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立教大学

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掲載日: 2012 年 6 月 29 日

スマートフォン連携を前提とし、全学の自由なコミュニケーションを支える「V-Campus」の第 5 世代を SharePoint Server 2010 で構築。Active Directory フェデレーション サービスの活用で、Office 365 for education など複数サービスへのシングルサインオン環境を実現

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学生向けのサービスに力を入れている立教大学は、スマートフォンでも利用できるポータルサイト、校友にも提供されるクラウド型メールサービス、さまざまなサービスをシングルサインオンで利用できる認証基盤などの先進的な取り組みを、"仮想キャンパス" 「V-Campus 5th」において実現しました。この「V-Campus 5th」はポータルサイトの基盤として SharePoint Server 2010 を、メールサービスとして Office 365 for education の Microsoft Exchange Online をそれぞれ採用。また、Active Directory フェデレーション サービスを活用することで、メール、ポータル、eラーニング、学術認証フェデレーション (学認) など、さまざまなサービスの認証連携を可能にしています。

<導入の背景とねらい>
学生たちが積極的にツールを活用し、自由に学べる環境を構築

ツタに覆われた、美しい赤レンガの校舎群と、最新の設備を誇る近代的な施設が並ぶ、立教大学。138 年の歴史を持ち、"自由の学府" とも称される同学では、学内の情報システムにおいても「自由」を尊重し、学生たちの自主的なコミュニティ活動をサポートするために、電子メールやポータルサイトなどを活用できる "情報化時代の新しい仮想キャンパス" 「V-Campus」を構築。1999 年から活用してきました。
V-Campus は、V-Campus SPIRIT という名称のポータル基盤をはじめ、情報通信技術を活用したさまざまなサービス アプリケーションによって構成されており、学生、教職員、校友が学習や研究、そしてグループでのコミュニケーションなどに自由に利用することを目的として運用されています。
立教大学 理学部物理学科 教授 理学博士であり、メディアセンター長を務める平山 孝人 氏は、「IT のツールに慣れるため、というよりも、大学という特殊な環境の中でさまざまなツールを、思うように活用して情報化時代の『光と影』の部分まで学んで欲しい」と V-Campus の意義について次のように説明します。
「学生たちが卒業する時には、今よりもさらに進化したテクノロジーが登場しているでしょう。そう考えると、ただ単に IT の使い方を覚えてもらっても、あまり意味がありません。むしろ、大学としては、より選択肢の多い IT 環境を提供することで、学生たちが自分のやりたいことを実現するために必要な思考力や適応力を身につけてもらうことを重要視しています。もちろん、情報倫理や、文書作成・表計算・プレゼンテーション資料作成、PIM (Personal Information Management) などリテラシー教育も並行して行っています。」

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理学部物理学科
教授 理学博士
メディアセンター長
平山 孝人 氏

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メディアセンター 課長
宮内 文隆 氏

そのため、「ブログや Twitter の利用規制なども行わず、学生になるべく自由に IT を利用してもらっています。SNS などの新しい技術を規制するのではなく、正しく使ってもらうための教育支援に取り組んできました。」と、メディアセンター 課長 宮内 文隆 氏も声を揃えます。

こうした信念から生まれ、活用され続けてきた V-Campus は、2002 年にセキュリティ強化などのマイナーチェンジを行った後 2 年後の 2004 年に第 3 世代その 4 年後の 2008 年に第 4 世代と、バージョンアップを重ねてきました。
そして 2012 年 4 月、第 5 世代となる V-Campus 5th がサービスインを迎えました。
この V-Campus 5th は、学生、教職員、そして校友など、約 10 万人の利用を想定した大規模プロジェクトであり、ポータル基盤である V-Campus SPIRIT も、従来に増して大規模に活用されることを前提にテクノロジーの選定を実施。学内の利用者が自由にポータルサイトを構築できる使いやすさや、信頼性の高さなど、必要とされる条件をすべて兼ね備えたプラットフォームとして、立教大学が選んだのが、SharePoint Server 2010 でした。

<システム概要>
SharePoint Server 2010 を活用し、スマートフォンに最適化したポータルを設計

SharePoint Server 2010 をプラットフォームとして新たに構築された V-Campus SPIRIT は、従来のポータルとは異なる、下記 2 つの特長を備えています。

