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ボージョレヌーボーの話が出ると秋だなあと思う。ちょっとワイン通を気取る人ならわざと無関心を装い、日頃全くワインを嗜むことのない人には一年中で唯一飲むワイン、それがボージョレヌーボーかもしれない。
私はなんやかんやで毎年必ず飲む。初鰹にときめく江戸っ子の心意気。うちの母は普段ほぼビールしか飲まないのだけれど毎年気づくとボージョレヌーボーを3ケースもネットで予約している。3本じゃない、3ケース。年内のお土産・おもたせは全部これ。さらにパソコンでオリジナルワインバッグまで自作してるのを目撃した。ちなみに私の分は作ってくれない。 そもそもボージョレヌーボーとは何なのか。ヌーボーとは「新しい」というような意味で、つまりボージョレ地区で作られた新酒ということになる。ではボージョレ地区とはどこか。ブルゴーニュの最南に位置する。 このボージョレヌーボーを一番輸入しているのはどこ? 答えは日本。数年前までドイツがトップだったのだが気がつくと日本が一位になっていた。それを聞いて私は少し悲しくなった。この時期が過ぎるとみんなワインを飲まなくなるから。飲んだとしてもボージョレのワインなんて見向きもしないから。だからさみしい。 ワインを飲まないひとにありがちな失敗は頂き物のボージョレヌーボーを何年もとっておいちゃうことである。ワインは寝かせりゃいいってものでもない。飲み頃ってものがあるのだ。そしてボージョレヌーボーは早飲み用の醸造法がとられている。まさに旬を楽しむワイン。なので年内には飲みきっちゃってください。そうすれば特有の苺キャンディとかバナナと称される可愛らしさと鮮やかなルビー色を存分に楽しむことができるはずだから。フレッシュでフルーティー。それが持ち味。 ヌーボーというのは単に新酒という意味なのでフランスの各地にある( ただし法律によりボルドーとアルザスにはない )。フランスだけでなく他の国にももちろんある。イタリアの新酒はノヴェッロという。フランスのヌーボーが11月第三木曜解禁ならノヴェッロは11月6日とこちらが早い。誰より最先端をいきたいあなたにおすすめ? 昔はどこの酒屋にも置いてなかったけど今はネットで買える。東京にいながらにしてイタリアの新酒が飲める。いい時代だ。
船戸陽子(ふなと・ようこ)
日本将棋連盟所属女流棋士 二段 / 日本ソムリエ協会認定ソムリエ棋士とソムリエを兼業してる世界で唯一の女性 |






