ケーススタディー Microsoft Excel

次に、資産運用のフロント業務を Excel の表計算機能や VBA 機能を用いて行っているケースをモデルに、Usability.Fframework の適用イメージをもう少し具体的に説明する。
本ケーススタディーの登場人物は、(1) 投資方針に従いポートフォリオから注文を生成するファンドマネジャー、(2) ファンドマネジャーからの注文を証券会社に対して発注するトレーダー、そして (3) 注文を取引市場で執行する証券会社、の 3 者と設定する。
ファンドマネジャーは、バックオフィスシステムからポートフォリオデータを取り出し、情報端末から連携した価格情報と、数値化された投資方針を基準にポートフォリオの管理と注文の生成を行う。この管理と注文の生成を実行する仕組みは、表計算機能や VBA 機能を活用して実現している。
また、トレーダーは複数のファンドマネジャーから受け取った注文を表計算機能・VBA 機能を使い一括化・分割と発注管理を行い、証券会社へ発注する。
ファンドマネジャーとトレーダー間の連携は、社内ネットワークとファイルサーバーを活用し、手動で Excel ファイルを受け渡しすることで実現している。また、トレーダーと証券会社間の連携は、取引ごとに Excel ファイルを作成し、この Excel ファイルを e-mail に添付することで情報連携を行っている。
このように、各登場人物間の連携が手動で行われていることが、現状モデルの課題点である。 (図 4)
この Excel を活用したフロント業務のモデルに、Usability.Fframework を適用したのが (図 5) である。
ファンドマネジャーとトレーダーが手動で Excel ファイルを受け渡ししている部分を、BizTalk Server 2004 のワークフロー機能で、新たに STP 化する。これは単に現行の業務フローの再現だけでなく、Excel ファイルの手動受け渡しでは実現出来ない、密で有機的な連携や逆方向の情報連携も可能とする。例えば、トレーダーが証券会社に発注した取引の状況をファンドマネジャーに対してもリアル連携することが可能である。
次に、トレーダーと証券会社間の連携に関しては証券取引の国際標準 FIX をサポートする富士通製 FIXAdapter on BizTalkServer 2004 を用いて新たに STP 化を実現する。トレーダーが Excel 上で発注先証券会社を指定して発注アクションを行うと、BizTalk Server 2004→FIXAdapter と連携し、FIX を用いた証券会社との STP 化を新たに実現する。
さらに、取引データは BizTalk Server 2004 上に標準化されたデータ形式で一元管理されることから、コンプライアンスシステムと連携した取引発注前チェックや、また、取引成立後にオペレータが手入力しているバックオフィスシステムへの約定入力を自動化するなど、その他の業務システムとの連携も柔軟に実現できる。
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