基幹システムを Microsoft Windows Server と Microsoft SQL Server へと移行しコスト削減と安定性向上を実現 その後もマイクロソフト製品の利用を拡大、情報システムのグローバルな共通基盤に
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国内外に 29 社の販売グループを持ち、プリンターや複合機を開発、製造している京セラミタ株式会社 (以下、京セラミタ)。ここでは社内の情報基盤として、多岐にわたるマイクロソフト製品が活用されています。まず最初に MES (製造実行システム) を Windows Server と SQL Server で構築し、SAP プラットフォームのインフラもミッドレンジ システムから Windows Server + SQL Server へと移行。さらに Microsoft Exchange Server、Microsoft SharePoint Server、Microsoft Dynamics CRM も導入し、SQL Server で BI を構築する取り組みも進められています。マイクロソフト製品を共通インフラにすることで、コスト削減と安定稼働が可能になり、基幹システムと連携した情報活用も活発化。グローバル スタンダードとして活用できるプラットフォームとしても高く評価されています。
<導入背景とねらい>
Windows Server + SQL Server の組み合わせを
基幹システムの共通インフラに 
 京セラミタ株式会社 事業戦略本部 IT統括部 部長 森 哲也 氏
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 京セラミタ株式会社 事業戦略本部 IT統括部 IT企画推進部 IT企画推進課 課責任者 池口 一志 氏
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基幹システムなどが生み出す情報を最大限に活用し、ビジネスの最適化を進めていくこと。これはすべての企業にとって、最も重要な課題の 1 つです。しかし個々のシステムが分断された状態では、情報活用を円滑に進めることはできません。システム間を無理のない形で連携させると共に、より多くのユーザーが手軽に情報アクセスできる環境を創り上げる必要があります。
この目的を達成するため、積極的にマイクロソフト製品を活用しているのが、京セラミタです。同社はプリンターや複合機を開発、製造しているドキュメント機器メーカーです。国内外に 29 社の販売グループを持ち、事業活動をグローバルに展開しています。
京セラミタでは工場内にある多種多様なシステムを統合するため、2004 年に Windows Server と SQL Server で MES を構築。これと同時に SAP もミッドレンジ システム上で稼働させています。そしてその翌年には SAP を、Windows Server + SQL Server に移行するための検討を始めました。
「ミッドレンジ システムの上で動く SAP は安定性の面で問題があり、ランニング コストが高いという問題もありました」と振り返るのは、事業戦略本部 IT統括部 部長の森哲也氏。他社事例も少なかったため、問題発生時の対応に関する情報も乏しかったと言います。「この問題を解決するためプラットフォームの移行を検討しました。当初は Windows だけではなく UNIX も検討対象でした」。
最終的に Windows Server を選択した理由の 1 つは、ランニング コストの低さだったと言います。また SAP 導入における Windows Server のシェアが拡大し続けており、技術的な情報を入手しやすくなっていたことも評価ポイントになりました。しかしそれ以上に重要だったのが、Windows Server と SQL Server で構築されている MES との親和性が高いことです。基幹システムの共通インフラになりうるものとして注目されたのです。
「マイクロソフト製品はユーザーが多く、開発者のリソースが豊富なことも大きな魅力です」と言うのは、事業戦略本部 IT統括部 IT企画推進部 IT企画推進課 課責任者の池口一志氏です。「これなら全社システムを最適化できると考えました」。
京セラミタでは基幹システムで Windows Server と SQL Server を採用するだけではなく、その後も多岐にわたるマイクロソフト製品を採用しています。そしてこれらは社内の情報インフラとして、重要な役割を果たしているのです。
<導入の経緯>
メールやポータル、ワークフロー、BI も
順次マイクロソフト製品へと移行  | 
 京セラミタ株式会社 事業戦略本部 IT統括部 IT改革部 情報システム1課 中島 功普 氏
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 京セラミタ株式会社 事業戦略本部 IT統括部 IT改革部 情報システム2課 課責任者 山本 圭造 氏
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 京セラミタ株式会社 事業戦略本部 IT統括部 IT企画推進部 IT企画推進課 久富 享 氏
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 京セラミタ株式会社 事業戦略本部 IT統括部 IT企画推進部 IT企画推進課 福水 康文 氏
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京セラミタにおけるマイクロソフト導入/展開は、次のように進められていきました。
(1) SAP プラットフォームのマイグレーション 2006 年 6 月に「次期プラットフォーム検討会」を設置し、2006 年 10 月に Windows Server と SQL Server へのマイグレーション プロジェクトがスタート、2007 年 5 月に完了しています。
(2) Microsoft Active Directory の全社展開 SAP プラットフォームのマイグレーションと並行して Active Directory の全社展開も進められました。「それまでにも部署ごとの Active Directory 導入は行われていましたが、これを機に社内全体を Active Directory で管理することになりました」と言うのは、事業戦略本部 IT統括部 IT改革部 情報システム1課の中島功普氏です。この作業は 2006 年 5 月に始まり、2006 年 12 月に完了しています。その後も、2007 年には販社への展開、2008 年にはヨーロッパへの展開、そして 2011 年には米国への展開が行われています。
