『使わされる』のではなく、『知らぬ間に使っている』、営業活動にフィットした SFA を目指し、Microsoft Dynamics CRM を採用。Outlook および Excel との連携により、日常業務とシームレスにつながった SFA 活用を実現
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三菱UFJリース株式会社では、中期経営計画「Vision 2010」に掲げられた「お客様接点の強化」、「営業力の強化、手法の高度化」を実践すべく、新しい営業支援システム (以下、SFA : Sales Force Automation) の構築を決定。比較検討の結果、導入されたのは「(定型のプロセスに縛られた) 従来の SFA とはコンセプトが違う」と評価された Microsoft Dynamics CRM でした。同社では、「新SFA を営業力強化の武器に」という想いのもと、MCS とともに、徹底したユーザー志向で Microsoft Dynamics CRM の利点を伸ばすカスタマイズを実行。日常のオフィス ワークとの境を感じさせない SFA 活用を実現させています。
<導入背景とねらい>
営業活動の PDCA を実現し、営業担当者にとって、真に有効なツールとなる“理想的な SFA”の構築へ
 三菱UFJリース株式会社 執行役員 情報システム部担当 保田 徳太郎 氏
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2007 年 4 月にダイヤモンドリース株式会社 (以下、ダイヤモンドリース) とUFJセントラルリース株式会社 (以下、UFJセントラルリース) が合併して誕生した、三菱UFJリース株式会社 (以下、三菱UFJリース)。同社の英語名「Mitsubishi UFJ Lease & Finance」が表すとおり、従来のリース会社の枠を超え、“総合ファイナンス カンパニー”へと成長を続けています。
三菱UFJリースが 2008 年に掲げた 3 か年の中期経営計画「Vision 2010」において、経営戦略の柱である“成長戦略”と“経営基盤強化”には、それぞれ「お客様接点の強化」や「営業力の強化・手法の高度化」、「効率性の追求」そして「IT 戦略の強化」がキーワードとして並んでいます。
そして、2009 年。同社では、上述の戦略を推し進める一環として、新しい SFA を構築しました。そして、この新SFA を構築するに際しては、営業活動おける PDCA (Plan-Do-Check-Action) に沿った作業が、ごく自然にできることを最重要テーマに掲げ、「SFA の利用に際して“システム”を意識させず、普段のメールやスケジュール利用といったオフィス ワークとの境を感じさせない、使いやすいものを目指した」と同社 執行役員 保田徳太郎氏は説明します。それは、旧ダイヤモンドリースにおいて、早くから SFA を取り入れ、活用してきた経験に基づいた結論でした。
「顧客に関する非定型な情報を扱うのが SFA の役割と言いながら、従来型の SFA はどこかで『定型的な情報を、営業担当者に入力させる』という窮屈さがありました。
しかし、Microsoft Dynamics CRM は日常業務で活用しているマイクロソフト製品とシームレスに連携しているため、鮮度の高い営業情報を、営業活動のフローに沿って、ごく自然に集めることが出来ます。
Outlook を開いてメールで連絡し、スケジュールを入力し、その後さらに SFA にも同じスケジュールを入力し、報告 は Excel にデータを入力して
とやっていては、非効率ですよね。何より、SFA が社内の情報と連携していなければ、活用度も上がりません。だからこそ、入力した情報は、必要な時に、必要なデータ形式に加工して活用できる SFA でなければ、と考えました。
Outlook のスケジュールに入力すると、それが SFA にそのまま反映され、訪問予定が自動的に作られるとともに、日報のベース情報も作られる。PC に入力した情報のすべてが、営業活動の PDCA に沿った作業にスムーズに活用できるなら、営業担当者にとっても利便性は高いはず。もちろん、操作が難しいのはダメで、使う人がすんなりと入っていける、ユーザー フレンドリーなインターフェイスも必要です」
こうした想いの下、さまざまな製品を比較検討した結果、三菱UFJリースが選んだのが、Microsoft Dynamics CRM でした。選定の一番の理由は「Microsoft Office との連携」にあったと、保田氏は続けます。
「営業活動の PDCA に沿った作業にデータを活用する、という意味では他社の製品でも良いと思えるものがありました。しかし、Microsoft Dynamics CRM の場合は、Microsoft Office との連携機能が非常に充実していました。当社では日頃から Outlook を活用していますし、業務上の情報は、ほとんどメールでやりとりしています。
また、営業担当者は日常業務において、基幹システムが管理している取引データをダウンロードし、Excel の機能を駆使してさまざまな角度から分析・加工して、日々の営業活動に活かしています。
そのため、Outlook や Excel とシームレスにデータをやり取りできるということが、大きなポイントになりました」。
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 三菱UFJリース株式会社 情報システム部 営業 UIG 課長 後藤 聡 氏