  1. スマートフォンへの対応
  2. ポータルサイトを利用者自身が自由に作成可能

スマートフォン対応は「学生へのサービスを考える上で、必須だった。」と、宮内 氏は言います。
「実は、V-Campus 5th の構築に先立って、学内すべてに無線 LAN 環境を整えました。その無線 LAN に接続するクライアントを解析した結果、スマートフォンが相当数あることが分かりました。そのため、PC での利用に限定するのではなく、スマートフォンにも対応することが、今回のポータルの目玉だったと言えます。」

SharePoint Server 2010 活用概念図

SharePoint Server 2010 活用概念図 [拡大する]

スマートフォン画面イメージ

スマートフォン画面イメージ [拡大する]

スマートフォンは従来の携帯電話とは異なり、フルブラウザー環境も備えてはいますが、小さな画面で閲覧することなどを考慮して、立教大学専用のスマートフォン アプリケーションを提供することにしました。さらに、一般の方向けに大学の情報を公開するスマートフォン向けのアプリケーションも用意されています (「SharePoint Server 2010 活用概念図」参照)。

V-Campus SPIRIT の導入を担当した株式会社タイムインターメディア (以下、タイムインターメディア) のプロダクト&サービス事業部 プロダクト&サービス部 セールスマネージャー 石橋 安芸子 氏は、こうした工夫について、次のように説明します。
「SharePoint Server 2010 を使ってスマートフォンに特化した機能を作り込んだのは、日本の大学では初めての事例になると思います。スマートフォンの画面では、細かい文字で情報を並べてもよく読めません。そこで、『ニュース』や『マップ』、『ソーシャル』、『バス時刻表』といったリストを用意して、利用してもらえるようにしました。」(「スマートフォン画面イメージ」参照)
こうして、PC およびスマートフォンで広く活用できるように工夫された V-Campus SPIRIT には、ポータルサイトを学生が気軽に使い始められるように 3 種類のテンプレートが用意されており、「利用者自身が簡単に中身を作り込めるようになっている」と、石橋 氏は続けます。
「テンプレートは、大学からの連絡などに使う『お知らせの配信』、『双方向で学生が投稿』、『画像にタグをつけて投稿』の 3 つに分かれています。たとえば双方向で投稿できるサイトがあれば、メーリングリストの代わりに学生同士でコミュニケーションすることもできます。」

Exchange Online 導入により、メールサービスの選択の幅を広げる

しかし、V-Campus 5th の特長はこれだけではありません。利用者がそれぞれのニーズに合わせて選択可能なメール環境が用意されていることも「日本の大学においては先駆的なケース」であると、株式会社内田洋行 (以下、内田洋行) 教育ITC・環境ソリューション事業部 東日本大学営業部 ITC 営業 1 課 課長 小林 由昭 氏は説明します。
「今回の構築に合わせて、新たなメールサービスとして、Windows OS や Microsoft Office を中心としたクライアント環境で利用しやすいサービスを検討した結果、従来から活用しているメールサービスに加えて Office 365 for education の Exchange Online を提案しました。ポイントとなったのが、Active Directory フェデレーション サービス (AD FS) による認証連携です。」

V-Campus 5th システム概要図

V-Campus 5th システム概要図 [拡大する]

今回の導入に際して内田洋行では、AD FS によって「フェデレーション信頼」を構築することで、学内の Active Directory と Office 365 for education の認証を連携。さらに、タイムインターメディアと協力し、この「フェデレーション信頼」を SharePoint Server 2010 との間にも構築することで、クラウド サービスである Office 365 for education のメールと、オンプレミスに構築した SharePoint Server 2010 のポータルもシームレスに連携。シングルサインオンで利用できる環境を、容易に構築することができました。

ハイブリッド認証基盤で、学術認証フェデレーション (学認) を含む複数サービスにシングルサインオン

V-Campus 5th で実現しているシングルサインオン環境は、もちろんマイクロソフトのテクノロジーだけを対象にしているわけではありません。学内のメールサーバーと、他社の提供するクラウド型メールサービス、そして学術認証フェデレーション (学認) へのログインまで、すべてシングルサインオンできるようになっています。
この連携を担当したアルファコンピュータ株式会社 公共営業部 係長 福田 圭一朗 氏は、次のように説明します。
「V-Campus 5th では Office 365 for education をはじめとする複数のメールシステムをすべて同じドメインで動かしており、ユーザーがログイン後に、どのメールサービスを選択しても使用できるようになっています。認証基盤には、Active Directory、AD FS、LDAP、そして学認の認証基盤である Shibboleth などを組み合わせて活用しています (「V-Campus 5th システム構成図」参照)。実は、当初は各システムの認証はバラバラのままだったのですが、ユーザーの利便性を考慮すると、何度も ID とパスワードを入力する手間は避けたいという思いがありました。当社としてもチャレンジングなプロジェクトでしたが、無事にサービスインを迎えることができて安心しています。」

