代院長の説いた校訓「人になれ 奉仕せよ」の精神が受け継がれています。これは「キリストの教訓をもって人たるの人格をみがき、キリストの愛の精神をもって奉仕すること」を意味しており、同大学はその精神に則り、一貫してキリストの教えに基づいた人格教育と高度な知識と技術を修めた人材の育成に力を注いできました。
関東学院大学は、2013 年 4 月に理工学部と建築・環境学部、看護学部を新しく開設し、文学部、経済学部、法学部、人間環境学部の 7 学部 12 学科 11 コースの総合大学になりました。そして、横浜・金沢八景、横浜・金沢文庫、湘南・小田原の 3 つのキャンパスと KGU 関内メディアセンターで、1 万 2,000 名余の学生が学んでいます。

関東学院大学
情報科学センター運用課 課長
小糸 達夫 氏

2009 年、関東学院大学では教育研究の基盤である ICT サービスの一層の向上を目指し、学内クラウドを実現するべく IT インフラの改革に着手しました。ステップ 1 として、2010 年には分散していた教育研究系、事務系のサーバーを仮想化して統合し、仮想基幹サーバー環境を構築。そして、2011 年にはステップ 2 として、災害対策のために公式ホームページや学生ポータルなど学生や社会的に影響が大きいシステムを学外のデータセンターに移しました。さらに 2012 年にはステップ 3 として、仮想サーバーの自動貸出など、教育研究サービスにおける利便性向上を目指した学内クラウドの活用を開始しています。関東学院大学 情報科学センター運用課 課長 小糸 達夫 氏が語ります。

「2000 年頃から、学生や教員に対するサービスの向上のために新しいシステムを導入してきました。2009 年からの取り組みは、さらにその上にシステムを集約しプラットフォームをクラウド化することで、コストを削減しながら、より良いサービスを提供していくことを目指しています」。

こうした中で、関東学院大学では学生と教職員、卒業生など約 1 万 5,000 名が使うメール システムについて、2008 年から外部のクラウド サービスを利用してきました。当時はフリー メールが登場し始めたばかりでしたが、管理負荷の軽減を主目的に、問い合わせへの迅速な対応などサポート体制がきちんとしていること、迷惑メールを防げること、卒業生向けに展開している「生涯メール」もオプションで使えることから、いち早く SaaS でのクラウド サービスによるメール利用に踏み切ったのです。

<導入の経緯>
Office 365 Educationと認証、「生涯メール」、
ログ アーカイブを連携させて提供

関東学院大学では、メール ボックス容量の大幅な拡大、使い勝手の一層の向上、「生涯メール」サービスの移行、運用コストのさらなる削減を目指し、富士通に対して新たなメール サービスの提案を依頼しました。

「富士通には、現在、いくつかの基幹システムや学生サービス関連のサーバーやアプリケーションを提供していただいています。2010 年に行ったプラットフォームの仮想化とサーバーの集約も富士通に担当していただきました。仮想化によりサーバーを集約したため、メール システムで必要な認証のしくみなどさまざまなシステムがそのプラットフォーム上で動いています。また、メール管理上、ログからサービス向上のためにさまざまな分析を行いますし、メールの配送ログを残せることが重要なポイントでした。こうした内容についてメール サービスの構築と運用の提案を富士通にお願いしました」(小糸 氏)。

富士通株式会社
首都圏営業本部
文教統括営業部
第三営業部
マネージャー
寺下 一欣 氏

提案依頼を受けて、富士通では早速新しいメール サービスの提案検討に入りました。最初に検討したのは、Microsoft Exchange Server と Microsoft Outlook が使える関東学院大学向けのクラウド サービスを富士通のデータ センターから提供する案でした。しかし、想定したシステムでは、メール ボックス容量の飛躍的な拡大が難しく、毎年の運用コストなどの問題から見送ることになりました。そこで次の案として、学生向けに Exchange Online プラン 1 を含む Office 365 Education が無料で利用できる「プラン A2」を使い、ログ管理が可能な専用のクラウド サービスを作り、シームレスに使えるようにしようと考えました。この案であれば、利用コストを引き下げることができ、メールの配送管理に必要なログも取得することができます。富士通株式会社 首都圏営業本部 文教統括営業部 第三営業部マネージャー 寺下 一欣 (かずよし) 氏が語ります。

「Office 365 Education について、マイクロソフトと一緒に検討していたところ、Exchange Online では配送ログの取得が可能だということがわかりました。それならば学生と教職員のシステムを分けることなく、全員が Office 365 Education を使うことでコストを一層引き下げられます。さらに、配送ログを 1 年分ほど蓄積できるしくみは別に作って管理することも可能でした。そこで、Office 365 Education を導入してユーザー認証、「生涯メール」受付フォーム、配送ログ アーカイブを富士通が開発し、セットで利用する案を提案しました」。

