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株式会社パソナ

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掲載日: 2013 年 6 月 25 日

女性の就労支援やグローバル営業力強化を目指した情報基盤の構築と活用を、最新のマイクロソフト テクノロジーで実現へ
Windows 8 と Office 365 でパソナ流フレキシブル ワーク スタイルを確立

株式会社パソナ

株式会社パソナ

モバイル デバイスとクラウド サービスを活用していつでもどこでも業務を行えるようにし、ワーク スタイル変革を行うことに注目が集まっています。株式会社パソナでは、「グローバル営業力強化」「女性労働者支援強化」「社員間コミュニケーション基盤整備による業務効率向上」を 2013 年度の IT 分野での目標に掲げ、Windows 8、Office 365、Windows Intune などの最新のマイクロソフト テクノロジーを採用した情報基盤を構築することによってワーク スタイルを変革することを決意しました。クラウド サービスとタブレット端末を活用することによって、グローバル競争力と女性の社会進出支援の強化を IT の力で行おうとしています。

<導入の背景とねらい>
女性の就労支援を IT で強化し
経済活性化にも貢献する

株式会社パソナ
代表取締役社長 COO
佐藤 スコット 氏

株式会社パソナ
IT統括部 部長
河野 一 氏

総合人材サービスの株式会社パソナ (以下、パソナ) は、人材派遣、人材紹介、再就職支援、アウトソーシングなどのさまざまなサービスを展開しています。最近では、各自治体の総務事務業務の受託、東日本大震災の被災者就労支援、若年者就労支援などの事業も行っています。

1976 年、家庭の主婦の就労支援を目的に創業したパソナは、2013 年に再びこの課題にチャレンジすることを目標に掲げ、2013 年 6 月の新年度のスタートからさまざまな取り組みを行い始めたと、パソナ 代表取締役社長 COO である佐藤 スコット 氏は話します。「ある調査では、大学を卒業して働いている日本の女性は66% しかおらず、世界でも低い水準となっています。この調査では、大卒の男性と同じように、女性の約 80% が働くようになれば 820 万人の労働力が生まれ、日本のGDP は 15% 上がると示しています。そこで、女性が働きやすい環境を整えることで、女性の就労をサポートして社会貢献することを 2013 年の目標にしたいと考えました」。

佐藤 氏によれば、パソナではこれまでも女性の働きやすい環境を構築してきたため、育児を終えて復職する女性の率が 98% と他の企業よりも非常に高い、と話します。これらの女性をさらにサポートしていくためのしくみをパソナは求めていました。「2011 年にキャリア ママ プロジェクトを立ち上げ、復帰後の職場にどのような課題があるかを毎月話し合い、ひとつひとつ解決してきました。最後に残った課題が IT インフラで、これを一気に入れ替えて次のステップに進みたいというのが 2013 年の目標です」 (佐藤 氏) 。

また、国内景気が低迷する中でグローバル ビジネスに活路を求める企業も増え、パソナでは海外進出支援や現地人材採用支援などのグローバルな人材サービスにも力を入れています。しかし、海外では出張先のホテルや空港でメールやファイル共有を利用することが困難であることが多く、移動中に発生するビジネス チャンスを逃している可能性があることも課題となっていました。世界中どこにいても、いつでもつながる環境を作るため、コミュニケーション基盤を整備して社員同士でスムーズな情報共有を行うことが必要と考え、これらを実現するためのクラウド サービスによる情報基盤の一新と、タブレット型のデバイスの導入、それをセキュアに管理する管理ツールの導入が目指されました。

パソナ IT統括部 部長 河野 一 氏は、次のように話します。「機動性が高く、柔軟に働くことができる IT 環境を構築するためには、セキュリティ、オペレーション、リテラシーの 3 つの課題を解決する必要があると考えていました。総合人材サービスを提供する会社として、パソナを通じて働く方々の個人情報をお預かりする立場であるため、セキュリティ リスクに対する万全の備えを講じる必要があります。一方で、IT システムを適正なコストで安定運用していくためには、標準化されたオペレーションを確実に実行できるようになる必要もあります。また、リテラシーに関しては、IT の新しい仕組みを使いこなすことによって、それまでの時間コストを新たな価値に変えていくという、ユーザー側の考え方の変革も必要となります。Office 365 であれば、これらの課題を解決できるのではないかと考えました」。

