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まずは自らを知ること 自分のプレゼンテーションを、ビデオに撮って見たことはあるだろうか? もし無いなら、今すぐにでもやるべきだ。本番でなくとも練習を撮るのでも構わない。 まずは自分が如何に下手かを知ること。自分のプレゼンテーションがどんなにつまらないか知ること。全てはそこから始まる。 「割といけてるんじゃないの」と思っているなら、この先を読む必要はないし、読んでもムダだろう。そういう風に思うこと自体が、そもそもセンスがなさ過ぎる。 自分の姿をビデオで見て「こりゃあ、ダメだ」と思った貴方、まだ救いがある (かも)。そこにはそう感じたセンスがあり、向上心が芽生えるから。 私自身の原体験もそこにある。 30 社、数十名への報告会を控えたある日、プロジェクト マネジャーの家に呼ばれた。「お前、ちょっとプレゼンやってみろ」 それを彼はビデオに撮り、「見てみろよ」「面白いか?」 たどたどしく、自信なさげなコンサルタントがそこにはいた。一本調子で抑揚もなく … いや、強弱はあるが、それはただの大声と小さな声。とても抑揚とは言えないもの … 彼は何も言わず、同じ資料をプレゼンして見せてくれた。ビデオに撮りながら。 全く違う。 それは、突如、命を持ったストーリーとなり、聴衆に訴えかける。あなたたちはどう考えますか! どうしますか!
目次 差を知り、真似ることから どう違うのか、どうすればいいかなんてすぐには分からない。ただ、大きな差があることは、よく分かった。 数日後のプレゼンテーションに向けて、やったことは「丸ごとコピー (物真似)」 それしかない。彼のプレゼン ビデオを何回も見て、彼の言い回しを全て書き取って、全部、真似た。入り方、台詞、間の取り方まで全て。それをひたすら覚えて練習する。何回も何十回も。 練習をビデオにとって、嫌々ながら見る。ガッカリする。そしてまた練習。 当時は OHP (オーバー ヘッド プロジェクター) が主流で、プレゼンにはトランスペアレンシーという透明なプラスティック シートに文字や図を焼き付けたものを使う。透明で扱いにくいので、一枚一枚、間に白紙が挟まっている。 台詞に自信がない (あがってしまって忘れる) ので、その白紙に赤ペンで台詞を全部書き込む。ジョークも、自分の笑い声も、語尾の一つ一つも、全て。 最初の大舞台は、そうやって、乗り切った。 でも、そこから自分が納得できるレベルまで辿り着くのに、6 年、いや 12 年掛かった。 |
三谷 宏治 1964 年大阪生まれ、 2 歳半から福井で育つ。 福井県立 藤島高校卒業後、浪人し上京。駿台予備校を経て東京大学 理科一類に入学。理学部 物理学科に進学するも、学部卒での「文系就職」の途を選ぶ。 87 年~ 96 年、ボストンコンサルティンググループ勤務 (内、 91 年夏~ 92 年末まで INSEAD 留学 MBA 修了、 1 年半のフランス、欧州生活を送る。 96 年~ 2006 年までアクセンチュア勤務。03 年~ 06 年まで同社 戦略グループ統括 エグゼクティブ・パートナー。同グループの 200 名超への成長に貢献。 現在、『子どもたちへの教育』を主軸に活動中。金沢工業大学大学院 客員教授、グロービス経営大学院 客員准教授、早稲田大学 非常勤講師。妻、長女、次女、三女と東京都世田谷区に在住。 ※著書より 著書 「トップコンサルタントがPTA会長をやってみた」(英治出版) 「突破するアイデア力」(宝島社新書)
「観想力 空気はなぜ透明か」 「CRM 顧客はそこにいる」(共著) 「crmマーケティング戦略 顧客と共に」(いずれも東洋経済新報社) |










