Microsoft Dynamics CRM による案件/顧客管理システムを導入。 業務データのリアルタイムでの収集および活用に加え、業務プロセスの一元化による、案件管理の強化を実現
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ザカティーコンサルティング株式会社 (以下、ザカティーコンサルティング) は、NTTデータグループのコンサルティング ファームとして、さまざまな企業の経営戦略立案から IT 導入、運用のサポートまでをトータルに提供しています。これまで同社では、案件や顧客に関するデータをコンサルタントが各人で管理しており、これらの共有と業務効率アップが急務でした。そこで、新たな支援ツールとして Dynamics CRM を導入。業務データの一元管理と、それを基盤とした業務プロセスを確立しました。普段使いなれた Microsoft Office Outlook などをフロント ツールとして、誰でも簡単に案件データが入力でき、それらの集計や分析もリアルタイムで行えます。この結果、統一されたデータ フォームと業務プロセスに基づく迅速な判断が行えるようになり、案件管理の大幅なパワーアップが実現しました。
<導入背景と狙い>
さらなるビジネスの成長に向け、提案管理力強化の基盤作りとして CRM 導入を決意 
 ザカティーコンサルティング株式会社 ディレクター 村出 洋一 氏
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「新しい CRM システムを導入しようと考えた一番の理由は、提案力強化のための基盤作りでした。新規プロジェクトの提案を強化する取り組みを行ってきたのですが、当社には専任の営業担当者というのがいません。ほぼ全員がコンサルタントであり、提案もデリバリーも各人がそれぞれに行っている体制が、長く続いてきたのです。このため提案や顧客に関する情報が各担当者に集積、固定してしまい、情報共有という面で障壁となっていました」と、ザカティーコンサルティング株式会社 ディレクターの村出洋一氏は、新たな CRM システム導入の背景を語ります。
加えて、案件や顧客の管理の仕方が担当者ごとにバラバラなのも問題でした。コンサルタントはいわば個人商店だという考え方が、長らくこの業界の常識だったと村出氏は語ります。
「しかし今後のビジネスの成長を考えるうえでは、やはりチーム セリングによる多面的で強力な管理体制が不可欠になります。そこで、個人のナレッジをチームのナレッジに変えていくしくみを構築し、それを活用した情報共有によって受注確率をアップする、『データとプロセスの一元管理』に向けた取り組みが始まったのです」。
<導入の経緯>
「使いやすさ」と「導入しやすさ」を条件に、コンサルタント的視点から製品を絞り込み 
 ザカティーコンサルティング株式会社 シニアマネジャー 吉田 幸治 氏
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ザカティーコンサルティング株式会社 シニアマネジャー 吉田幸治氏は、今回の新システムへの製品選定にあたって、「使いやすさ」と「導入しやすさ」の 2 つの条件を設けました。
「案件の管理システムというのは、案件/顧客の情報がなければ単なる空箱です。現場のコンサルタントがデータを入れてくれて初めて威力を発揮します。そのために、入力のしやすさは必須条件でした。その点で Dynamics CRM は、普段社員が使いなれている Microsoft Office Excelや Microsoft Office Access、Microsoft Office PowerPoint といったツールとの親和性が高く、直感的な操作性を持つインターフェイスを備えています。特別なトレーニングも必要なく、これなら現場にすんなり使ってもらえるのではと思ったのです」。
CRM の黎明期から数多くの事例を見てきた吉田氏は、CRM/SFA システムは、入力しにくかったり機能を欲張りすぎたりと現場に敬遠され、ほとんど使われなくなるケースもある、という実態を知っていました。この点でも、Dynamics CRM のシンプルなわかりやすさと使いやすさ=使われやすさに着目したと言います。
「導入しやすさ」についても、コンサルタントならではの視点から比較、検討がなされました。
「CRM ツールは、設計思想の観点から 3 つに分類することができます。『SFA (Sales Force Automation) やコンタクト センターなど、1 つの CRM 機能に特化したポイント型 CRM』、『複数のポイント CRM を統合したフロント型 CRM』、そして『ERP と統合したエンタープライズ CRM』です。どのタイプがベストかは、その企業のニーズによりますが、一般的に導入の難易度はポイント型、フロント型、エンタープライズの順で高くなります。当社の重要なニーズとして『手間なく・迅速に稼働させる』というものがありましたので、まずエンタープライズ CRM は候補から除きました。さらにマルチ チャネルに対応し十分な機能を持ちながらも構築は容易であること、といった具合に必要条件で絞り込んでいったのです」。
こうした選定の結果、新システムとして Dynamics CRM の導入が決まったのは、2007 年 10 月でした。その後、2007 年中に基本のカスタマイズや運用マニュアルの作成などを完了。翌 2008 年 4 月には一部運用が開始され、5 月にはカットオーバーとなりました。コンサルティング ファームの知識を活かして、設定から標準機能まではほとんど自社で構築。外部に作業を依頼したのは、自社独自の用途に向けたレポート作成のみでした。
<システムの概要>