<導入の経緯>
総合人材サービスを提供する会社として、
セキュリティ担保をマイクロソフトのテクノロジーで実現する

株式会社パソナ
IT統括部
渡邉 篤志 氏

「3 つの課題は、Office 365 を活用することで解決できるのではないかと考えました」と河野 氏が話を続けるように、パソナでは、株式会社パソナテック (以下、パソナテック) とマイクロソフトの支援を受けながら、Office 365 と Windows 8、Windows Intune を組み合わせて情報基盤を構築し、新ワーク スタイル実現のためのプロジェクトをスタートさせています。「クラウド サービスについては、もちろん他のサービスと比較検討を行いました。しかし、コンシューマー向けのサービスが発展してビジネス向けとなったサービスが多い中、企業活動の基盤として使われてきた実績が重要であると考えてきました。こうした裏付けから成り立ってきたサービスであるという認識により、企業が利用を継続していく上で必要となるロードマップに沿って、マイクロソフトがサービスや機能のエンハンスメントを行ってくれる Office 365 が候補となりました」 (河野 氏) 。

Windows 8 搭載のタブレット端末を採用することについては、機動性が高く、周辺機器や各デバイスに広く対応し、Microsoft Office との親和性も高いことが選択の理由となりました。パソナ IT統括部の渡邉 篤志 氏は、次のように話します。「他の OS のタブレット端末では、十分なセキュリティが担保できないという不安感があります。企業として採用する場合は、セキュリティ対策が十分であることが必須要件です。Windows 8 であれば、セキュリティ パッチの配布、ドライブの全体暗号化などによって、しっかりとしたセキュリティが維持できますし、Office 365 との組み合わせにより、業務上利用するデータは、すべてセキュアなクラウド環境に保管することができます。また、利便性の面では、外出先でも利用したいという声が多い Office アプリケーションをフル活用できる点が魅力です」。

具体的には、外勤営業の社員、在宅勤務や外部でプロジェクトに参加する社員が Windows 8 タブレットを利用し、Office 365 でメール、予定表、タスク管理、チャット、Web 会議などの機能をクラウドで活用。Windows Intune でデバイスを管理するほか、Office 365 をセキュアに使える Online Service Gate を利用することで管理とセキュリティを確保。各メーカーの最新技術を活用して情報漏えいやリモート ワイプも実現し、セキュリティを高めることも検討しています。また、Office 365 ProPlus も採用し、PC で利用するソフトウェアを常に最新の状態で利用できるように管理することも考えられています。「PC にインストールするソフトウェアは、バージョン管理やセキュリティ パッチの適用といった運用面での負荷以外にも、ソフトウェア資産に対する管理面での負荷もまた非常に高いものがありました。Windows Intune のようなクラウド サービスを利用することによる、資産管理面での負荷低減というところにも期待したいと考えています」と話す河野 氏。クラウドから短時間でインストールができ、バージョンアップやパッチ適用も自動化される Office 365 ProPlus を利用することで、Windows 8 端末を全社導入する際にも Office の環境の展開をスピーディに行えることが期待されています。

「グローバル営業力強化に対しては、なるべく早く全拠点のプラットフォームを共通化し、一括管理することが私たちの使命だと思っています。特に、文書管理やコミュニケーション基盤構築でマイクロソフトのツールが活用できると期待しています。また、国内の IT インフラ環境を整備し、在宅勤務などのワーク スタイルの変革を行い、働きたいと願う女性のサポートを強化することにも取り組みたいです。人数も多く、サーバーも切り替えていかなければならないため、数年間かけてプラットフォームを整備していこうと考えています」と話す佐藤 氏。3 年以内には、パソナの全社員 5,500 人が Windows 8 端末を利用し、新しい情報基盤を利用して機動性と柔軟性の高い “Anytime, Anywhere” なワーク スタイルを実現しようとしています。

<導入効果>
アイデアをテクノロジーに加えることで
柔軟で持続可能なワーク スタイルを実現

パソナでは、今回導入する情報基盤をベースに女性のライフ ステージに合わせた働き方をサポートする新たな取り組みをスタートした。育児や介護等が女性のキャリア形成の障壁とならぬよう、在宅でも業務を行える環境を整えることで、女性が企業でイキイキと活躍できるしくみの浸透を図っていきます。

