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港区青山小学校における実証研究


~「21 世紀型スキル」の育成と個に応じた学び」の実現に向けて~

日本マイクロソフトは、港区立青山小学校 (新しいウィンドウで開きます) と 2012 年 9 月~ 2013 年 6 月、ICT の教育的活用をテーマに二つの実証研究を行いました。
1 つ目は「21 世紀型スキル」をテーマにした研究で、レノボ・ジャパン様から ThinkPad Tablet2 (新しいウィンドウで開きます) という Windows 8 デバイスをご提供いただいて行いました。「21 世紀型スキル」の中でも特に ICT を活用したコミュニケーション力の強化をめざし、授業を中心に校外学習や放課後にも ICT の活用に取り組みました。特別支援学級でタブレット活用し、児童が写真や動画、音声などマルチメディア素材を活用し、より自分を豊かに表現し、かかわりあえるようになったなどの効果がみられました。
2 つ目は「個に応じた学び」の実現を目指して、個別学習支援システム インタラクティブスタディ (新しいウィンドウで開きます) を活用した授業と授業外の学びを統合した学力向上の取り組みです。こちらの研究は信州大学東原義訓教授に指導いただき、約 5 か月で研究参加の全学年・学級で算数の学力が向上するなどの成果がみられました。

研究 1 :「21 世紀型スキル」育成授業

~ ICT を使うことが目的ではなく、使いこなし、コミュニケーションのスキルを高めることが重要 ~


活発に手をあげ、積極的に考えを発表します
ひとり 1 台 Windows 8 タブレットを使用した授業を国語、社会、図工など様々な教科で行いました。いずれも主眼としたのは、「ツールとして使いこなす」ことです。「現代の子どもたちの IT スキルは高く、操作面でのつまずきはほとんどありませんでした」と新保教諭。むしろ、どのような資料を与えるのか、全員の意見をひきだすためにはどのような指導ができるのか、「協働学習」を成立させるための授業デザインに注力したとのこと。2 月、6 月の公開授業では「21 世紀型スキル」につながる、ICT をツールとして使いこなし、積極的に意見を交換する子どもたちの姿が見られました。


1. 資料をそれぞれが制作

2. 友達の意見を聞き

3. 改善を重ね

4. 発表に臨みます

研究 2 :「個に応じた学び」の研究

~ ICT を使うことで、「個に応じた」出題を可能にし、履歴の蓄積で教室内外の学びを接続 ~


ノートに計算し、PC の問題を解く、集中した時間
本研究はデジタル教科書・教材協議会 (通称 DiTT) の助成を受けて、当初は ICT を活用して、教師が個々の子どもの進度や学び方の違いに「気づき」をどう深化させ授業に反映させるか、に焦点をあてて、研究をスタートしました。研究を進める中で、「個に応じた指導」を徹底させるためには、授業時間だけでは不十分であることがわかり、ボランティア等に協力して授業と連携する形での ICT を活用した放課後補習を定期的に行いました。数字で表れる学力向上に加え、担任教師からも、授業の手応えが向上した、データ分析を通じ、より細やかに子どもを理解できるようになった、という声があがっています。



机間指導をする教師は、教師用のタブレットで全員の進捗状況を常に確認

学習ボランティアから

放課後の一番遊びたい時間にもかかわらず、子どもたちに「やらされている」という雰囲気は全くありません。むしろ楽しそうに各々の学習に取り組んでいます。下の学年の単元を課題にしている子をからかう場面も見られません。
その理由として考えられることは、

  • 自分の学習の流れの見通しが、はっきりわかっているので、やる気が起こる。
  • 自分の進度に合わせた学習ができるので「一人で解決できた」という満足感が得られる。
  • 自分でパソコンを操作するので「誰かに指示されている」という意識が薄い。
  • わからない時は、先生のサポートが得られる、という安心感がある。
  • 周囲の子と違う単元を個別に学習するので、自分の課題に集中できる。
  • 担任の先生が進度を把握してくれている、という安心感がある。
等です。

多くの子どもが、「できるだけ先生の手を借りずに、自分の力で解決したい」と、頑張っています。学習中に、質問の手を挙げる子の数が目に見えて減っていくことからも、このことがよく分かります。(抜粋)算数への苦手意識が確実に減少しています。



本研究では「得点率指数」を研究開始前、研究開始後で比較した。

「得点率」= 全員が 100% 正解をしたときに 100 という数字になる数値。
「得点率指数」= 全国の同時期の調査の平均を 100 として、該当集団の「得点率」を「指数」に変換。


研究アドバイザーより

本研究は、「教師の気づきの深化」をテーマにスタートし、短期間で学力向上を含む成果をあげられた良い研究だったと思います。特に、ボランティアを活用した放課後での補充学習など、学校の特色である地域や PTA とのつながりを生かした取り組みが印象的でした。「正解ではなく、そこに至る手だてを与える」、「個別学習」ではあるが「孤立学習」になってはいけない、ということを中心にアドバイスをさせていただきました。公開授業を拝見して、子どもたち同士の教え合いの場面でも、「答えを教えないで、手がかりを伝えている」ということが徹底され、素晴らしい協働的な学びが展開されていました。研究期間は終了しましたが、この経験を糧に今後も青山小らしい実践を積み重ねていただけることを楽しみにしております。
信州大学 教授 東原義訓先生

研究で使用した主な製品・ソフトウエア

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