 | RFID とは何ですか?
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 | RFID とは、Radio Frequency Identification の略で、電波による自動認識技術の総称です。バーコードと比較されることが多い RFID ですが、両者の主な特性の違いは、対象物の認識に電波を使うか光を使うかということに起因しています。RFID は対象物の認識 (通信) に電波を使うため、直接 (光学的には) 見えない対象や移動する対象の認識などが可能です。もちろん、RFID とは言え万能ではありません。電波を使う原理上、その特性はいい意味でも悪い意味でも電波の性質に依存します。認識対象の特性や環境によっては通信がうまく行われず、通信性能が劣化するような場合があります。また、その利用にあたっては電波法などの制限を受ける場合もあります。
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 | IC タグとは何ですか?
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 | IC タグは RFID に包含されるものですが、RFID = IC タグと考えて差し支えありません。RFID は通信に電波を使うという特性にフォーカスした呼び名であり、IC タグは情報記憶媒体 (メモリ) として IC チップを使うということにフォーカスした呼び名であるとも言えます。直接見えない対象物や、移動する対象物、複数の対象物を認識するという特性は電波を利用することでもたらされる特性ですが、偽造防止をはじめとするセキュリティ機能はメモリとして IC チップを利用することによりもたらされています。
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 | RFID の種類を教えてください
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 | RFID は認識に使用する電波の周波数や、メモリとして利用されるIC チップ (制御機構なども含む)、さらにはそのIC チップが封入される媒体形状などにより、いくつかの種類に分類することができます。
| • | 周波数による分類 125/135 KHz、13.56 MHz、953 MHz、2.45 GHz | | • | IC チップによる分類 リード オンリー、リード・ライト対応、暗号化対応、トランザクション対応 | | • | 媒体形状による分類 タグ、ラベル、チケット、カード、その他 |
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 | バーコードとの違いを教えてください
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 | バーコードと RFID の違いは、一般に下記の表で表されます。
1. 見えない対象物認識 | × | ○ | 2. 複数同時認識 | × | ○ | 3. データの書込み | × | ○ | 4. データ容量 | 小 | 大 | 5. コスト | 低い | 高い | 6. システムの規格化 | なし | あり |
バーコードと RFID の違いはこれ以外にもいくつかありますが、代表的なものを 6 つ上げてみました。 しかし、このような比較表は入門的な知識としては問題ありませんが、実運用レベルで、バーコードと RFID の比較を行うものとしては、ほとんど意味を持ちません。このような比較表はあくまでも論理上のものであり、実運用レベルでは、必ずしも期待した特性を得られない場合があるからです。ここでは、1 つ 1 つの特性をもう少し検証してみます。 1. | 見えない対象物認識 これは、間違いなく RFID のみが実現できる特性です。 | 2. | 複数同時認識 全ての RFID が複数同時認識に対応しているわけではありません。低価格のチップは複数同時認識に対応していないものがありますので注意が必要です。 | 3. | データの書込み 全ての RFID がデータの書込みに対応しているわけではありません。低価格のチップは複数同時認識に対応していないものがあります。リード オンリー タイプの場合、バーコードとの差別化を十分検討する必要があります。 | 4. | データ容量 2 次元バーコードも含めれば、バーコードでも数 KB (バイト) 程度の容量を保持できますが、数 KB という容量は、IC チップのメモリ容量としても大規模な部類になります。 | 5. | コスト 印刷のみで実現できるバーコードがコスト的に有利なことは間違いありません。RFID 導入の際にはシステム全体としての ROI や TCO を考慮する必要があります。タグのコストは既に数円程度と言われる場合もありますが、その性能により 10 円〜 1000 円ほどの幅があります。 | 6. | システムの規格化 あまり触れられることの無い重要な特性に、システムの規格化の有無があります。バーコードはバーコードという技術とそこにエンコードする番号体系が規格化されているだけで、読み取ったデータをどう処理するかまでは規格化されていません。しかし、RFID の場合は、読み取ったデータどう処理するかまでが規格化されている場合があります。 |
一般に RFID の利点とされている特性を全て備えた製品は残念ながら多くはありません。重要なことは、RFID の導入により解決したい問題が何であるかを明確にしたうえで、目的にあった RFID 選択することです。 |
 | RFID を導入すればリアルタイム在庫管理ができると聞いたのですが本当ですか?