(3) Exchange Server の導入 次の課題として浮上したのが、それまで Lotus Notes で行われていた情報共有をどうするのかということでした。基幹システムの基盤統合のメリットを引き出すには、情報系システムも見直す必要があると判断されたのです。そこで 2007 年 5 月に「情報活用基盤の再構築プロジェクト」を立ち上げ、最初に Exchange Server と Microsoft Outlook の導入に着手します。2008 年 4 月にはメール ボックスの移行が完了しています。
(4) SharePoint Server の導入 さらにポータルも SharePoint Server へと移行することに決定します。「Notes を SharePoint Server に移行することで、基幹システムとの親和性も高くなり、Active Directory との連携も行いやすくなります」と言うのは、事業戦略本部 IT統括部 IT改革部 情報システム2課 課責任者の山本圭造氏です。2008 年 8 月には最初のトップ ページが立ち上がっています。
(5) Microsoft Dynamics CRM の導入 2009 年 9 月には、Lotus Notes 上で動いていたワークフロー システムの移行検討も始まります。事業戦略本部 IT統括部 IT企画推進部 IT企画推進課の久富享氏は「目的は意思決定のスピードアップ。意思決定プロセスを改革するには Microsoft Dynamics CRM が適していると判断しました」と説明します。2009 年 12 月には Microsoft Dynamics CRM の採用を決定。2010 年 6 月にはその第一弾として、案件管理システムが稼働しています。
(6) ビジネス インテリジェンス (BI) の拡張 京セラミタでは BI として SAP BW が使用されてきましたが、これを SQL Server で拡張するシステムが、2010 年 9 月から構築されています。「SAP BW に集めた販社データを SQL Server に取り込み、Microsoft Excel のピボット テーブルで分析できるようにします」と事業戦略本部 IT統括部 IT企画推進部 IT企画推進課の福水康文氏は説明します。「SharePoint のデータ ライブラリーとの連携や、Excel サービスの活用、ダッシュボードの構築も考えています。2011 年 9 月には本番稼働が始まる予定です」。
<システムの概要>
コスト削減と安定稼働を同時に実現
基盤共通化で情報活用も活発化 
 京セラミタ株式会社 事業戦略本部 IT統括部 システム推進部 システム推進1課 杉本 育生 氏
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このように京セラミタでは、情報システムにおいて、コア・インフラストラクチャーからビジネス生産性基盤、そしてアプリケーション基盤領域にいたるまで総合的にマイクロソフト製品が活用されています。これによってシステム構築や運用コストは大幅に削減されました。特に SAP プラットフォームのマイグレーションはコスト削減効果が高く、2008 年 4 月には社内の功労賞も受賞しています。
同時にシステムの安定性が高まったことも見逃せません。マイグレーション後の SAP はほとんどトラブルがなく、発生した問題はすべてハードウェア障害。そしてその場合もクラスター構成によって、1 分程度でサービスを再開できるようになっています。SQL Server の可用性もきわめて高く、計画停止以外の停止はまったくありません。
システムをまたいだデータ活用も容易になりました。「実は SAP では製造番号管理を行っていないのですが、MES に実装している製造番号管理機能を使うことで、製品の追跡が行えるようになっています」と言うのは、事業戦略本部 IT統括部 システム推進部 システム推進1課の杉本育生氏です。マイクロソフト製品によるプラットフォーム統合は、社内標準を確立するうえでも大きな役割を果たしていると指摘します。
さらに森氏は「社員による情報発信や情報共有、情報活用も活発化しています」と言います。その一例が、品質保証部の取り組みです。これはサービス部門で集めた顧客の声をテキスト マイニングし、その結果を SharePoint のドキュメント ライブラリーで公開、ポータルからアクセスできるようにしたものです。
このしくみについて「お客さまの声の中には問題の火種が含まれています。これをダイレクトに抽出し、見やすい形に整理することで、いち早く手を打つことが可能になります」と説明するのは、品質保証本部 品質保証統括部 第2品質保証部 品質保証22課の林浩二氏です。分析結果は既に使用説明書の改善や FAQ の作成などに活かされており、商品企画での活用も始まっています。2011 年 6 月に社内で行われた「経営改善活動成果報告会」では最優秀賞を獲得しました。「以前は分析結果を社内全体で共有することは困難でしたが、SharePoint Server によってこれが容易になりました。ページ デザインが簡単で Office 製品との親和性も高いのですぐに使いこなせます」。

 「経営改善活動成果報告会」で最優秀賞を受賞した品質保証本部の皆様 (写真左から) 片淵 敏伸 氏、林 浩二 氏、藤田 美咲 氏、熊本 秀近 氏 |
<今後の展望>
今後も基幹システムの基盤は Windows Server + SQL Server
グローバル スタンダードとしても高く評価2011 年 4 月には SAP R/3 を SAP ERP 6.0 へと移行するプロジェクトを開始。プラットフォームには Windows Sever 2008 R2 と SQL Server 2008 R2 が採用される予定です。「今回は SQL Server の新機能にも期待しています」と中島氏。行圧縮とページ圧縮を活用することで、データサイズが 1/3 になるはずだと言います。「これはデータ バックアップ時間の短縮やリソースの有効活用、パフォーマンス向上に効果があるはずです」。
Lotus Notes からマイクロソフト製品への移行も着々と進められています。標準機能だけで実現されていたものは 90% 以上が移行を完了しており、現在はワークフローなどが Microsoft Dynamics CRM などに移されつつあります。Microsoft Dynamics CRM の海外展開も進行中です。
「マイクロソフト製品はシステム基盤のグローバル スタンダードとしても最適です。これからも積極的に活用していきたいと考えています」と森氏は、マイクロソフト製品に対する期待と今後の予定を語ってくれました。
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