新ワーク スタイル実現のためのプロジェクトを立ち上げたことに対する社員の反応を河野 氏は、「非常に期待しているようです。1 日も早く導入してくれという声をよく聞きますね」と話します。実際に 3 年前に出産し、子育て後に復職した女性社員からは、次のような声が聞かれます。「在宅で仕事することができればと思っていたので、新しいクラウド システムになると聞いて非常にワクワクしています。在宅でメールを確認したり、仲間とコミュニケーションが簡単に取れるようになれば、これまで以上に仕事がしやすくなると思います。子供が保育園で急に熱を出した場合も、システムが整備されていれば、すぐに迎えに行くことができ、帰宅してからフレキシブルに業務を行えるので、仕事と家庭の両立をしやすくなります」このような声に対して河野 氏は、「プロジェクトの導入期間もできるだけ前倒しにし、メリットとデメリットを洗い出して実現可能な部分から導入し、次の展開へのサイクルを早く回していきたいですね」と話します。

Windows 8 の活用については、「タッチ デバイスを Office 365 と連携させたソリューションを構築し、個々の課題を解決していきたい」と話す渡邉 氏。その 課題の 1 つが在宅勤務者に対する労働時間管理です。企業側から労働時間管理は二つの側面があると言います。「Windows 8 にタッチするだけで作業時間を作業種別ごとに打刻することができる Windows 8 向けアプリを作り、Microsoft SharePoint と連携するソリューションを構築したいと考えています。ビジネスに費やした時間をリアル タイムにクラウド上に記録・管理することで、企業が労働基準関連法令を順守することにつながると考えています。一方では、働く方々にとっても、プライベートな時間と仕事の時間を区切る意識を持つことで、オン、オフを切り替えることができるようになると思います」と渡邉 氏は話します。

コミュニケーションについても渡邉 氏は、「インフォーマル組織をどのように動かしていくかが重要」と話します。会社で仕事をしていれば、職場の共有スペース等でも会話が生まれ、同じプロジェクトのメンバーとさまざまなつながりが生まれてきますが、在宅の場合はどうしてもコミュニケーション不足が原因で人間関係が希薄になりがちです。Office 365 によるインスタントメッセージや Web 会議、掲示板などを活用し、在宅勤務者も含めた社内のコミュニケーション手段を増やすことで、インフォーマル組織が活性化されることをパソナでは期待しているのです。「見えないコミュニケーションが増えることに対する不安はありますが、さまざまな手段によるコミュニケーションが生まれることで、人と人のつながりが強くなり、働く方々のモチベーションも上がり、作業効率が良くなると考えています。まずはやってみて、業務効率改善のための施策になればと思っています」 (渡邉 氏) 。

さらに、さまざまな拠点で事業を展開しているパソナでは、新たな拠点を立ち上げる場合でも Office 365 によるコミュニケーションと Windows 8 タブレットを利用することで、インフラやネットワークなどのハード面でのファシリティを整備するコストを削減することができます。会議システムのインストールや Web カメラの準備などを行うことなく、遠隔地の担当者と本社とのコミュニケーションがグローバルに、リアル タイムに行えるようになることもメリットの 1 つです。

これらの Windows 8 タブレットの活用において、セキュリティを担保するのが Windows Intune の存在です。従来、パソナではオンプレミスの管理ツールでセキュリティ パッチの配布などを行っていたため、在宅の PC や持ち運び用のモバイル PC への適用が十分に行えないという課題もありました。Windows Intune を導入することによって、インターネットにつながる環境とデバイスがあればセキュリティの状態を確認でき、セキュリティ パッチなどを適用することが可能となります。また、社員の私物のデバイスを活用するような場合にもセキュリティ対策が Windows Intune で行えるため、将来的な Bring Your Own Device (BYOD) の実現も可能となります。

グローバル営業力強化の構成イメージ

グローバル営業力強化の構成イメージ [拡大図]新しいウィンドウ

<今後の展望>
パソナ流ワーク スタイルのさらなる拡大により
7 万人規模のテレワーク支援に取り組む

今回のプロジェクト開始について渡邉 氏は、「パソナ、パソナテックおよびマイクロソフトがパートナー シップを最大限に発揮することにより、これまで働くことが困難だった方々に新たな就労機会が生まれ、パソナの理念でもある “社会の問題点を解決する” ことが数多くできると考えています」と大きな期待を寄せています。また、河野 氏は今後の IT 施策について次のように話します。「当社の IT 施策の大きなトレンドとして、これまでの 4 ~ 5 年、セキュリティを担保したうえでコストとリテラシーを標準化し、全社最適を実現するという方針の基で各種の取り組みを行ってきました。しかし、世の中の働き方のニーズや変化に柔軟に対応するためには、これまでに構築してきた基盤の上に、最新のテクノロジーを組み合わせていき、各事業体の強みをより発展させていくことのできるような IT 施策が求められています」。

