
某日某所某大手メーカーにて でも、肝心の「お話し」がちゃんと出来ていない。《起承転結》といくのか、《前提と分析と結論》なのか、どう繋がっているのか、分かりにくい。「散文的」「羅列的」とも言える。要は一貫した「ストーリー」や「構造」が、ないのだ。なのに、周りを見渡せば、聴衆はしたり顔で肯いている。「フムフムなるほど、そういうコトか」 オイオイ、そうじゃないだろう。ここで言っていること自体は正しいけど、 5 枚前のと矛盾してるじゃない。それでいいの??最後の結論と分析結果は矢印で繋げてあるけど、ホントにこれちゃんと繋がってるの?必要条件だけど十分条件じゃないよ。
目次 プレゼンテーションソフトの最大の功と罪 プレゼンソフトは積み木のようなモノ。全部のお話し(ストーリー)をバラバラのブロックに分解して、一つ一つをきっちり示していく。全部を積み上げ終わればピラミッドが出来たり、スフィンクスが出来たり。。 でも積み木と違って、プレゼンテーションの一枚一枚(スライド)は、次々現れては消えていく。去る者日々に疎し。何枚も前のスライドで言ったことなんて、普通は覚えちゃいない。 作る側もまた同じ。 最近は慣れもあって、いきなり PowerPoint で書類やプレゼンテーション資料を作り始めるヒトが多い。もちろん全体の設計図もないのにブロック(部品)を作り始めて、うまく行くはずがない。でも、自分自身が欺される。うまく出来ていると。それは、自分の作っている資料のバラバラさ加減が見え辛いからだ。いつまでたっても思考は深まらず、バラバラなブロックだけが積み上がる。 この作業は、ヒトの思考を極めて断片的にするリスクを抱えたモノなのだ。 対策1:文章で、書き下す 大学4年の夏、ボストンコンサルティンググループのことでインターンをしていた。ベテランコンサルタントが突然、われわれチームの部屋に入ってきて言った。「おい、インターンやってるんだって。 30 秒やるから、なんか面白いこと言ってみな」 もちろん結果は惨敗。「つまんねえな」と彼は去っていった。でもつまりはそういうこと。まずは、文章にして書き下そう。図なんて書かない。文章だけで、ストーリーを描き出すのだ。分量は、 Max でも A4 レポート用紙一枚。 そこで、シンプルで分かりやすく驚きのある『物語(ストーリー)』になっているか、よくよく読み返してみよう。これで良しと思ったら、他のヒトに読んで貰う。大抵「よくわかんない」と言われる。そこからまた推敲を重ねる。 最後は、それを口頭でヒトに伝えてみよう。これがすっきり伝われば合格。聞いて覚えていられる情報量は限られている。その限界のなかで、理解できるシンプルなロジックになっているか、構造になっているか。そのチェックを入念に。 プレゼンテーション制作に取りかかるのは、それからで、いい。 |
三谷 宏治 1964 年大阪生まれ、 2 歳半から福井で育つ。 福井県立 藤島高校卒業後、浪人し上京。駿台予備校を経て東京大学 理科一類に入学。理学部 物理学科に進学するも、学部卒での「文系就職」の途を選ぶ。 87 年~ 96 年、ボストンコンサルティンググループ勤務 (内、 91 年夏~ 92 年末まで INSEAD 留学 MBA 修了、 1 年半のフランス、欧州生活を送る。 96 年~ 2006 年までアクセンチュア勤務。03 年~ 06 年まで同社 戦略グループ統括 エグゼクティブ・パートナー。同グループの 200 名超への成長に貢献。 現在、『子どもたちへの教育』を主軸に活動中。金沢工業大学大学院 客員教授、グロービス経営大学院 客員准教授、早稲田大学 非常勤講師。妻、長女、次女、三女と東京都世田谷区に在住。 ※著書より 著書 「トップコンサルタントがPTA会長をやってみた - 発想力の共育法」(英治出版) 「突破するアイデア力」(宝島社新書)
「観想力 空気はなぜ透明か」 「CRM 顧客はそこにいる」(共著) 「crmマーケティング戦略 顧客と共に」(いずれも東洋経済新報社) |