2012 年 11 月、提案を受けた関東学院大学では 2013 年度から新しいメール サービスを運用開始するべく、導入を決めました。新しいサービスでは「生涯メール」にも制限がなくなり、現役の学生や教職員と同じサービスが受けられるようになることも大きなポイントです。今までの「生涯メール」は、3 か月以上利用がないと ID が取り消されるという利用上の制限があっただけでなく、学内にある卒業生データベースとは別のデータベースで管理されていたため、管理も困難でした。

関東学院大学
情報科学センター運用課
荒井 修二 氏

Office 365 Education の運用開始と共に「生涯メール」の受付フォームも作ることで、卒業生への告知を増やして「生涯メール」の利用活発化が見込めるほか、データベースも 1 つにして一元的に管理することができるのです。関東学院大学 情報科学センター運用課 荒井 修二 氏が語ります。

「Exchange Online では 1 人あたりのメールの容量が今までの 25 倍の 25 GB になり、さらに、使い慣れた Office アプリケーションをクラウド上でどこからでも使えます。ユーザー サービス向上の観点からも素晴らしく、一日も早く利用できるようにした方がよいと導入を決断しました」。

提案にあたって富士通が意識したのが、今までのサポートの手厚さを活かしつつ、Office 365 Education のメリットを最大限に発揮させる高い付加価値を持った内容にすることでした。マイクロソフトの Office 365 を初めとするクラウド サービスは、他社のクラウド サービスと比較して、メールだけでなくリアル タイム コミュニケーションやファイル共有、管理などにおける付加価値が高いだけでなく、Office アプリケーションとの統合性、そして、なによりも手厚いサポートなど、グローバル レベルでの競争を背景にサービス レベルや使い勝手の向上に取り組んでいます。さらに、マイクロソフトのクラウド サービスは 99.9% の可用性で運用されていますので、高い信頼性も確保できます。

「マイクロソフトには、他のクラウド サービスにはない Office 365 Education と文教分野の専門担当チームがあり、企業としてのサポート体制が整っています。そのチームと連携することで、クラウド サービスの良さを最大限に生かしつつ、従来のオンプレミス並みの安定性やサポート レベルを確保する提案が可能になりました」(寺下 氏)。

<システムの概要>
「スムーズな移行」を最大の目標にデータを移行。
多様なユーザー環境に対応した移行手順書を作成

Office 365 Education の導入は、ユーザーがメール サービスの移行で困らないようにすることを最大の目標とし、メール データの移行、フェデレーションと「生涯メール」のしくみの構築、ユーザー向けの告知と手順書の作成の 4 つを柱に移行プロジェクトに取り組みました。富士通株式会社 ヘルスケア・文教システム事業本部 文教第一ソリューション統括部 第一ソリューション部 永田 剛史 氏が説明します。

富士通株式会社
ヘルスケア・文教システム事業本部
文教第一ソリューション統括部
第一ソリューション部
永田 剛史 氏

「まずデータの移行ですが、1 万 5,000 名のユーザーが存在するので、データを絶対に失わないようにすることに最も気を使いました。Exchange Online は IMAP をサポートしているので、今まで使っていたメール サービスのサーバーで IMAP プロトコルが使えるようにし、2013 年 1 月位から段階的に 3 月の切り替え日前後までかけてメール データを移していきました」。

関東学院大学
情報科学センター運用課
亀山 哲哉 氏

ユーザー認証では、既存の Active Directory 環境を活かして、ユーザーがシングル サインオンで Office 365 Education にアクセスできるようにするために、ADFS をオンプレミス サーバーで導入しました。ADFS であれば、Office 365 Education のパスワード要件に合わない従来のパスワードでも、変更することなく高いセキュリティを確保した上で、Office 365 Education にアクセスするという安全性の高い運用が可能になります。また「生涯メール」は管理を担当する校友課と打ち合わせしながら、Web サイトを新しく作るためポータル サーバーを導入しました。さらに、教職員側とサポートを行う富士通側の双方でメール ログを見る必要があるため、Office 365 Education から取り出した送信ログを約 1 年間蓄積するデータベースを構築しました。
その上で、ユーザーがスムーズに移行できるように手順書を作成しました。
関東学院大学 情報科学センター運営課 亀山 哲哉 氏が語ります。

「今まで Web メールで使っていたユーザーは基本的にはそのまま使えますが、中にはアドレス帳やスケジュールなど、そのままでは移行できないデータもあります。また、自宅や大学でメール ソフトを使っているユーザーの場合には、PC の環境がそれぞれ異なります。ユーザーが自分でデータを移行するケースや、メール ソフトの設定を変更してもらうこともあります。そのために、移行作業が簡単にできるように解説した手順書を作って、切り替えに備えました」。

