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株式会社YCC情報システム

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掲載日: 2011 年 3 月 23 日

Lotus Notes から Microsoft® Online Services への移行により顧客対応と営業の生産性を向上。
さらに Hyper-V によるサーバーの仮想化でコストと負荷の削減および IT 基盤を確立

株式会社YCC情報システム

株式会社YCC情報システム

株式会社YCC情報システム (以下、YCC情報システム) は1966 年 11 月、山形新聞社と山形放送の両社が、地域の情報化推進と地域社会発展への貢献を目指して誕生させた株式会社山形電子計算センターを前身とする SI 企業です。3C (Change:変革、Challenge:挑戦、Create:創造) を掲げ、山形県を中心とした東北エリアを核として、官公庁や広く産業界で活躍する事業会社に対する IT ソリューションを提供しています。同社は、変化の著しい時代に対応したさらなる顧客満足度向上のために、長年利用していた Lotus Notes から、Microsoft Online Services の 4 つのサービスを提供する Microsoft® Business Productivity Online Standard Suite (BPOS) へ移行を決定。社内外の情報流通の基盤となるメッセージングやコラボレーション基盤の再構築と、コスト削減および運用負荷の軽減などを目指して、社内システムの仮想化を進めました。今後の IT 基盤としてクラウドと仮想化が重要になると考える同社は、自社の事例をショーケースとして地域の企業や組織に対してその効果や IT 基盤の将来像を伝え、顧客へのソリューションとして提供していきたいと意欲を燃やしています。

<導入の背景とねらい>
柔軟なプロジェクト編成や社外からのアクセスにも対応した
生産性の高い情報基盤を目指す

YCC情報システムは、社内外を結ぶ情報動脈であるメールやスケジューリングなどを司るグループウェアとして、Lotus Notes を活用してきました。しかし、ユーザーとドメインを人事異動の際など自動的に関連付けられない、さらに自分宛のメールを見る場合にも、自席のデスクトップやラップトップなど、Notes クライアントをインストールした自分の PC からしかアクセスすることができない、といった生産性を阻害する要因となっていました。
商品開発、技術検証、さらに社内全体を貫く情報システム部門としての役割を担う、株式会社YCC情報システム 研究開発部の井澤 佳明 氏は、以前の状況をこう語ります。

株式会社YCC情報システム
研究開発部 部長
小沼 博 氏

「通常、案件ごとにシステム開発部隊が編成されるケースも多く、逐次的に部門横断的なプロジェクト チームが組まれます。その際、仕事中にメールを見るためにいったん別のフロアの自席に戻らなければならない、あるいは営業担当やフィールド SE などの場合には出先からメールやスケジュールが確認できないなど、作業効率やビジネス生産性が削がれるという問題が生じていました」。

続けて、株式会社YCC情報システム 研究開発部 部長 小沼 博 氏は次のように説明します。

「そういう状況で、コミュニケーション基盤の根本的な見直しが求められていたのです。新たなシステムは、ロケーションやハードウェアに縛られることなく、いつでもどこでもメールのやり取りやコラボレーションが実現できることを基本に、運用管理負荷の軽減も実現するソリューションとして、クラウド コンピューティングへの移行を指向しました。2010 年 1 月からさまざまなソリューションを比較検討した結果、Google Apps は企業向けでないと判断し、候補を Microsoft Online Services に絞りました。操作性が直感的でユーザー教育がほとんど不要なこと、さらに Microsoft® Word や Microsoft® Excel® など、日常的に活用する Office ツールのファイルがそのまま活用できることなどから、BPOS の採用を決定しました」。

<導入とその状況>
BPOS への移行も特に問題もなく実施。
社員の自発的な協力の下に順調な移行が実現

株式会社YCC情報システム
研究開発部
井澤 佳明 氏

同社が Microsoft Online Services の中から Microsoft® Exchange Online、Microsoft® SharePoint® Online、Microsoft® Office Communications Online、Microsoft® Office Live Meeting の 4 つのサービスを提供する BPOS の採用を決定したのは、2010 年 6 月末。その後 1 か月間で構築を進め、8 月からはビジネス最前線を担う戦力ツールとしての活用が実現しました。

