全国 70 拠点、2 万台規模のクライアント統制基盤を Microsoft® System Center Configuration Manager 2007 R2 にリプレースし、PC ライフ サイクルのコスト削減と効率化を実現。さらなる統制強化と IT サービス向上を目指す
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NTTコミュニケーションズ株式会社 (以下、NTTコミュニケーションズ) は、長距離・国際通信事業、法人営業事業およびインターネット事業を柱として、社会・経済活動に必要不可欠な ICT インフラストラクチャを提供する情報通信会社です。同社の幅広いビジネスと厳しいセキュリティ基準を支えてきたのは、全国 70 拠点に展開されている 2 万台規模のクライアントを統制する、全社統合 IT システム基盤です。2003 年に導入したこのシステムが更改時期を迎え、新システムの中核として System Center Configuration Manager 2007 R2 (以下、SCCM) が採用されました。SCCM が備える豊富な機能により、旧システムのすべての機能を継承しながら、コスト削減や環境への配慮、PC ライフ サイクル管理のさらなる効率化を同時に実現。次のステップとして、OS やアプリケーションの動的な展開など、IT サービス管理のさらなる向上を目指しています。
<導入の背景>
6 年間運用してきたクライアント統制基盤。
老朽化と保守サービス終了を機にシステム更改を決断
 NTTコミュニケーションズ株式会社 プロセス&ナレッジマネジメント部 担当課長 西條 智幸 氏
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 NTTコミュニケーションズ株式会社 ITマネジメントサービス事業部 サーバマネジメントサービス部 担当部長 松尾 隆一 氏
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NTTコミュニケーションズはセキュリティをサービス提供上の最重要事項と位置付け、2002 年 9 月に「NTTコミュニケーションズ セキュリティ宣言」を提唱し、情報セキュリティの国際規格である ISO17799 や BS7799 に劣らないレベルの全社セキュリティ ポリシーと体制を再整備して、高いセキュリティ レベルの維持に取り組んできました。2003 年に構築した「全社統合 IT システム」は、この取り組みの中で、共通したオフィス IT リソース管理のための、セキュリティ ベース インフラとして全社的に整備されたものです。このシステムには、PC プラットフォームの標準化、ヘルプデスクの一元化、ファイル サーバーの統合と一元管理といった IT インフラ管理の一元化や、RFID (無線タグ) による PC の持ち出し監視、ウイルス対策、侵入検知、セキュリティ パッチ管理などの事故対策、資産およびライセンス管理などで構成され、同社の IT ライフ サイクル全般をカバーします。
今回、同社はこのシステムの中核を担う、資産管理やパッチ管理、アプリケーション配信のためのシステムについて、老朽化やハードウェア保守の終了を機に、システム更改を決定しました。NTTコミュニケーションズ株式会社 プロセス&ナレッジマネジメント部 (以下、P&K 部) 担当課長 西條 智幸 氏が語ります。
「我々は通信会社なので、通信の秘密も含めて、セキュリティ対策や情報漏えい対策にはかなり注力しています。そのための社内ルールも相当厳しいものになっています。そして、PC の一元管理ができているからこそ、はじめていろいろなセキュリティ ツールを展開することができます。今回はその基盤となるツール自体を変更するわけですが、それだけに、検討を慎重に行わなければ取り組みの根幹が崩れてしまいます」。
NTTコミュニケーションズでは、セキュリティ ポリシーを含め、IT サービスの企画、戦略、方向性を P&K 部で策定し、ITマネジメントサービス事業部 (以下、ITMS 事業部) が実際の展開と管理を行います。ITMS 事業部は、同社すべての PC におけるキッティング作業から配送、回収、故障修理対応のすべてを一元的に行っています。NTTコミュニケーションズ株式会社 ITマネジメントサービス事業部 サーバマネジメントサービス部 担当部長 松尾 隆一 氏が語ります。
「我々は、P&K 部の方針に則り IT サービスを具現化し、全社に展開します。システム更改にあたっては、セキュリティやコンプライアンスを含めて将来こうあるべきという絵姿、理想像を描きました。我々には旧システムでの 6 年間の実務経験とノウハウがあり、そこから得られた理想像の To-Be と 現状の As-Is のギャップと、それを埋める方法がわかります。それがシステムを選定する際の評価基準になっています」。
<導入の経緯>
製品選択の評価基準は、導入コストと機能の継承、そして将来の拡張性 | 
 NTTコミュニケーションズ株式会社 ITマネジメントサービス事業部 サーバマネジメントサービス部 原 大樹 氏
