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生活協同組合連合会ユーコープ事業連合

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掲載日: 2011 年 7 月 26 日

多店舗展開型 流通業の情報共有・管理の課題解決に向け、Microsoft Exchange Server 2007 と Microsoft Office SharePoint Server 2007 を組み合わせて OA 基盤を統合。メール システムとグループウェアの連携が生産性を向上

生活協同組合連合会ユーコープ事業連合

生活協同組合連合会ユーコープ事業連合

生活協同組合連合会ユーコープ事業連合 (以下、ユーコープ) は 1989 年に設立され、現在 6 生協 (うらがCO-OP、海員生協、コープかながわ、コープしずおか、市民生協やまなし、富士フイルム生協) で構成されています。同事業連合では 2010 年 4 月、かねてから懸案の情報共有・情報管理に関する課題解決に向け、それまで別々だったメール システムとグループウェアを Exchange Server 2007 と Office SharePoint Server 2007 に統合、OA 基盤の刷新を実施しました。この結果、情報共有のルール整備や管理の効率化、そしてコスト削減が実現。さらには各店舗へのアンケート作業のオンライン化や、事業部ホームページの更新作業を簡素化するなど、多店舗を展開する流通業における情報活用の活性化に大きな成果を挙げています。

<導入背景とねらい>
組織全体を通じた情報共有・管理の実現に向けて、
OA 基盤の統合・刷新を決意

生活協同組合連合会ユーコープ事業連合
情報システム部
システム運用・管理課
課長
神戸 邦雄 氏

今回の OA 基盤刷新より以前、ユーコープでは自社内の情報共有と管理について、離れた地域に多店舗を展開する流通業ならではの課題をいくつも抱えていたと、情報システム部 システム運用・管理課 課長 神戸邦雄氏は振り返ります。

「当事業連合は 6 つの生協が集まってできたこともあり、会員生協ごとにメール サーバーが分かれていました。各ドメインを複数のサーバーで管理するので管理点が非常に多く、各サーバー群も冗長構成になっておらず脆弱でした。またユーコープでは、本部が各店舗に対して多いときは週 2 ~ 3 回の頻度で、業務上の情報収集のためにアンケートを実施しています。これも従来は各店舗に紙で配布したりファックスで送信・回収していたため効率が悪く、情報共有と活用のアジリティ向上を図るうえで課題となっていたのです」。

そこでユーコープでは 2009 年、これらの課題の検討に乗り出します。具体的なテーマとしては、「メール システム基盤とグループウェアの統合による新しい OA 基盤の確立」を目指しました。

「というのも、それまでは 2003 年に導入した Microsoft Outlook Express と Solaris 系の POP メール システムと、2002 年に導入した他社ベンダーのグループウェアがそれぞれ稼働していましたが、個々のシステムがバラバラで、組織全体を通じた情報共有・管理の障壁になっていたからです」と、当時の状況を語る神戸氏。中でも最大の問題は、認証基盤に Active Directory を導入しているにもかかわらず、メール アドレスと認証の申請とがそれぞれ別々に分かれていたことだと指摘します。

「このためメール アカウントを発行すると、そのつど認証サーバーに転送して同期を取っていましたが、この申請ワークフローそのものが別なので、認証 ID を持っていてもメール アカウントは持っていないユーザーが発生したりしていました。またメール サーバーへのアカウント登録作業を業者に委託していたため、その分、余計なコストが発生するのも問題でした」。

メール システム基盤の問題は、もう一方のグループウェアにも波及していました。メール サーバーからスプール データをグループウェア側のサーバーにコピーして双方の同期を取っていたため、この部分がボトルネックになり、受信遅延や分割メール伝送時のタイムアウトによる CGI エラーが発生していたのです。

「加えてOffice SharePoint Server 2007 への移行を決めた大きな要因の 1 つには、イントラ上のユーザー サイトの問題もありました。各部署のホームページが、その部署の者が自己流で作っているため、作成ルールもデザインもまちまち。しかもその担当者が異動してしまうと、修正や更新ができなくなってしまう。またこのイントラ サイトには業務のマニュアルや公開文書も載っているのですが、その文書格納ルールや閲覧権限の付与規則も当時はありませんでした。そこで旧メール システムとグループウェアのリースアップ期限が迫っているのを機に、全面的な OA 基盤の統合・刷新を決意したのです」。

<導入の経緯>
Active Directory との親和性で
Exchange Server と SharePoint Server を選択

全社共通の OA 基盤を整備するにあたっては、数多い問題点の中でも管理の効率化とコストの軽減、およびユーザーの業務の効率化が 2 本の柱とされました。「具体的にはメール サーバーの統合と冗長化、送受信容量の拡大、そしてグループウェアとの統合を前提にした認証システム= Active Directory との連動を目指しました」と神戸氏は語ります。

