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第2回 URL、それが問題だ! 今から 10 年以上前のことである。インターネットがようやく普及し始めた頃、私は、データベースへのデータ登録作業をしていた。 そのデータベースには、企業ホームページ アドレスというものが新設されていた。これが、厄介な問題を含んでいた。紙で集めたデータには、明らかに URL の規則に沿っていない物、つまり、正しくないものが含まれていたのだ。 検討の結果、データ数も多くなかった為、気付いたものを 1 社、 1 社、電話 (当時、メールはそれほど普及していなかったのである!) で確認することとなった。 しかし、当時は、ホームページアドレスという概念がまだそんなに普及しておらず、 「 御社のホームページアドレスは? 」 という問いは、延々とシステム部まで電話が転送されることも多く、かなり時間がかかる作業であった。 ある会社に電話すると、電話に出た感じの良い中年の女性が、意外にも、すぐさま、返事を返した。 「えー、いくわよ、エッチ、ティティー、ピー、 ( http ) 」 そこまでは知っている、そこまでは、どこでも一緒であると思いながら聞いていると、そこで、中年女性の声が一瞬止まった気がした。しかし、コンマ 5 秒後、親切そうな声は、同じ勢いを保ったまま、続いた。 「ポチ 2つ」 「ナナメセン、ナナメセン、ダブリュー、ダブリュー、ダブリュー、ポチ、1つ」 と続ける女性。 つまり、コロン ( : ) は、「 ポチ 2つ 」、スラッシュ ( / ) は、「 ナナメセン 」、ドットは ( . ) は、「 ポチ 1つ 」 なのである。独創的な読み方に一瞬、あっけにとられる私。そして、その後、猛烈にこみ上げてくる笑いを必死に抑えながら、文字を書きとっていく。 そして、私は定型的な確認作業に入る。 「 ありがとうございます。念のため、確認させていただきます。えー、エッチ、ティティー、ピー 」 、 私は、そこで止まってしまった。 「 コロン ( : ) 」 というべきか、それとも、「ポチ 2つ」か? 会社の仲間が聞いている前で、 「 ポチ 2つ 」 は、きつい。しかし、ここで、 「 ポチ 2つ 」 といわなければ、相手を傷つけることになるのか?若い私の考えはぐるぐるとも回る。人生で最も長かった“間”をおいて、私は、消え入る声で、言った。 「ポチ 2つ」 |