<導入効果と今後の展望>
最新の包括ライセンスでコストを最適化。さらにアップグレード権などを活用して 4 年間、システムを陳腐化させない運用へ

立教大学の V-Campus 5th には、現時点で 2 つのメリットが挙げられると、平山 氏は言います。
「今回、マイクロソフトのライセンスを調達するに際しては、教育機関向けの新しい包括ライセンスである『EES』を利用しています。この『EES』は、PC の台数ではなく、教職員および学生の人数に応じたライセンス体系になっていることが大学にとって、非常に重要な評価ポイントでした。また、『学生オプション』を全学で採用することで、全ての学生が個人の PC にもソフトウェアをインストールできることも評価しています。ソフトウェアの配付方法 (ESD) まで考慮されていることも、大学にとってはメリットでした。」

また、この「EES」には、アップグレード権を含むオプション「ソフトウェア アシュアランス (SA)」も含まれているため、常に該当製品の最新バージョンを利用することが可能です。SA を有効に活用することによって、「今後 4 年間、システムを陳腐化させることなく活用ができるのではないか」と、平山 氏は期待を寄せています。
「V-Campus 5th は、4 年間使うと決めています。しかし、4 年という期間は、テクノロジーの変化のスピードからすれば、非常に長い時間です。放っておけば、システムが陳腐化してしまうでしょう。しかし、今回のシステム構築においては、ポータルサイトにも柔軟に手を加えることができますし、製品のアップグレード権もあるため、IT 環境の変化に対応できる、学生サービスを考慮した優れた環境を提供し続けることができるのではないかと思っています。」

  • アルファコンピュータ株式会社
    公共営業部 係長
    福田 圭一朗 氏 (左)
  • サイオステクノロジー株式会社
    国内営業戦略ユニット セールスコンサルティング部長
    シニアアーキテクト
    中田 寿穂 氏
    (左から 2 番目)
  • 株式会社タイムインターメディア
    プロダクト&サービス事業部
    プロダクト&サービス部
    セールスマネージャー
    石橋 安芸子 氏 (中央左)
  • 株式会社内田洋行
    教育ITC・環境ソリューション事業部 東日本大学営業部
    ITC営業 1 課
    坂口 紘文 氏 (中央右)
  • 株式会社内田洋行
    教育ITC・環境ソリューション事業部 東日本大学営業部
    ITC営業 1 課 課長
    小林 由昭 氏
    (右から 2 番目)
  • 株式会社内田洋行
    情報事業部 情報エンジニアリング事業部
    ネットワークテクニカルセンター部 ネットワークサービス 3 課
    山本 紘也 氏 (右)

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ソリューション概要

プロファイル

立教大学外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きますは、1874 年にアメリカ聖公会の宣教師、チャニング・ムーア・ウィリアムズ主教が東京築地の外国人居留地に英学と聖書を教えるために開いた私塾「立教学校」を始まりとし、"リベラルアーツ" の学校としてその地位をゆるぎないものとしてきました。"自由の学府" とも呼ばれる同学では現在、21 世紀に向けた教育研究の基盤整備を目的として、「立教大学総合発展計画」をスタート。伝統を守りつつ、未来へ向けた躍動を続けています。

導入メリット

  • SharePoint Server 2010 を活用したポータルサイトを、各種スマートフォンでの閲覧に最適化して連携
  • AD FS などの活用によって、Office 365 for education、SharePoint Server 2010、学内メール、Google Apps、学術認証フェデレーション (学認) のすべてを、シングルサインオンで利用可能
  • 教職員、学生の人数に応じたライセンス体系の「EES」により、導入コストを最適化
  • 「EES」の学生オプションにより、学生個人の PC でも対象ソフトウェアの利用が可能

ユーザーコメント

「今回、教育機関向けの新しい包括ライセンスである『EES』を利用しています。この『EES』は、PC の台数ではなく、教職員および学生の人数に応じたライセンス体系になっていることが大学にとって、非常に重要な評価ポイントでした。また、『学生オプション』を全学で採用することで、全ての学生が個人の PC にもソフトウェアをインストールできることも評価しています。ソフトウェアの配付方法 (ESD) まで、考慮されていることも大学にとってはメリットでした。」

立教大学
理学部物理学科
教授 理学博士
メディアセンター長
平山 孝人 氏

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