<導入の効果と今後の展望>
ユーザーの満足度も高く、順調に稼働。
今後は SharePoint Online や Lync の活用も検討

図:システム図

図:システム図 [拡大図]新しいウィンドウ

新しいメール サービスは 2012 年 11 月に富士通、マイクロソフトと契約し、その後設計と構築、移行テストを実施し、2013 年 2 月からの並行稼働期間を経て、3 月 24 日に予定通り本格運用を開始しました。メールは無料の Office 365 Education プラン A2 を利用し、富士通が仮想基盤上に構築した ADFS 2.0 サーバー、「生涯メール」受付サーバー、ログ蓄積サーバーと連携して、サービスが提供されています (図)。

そして、富士通は、メール サービスの安定運用のために、メール配送ログの保管や問い合わせ、分析のためのメール配送ログ保管サービスと学内のほかのシステムとの接続と連携も含め、運用コスト削減を実現しつつワン ストップ対応が行える運用体制を構築しました。さらに、校友課で行っている卒業生データベースを使ったさまざまな条件検索や管理者によるログ データベースの検索などには、Microsoft SQL Server で構築された検索ツール「Rapid Web」を導入し、業務に役立てています。

「今までのメール サービスはメールボックスの容量が 1 GB しかなかったことから、データを削除しながら使っていた先生もいました。そのため、25 GB に拡大されると告知した段階で、『とても助かります』という声が寄せられるなど、ユーザーの満足度は非常に高いと思います」(荒井 氏)。

また、スマートフォンの普及によってメールの使い方も数年前とは大きく変わってきており、ユーザーは時と場所を選ばずにメールにアクセスするようになってきています。そうした中で、Exchange Online であればさまざまなデバイスからアクセスでき、学生や教職員、卒業生はスケジュール共有やアドレス ブックなどどんな形でもスムーズに利用することができます。さらに、新しいメール サービスの利用で、運用コストの大幅な削減も実現することができました。導入初年度の経費は、初期費用とサポート費用を合わせても、今まで使っていたメール サービス予算の枠内で収まりました。そして、2 年目以降はサポート費用だけになるので、以前のメール サービスの半分のコストで運用できるようになります。

「マイクロソフトが全面的な技術支援を約束してくれたことに大変感謝しています。お客様の要望を取り入れた提案をマイクロソフトと一緒に考えることができましたし、構築途中で必要となった技術的な支援も迅速に受けることができました。今回の経験をもとに、今後もマイクロソフトと協力しながら、Office 365 Education と富士通のサポート サービスをセットにした提案を他の大学にも広げていきたいと考えています」(寺下 氏)。

関東学院大学では、Office 365 Education について、Microsoft SharePoint Online や Microsoft Lync のオンプレミスでの利用などを中心に今後の活用を検討中です。これらも含めて、関東学院大学では Office 365 Education を積極的に活用し、学生、教職員に対するサービス レベルを一層向上させていく考えです。

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ソリューション概要

プロファイル

関東学院大学外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きますは、横浜山手に 1884 年 (明治 17 年) に創設された横浜バプテスト神学校を源流とする大学で、校訓「人になれ 奉仕せよ」のもとに、キリスト教に基づいた人格教育と高度な知識と技術を修めた人材の育成に力を注いでいます。2013 年 4 月に理工学部と環境・建築学部、看護学部を新しく開設し、文学部、経済学部、法学部、人間環境学部と併せて、7 学部 12 学科 11 コースの総合大学で、横浜・金沢八景、横浜・金沢文庫、湘南・小田原の 3 つのキャンパスと関内メディア センターで、1 万 2,000 名余の学生が学んでいます。

パートナー企業

Microsoft Partner Gold Communications Gold Messaging Silver Application Development

導入メリット

  • メール ボックス容量が従来の 25 倍に拡張
  • デバイスを選ばず、どこからでも メールや予定表が使えるなどサービス レベルと使い勝手の向上
  • 学生、教職員、卒業生を同一環境にしたことで運用コストの大幅削減の実現
  • 富士通の導入支援サービスの活用で Office 365 Education にない機能を補完

ユーザーコメント

「Office 365 Education の利用で、運用コストの大幅な削減も実現できました。導入初年度の経費は、初期費用とサポート費用を合わせても、今まで使っていたメール サービス予算の枠内で収まりました。そして、2 年目以降はサポート費用だけになるので、以前のメール サービスの半分のコストで運用できるようになり、コストを大幅に減らすことができます」

関東学院大学
情報科学センター運用課
課長
小糸 達夫 氏

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