Microsoft Live@edu と Moodle との連携により、柔軟で利便性の高い共同研究プラットフォームを生徒に提供 IT 運用コストを下げつつ、コミュニケーション機能とコラボレーション機能の向上を実現
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ケイ・インターナショナルスクール東京 (以下、KIST) は、1997 年に、さまざまな背景や能力を持った子供たちが、質の高い国際的な全人教育を受けられる、安全で偏見や不公平がない環境を提供することをビジョンに創立されました。KIST では、ホスティング サービスで利用していた教職員用のメール サービスを切り替えるため、2011 年 4 月に Live@edu を導入しました。生徒用にもメール アカウントを提供するだけでなく、Microsoft Office Web Apps や Windows Live SkyDrive を活用。従来から自由研究用のプラットフォームとして利用していた Moodle と連携させることで、教育の現場を大きく改革しています。
<導入背景とねらい>
費用対効果の高いシステムを求め
以前から注目していた Live@edu を導入 
 学校法人ケイ・インターナショナルスクール ケイ・インターナショナルスクール東京 理事長 小牧 義重 氏
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 学校法人ケイ・インターナショナルスクール ケイ・インターナショナルスクール東京 ITマネージャー 内藤 俊之 氏
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KIST は、首都圏のインターナショナル コミュニティーに、特定の宗教を基盤とせずに幼稚園から 12 年生 (高校 3 年生) までの男女共学教育を提供する私立校です。1997 年に創立され、現在の生徒数は約 600 人で、約 50 の国籍の生徒が在籍しています。
「もともとは英語学校でした。保護者の方より、国内のインターナショナル スクールが高額で教育を受けられないという話を聞き、できる限り授業料を安く抑え、子供たちに質の高い国際的な教育を受けさせることができないかと考えて設立したのが KIST です」と理事長の小牧義重氏は、創立時の理念を話します。同校では、「費用は抑えても世界のトップ レベルの教育を子供たちに提供し、子供たちの将来の夢を叶える助けとなること」を最も大切にしていると言います。
また、KIST では、社会で必要とされるスキルを学生のうちに習得するという考え方の IB (International Baccalaureate、国際バカロレア) カリキュラムを実践し、自ら「理解する」「考える」「伝える」能力をつけることを重要としています。このような教育を実践することによって、米国のプリンストン大学やペンシルバニア大学ウォートン校、ボストン大学などの名門大学の奨学生を数多く輩出しています。
教育現場での IT 利用について小牧氏は、IT に頼る教育を行うのではなく、バランスよく教育をサポートする道具として活用することが重要と説明します。「世界でも IT を自由に使える国や地域は限られています。IT に偏った教育を行ってしまうと、IT 環境が整っていない場所では何もできなくなるため、バランスよく 1 つの道具として活用する考え方を教えていかなければなりません」。
同校が進める IB カリキュラムにおいても、「IT は重要な位置付けとなっています」と ITマネージャーの内藤俊之氏は話します。KIST の教育をスムーズに行っていくため、生徒が使いたいと思ったときにシステムやネットワークをすぐに使える状態にしておくことが、内藤氏をはじめとする IT チームの使命で、2010 年には学内のどこでも PC を使えるように無線 LAN 環境なども整えてきました。
しかし、授業料を低く抑えることを理念としている KIST では、限られた予算の中で、何を、どのような優先順位で揃えていくかが課題となります。教育テクノロジーインテグレーターのクリスチャン トンプソン氏は、IT コストについて次のように話します。「われわれが最も優先するのは生徒です。2 番目が学校、3 番目が教師という順位で物事を考えます。安価であったり無償であったりすることが重要ではなく、生徒にとって必要であるなら有償のソフトを利用します。しかし、同等の結果を出すことができて、エンド ユーザーに影響を与えないのであれば、無償のものも使います」。
KIST では、ホスティング サービスのメール サービスを利用していましたが、Live@edu を導入すれば、管理や運用の手間を省くことができ、より幅広い活用ができると考えました。ITコーディネーターのロバート ウィッティカー氏は、「Live@edu は、日本でリリースされる前から米国の IT 雑誌を見て知っていました。これは KIST でも活用できると思いましたね。高機能なメール サービスが使えることや、PC に文書を保存しなくてもオンラインの文書にアクセスして利用できることにも注目していました」と話します。
<Live@edu の導入効果>
全生徒や保護者にもアカウントを提供し
一元的な管理でコストを削減 
 学校法人ケイ・インターナショナルスクール ケイ・インターナショナルスクール東京 ITコーディネーター ロバート ウィッティカー氏
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KIST が利用していた従来のメール サービスでは、教職員用のアカウントしか準備することができず、生徒との連絡にメールを使う際に課題があったとウィッティカー氏は説明します。「生徒は、自宅で宿題を行うために自分のメール アドレス宛てにファイルを送ったり、提出をメールで行ったりしていました。生徒たちは自分でフリー メールを登録するなどしていたのですが、これらのメール アドレスの管理が煩雑でした。特に、8 ~ 10 年生 (中学 2 年~高校 1 年) はクラス数も生徒数も多く、メール アドレスの把握が大変でしたね」。