簡単なデータ入力と活用に加え、情報共有のための統一されたフォーマットが実現新システムの導入は、すぐにさまざまなメリットを同社の業務にもたらしました。その代表的な効果の 1 つが「データの可視化と共有化」です。今まで Office Excel や Office Access などの単体ツールでデータをまとめていたのを、今回の CRM システムに入れたことで、さまざまなファクトが見えるようになりました。たとえば「担当者がどれくらい客先に深く入り込んでいるか」などがひとめでわかり、リアルタイムにお金の状況も把握できるようになったと吉田氏は成果を語ります。
「一方、現場のコンサルタントからは、『データ入力がラクになった』という反響がありました。データ入力のインターフェイスを Office Outlook に埋め込んであるため、案件が発生したらすぐにデスクトップから入力できる手軽さが好評です。CRM 製品によっては、入力画面が複数ページにわたるため、入力が大変なものもあります。Dynamics CRM は、主要な入力項目が一画面に集約してあるので、ユーザーが入力する負担はかなり軽減できていると思います」。
特筆すべきは、Office Outlook をクライアントとして、外部からアクセス、入力ができる点です。コンサルタントは日常ほとんど客先に出ているため、社外からの入力ができることで、情報の更新にフレキシビリティと迅速性が生まれました。
社内でのデータ活用のスピードアップにも大きな効果がありました。ザカティーコンサルティング株式会社 プロジェクトコントローラー 山田智美氏は、これまでも毎週のレビュー ミーティング前に案件情報を各担当者から収集して、会議資料を作成してきました。
「それまでは、Office Excel で各人からもらったデータを私が手作業でまとめていました。しかしコンサルタントは多忙なため、月曜朝 8 時半の会議直前までデータが来ないこともあり、細かなところまでデータを追い切れていないのが実状でした。一方、入力する側も、真夜中にファイルをメールで送ってきたり、サーバ上の Office Access データベースに外部からアクセスして情報を更新したり、といった大変さがあったのです。それが新システムになってからは 24 時間 365 日いつでも都合のよい時に入力して、私の方でもいつでも参照できるため、お互いに作業負荷が減り、いつでも最新のデータを活用できるようになりました」。
しかし何よりも大きなメリットは、社員全員が統一されたフォーマットの下でデータを扱えるようになったことだと、村出氏はマネジメントの視点から評価します。
「個別のミーティングでの資料も統一され、同じ判断指標/基準の下で討論が行えるようになりました。またデータの収集および活用の効率化、情報の共有化/均質化によるビジネス品質の向上に加え、書面1 つとっても、決まったルールとプロセスの下で作成が行えるといった、コンプライアンス面での貢献もありました。たとえば見積書を送る際にも、Office Outlook のメールに見積書を添付して送ると、それが CRM システムと連携して記録されるようにすることが可能ですので、後からプロジェクトの経緯を追って確認できるといったことがあります。メールだけでなく、1 つの案件に関連するドキュメントをすべて紐付けて一元管理することも可能です」。
また、今まではせっかく Office Access でデータベースを作成しても、その担当者が異動するとメンテナンスできなくなってしまうこともあったが、Dynamics CRM は特別な知識がいらないため、引き続き使っていけるといったメリットもあると村出氏はつけ加えます。

 システム構成図 |
<今後の展望>
まだ見ぬニーズを掘り起こす強力なコンサルタント支援ツールへ向けステップアップシステム稼働からまだ 1 年たたない新システムですが、既に情報共有という点では、日々具体的な成果が現れてきています。たとえば「これまではコンサルタント同士が互いの担当案件を見る機会はなかなかありませんでした。それがこの CRM システムを通じて情報交換できるようになり、部門横断的な提案を行う環境が整ってきたと感じています。また他の提案事例を参考に新規の提案設計をしたり、経験者が横からアドバイスしたりといったコンサルタント間の連携も生まれています」と吉田氏は語ります。
情報共有を考える際に問題になるのが、「誰に、どこまで見せるのか」ということです。
「もちろん、組織や職位に応じた権限付与を行っています。Dynamics CRM はアクセス権限の設定が非常に細かく行えるので、必要に応じて最適なアクセス コントロールが可能です」 (吉田氏) 。
またコンサルタント支援ツールとしても、既に新たな試みが始まっています。
「各コンサルタントに、案件が獲得できるかどうかの確度を入力してもらっています。こうした生の情報をリアルタイムでシステムに蓄積、分析する体制が整ったことで、マネジメント側としてはより精度の高い案件見通しを実現できる下地作りができたと思っています」 (村出氏) 。
さらに吉田氏は、「自動化による SFA 面での強化にも挑戦したいですね。プロセスごとの作業はほぼ決まっているので、各プロセスに必要な指示やコマンドをキックする、たとえば案件のステージが変わると通知メールが自動発信されるといったしくみを構築して、迅速性と使い勝手を良くしていきたいと思います」と語ります。
また山田氏も、「CRM は業務プロセスの最上流です。下流の各業務システムとの連携を整備して、コンサルタントやマネージメントを強力に支援できるような、本格的なツールに育てていきたいと願っています」と意欲を見せます。
「今の時点でできあがっているのは、案件/顧客情報の管理の仕方が 1つにまとめられたところまで。次は、これをさらにチームでシェアしながら、本当の意味でのコンサルタント支援ツールとして活用するというステップを目指したい」と意気込みを見せる村出氏。Dynamics CRM による新しい案件/顧客情報管理システムは、同社のコンサルティング フォースを未来に向けて強力にバックアップしています。

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