業務フローの自動化で実現する内部統制
Excel に入力したデータを自動で基幹システムに反映して経営情報の
正当性を確保

今日、Office Excel は日常業務のツールとして、幅広く活用されています。ただし、現状は業務システムとの連携性実現に課題があり、同じデータを複数の人が重複入力することが発生しています。そのため、入力ミスによるデータの差異が生じることは否めません。しかし、BizTalk Server 2006 を活用すれば、Excel シート上のデータがそのまま再利用できるだけでなく、一連の業務フローの自動化が簡単に実現できます。これによって企業はデータの入力ミス削減による会計データの正当性の確保や業務効率の大幅向上など、さまざまなメリットを享受することができるようになります。
業務処理のフロントエンド ツールとして
活躍する Excel 貴社では、日常業務を遂行するための各種伝票類、たとえば見積書や納品書などをどのような形で整備されているでしょうか。“もちろん、すべて自社で設計、印刷した専用帳票用紙を利用している”と答えられる企業はまだ多いかもしれません。しかし、最近では、マイクロソフトの Microsoft Office System の 1 つである Office Excel を、そうしたドキュメント プラットフォームとして利用されている企業も少なからずあるのではないでしょうか。
ご存じのように、Excel は企業内、企業間で業務を進める上で非常に便利なフロントエンド ツールです。スプレッド シートとして優れているだけではなく、フォーム設計における自由度の高さから、企業個々のニーズに応じた幅広い種類のドキュメントを作成、電子帳票や、出力して伝票用紙として利用することができます。まさに使い勝手の良さで支持されているツールなのです。
実際、企業における Excel の利用範囲は多岐にわたっています。見積書/納品書、受発注処理、経費精算や休暇申請などの各種申請書のフォーム類として、また、売上/売掛/買掛管理書、営業活動報告書、顧客情報管理書などの情報管理プラットフォームとして、“Excel がなければ仕事が進まない”という企業もあるほど、Excel は企業情報システムの最前線で、重要な IT インフラの 1 つとなって幅広く活躍しています。
ただし、現状は
業務システムとの連携性に課題 その一方で、企業内には基幹業務を遂行するための業務システムも多数存在します。たとえば、人事管理システム、給与計算システム、会計システム、経理システム、販売管理システム、顧客管理システムなどがそれにあたるでしょう。多くの場合、Excel で作成したフォームを使って収集された個々のデータは、そうした業務システムの取り扱い担当者となっている専門スタッフによって、手入力が行われています。社員が経費精算書を経理部門に提出すると、経理部門の担当者が業務システムにデータを入力するといったケースなどは、その典型的な例といえるでしょう。ここでの問題点は、データ入力の重複が発生していることと入力ミスが発生する可能性があることです。各社員が Excel に入力した膨大なデータを、経理担当者はその内容を精査して、改めて経理システムに入力しなければなりません。企業の全体最適の観点からみると、二重の手入力によって業務効率向上が阻害されているのです。さらに業務効率が悪いことで期末などの繁忙期にはミスが混入してデータの正当性が損なわれる可能性もあります。
せっかく社員が Excel に入力したデータがあるのですから、これを直接業務システムに取りこむことができれば、二重の手入力およびミスの介入という課題は解決します。しかも、それが社員によるデータ入力のタイミングで自動的に行えれば、業務効率は大きく向上します。経理担当者のところではデータ入力の作業がなくなり、業務システム内に登録された内容の確認や承認だけを行えばよいようになります。煩雑な事務作業から解放されて、本来の業務に専念でき、さらに経理システムのデータの正当性が完全に確保できるというわけです。このことは内部統制では非常に重要なポイントになります。
Excel ファイルを起点に
業務フローの自動化を考える この処理の自動化は、実際いろいろなパターンが実行可能です。
たとえば受発注処理の業務フローを考えてみましょう。
担当者が Excel のフォームに受発注情報を入力します。そして、作成したファイルを何らかの方法で提出します。この何らかの方法とは、電子メールでの送信かもしれませんし、共有フォルダや社内ポータルにアップロードすることかもしれません。あるいは、Web サービスを使って一元的なデータ格納庫にデータを自動登録するという方法も考えられます。