また、教職員との連絡に使う保護者のメール アドレスの管理にもウィッティカー氏は頭を悩ませていたと言います。保護者が利用しているメールにはプロバイダーのメールや携帯メール、フリー メールなどさまざまなものがあり、メール アドレスを頻繁に変更する人、添付ファイルを受け取れない人、一部のメールが迷惑メール フィルターに引っかかってしまう人など、連絡に支障があるケースもあったと言います。
「Live@edu を使えば、コストをかけずに生徒や保護者にメール アドレスを提供できると考えました。共通したプラットフォームで管理することで、何か問題が発生しても、われわれがすぐに対処でき、解決させることができます」とウィッティカー氏は話します。
現在 KIST では、教職員に加えて、5 年生と 11 ~ 12 年生 (高校 2 ~ 3 年) の生徒に試験的にアカウントを与えて利用させることで Live@edu のニーズを年代別に把握していると言います。将来的には、1,000 アカウント程度の利用に拡大していく予定です。「教職員だけでなく、生徒や保護者のメール容量に対応することを考えると、オンプレミスやホスティングではどれだけのコストがかかったか、想像もできません。また、オンプレミスの場合は、管理、運用やメンテナンスのコストもかかるので現実的ではなく、Live@edu のようなサービスがあったから生徒たちも利用できるのだと言えます」 (内藤氏)。
導入前には、Live@edu 以外の教育機関向けのサービスも KIST では検討していました。しかし、それらの選択肢よりも Live@edu には次のようなメリットがあったとウィッティカー氏は言います。「学校としては、これまで作成した大量の情報や文書にアクセスする必要があり、10 ~ 20 年間の情報へのアクセシビリティを維持しなければなりません。他の Web アプリケーションは、バージョンの異なる文書を開けなかったり、書式などが崩れてしまうことがありました。Live@edu の Office Web Apps では、問題なく文書を閲覧でき、将来的な下位互換も期待できます。また、従来から授業で Microsoft Windows を利用していたため、Live@edu で自然に学校のインフラとオンラインが連携できると考えました」。
それ以外にも、Live@edu で提供される Windows Live SkyDrive も魅力の 1 つだとウィッティカー氏は話します。「これまでは、ファイル サーバーで生徒 1 人につき 100MB のディスク容量を提供していました。しかし、SkyDrive を使うことによって、コストをかけずに 250 倍の 25GB の容量を生徒に提供できるのは大きなメリットですね。以前は USB メモリなどでファイルのやり取りを行うこともありましたが、紛失してしまうこともあったため、オンラインでやり取りできるのは助かります」。
将来的に KIST では、生徒や保護者に加え、卒業生にもメール アカウントを提供することを計画しています。これによって、教職員と卒業生だけでなく、在校生と卒業生が連絡を取ることもできます。たとえば、自分が希望する大学に進学した先輩にアドバイスを受ける、といったことができるようになるのではと考えています。
<システムの概要>
どこからでもシングル サインオンで利用でき
教育現場を大きく改革させることに成功 
 学校法人ケイ・インターナショナルスクール ケイ・インターナショナルスクール東京 教育テクノロジーインテグレーター クリスチャン トンプソン氏
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 学校法人ケイ・インターナショナルスクール ケイ・インターナショナルスクール東京 エレメンタリー・スクール職員 5A担任 スザーン アストロップ氏
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Live@edu を採用したもう 1 つの理由は、生徒の自由研究のプラットフォームとして 2010 年 9 月から利用していた Moodle と連携して、機能を拡張できる点でした。Moodle は、インターネット上で授業用の Web ページを作るオープンソースの e ラーニング システムで、大学などで多くのユーザーが利用しています。
Live@edu には、Microsoft Live Services Plug-in for Moodle というプラグインがあり、これを利用することで Live ID でメール、カレンダー、インスタント メッセージング、検索などの機能が Moodle 上でも使えるようになります。「他のサービスでも Moodle と連携できるものがありましたが、Live@edu の場合、マイクロソフトのサポートを受けられる点が大変良いと感じました。Microsoft Education Labs (http://www.educationlabs.com/) に Live Services Plug-in for Moodle に関するページも用意され、Moodle のコミュニティで使い方などを質問して回答を得ることもできたのは非常に重要なことだと思います」 (ウィッティカー氏)。
実際に 5 年生の授業を覗いてみると、生徒はローカルの Microsoft Publisher や Microsoft PowerPoint などを使って文書を作成し、SkyDrive に保存して、Moodle 上で文書の管理などを行っていました。この授業では、生徒が自分でテーマを決め、同じテーマの生徒同士でグループ研究を行っています。使い始めて 1 か月にもかかわらず、生徒は既にツールを使いこなしているようです。「自分が作ったものをメンバーに見せて意見を聞いたり、修正する場合も紙に印刷せずにオンライン上で確認したりできる」「一度パスワードを使ってログインするだけで、複数のツールを使えるのが便利」「SkyDrive に保存した素材をワン クリックですぐに利用できる」などの声も聞かれました。