メール システムでは、Microsoft Windows Server 2008 上に Exchange Server 2007 を載せ、クライアントは Outlook Express から Microsoft Outlook 2002/2003/2007 へ移行。グループウェアは、従来のユーザー サイトまでを取り込むことのできる Office SharePoint Server 2007 を採用。さらにバックエンドのデータベースには、Microsoft SQL Server 2008 が選ばれました。

「この組み合わせを選択した大きな理由は、やはり Active Directory との親和性の高さです。何度かデモに来てもらって、機能や使い勝手を確かめたうえで決定しました」。

移行に向けた作業が本格的に動き出したのは 2009 年 6 月のこと。その後 9 月までの約 3 か月間で要求仕様確認や要件定義を行い、10 月からは基盤構築が始まりました。年が明けた 2010 年からはテストや運用引き継ぎ、並行して店舗のユーザー教育が進められました。

「Exchange Server 2007 は、4 月のユーザー ドメイン切り替え翌日からメール送受信が可能になりました。ただし旧グループウェア内のユーザー スケジュールだけは、情報システム部で一括して Exchange Server 2007 側に別途移行しています。Office SharePoint Server 2007 は、店舗事業本部のサイトを先行して切り換え、それ以外のユーザー サイトは、イントラ改善タスクを立ち上げて順次移行していきました」。

移行にあたってのユーザー教育は、システムの切り替えと前後して 3 月下旬から 5 月中旬にかけて集合教育を実施。本部側で全 8 日間、16 コマに 144 名が、また店舗ユーザー側は全 13 日間、35 コマに 444 名が参加しました。

<システムの概要>
可用性や管理効率の向上に加え、アンケート業務の
オンライン化など業務改善効果が

生活協同組合連合会ユーコープ事業連合
情報システム部
システム運用・管理課
係長
石井 亮 氏

生活協同組合連合会ユーコープ事業連合
情報システム部
システム運用・管理課
係長
越智 久邦 氏

生活協同組合連合会ユーコープ事業連合
情報システム部
システム運用・管理課
係長
井上 晴久 氏

今回のシステム刷新の結果、旧メール システムと旧グループウェアに分断されていた機能が Exchange Server 2007 の下に統合されました。また旧イントラ上のユーザー部門サイトを Office SharePoint Server 2007 に取り込んだ結果、誰でも簡単にホームページ更新ができるようになり、文書共有や検索、バージョン管理、さらにワークフローなどの新しい機能も加わりました。

情報システム部 システム運用・管理課 係長 石井亮氏は、「それまで別々に稼働していた各会員生協のドメインを、新システムでは冗長化サーバーで一括管理できるようになり、管理の手間が軽減したのはもちろん、部分的な障害が起こってもメールが止まる心配がなくなりました」と運用および管理面での改善効果を語ります。また従来は外部委託していたメール アカウントの登録も内部で行うように変わり、外注コストも大きく削減できました。

一方、情報システム部 システム運用・管理課 係長 越智久邦氏は、「旧メール システムではメール ボックスの容量を 2MB に制限していたため、外の部署との大きなファイルをやりとりする場合は、別途立てたメール転送サービス用サーバー経由で送っていました。それが Exchange Server 2007 で、自分の ID から直接送れるようになりました。また従来は、メールは Outlook Express、予定表は他社ベンダーのグループウェアと使い分けていたのを、Office Outlook に一本化できたため、スムーズな情報活用と連携が可能になり、全体の生産性の向上につながっています」と、ユーザーの業務効率の改善という面から評価します。

中でも大きな改善点として、アンケートのシステム化=ペーパーレス化とシステム集計が挙げられます。情報システム部 システム運用・管理課 係長 井上晴久氏は、「これまで長い間紙ベースで行ってきたものを、 Office SharePoint Server 2007 に移行しました。その結果、アンケートの作成から登録、発信、回収、集約までシステム上で完結できるようになったのです。店舗の担当者も PC 上で回答を記入して送信するだけなので、紙の使用量と作業負荷の両方で削減効果が出ています」と語ります。

店舗の業務効率改善という点では、「表示振り分け機能」も好評です。これは店舗事業本部がサイトに記事を掲載する際に、記事を内容ごとにたとえば "大型店向け"、"小型店向け" に発信先を分けて指定しておくと、各店舗のユーザーにはそれぞれ自店の規模に合った記事のみが表示されるというものです。このため、すべての記事から自店に関するものを探す手間が省け、効率良い情報共有が実現できるようになりました。