専任の担当者によって提出されたファイルの中身がチェックされ正式に承認されたら、販売管理システム、顧客管理システム、在庫管理システムなど、関連する各種業務システムへファイルの中身を同時かつ自動的に登録します。
さらに、自動登録が完了した段階で、最初にデータを入力した受発注担当者など関係者に対して、電子メールなどで登録完了通知を送信します。
おわかりのように、この業務フローにおいて人を介する作業は、受発注担当者による最初のデータ入力と専任担当者によるデータ チェックだけです。後はあらかじめ設定されたプロセスに従って、データが企業情報システム内を流れていきます。 
図 1 受発注処理の自動化 [拡大図を表示]
もう 1 つ、営業活動報告での処理の自動化ケースを紹介します。営業日報など報告書のフォームを Excel で作成し、最前線の営業マンが 1 日の終わりに上司に電子メールで提出するなどというのは、よくあることではないでしょうか。この場合、上司は送られてくる Excel ファイルを部下の数だけ開いて確認しなければなりません。
それを解消するためには、営業マンがファイルを送信する先を、上司ではなく直接顧客管理システムなど業務システムにします。上司にはファイル内のデータが登録されたタイミングでシステムから自動で電子メールにより通知されるので、顧客管理システムさえ見ていれば全営業マンの活動状況が一元的に把握できるようになります。 
図 2 営業活動の報告における自動化 [拡大図を表示]
ソリューション実現のかなめに
BizTalk Server 2006 使い慣れた Excel をフロントエンドにして、業務フローの自動化を実現し、業務処理効率の大幅な向上と業務システム上のデータの正当性の確保を図る――それは決して難しいことではありません。その実現を力強く支援するために、BizTalk Server 2006 が存在します。これは、企業情報システムにおけるシステム ハブとして、データの集配信やデータ変換、データ転送などの機能を提供し、企業内における包括的なアプリケーション統合やビジネス プロセス管理を可能にします。また、Microsoft Office System と親和性が高いことも大きな特長で、これらのフロントエンド ツールに入力されたデータを、BizTalk Server 2006 では多様な形で容易に再利用することができます。 
図 3 システム構成イメージ [拡大図を表示]
業務フローの自動化による
メリットはさまざま Excel をフロントエンド ツールとして、BizTalk Server 2006 をエンタープライズ システム ハブとして、業務フローの自動化を図るメリットは数多くあります。
1 各担当者が本来の業務に専念可能
もうデータの重複入力は発生しません。現場で最初に入力されたデータをそのまま再利用できるため、業務フロー上でかかわる担当者は、煩雑な事務作業から解放され、本来の業務に専念することができます。
2 業務システムのデータの正当性を確保
データの重複入力は、入力ミスの発生を招きやすくなります。特に、中間プロセスでのデータ入力は機械的な作業になりやすいだけにミスの発生率も高くなってしまいます。これを最小限に抑えることで、内部統制に重要な業務システム上のデータの正当性を確保することが可能です。
3 業務フローの滞りを低減
当然のことながら、データの重複入力防止、処理の自動化は業務フローの進行をスピードアップします。これによって、納期の短縮や顧客満足度の向上など、さまざまな点で副次的効果を得ることができます。
このソリューションにおいて中心的役割を果たす BizTalk Server 2006 は、企業情報システムにおける既存環境をそのままに利用しながら、最小限の投資で業務フロー自動化を実現します。また、電子メールによる通知やチェック プログラムなどの組み込みなど、警告機能を付加できることで自動化に伴うリスクを軽減することもできます。さらに、これらのソリューションを企業内だけではなく、企業間におけるデータ連携に発展させていくことも可能で、導入後の拡張性にもたいへん優れています。
貴社の中に Excel ドキュメントが 1 つでもあるなら、まずはそこから処理の自動化を検討されてみてはいかがでしょうか。
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