2013 年 7 月からはパソナを通じて働く方々や、パソナテックのクラウド ソーシング サービス「Job-Hub」会員の個人事業主などに向けて、Office 365 の利用を順次拡大し、まずは 7 万人を目標に柔軟なワーク スタイルの導入による就労機会の拡大を目指します。佐藤 氏は、「前述のように、女性の就労率を 66% から 80% に高められれば、820 万人の雇用が生まれます。7 万人はその 1% 以下に過ぎませんが、私たちはここをスタートに、グループとしてあらゆる層の雇用拡大に取り組んでいきたいと考えているのです」と説明します。

佐藤 氏は、今回のプロジェクトへの期待を次のように話します。「IT 基盤が揃うことで、非常に大きな変化が生まれ、大きな価値を得られると考えています。これまでは事業会社ごとに自由に経営することを重要視し、 "人を活かす" ことを考えてきたため、IT 基盤もバラバラとなっていました。今後はグローバルに展開し、競合他社との競争力を強めるために、IT 基盤を統一してセキュアな環境を作り、その上で事業会社ごとの特色を出していくべきです。そのベースを作っていくことが今回のプロジェクトへの期待ですね」。

さらに最新のテクノロジーを使うことが、良い人材を発掘することにもつながると、佐藤 氏は話します。「最新のテクノロジーはリクルーティング ツールの 1 つだと思っています。最新のテクノロジーを導入し、それに惹かれて 1 人でも優秀な社員が入ってきてくれるのであれば、1 つの大きな価値となります。そのような環境で働く中で、効率化やレベルアップは自然にできていくでしょう。マイクロソフトのソフトウェアは 25 年ぐらい使い続けておりますが、最新の技術を安心して使えると評価しています。また、ソフトウェアを提供してくれるだけでなく、現在はビジネス パートナーとして、最新のサービス、インフラ、ソリューションを提供してくれる会社としても期待しています」。

パソナの新たなワーク スタイルへの挑戦は今後も続き、IT がその実現を助ける重要なポイントとなっていくことは間違いありません。ワーク スタイル変革や業務効率向上を目指すパソナは、総合人材サービスの分野で "人を活かす" ことで今後も社会貢献を続けていきます。

パソナの新ワーク スタイル実現のための情報基盤整備に使われるマイクロソフトのテクノロジー

パソナの新ワーク スタイル実現のための情報基盤整備に使われるマイクロソフトのテクノロジー

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ソリューション概要

プロファイル

株式会社パソナ外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きますは、女性の再就職支援を目的に 1976 年に創業。あらゆる業界の専門職種に対応した人材派遣、人材紹介、アウトソーシング サービスを行ってきました。誰もが自由に好きな仕事を選択することができ、それぞれのライフ スタイルに合わせた働き方のできる社会の実現を目指し挑戦してきたパソナでは、女性や若者、中高年などさまざまな人材に合わせた就労支援に取り組んでいます。

パートナー企業

Microsoft Partners Silver Learning

導入メリット

  • グローバル スタンダード レベルの IT インフラ環境構築による営業力強化を実現
  • 在宅勤務に必要な IT インフラ環境整備による、女性労働者の復職を支援
  • コミュニケーション基盤の整備による業務効率向上、営業機会損失の低減

ユーザーコメント

「パソナの仕事は、"人を活かす" こと。2013 年度の IT 分野の目標のひとつは、働きたいと願う女性をさらにサポートするために、最新の IT インフラ環境を整備することです。そのために、パソナ、パソナテックおよびマイクロソフトとのプロジェクトを立ち上げ、Windows 8 で Office 365 を活用し、Windows Intune でセキュリティを担保する構成で、フレキシブル ワーク スタイルをサポートできる環境を構築します」

株式会社パソナ
代表取締役社長 COO
佐藤 スコット 氏

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