「Lotus Notes から Exchange Online への移行はトラブルが結構あるのではと予想していましたが、それに反して非常にスムーズに行えました。メール データはサーバーから Exchange Online へマイクロソフトが提供しているツールで移行し、Lotus Notes のアドレス帳は個々人の PC に蓄積されていたものを自社で簡単な移行ツールを開発し Microsoft® Outlook® 2010 に取り込みました。弊社にはいろいろな職種があり、すべてのユーザーを一度に移行することができませんでしたので、毎週 1 回、計 4 回の夜間バッチで移行を行い、順次切り替えを行っていきました。移行作業については、各個人に都合の良い回を選択してもらいました。Lotus Notes の個人のアドレス帳の移行は、移行ツールを利用して各個人で作業をしてもらいました。当社はシステム会社ですので、各社員の PC リテラシーはもちろん、新しいシステムの必要性や意義に対する理解も深く、各自の自発的な協力の下に順調な移行が実現しました」(井澤 氏)。

旧来、同社ではサーバーに保存できなくなったメールを各自の PC に保存するのはセキュリティ上問題になるので、サーバーにデータを保存していましたが、サーバー側で容量が足りなくなるたびに削除を促すアラートを流しており、ユーザー側も不要メールの削除作業に煩わされていました。

「Exchange Online のクライアントとしては Outlook 2010 を利用しており、その直感的な操作性やメール、予定表がたいへん使いやすく、おかげで特別なトレーニングを必要とせず、即、戦略化が図れることも大きな魅力でした。さらに、今回の Exchange Online への移行によって、メール ボックスの容量が 25 GB と大きく、添付ファイルなども容量を気にすることなく自由にやり取りできる環境整備が進み、ビジネス生産性が向上しました。また、今まで大きなファイルをメールに添付してやり取りしていたのですが、SharePoint Online も利用すると、どこからでもリンクされたファイルを確認することができるので、SharePoint Online に保存して、必要な者が必要に応じて取りにいく、という習慣も定着しつつあります」(小沼 氏)。

<さらなるシステムの効率化>
クラウドへの移行を機に仮想化を進め、
社内システムの最適化と、運用負荷やコストのスリム化を推進

以前は、業務で利用するファイル サーバーなどのサーバー類は、事業部ごとに購入、構築し、それぞれ各部門が運用を行っていました。そのため、ハードウェア リソースの活用率の不均衡や非効率性、メンテナンスや運用工数の重複、適切でない運用がされているなどの問題がありました。また、人的な負荷や設置スペースなどの非効率性も問題でした。

「BPOS への移行を機に、社内にあるシステムやサーバーの棚卸しを行い、仮想化を図ることによって、物理面と運用などにかかわる労力の双方からシステムのスリム化を図りたいと考えました」(井澤 氏)。

「クラウドと仮想化は次代の IT トレンドであり、今後エンタープライズ システムの本流として、私たちがお客様に積極的に提案すべき最重要テーマです。そこで、まず当社自体がそのためのショーケースとなるべきだと考えました。仮想化のためのツールは導入期間やコスト、運用性など、あらゆる面でメリットの大きいソリューションを選ぶ必要がありました。他社の製品も検討しましたが、コストや構築に関するスピードなどの点から、Windows Server® 2008 R2 Hyper-V™ 2.0 が最も適しているという結論となりました」(小沼 氏)。

YCC情報システムは Hyper-V を活用しながら、2010 年 8 ~ 9 月で 10 台の部門サーバー、10 台の全社サーバーをそれぞれ 1 台に集約して仮想化。さらに事業部門ごとに保有していた開発環境も、同年 12 月末までに仮想化を図った 2 台のサーバーに集約しました。また以前は、事業部門ごとに設定していたドメインも全社共通のものに統合することで、動的なプロジェクト編成や人事異動にも、柔軟な対応を可能にしました。
CPU やメモリ、ストレージなど、ここで実施したハードウェア リソース全般にわたる棚卸しの中で、優先順位に基づいたビジネスの仕分けも進行。さらに、それまでは顧客の産業別に縦割りだった組織のあり方も、機能別に変更を図り、事業部門ごとの障壁や多重開発などを排しながら、顧客同士のアライアンスや業際化が進むビジネス市場に対応した機動力を強化することができたのです。

「クラウド コンピューティングと仮想化を両輪とした新たな IT 環境整備は、それを支える全社的な意識改革や組織体制を含めた企業変革を伴わなければ、真価を発揮することができません。当社の場合、新社長就任に伴う新たな中期事業計画と、それを基盤としたトップ ダウンの下で、組織改革と軌を一にした IT 基盤改革が進められたことが、今回の成功の鍵だったと自負しています」(小沼 氏)。

