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キャリアトーク with My Digital Life & Work Style|Vol.009 武井 由紀子 「あえて緊張の中に身を置くことって、とても大切なことだと思うんです。」

日本におけるウェブ ユーザビリティーの概念を創出した書として令名が高い『ユーザ中心ウェブ サイト戦略』本書の上梓にあたった武井さんは、ユーザの観点からウェブ戦略立案やサイト構築を行うユーザビリティー  コンサルティング企業『株式会社ビービット』で、取締役・業務執行責任者を務めている。インタビューの席に黒のスーツ姿で現れた武井さんは、背筋が伸びた凛とした佇まいが印象的。今回のキャリア トークは、ウェブ  ユーザビリティーの第一人者として活躍する武井由紀子さんに迫った。

―株式会社ビービットの取締役・業務執行責任者として、現在はどのようなお仕事に携わっているのでしょうか?
武井:大きく分けると、経営に携わる業務とコンサルティング業務のマネージング、その 2 つです。現在はコンサルティング業務のプロジェクト マネージャーとして複数の現場を見ていることが多いですね。あとはユーザー調査やリサーチ業務に立ち会うこともありますし、経営面で言うと、広報やマーケティング、あるいは弊社が企画したセミナーで講師を務めることもあります。ベンチャー企業ですので、結局、何でもやっていますね (笑)

―仕事の性格上パソコンと向き合う機会が多いと思いますが、武井さんの業務の中でパソコンはどのような役割を担っているのでしょう?
武井:仕事上のツールという意味ではメインです。紙やペンと同じような感覚ですね。パソコンがないと話にならない  (笑) Excel、Microsoft Word、Power Point は三種の神器的に使っています。

―一日どれくらいの時間パソコンと向き合っていますか?
武井:仕事のメインとは言っても、直接向き合っている時間はそんなに多くはないかもしれません。私はミーティング等が多いので、少ない時ですと 3 時間くらい。多い時は一日中なので 12 時間くらいは向き合っていることになりますね。

―そもそも、どのようなきっかけでパソコンと出会ったのでしょうか?
武井:たしか、大学で名簿を作らなければいけなくなって、それで使い始めたのがきっかけだったと思います。始めは名簿のデータを紙ではなくフロッピーでもらって、これは何だろう? みたいな感じでした (笑)

それで先輩に聞いてみたら、これはパソコンに入れて使うんだよってことになり、早速大学のコンピューター ルームにいって、よく分からないままに使ってみたのが最初ですね。使い方は、コンピューター ルームで席を隣り合わせた人や先生に聞きながら次第に覚えていきました。

―現在ビービットのキーワードともなっている “ユーザビリティー” ですが、武井さんが “ユーザビリティー” というものを説明する場合、どのような表現になりますか?
武井:そうですね、ユーザ心理とビジネス戦略とインターフェースの融合と言いますか、つまりはユーザーの視点からビジネスを組み立て相手に伝わる形で表現することだと思います。画面上のボタンの位置がどこにあるだとか、リンクの色がどうだとか、そういうことだけではなくて、きちんとユーザーに受け入れていただけるものを作ることでビジネス的な成果を上げること。それが本来のユーザビリティーだと考えています。

社内にあるテスト ルームでプロジェクト毎にユーザビリティー調査というものを行うのですが、それらの様子をクライアントの方にも見学していただけるようになっていて、「ユーザさんがサイトを使う様子」をまざまざと見ることができます。実際にサイトがどう使われているのかは、案外見る機会が少ないですし、この調査ではユーザーさんのニーズや心理まで深堀りしていきますので、一部上場企業の役員、有名企業の社長さんまで見学に来て頂くこともあります。

―日本においてはここ数年で汎用語となった “ユーザビリティー” ですが、やはり 2001 年に上梓された『ウェブ ユーザビリティー ルール ブック・顧客を増やすサイト設計』が多大な影響を与えていますよね。
武井:そうだとありがたいですね。日本人が書いたユーザビリティーの書籍という意味では、たぶん国内で始めてのものだったと思います。 2001 年当時、洋書の翻訳本はあったんですけど、でもそこに書かれてある事例は日本の事例とはまた少し違ったんですよ。ですので、きちんと日本の事例を基にして日本の概念として普及できないか、ということで企画した本だったんです。

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PROFILE

武井 由紀子 (たけい ゆきこ)

東京都出身。早稲田大学・政治経済学部・経済学科卒業後、アンダーセン コンサルティング (現アクセンチュア) に入社。金融機関の組織戦略、官公庁のシステム開発等に携わった後 2000 年に同社を退社。同年アンダーセン コンサルティングのメンバーと共に『株式会社ビービット』を設立。 2001 年『ウェブ ユーザビリティー ルール ブック・顧客を増やすサイト設計』、2006 年『ユーザ中心ウェブサイト戦略』を上梓。現在は大手企業のウェブ コンサルティング等を行う。

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