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NTTコミュニケーションズは、2008 年 11 月から新システムの検討を開始し、SCCM の採用を決定。2 か月でシステムを構築し、1.5 か月で 2 万台のクライアントへの展開を完了、2009 年 4月中旬にカットオーバーしました。製品の評価基準として松尾 氏が語ります。
「システムを更改するにあって、製品選択のために 3 つのポイントを検討しました。1 つは、コストの面、そして 現用システムで実現されている機能をすべて継承できること、そして、将来にわたっての拡張性です。拡張性という観点において、Intel vPro への対応も評価ポイントの 1 つでした。遠隔地からオフラインの PC を起動して管理を行い、再びシャットダウンが可能であるというのは非常に魅力的です」。
NTTコミュニケーションズ株式会社 ITマネジメントサービス事業部 サーバマネジメントサービス部 原 大樹 氏が続けます。
「2003 年から社内の施策として、PC の払い出しから回収、アカウント管理に至るまで一元的に管理してきました。以前のシステムはその中で、払い出した PC のインベントリ情報をスキャンする機能、社内で定められた標準アプリケーションを配信する機能、そしてヘルプデスクからエンド ユーザーの PC に接続してトラブルに対応する機能を提供していました。今回は、この 3 点を基本機能と定めて、複数の製品を対象に比較検討しました」。
製品の選定にあたっては、まず、導入コストが比較されました。NTTコミュニケーションズは、エンタープライズ アグリーメント (EA) 契約による Core CAL を有効に活用することで、初期投資を大幅に削減することができます。次にマイクロソフト コンサルティング サービス (MCS) の支援を受けて製品を評価、SCCM はすべての機能要件を満たし、かつ OS 展開機能やソフトウェア メータリング機能、自動ローミング機能など、その他の付随する機能も高く評価されました。
<システムの概要>
自社の Biz ホスティング エンタープライズを活用して、新システムをわずか 2 か月で構築。サーバー台数は約 1/3 に集約コスト削減、環境負荷低減、運用の効率化という観点から、新システムには、NTTコミュニケーションズが法人向けに提供している自社の ICT アウトソーシング サービスを積極的に活用しました。
「P&K 部には環境保護推進室もあって、新システムでは環境を意識した検討をお願いしました」(西條 氏)。
SCCM とセキュリティ更新プログラム配信 のプラットフォームとして、NTTコミュニケーションズが法人向けに提供しているサーバー仮想化技術で無駄のない ICT 基盤を実現する Biz ホスティング エンタープライズと基幹システムを堅牢に支える AGILIT ホスティング サービスを活用。これにより、OS レイヤーまでの運用管理の効率化とコスト削減を実現しました。特に、Biz ホスティング エンタープライズは、仮想化テクノロジーを利用した仮想マシン ベースのホスティング サーバーで、リソースを集約し、省スペース、省電力、発熱量を低減して、CO2 排出量削減に寄与しようというものです。ホスティング サービスについて、原 氏が語ります。
「SCCM の大半のサーバー機能は Biz ホスティング エンタープライズと AGILIT ホスティング サービスによるクラウド型の ICT 基盤に支えられています。これらのサービスには保守運用監視サービスも含まれるので、我々はアプリケーションから上のレイヤーだけをメンテナンスするだけでよくなり、効率化が図れます。ソフトウェア配布のためのネットワーク負荷が大きい大規模な 5 拠点には、配布ポイントを物理的に配置していますが、これにも自社のサービスを利用して、ハードウェア基盤は我々の手から離し、結果的にアプリケーションに集中して業務運営する体制も実現できました」。
ITMS 事業部は年々増加する社内ファイル サーバー管理も同じ組織内で担当していたこともあり、運用の負荷が課題となっていました。自社サービスの活用は、社内の各部門のシナジー効果を期待した部分も大きいと言います。
旧システムでは、全社の 2 万台のクライアントを管理するため約 100 台の物理サーバーを運用していました。これが新システムでは、SCCM の特性を活かし、さらに 6 年間の経験則に基づいたサイジングを行った結果、仮想サーバーと物理サーバーとを合わせても、約 1/3 の台数にまで集約可能となったのです。
「我々の 6 年間の経験とノウハウ、SCCM については MCS を通じたマイクロソフトの知識の伝承、それに自社のホスティング サービス、この 3 つの掛け合わせで、実質 2 か月という短期間でシステムを構築し、かつ導入コストを削減できました」(原 氏)。

 図 1 自社の法人向けホスティング サービス上に構築された SCCM のシステム [拡大図]

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<導入のメリット>
インベントリ情報の精度が向上し、Active Directory® との統合で管理性も改善 | 
 NTTコミュニケーションズ株式会社 ITマネジメントサービス事業部 サーバマネジメントサービス部 銅直 峻志 氏