また、仮想化によって複数の物理サーバーが統合されたことで、従来事業部門ごとに行っていたローカル サーバーの運用負荷から解放され、各組織ユニットが本来の業務に専念。また、ローカル サーバー単位で DAT テープに保存していたバックアップの手間や媒体コスト、およびその保管スペースも削減することができました。

図 1 仮想化前、仮想化後のサーバー構成比較

図 1 仮想化前、仮想化後のサーバー構成比較 [拡大図]


図 2 BPOS 導入前、導入後のメール システム比較

図 2 BPOS 導入前、導入後のメール システム比較 [拡大図]

<導入効果と今後の展望>
いつでもどこからでもアクセスできる機動力を獲得。
さらに自社事例をショーケースに市場獲得へ

BPOS へのリプレイスによって、事業部横断的で柔軟なプロジェクト編成が加速されました。さらに、これまで社内システムに入れなかった常駐先や出先の SE や営業担当者も、インターネットに接続可能なコンピューターであれば、どんな環境からでも自分の Exchange Online のメール ボックスにアクセスできるようになりました。

「もちろん自宅からもアクセスが可能で、予定表や会議案内、他者のスケジュールなどもリアルタイムで共有することができるようになりました。Lotus Notes を利用していたときと比較すると格段に生産性が向上したと、実際のエンド ユーザーからも大変評価されて、導入したことに手応えを感じています」(小沼 氏)。

同社では、今回生まれた機動力をさらなる顧客満足に結実させるための投資として、営業担当とフィールド SE の全員に最新のスマート フォンを配布。車両や公共交通機関などの移動中でも、リアルタイムで BPOS にアクセスすることが可能です。

「また、Office Communications Onlineのおかげで、社内は元より、協力会社を含めた皆さんのプレゼンス状況がいつでも把握でき、Office Live Meetingと併せて、ビジネス生産性向上に役立っています。会社の業務上、お客様先に常駐している社員もいるので、いるのか、いないのかなどがすぐに把握することができ、コミュニケーションがとりやすくなったと思います」(井澤 氏)。

「当初の予想どおり、目下クラウドと仮想化に対するお客様からの引き合いも拡大しています。営業担当者たちからも『自社の事例を基盤に、自信を持って説得力のある提案ができる』という声が上がっています」(小沼 氏)。

YCC情報システムでは、クラウド コンピューティングと仮想化のメリットとして、コストと運用負荷の軽減を訴えてきましたが、顧客企業からはさらに「ビジネスの進展にシンクロしたスモール スタートが図れそうだ」、あるいは「物理サーバーや周辺機器をシェイプアップした省エネ効果やグリーン IT 化が期待できる」「サーバー スペースの削減とホスティングによる信頼性確保が同時に実現できる」など、さまざまな期待の声が寄せられており、新たなニーズの高まりと市場拡大を実感しているそうです。

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ソリューション概要

プロファイル

株式会社YCC情報システム外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きますは、「ハードウェア+ソフトウェア+ IT 技術者」の三位一体を戦力に、ソリューション サービス、システム インテグレーション、アウトソーシング サービスをカバーするトータル ソリューション プロバイダーとして、官公庁や産業界への貢献を続けています。山形本社を中心に、酒田市、鶴岡市方面をカバーする庄内支社、さらに仙台支社、東京支社を有し、年商約 30 億円を上げています。中期経営計画の下、業際化を深める市場環境に即したプロジェクト体制強化を目指して、旧来の産別組織から機能別組織へのシフトを推進しています。

導入メリット

  • 動的なプロジェクト環境や出先からも、自在なコミュニケーションを実現
  • 事業部ごとのローカル サーバーを仮想化し、運用負荷とコストを削減し、本来業務への専心体制を徹底

ユーザーコメント

「今回、自社で構築した事例を基盤として、お客様にクラウド コンピューティングと仮想化の魅力をアピールしていきたいと思っています。今後は、マイクロソフトとの連携をいっそう深め、広く東北地方のお客様を対象としたカンファレンスやセミナー、ユーザー会の結成などを進め、さらにビジネスの輪を広げていきたいと考えています」

株式会社 YCC情報システム
研究開発部 部長
小沼 博 氏

本ケーススタディに記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。

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