デビュー当時から、ポップスと、ダンス、クラシック、JAZZ など様々なジャンルを Crossover させ、常に時代のひとつ先の J-POP の形を表現してきた島谷ひとみさん。一昨年からミュージカルにも挑戦し、ますますその活躍の場を広げている。そんな島谷さんの素顔に迫り、ご自身のお仕事への情熱や、デジタル ライフに迫ってみた。

― ― 2007 年色々なことに挑戦してきた島谷さんですが 今年「ぜひこれは挑戦してみたい」っていうことはありますか?
プライベートでなんですけど、友だちとバンドを組んで、ライブハウスに出てみたいんです。私は、事務所やスタッフの皆さんをはじめ周りの方々にきっちり準備をしていただいて、プロデュースもしてもらって、デビューさせてもらったという気持ちが強いので、そういう「いつかデビューしてやる」みたいな (笑) 所に憧れている自分がいるんです。
― ― 島谷さんはダンサブルなナンバーが多いというイメージがありますが、ロックもチャレンジしてみたいって気持ちがあるんでしょうか?
そうですね、それも超クールな (笑) プライベートで音楽やるなら、まったく逆のイメージで挑戦してみたいですね。それが、分かりやすく言うとロックかなって。とはいえお仕事では、ジャズとかボサノバとか、ああいう重みのある曲が歌える大人のシンガーになりたいと思ってます。歌の面でも年齢を重ねるごとに成長をしていきたいですね。
― ― 昨年は、「Dragonfly」というロックの曲に挑戦をされましたよね。ご自分のそんな気持ちの現れでもあったのでしょうか?
そうですね。あれは自分の中でもすごく好きで、ファンの方から反響も沢山いただいたのですが。昔からの島谷ひとみのファンでずっと応援してくださっている方から、「ちょっとイメージと違う」 といった反響をいただいたりもしました。
― ― どうしても長く活躍しているとイメージが固まってくる、それをまた壊していくというのは大変ですよね。
でもそういうイメージって大切でもあるんです。たとえば何を歌っても、「島谷ひとみといえばPOP MUSIC」みたいなイメージはあると思うんです。洋楽をカバーしてもグループ サウンズをカバーしても、島谷ひとみを感じてもらえる、「変わらない何か」 をファンの方が感じていただいている、そういう 「変わらない何か」 を大切にしながら、アイテムとして、いろいろなジャンルの経験を持っていたいんです、歌以外でも。
― ― 新しいチャレンジといえば、『赤毛のアン』 や 『ガールフレンズ』 などのミュージカルにも挑戦されましたよね。
とても苦労したんですけど、すごく良い経験になりました。ミュージカルって、「歌」の延長だと思っていたんですよね。そしたら演出の方に、「歌わないでくれ」 って言われて。歌で表現するのではなくて、気持ちを音に乗せて表現してくれって言われて、それでもうパニックに (笑) でも、公演をこなしていくうちに、ああ、なるほど、こういうことだったのかって、自分の気持ちに変化が起きました。
― ― メロディにただ乗せるだけではない、というところですね。
歌うだけではなくて、“伝える” ということが大切なんだって。だから表現者として、何か届けられる物を持って歌いたい。メロディはアイテムのひとつで、やっぱり 「私」 というものを伝えていきたいなって思います。
― ― ミュージカルで、気持ちを伝える、演じるという経験が、今後にも生かされていますか?
そうですね。今回の新曲『泣きたいなら』のレコーディングで、今までは、まずメロディを意識していたのですが、歌詞を意識するようになっている自分に気づいたんです。ミュージカルを経験して、すごく良かったなって思います。いつも思うんですけど、良いことも悪いことも、楽しいことも辛いことも、何事も経験をしなきゃ始まらないって思うんです。今まで失敗を恐れて躊躇していたこともあったんですが、失敗もしてみなくちゃ「失敗した自分」 に気づけないんですよね。挫折を味わった人じゃなければ挫折した人の気持ちには、なかなか近づけない。そういう意味で何でもまず挑戦してみようって思うんです。
― ― 今回の新曲「泣きたいなら」は、とても切ない歌ですよね。どのような気持ちを込めて歌われたのでしょうか?
今までは、悲しいときは元気を出してとか、勇気とか希望とか、そういうプラスな方向に、言葉でポジティブな方向に持っていくような曲が多かったんですよね。今回は、逆にどんどんシンプルにしていったんです。感情もシンプルになって。悲しいとき、涙が出たがっているのに、それを止めるっていうのは、すごくストレスになりますよね。 泣きたいときは思いっきり泣けばいいじゃないって。その時の感情を素直に受け止めることもすごく大事だと思うんです。そんなメッセージを伝えられたらな、って思ってます。
次ページでは、いよいよ島谷さんのデジタル ワーク & ライフ スタイルに迫ります。

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