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伝説のプレゼンターを目指せ! 第6回 相棒とコウエン デビュー

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「裏切り」や「一徹」

例えば「裏切り」

スライドで、如何にもありそうな話を淡々と紹介する。現場の不満、逃した顧客の数、お客さんが言いそうなコメント、それらを「基本認識の確認」としてスライドに語らせる。聴衆は「うんうん、そうだろう」と肯いていく。そこでプレゼンターの一言。

「これらは全て、ウソ、です」

そして続ける。「これらが皆さんの思っていた常識です」「でも、本当はそうじゃない」「どこがどう違うのか、これからお話ししましょう」

その裏切りの「一言」を、スライドに語らせても、良いかもしれない。

いろいろしゃべった後に、「では分析の結論をお見せしましょう」とスライドを出す。そこには 100 ポイントくらいの大きな赤字で「8 割、アヤシイ」とだけ。プレゼンターは、しゃべらない。

「一徹」という役割を与えるのも良いかもしれない。

プレゼンターは様々なことを話すが、スライドにはめくってもめくっても一つの言葉しか出てこない。

「でも、全ては顧客が決める」

最初は小さく。段々フォントが大きくなって、最後は画面からはみ出すくらいに。しゃべりに自信があるなら、そんな役割分担があってもいい。

相棒との良い関係か築けたら、さて、コウエン デビューだ。

コウエンの価値

社内会議やお客さんへの営業や報告、そういったときのプレゼンテーションは、実は最も難易度の低いものだ。

相手もこっちも専門家。同じレベルの知識を持っていて、同じテーマを追いかける。省略語も使い放題だし、プレゼンテーションに求めるもの (目的) も同じ。それだけ「揃って」いるなかでやるのだから極めて恵まれている。

所謂、「講演」ではこうは行かない。

聴衆の目的も知識も立場もバラバラ。全く同じことを聞いても、「抽象的すぎる」というヒトも「細かく具体的すぎる」というヒトもいる。同じ抽象的な話 (コンセプト等) を聞いて、「整理になった」という事業部長もいれば、「意味ない」と断じる現場社員もいる。

そういったバラバラの聴衆相手に話すのが講演の本質。しかも人数が多く、一方通行的にならざるを得ない。

だからこそ、色々な工夫をするし、プレゼンテーション技術が重要になる。

思い切った内容の絞り込み、思い切ったビジュアル化、思い切ったフォントの大きさ、は当たり前。

その上で、どれだけ笑いを取れるか、何回驚きを与えられるか、メモを取って貰えるかが工夫のしどころ。しゃべりとスライドのテクニックをフルに使おう。

そして、一回だけ真剣に迫ること。

「でも、結局、ここにいる皆さんのような方々が行動を変え、時間配分を変えないなら、○×△には何の意味もない」「そう、思います」

笑いの中に、驚きの中に、勉強の中に、とても強い緊張の一瞬を創り出すこと。その一瞬のために全てはある。

社内での研修からでも良い。より幅広い人たちに語りかける場に出ていこう。ないなら創ろう。

数人の勉強会くらいなら、自分ですぐに創れるはず。社外の有志を募って、明日から。

そこをプレゼンテーションの研鑽の場とし、より多くの、より多様な人たちへの講演への道を進んでいこう。

子どもたちへの授業に挑戦しよう

その中でも、子どもたちへの授業、は得難い鍛錬の場となろう。

特に、小学生。もちろん中学生や高校生でも良い。専門用語どころか、会社での地位や評価、個人や会社のブランドも何も通用しない相手に、何をどうやって伝えるのか。

これこそプレゼンテーションの最高難易度 E の場だ。是非、挑戦して欲しい。

さて、これまで 6 回、「伝説のプレゼンターを目指せ!」と称して、プレゼンテーションの上達法を書き綴ってきた。私自身の経験を基にしたものでもあり、個人個人、当てはまるモノもあれば当てはまらないモノもあるだろう。でも、要は「場数」だ。

どれだけ、真剣な場数を踏むかでプレゼンターとしてのスキルは半分決まる。後は、実行あるのみ!

参考資料:「ウケる技術」(オーエス出版社)


読まれてのご意見ご感想、ご質問はこちらへ。来月からは「伝説のプレゼンターを目指せ!2」が始まります。取り上げて欲しいテーマや疑問点、是非直接、お寄せ下さい。

manabinogensen@hotmail.co.jp

文 : 三谷 宏冶

iNNO. by Microsoft 編集後記 :
皆さんのこの 6 回の連載を経て、スライドの作り方、プレゼンテーションのやり方のコツはつかまれたでしょうか? 今回の連載もスライドを相棒ととらえ、スライドとプレゼンテーターの二人三脚でプレゼンテーションを行う方法が解説されていましたね。

Microsoft Office Online では、テンプレートをはじめ、オンライン トレーニングなどのスライドを作るための情報が充実しています。伝説のプレゼンターになるために、自分だけでなく、貴方の相棒、つまり、スライドを作るテクニックも Microsoft Office Online でマスターしましょう。

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PROFILE

三谷 宏治

三谷 宏治

1964 年大阪生まれ、 2 歳半から福井で育つ。 福井県立 藤島高校卒業後、浪人し上京。駿台予備校を経て東京大学 理科一類に入学。理学部 物理学科に進学するも、学部卒での「文系就職」の途を選ぶ。

87 年~ 96 年、ボストンコンサルティンググループ勤務 (内、 91 年夏~ 92 年末まで INSEAD 留学 MBA 修了、 1 年半のフランス、欧州生活を送る。

96 年~ 2006 年までアクセンチュア勤務。03 年~ 06 年まで同社 戦略グループ統括 エグゼクティブ・パートナー。同グループの 200 名超への成長に貢献。

現在、『子どもたちへの教育』を主軸に活動中。金沢工業大学大学院 客員教授、グロービス経営大学院 客員准教授、早稲田大学 非常勤講師。妻、長女、次女、三女と東京都世田谷区に在住。

※著書より

著書

「トップコンサルタントがPTA会長をやってみた」(英治出版)

「トップコンサルタントがPTA会長をやってみた」(英治出版)


「突破するアイデア力」(宝島社新書)

「突破するアイデア力」(宝島社新書)


「観想力 空気はなぜ透明か」

「観想力 空気はなぜ透明か」


「CRM 顧客はそこにいる」(共著)


「crmマーケティング戦略 顧客と共に」(いずれも東洋経済新報社)

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