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Microsoft Windows 7 開発者インタビュー

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SPECIAL INTERVIEW
Developers of Windows 7
Microsoft Windwos 7 開発者インタビュー
ユーザーの期待を集める Windows 7、その開発はいかにして進められたのか

キーワードは “コミュニケーション”、ユーザー視点を徹底重視

現在大好評発売中の Windows 7。その開発がどのように行われたのか、開発者にインタビューを行いました。プロジェクト成功の鍵は、徹底したコミュニケーションを重ねていったこと。また「Windows はマイクロソフトのものであると同時に、もはやマイクロソフトだけのものではない」というコメントも印象的でした。

マイクロソフト ディベロップメント株式会社

ウィンドウズ開発統括部

プランニング & PC エコシステム

プリンシパル グループ プログラム マネージャ

陣内 裕輔

マイクロソフト ディベロップメント株式会社

ウィンドウズ開発統括部

プランニング & PC エコシステム

シニア プログラム マネージャ リード

岸 恵一

シナリオ作りから始まった Windows 7 の開発

──
いよいよ Windows 7 が発売されました。私も発売を待ちかねていた人間のひとりですが、その開発にはやはり、いろいろなご苦労もあったかと思います。そこでお伺いしたいのですが、今回の開発はどの程度の規模で行われ、どのような点が難しかったのでしょうか。
陣内
Windows 7 は約 1 億行のプログラム コードで構成されています。これは歴史的に見ても、かなり大規模なプログラムだと思います。開発も 5,000 人体制で進められました。
──
1 億行ですか。ちょっと想像もつきませんね。
陣内
しかし今回の開発で重要なことは規模ではありません。最も大切なことは、徹底したコミュニケーションを重ねていくことで、Windows 7 が生まれたのだということです。
──
具体的にはどのようなことですか。
陣内
まず私たちは数多くの Windows ユーザーからフィードバックをいただき、ユーザーの皆様の生活の中のどんなシーンでもっと PC を使いたいと思っていらっしゃるか、いくつかのシナリオを作りました。これらを実現可能性などの観点から絞り込んだ上で、シナリオベースで Windows 7 の開発作業を進めていったのです。
──
シナリオとはどういうものですか。
陣内
ユーザーがどのように PC を使うのかを、具体的に示したストーリーです。PC の使い方は実に多様です。たとえばメールのやり取りに使うこともあれば、ビデオの編集や再生に使うこともあります。あるいは USB メモリーを差し込んでデータやアプリケーションを利用するケースもありますし、デジタル カメラやプリンターなどのデバイスを接続したり、外出先からネット経由で会社や自宅にアクセスすることもあります。Windows 7 の開発ではこれらそれぞれに関して、具体的なシナリオが作成されました。
まず最初に作られたのが、“ピラー (柱や根幹という意味)” と呼ばれる、大きな 5 つのシナリオです。これをさらに細分化して、個々のシナリオが作られていったのです。

重要なのは “ユーザーが何をしたいのか”

──
どのくらいの数のシナリオが作られたのですか。
陣内
最初は 100 本くらいでしたね。
そうです。その後どんどん絞り込んでいきました。
陣内
開発作業に着手する頃には 40 本以下になって...
最終的には 34 本だったと思います。これらのシナリオをベースに必要な機能を洗い出して、本格的な開発に入りました。
──
シナリオ作成が始まったのはいつ頃ですか。
陣内
Windows Vista の正式発売前から始まっていました。今から約 3 年前ですね。その後シナリオの検討が進んでいって、2 年前には最小限の機能を装備した社内向けの実行可能プログラム が作成されました。これをテストで叩きながら機能を拡充していくことで、進化させていったのです。
──
なぜシナリオを絞り込んでいったのですか。
陣内
元々のシナリオの中には現実的でないものや、セキュリティ上の問題が懸念されるものも含まれていたからです。それに開発期間も限られています。マイクロソフトでは “プロミス & デリバー (約束したものを確実に提供するということ)” を重視しているのですが、限られた期間の中でどこまでのシナリオを実現するかという判断も、そのための重要な要素です。
開発者というものはやはり、新しいことにチャレンジしたいという気持ちが強いんです。もし可能であれば新しい機能を、どんどん実装していきたい。でもそれらがユーザーにとって望ましいものだとは限りません。優先すべきなのはユーザーの視点です。そのため Windows の開発では “開発者のエゴ” のようなものを、できるだけ自制するようにしています。
陣内
重要なのはマイクロソフトが何を作りたいのかではありません。Windows はマイクロソフトのものであると同時に、もはやマイクロソフトだけのものではない。数多くのユーザーやハード メーカー、ソフト ベンダー、サービス プロバイダーが参加する、大きな “エコシステム (生態系)”の一部なのです。
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