「こうした組織全体のコミュニケーション基盤を確立するのはもちろんのこと、文書のバージョン管理や統計データ処理といった機能を追加して、将来に向けた情報活用の強力なプラットフォームを確立するうえでも、今回の OA 基盤の統合・更新は必須だった」と神戸氏は語ります。

Web メール不具合

Web メール不具合[拡大図]


アンケート機能

アンケート機能[拡大図]

<今後の展望>
将来の事業展開を支える情報共有&コミュニケーション基盤の整備をさらに推進

今後のシステムの展開および活用について神戸氏は、「稼働からようやく半年を超えて、ユーザーの評価はこれからが本番です」と語ります。というのも、システム刷新から初めて迎える 2010 年の年末が、システムの本当の実力を試される時と考えているからです。

「当初はアンケートも簡単な "Yes/No" スタイルのものが多かったのですが、年末には業務予約など中身の濃いものが増えてきます。Office SharePoint Server 2007 を使ったアンケートの発信や回収、承認機能がどれくらい活用できるかをこの年末で見きわめ、またそれに対するユーザーからの評価を機能にフィードバックしていく取り組みに、ぜひ注力していきたいと考えています」。

OA 基盤はガスや水道のような「あって当たり前」のインフラになるべきであり、そうした意識付けをユーザーに対していっそう進めていくことで、より業務改善効果の高い情報共有の環境整備を行っていきたいと意気込む神戸氏。この真新しい情報共有とコミュニケーションのための基盤が、ユーコープの店舗・宅配事業の未来を力強く支えていきます。

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ソリューション概要

プロファイル

生活協同組合連合会ユーコープ事業連合外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きますは 1989 年に設立され、現在 6 生協 (うらがCO-OP、海員生協、コープかながわ、コープしずおか、市民生協やまなし、富士フイルム生協) で構成されています。157 の店舗と 36 の宅配センターなどを拠点に、約 170 万人の組合員を対象とした店舗事業および宅配事業を展開。2010 年度は「食の安心」「家計の安心」「くらしの安心」を重点に、商品・サービスの供給事業を中心とした事業活動を進めています。

シナリオ

  • 広い地域に数多くの店舗や拠点が展開するユーコープでは、組織全体を通じた情報共有・管理、そしてコミュニケーションに多くの困難や課題を抱えていた。
  • 特に旧メール システム基盤では、複数のサーバーが点在して管理工数も多く、冗長化もなされていないため、運用面で不安がつきまとっていた。またメール ボックス容量も少なく、大容量のファイルは別のメール転送サービスを使って送るなど不便だった。
  • 旧グループウェアは機能も少なく、またメール システムとグループウェアおよび認証基盤が連携していないため、別々にサインインする必要があるなど、ユーザーおよび運用管理者の双方に面倒な構成が問題になっていた。
  • そこで Microsoft Exchange Server 2007 と Microsoft Office SharePoint Server 2007 の組み合わせによる OA 基盤の統合、刷新を実施。Microsoft Active Directory によるシングル サインオンや、サーバー統合による運用および管理コストの削減を可能にした。
  • さらに、誰でも簡単にホームページ更新が行える環境や、文書共有と検索のルール整備などを追加。また離れた複数の店舗へのアンケートをワークフローに載せることで、実施から回収、集計までの効率化とペーパーレス化を実現。店舗間を網羅した生産性向上と、管理の効率化を達成した。

導入メリット

Exchange Server 2007 と Office SharePoint Server 2007 の組み合わせが、メールとスケジュール、連絡先などの一元管理を実現。さらにポータル機能によって、Web サイトや文書共有、検索までをワン ストップで利用できるようになり、本部と各地に多店舗展開する拠点との情報共有や情報管理のための、統一されたコミュニケーション基盤を提供します。また Active Directory と連携することで認証を一本化し、快適かつ効率よいシングル サインオンと堅牢な情報セキュリティを実現できます。さらに、Office SharePoint Server 2007 のワークフローを活用してペーパーレス化などの省コストも図れます。

ユーザーコメント

「ユーコープのように多くの店舗や拠点を持つ流通業では、拠点同士のコミュニケーションと、本部と拠点間との情報管理を実現することが重要です。そのうえで、組織全体として情報の受発信ができる情報基盤を構築していくことが、生産性の向上と事業の活性化につながります。そのためには情報共有のポリシーやルールが整備され、すべての情報をワン ストップでセキュアに利用できる環境が必須です。Exchange Server 2007 と Office SharePoint Server 2007、そして Active Directory の組み合わせを選択したのも、それが可能だという点にありました」

生活協同組合連合会ユーコープ事業連合
情報システム部
システム運用・管理課
課長
神戸 邦雄 氏

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