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さらに同部 営業 UIG 課長 後藤聡氏は、次のメリットを挙げています。
「弊社の多様化する商品への柔軟な対応が可能であること。そして、蓄積されたデータを活用する BI (Business Intelligence : ビジネス インテリジェンス) インフラの実現。最後に、マイクロソフト コンサルティング サービスから成る、開発の組織力などを総合的に評価して Microsoft Dynamics CRM を採用しました」。
<導入の経緯とシステムの概要>
MCS による全面サポートを活用し、国内最大規模で Microsoft Dynamics CRM を活用三菱UFJリースの SFA に利用されている Microsoft Dynamics CRM のライセンス数は 約 1,200。日本国内の金融業界における Microsoft Dynamics CRM の活用では、今回構築された三菱UFJリースの新 SFA が、最大規模の活用事例となります。
さらに、保田氏が求めた新SFA には、Microsoft Dynamics CRM のデフォルトの機能では満たしきれない機能要件が多くありました。しかし、それでも採用決定に至ったもう 1 つの理由が、マイクロソフト コンサルティング サービス (以下、MCS) の存在でした。
「Microsoft Dynamics CRM のコンセプトは、私たちの想いと一致していました。そして、マイクロソフトさんには、確かな開発力と、充実したサポート体制があります。
今回の新SFA 構築は、規模と機能要件から考えると、ほとんどファースト ユーザーに近い事例です。しかし、MCS にしっかりと入ってもらい、基幹システムを担当するアビームコンサルティング株式会社との協業体制を密にして、構築にあたっていただくことをお願いしました」(保田氏)。
こうして、新SFA の構築がスタートしたのが、2008 年 8 月のこと。そして、この決定に至るまでには、社内から横断的に人を募りプロジェクト チームを結成したほか、2007 年の 11 月に営業部門にアンケートを実施し検討を重ねた、と後藤氏は説明します。
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 マイクロソフト株式会社 コンサルティング統括本部 シニアコンサルタント 並木 知己
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「会社の英語名が、単なる “Lease” ではなく『Mitsubishi UFJ Lease & Finance』となったように、事業領域が広がっています。“総合ファイナンス カンパニー”への変化ということについて、会社としても非常に力を入れています。それに伴って、新SFA も、広範囲に亘る業務領域をカバーできることが必須でした。
そうなると、合併前の 2 社がそれぞれ利用していた SFA システムが、新会社としてのニーズに適応できるかどうか? そこが最初に検討されました。また、合併後は扱う商品の増加に伴い、営業担当者一人ひとりが知識やスキルを高めていく必要も生じましたし、営業活動の高度化と同時にお客様との接点の強化も進めなければいけませんでした。お客様接点の強化と営業力の強化を同時に進めるために、営業マネジメントとそれをサポートするシステムを作るべく、検討にはかなりの時間をかけました」。
十分な検討が加えられたのちに、マルチベンダー体制で開始された今回の新SFA 構築は、三菱UFJリース、アビームコンサルティング、マイクロソフト の 3 社が、密に連携し、助け合うことで順調に進行したと、マイクロソフト株式会社 コンサルティングサービス統括本部 シニアコンサルタント 並木知己は話します。
「プロジェクトがスタートした直後の 8 月当初こそ、多少の戸惑いはありましたが、アビーム様と弊社との役割分担もすぐに明確になり、相互に協力していくためのコミュニケーションもとれ、非常にうまく運ぶことができたのではないかと感じています」。
<導入の効果>
Outlook の操作メニューに SFA の機能を埋め込むなどユーザー視点重視の開発により、利用者が増加保田氏が「何よりコンセプトが従来の SFA とは違っていて、私たちの想いと一致していた」という Microsoft Dynamics CRM の主な特徴、メリットとして、下記の 4 点が挙げられます。
| 1. | 既存 Windows 認証基盤の活用 Active Directory と連携し、ユーザーごとにデータ閲覧の権限設定など、細やかなアクセス管理が可能です。 |
| 2. | Excel との連携 Microsoft Dynamics CRM で管理されている案件情報を、自由に条件設定し、Excel に抽出可能。抽出条件はビューとして保存でき、いつでも最新の状況を確認できます。 |
| 3. | Outlook との連携 予定表を共有して二重入力を排除するほか、メール ベースのコミュニケーションを活動履歴として保持するなど、情報入力の負荷を最小限に抑えます。 |
| 4. | SharePoint Server との連携 Microsoft Office SharePoint Server とシームレスに連携。社内ポータル サイトに、Microsoft Dynamics CRM の情報を随時表示することが可能になります。 |
そして今回、三菱UFJリースでは、上記のメリットをさらに拡充して、以下の 5 つの特徴を付加した、大規模かつユーザー フレンドリーな SFA として構築されています。