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以前と同等レベルの IT サービスが継続できるのはもちろん、SCCM へのリプレースは、さまざまな副次的効果をもたらしました。人事異動に伴う PC の移動に際し、ITMS 事業部は PC を回収し、再整備してから払い出すという作業を行います。以前のシステムでは、適切な管理サーバーにアクセスするようにエージェントを再構成する必要がありました。SCCM では自動ローミング機能が働いて適切なサーバーが自動選択されるので、その作業が不要になります。また、インベントリ情報の一意性、正確性、レポートの出力速度の向上によるメリットも大きいと言います。これらは以前のシステムで課題となっていたものでした。2 万台という大規模な環境では、データベースが巨大化し、レコードの重複や集計が問題になることがあります。
「SCCM のシステムを直接触っている管理者側から見て、Windows
® と高い親和性がある製品であり、操作が非常に直感的でわかりやすく、レスポンスも速いと感じています。新しいテクノロジーとの連携も期待できるので、今後の展開が楽しみなシステムになりました」と語るのは、NTTコミュニケーションズ株式会社 ITマネジメントサービス事業部 サーバマネジメントサービス部の銅直 峻志 氏です。
また、「Active Directory との統合で、アカウントを一元管理できるようになった効果は非常に大きなものでした。社内の既存ドメインと統合されたことで、たとえば、ヘルプデスクからのリモート接続の作業効率が改善されています」と原 氏が語るように、管理作業の作業効率の改善は、運用コストの削減に大きく寄与することがわかります。
SCCM によって追加された新機能にも期待が高まっています。その 1 つが、SCCM のソフトウェア メータリング機能です。
これまでは PC が物理的にどこで使用されているか、実際にインストールされているアプリケーションは何かまでは把握できていましたが、使用時間までは把握できていませんでした。この点について、松尾 氏が語ります。
「我々にとって、最適な PC の配置台数やライセンスの適正数がどれほどなのか、常に課題となっていました。はたして、今流通している PC を今後も増やしていって良いのか。コスト削減の観点からは減らしていきたい。ソフトウェア メータリング機能を利用して、利用状況を定量的に把握できれば、今後、さまざまな施策を打ち出しやすくなります」。
<今後の展望>
OS 展開や App-V の活用により、PC ライフ サイクル管理のさらなる効率化を目指す | 
 NTTコミュニケーションズ株式会社 プロセス&ナレッジマネジメント部 岡本 浩貴 氏
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SCCM へのリプレースを完了した NTTコミュニケーションズは、今後、OS の展開や Microsoft
® Application Virtualization (App-V) の活用を視野に、さらなる統制強化と IT サービスの向上を目指しています。
まず、早急に着手しなければいけないのが、2010 年 7 月 13 日にプロダクト サポート ライフ サイクルが終了する Windows
® 2000 クライアントのアップグレードまたはリプレースです。
NTTコミュニケーションズ株式会社 P&K 部の岡本 浩貴 氏は、次のように語ります。
「まだ検証中ですが、SCCM の OS 展開機能の利用は有効だと考えています。ネットワークの帯域幅など、さまざまな検討要素はありますが、全部ではないとしても、台数が多いので、一部でも SCCM で対応できれば省力化の効果は高いと期待しています」。
OS の展開機能と共に注目しているのが、App-V によるアプリケーション仮想化テクノロジーです。岡本 氏は、「App-V が SCCM と親和性が高く、SCCM の基盤上で連携して使えることを、実は SCCM を構築した後に知りました。アプリケーション仮想化は、PC のライフ サイクル管理の中に積極的に取り入れていきたいと考えています。うまく使えば、IT の統制をさらに強化し、ユーザーの環境を引き上げるツールになるはずです」と大きな期待を寄せています。
さらに、キッティングについてもより効率的な手法を検討していると西條 氏が締めくくります。
「クライアントのキッティングをもっと効率化できないか。たとえば、人事異動に伴って、今のように PC を引き上げてリフレッシュするのではなく、SCCM の配信機能や App-V の仮想アプリケーションをうまく活用して動的に対応するなどしてコスト削減を図っていきたいと考えてます」。
最適な IT サービス管理は、人、プロセス、テクノロジーのすべてがうまく連携して初めて達成されるものと言われています。経験豊かな IT スタッフ、SCCM という新しいツール、そして SCCM を活用した管理プロセスの改善、強化により、NTTコミュニケーションズの全社統合 IT システム基盤は、同社の理想像に向けて、大きく進化していくことでしょう。
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