5 年生の担任であるスザーン アストロップ氏も次のように話します。「生徒たちに見せたい文書や動画を SkyDrive にアップロードして、Moodle のリンクにしておくことができます。文書を共有し、コラボレーションし、アイデアを共有して、同時に作業することに生徒が慣れてきていることも感じます。他の人とのコミュニケーション能力、共同で仕事をする能力、チーム メンバーとして仕事する意識を高めることは、学校を卒業して企業に入ってから役に立つと思います。いつも生徒には、自分が学生のときにもこのようなツールがあったら良かったのに、と話しています」。
生徒側も、編集した文書を SkyDrive にアップロードして Moodle 上のリンクにすれば、文書がどこにあるかがすぐにわかり、どこからでも文書にアクセスできるようになります。「Live@edu によって、生徒は教室で行った作業を自宅でも継続して行うことができます。教室でしか作業が行えないと、生徒は時間の制限にプレッシャーを感じてしまいますが、自宅でも作業できれば、時間のプレッシャーから解放され、学校の学びを家庭にも拡大できます」 (アストロップ氏)。
「スタッフにとっても、複数のツールを一元管理できることで管理の手間が省けます」と話すトンプソン氏は、Live@edu と Moodle を連携させることで教育の現場は大きく変わったと説明します。「学校にとっては、教育をカスタマイズするという変革を起こせたと思います。生徒が勉強したいときに、学校ではなく自宅でも Web サービスにアクセスして勉強できるようになったことは、非常に大きなことです。学校が休みの期間であっても、今回のような震災で海外に避難するようなことがあっても、生徒がどこにいても学習の進捗状況を確認できます。また、以前は、すべてを知っている教師が一方的に生徒に知識を与えていました。しかし、現在はオンラインのツールを使って生徒がナレッジを作る時代になっているのです。われわれは、そのツールが Live@edu なのだと考えています」。
アストロップ氏も次のように続けます。「今年になって、Moodle に続いて Live@edu が導入され、私の仕事が大きく変わったと感じています。教える、というよりは、さまざまな知識に触れさせるという形に私の役割が変わってきています。さまざまな事柄に子供たちの目を向けさせて、それに対してどう考えるかを問いかけていくというのが今の私の役割で、教育環境が大きく変化していることを感じますね」。
さらに、小牧氏はこれらの教育の変化が KIST の理念にも合っていると説明します。「われわれの設立の理念の 1 つに、子供たちの居場所を作ってあげるというものがあります。その意味では、生徒が帰宅した後も Live@edu や Moodle を使ってわからないところを質問できるのは、常に先生にサポートしてもらえるという安心感を与えられます。教科的にサポートするだけでなく、精神的にも学校が生徒をサポートできる道具として、また、生徒とのコミュニケーションを交わす道具として、Live@edu や Moodle は非常に重要なものとなっています」。

 利用イメージ |
<今後の展望>
災害時の連絡網としても活用
Live@edu の良さを広めていきたい2011 年 3 月 11 日の震災後に Live@edu を導入した KIST ですが、災害時の連絡網としても有効に活用したいと考えています。「先日、大規模な震災がありましたが、学校としては災害時に安否情報などをなるべく早く保護者に連絡することが重要だと考えています。たとえば、学校側で緊急連絡用のメール アドレスを作り、保護者側でそのアドレスのメールを転送するなどのルール設定を行い、どこで何をしていても迅速に緊急連絡を受け取ることができるようにすることも検討しています。Live@edu のこれらの設定はシンプルで簡単なので、保護者に教えて自分で管理することによってわれわれの手間も省けますし、状況に応じた使い方ができるようになります」 (ウィッティカー氏)。
「Live@edu は本当にすばらしいサービスだと思うので、これを継続させ、成長させてほしいですね」と話すトンプソン氏。KIST では、Live@edu の後継である Office 365 for Education にも期待しており、Microsoft SharePoint Online による連携、Microsoft Lync Online によるコミュニケーションにも興味を寄せています。
今後についてトンプソン氏は、「予算の制約の中で、IT やシステムを何とかしたいと思う学校は多いと思います。その中で、他のツールとの連携やサポートがしっかりした Live@edu には強みがあります。もっとこのツールをマイクロソフトがアピールしてほしいし、われわれもツールの良さを伝えていきたいですね」と話します。
「われわれの目標は、世界一を目指すことです。これは、知名度を上げるといったことではなく、"世界一生徒のためになる学校を目指す" ということです。現在は、IB カリキュラムによって自分で考える力や選択する力をつける教育を確立しています。しかし、時代の流れが早い中で、そこで満足するのではなく、将来を見据えた教育を提供していくように心掛けたいですね。そのために適切に IT を活用し、子供たちにとって有益な教育を一生探し続けることがわれわれの使命です」と小牧氏は、教育に対する熱い思いを語ってくれました。
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