| a. | Outlook をインターフェイスとして利用 スケジュールやメール履歴の連携だけで終わらせるのではなく、Outlook を入力インターフェイスとして利用して、直接 CRM 情報の入力、連携ができるようにカスタマイズ。たとえば、Outlook 上でマウスを右クリックしたときに現れる操作メニューの中にも、Microsoft Dynamics CRM へ入力するための機能が組み込まれているため、ユーザーは「Outlook を利用しているだけ」で CRM 情報の入力を完了させることが可能です。 |
| b. | SFA からも全社員のプレゼンス情報が確認可能 新SFA 構築と並行して進められた、三菱UFJリースの情報系システム刷新により、全社員のプレゼンス (在席情報) が確認可能。たとえば翌日の訪問先について確認事項が生じた場合など、SFA 上から協働する営業担当者のプレゼンスも同時に確認が取れるため、電話やインスタント メッセージを使って、容易にコミュニケーションを図ることができます。 |
| c. | Outlook、Excel、SQL Server のそれぞれから活動状況と実績の集計・分析が可能 Microsoft Dynamics CRM に格納されたデータは、さまざまなマイクロソフト製品により参照が可能です。 |
| d. | 大量に登録された「ターゲットリスト」などのデータを一括更新 「ターゲットリスト」、「案件管理」、「日報」について複数レコードの一括更新を実現。三菱UFJリースでの活用に適した利便性を確保します。 |
| e. | Excel VBA を利用して、柔軟に帳票を作成 |

 Outlook 予定表:Microsoft Dynamics 連携 Add-In[拡大図]

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上述の機能を備えた、三菱UFJリースの新SFA は、2009 年 4 月にサービスイン。MCS では「ユーザーの視点で使いやすさを追求してほしい」という三菱UFJリースの要望に沿って、.NET Framework を活用し、2008 年 8 月の開発開始から、わずか 7 か月あまりで、上述の機能を備えたシステムを開発しました。
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 マイクロソフト株式会社 金融第一部 エンゲージメントマネージャ 池谷 浩二
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マイクロソフト株式会社 金融第一部 エンゲージメントマネージャ 池谷浩二は次のように話します。
「今回の開発では、Microsoft Dynamics CRM の可能性を広げることができたと思います。私たちとしても、今回のプロジェクトを担う 1 社として参加させていただき、パートナー様と協業する中で貴重な経験を得ることができました。また、Microsoft Dynamics CRM の導入方法論である Sure Step の有用性を発揮できたプロジェクトだと考えています。
今回の構築で得たノウハウを、今後パートナーの皆様にも広く活用していただきたいと思います。そのためにも、これからどんどんと開発のナレッジを提供していきたいと思います」。
<今後の展望>
より効率的・効果的な経営判断を行うためにさらに使いやすい SFA へと進化新SFA が稼働してから、まだ 8 か月余りであり、営業部門からの評価はこれからとは思いますが、と前置きしながら後藤氏は「稼働以来、お客様に関する営業データは着実に増え続けています。これは、システムが日頃の営業活動ツールとして確実に活用されている証しと思います」と評価します。
さらに保田氏は「皆、システムの扉を開けて利用しているとは思っていないのではないですか」と新しい SFA を評価し、営業担当者の「営業活動にフィットした」 新SFA が活用されることで、マネジメントの質が変わってくると、期待を寄せています。
「システムの活用度が高まれば、それだけ情報も集まります。社内ポータル サイトとの連携を含め、営業部門はもとより、マネジメント層までが情報を共有し、次のアクションに向けてより的確に判断ができるようになる。そうなれば、営業部門も、マネジメント層も同じベクトル感を持って、業務をより一層強力に推進していける。
また、現場の生きた情報がマネジメント層に即座に届くので、今まで以上に効率的・効果的な判断が、素早く下せるようになると思います」。
そしてこの 11 月からは、新SFA システムの利便性をさらに高めるために、携帯電話を利用した「モバイル SFA」をリリースしました。保田氏は続けます。
「MCS が作成したモックアップを基に検討を行い、携帯電話を使って、外出先からでも SFA を利用できる環境を整えました。今後は、外出先から新SFA を活用することで、営業力がより一層強化されることを期待しています」。
徹底したユーザー志向でシステムを構築しただけではなく、営業力強化へとつながる PDCA サイクルの確立を目指し、さらなる改善、改良の一手をすでに用意している三菱UFJリース。同社の営業力強化とお客様接点の強化に対する取り組みは、今後も一層強力に推進されていくでしょう。
本ケーススタディに記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。 本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。 | |