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 | 答えは、状況により異なります。リアルタイム在庫管理を本当の意味で行うためには、少なくとも次の 3 つの要素 (インフラ) が必要となります。
1. | リアルタイム (人手を介さず自動的かつ一括) に製品情報を読み取るインフラ | 2. | リアルタイムに読み取った情報を共有できるインフラ | 3. | リアルタイムに共有された情報を利用できるインフラ |
RFID の導入により満たされる要素は 1. だけです。情報を共有する必要の無い局所的な利用シーンにおいては、RFID の導入だけで目的は達成できるでしょう。しかし、サプライ チェーン全体での在庫の最適化などを最終目的としたリアルタイム在庫管理という観点では、読むだけではなく、読み取られた情報をリアルタイムに共有し、適切な担当者がそれらの情報を利用できるネットワークやシステム インフラを整備しなければ最終目的は果たせません。 また、真のリアルタイム在庫管理が実現できたとしても、その利点が運用面に直ぐにメリットとして反映されるわけではありません。ある店舗で、100 円のお菓子が欠品したからといって、トラックの荷台に 100 円のお菓子 1 個を積んで配達するということは、現実的には考えられません。このような問題を解決するためには、RFID の導入だけでなく、需要予測手法やデリバリ手法なども含めたバランスの取れた最適化を考慮する必要があります。 |
 | RFID を導入すれば完璧なトレーサビリティが実現できると聞いたのですが本当ですか?
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 | 答えは、RFID に何を求めるかによって異なります。産地の証明が、紙ベースのラベルなどで行われており、それが偽造されるような問題を解決したいのであれば、RFID (ICチップ) の導入は直ちに有益なソリューションとなるでしょう。
しかし、「A 社により有機栽培され、今朝収穫された野菜が、B 社、C 社を経由して現在この D スーパーの棚に並んでいる」ということを証明することは RFID だけではできません。このような内容を保証するためには少なくとも次のような仕組みの確立が必要になります。 1. | A 社により栽培履歴や出荷履歴が偽装されない仕組みの確立 | 2. | A 社の産地保証情報 (ラベル) が偽造されない仕組み | 3. | B 社での入荷、加工、出荷履歴を記録する仕組み | 4. | C 社でのみ入荷、加工、出荷履歴を記録する仕組み | 5. | D 社での入荷、加工、出荷履歴を記録する仕組み | 6. | A 社、B 社、C 社、D 社の情報をリアルタイムに連携する仕組み | 7. | D 社あるいは任意の場所で消費者が情報を閲覧する仕組み |
このうち、RFID が実現できるのは、2. だけです。1. は運用管理体制を整える必要があるでしょう。3. 〜 7. は、システム整備の問題であり、このようなシステムが整備されているのであればバーコードでもある程度のトレーサビリティは実現できるかもしれません。 |
 | RFID の導入を検討しているのですが、何から始めてよいのかわかりません。
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 | まず、RFID を身近に体験できる環境づくりからはじめられることをお勧めします。RFID は非常に期待されている技術であると同時に、残念ながら誤解 (過剰に期待) されていることも多い技術となっています。このような誤解は、身近に技術を体験できる環境が無いためです。まずは、身近に体験できる環境を作り、その実態を把握することが重要です。現在では、比較的低価格のタグやリーダー・ライタが数多く市販されていますので、まずはそれらを購入してみると良いでしょう。
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 | RFID システム構築におけるマイクロソフト プラットフォームのメリットを教えてください。
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 | RFID システムを構築するにあたって マイクロソフト プラットフォームの利用は、様々なメリットを提供します。ここでは、クライアント環境におけるメリットとサーバ環境におけるメリットに分けて説明します。
| • | クライアント環境におけるメリット クライアント環境においてあげられる第一のメリットは、リーダー・ライタの制御です。現在、数多くのメーカーからリーダー・ライタが販売されていますが、その制御 API (特に高水準 API) のほとんどは Windows 環境に最適化されています。他のプラットフォームの場合、シリアル コマンドをコーティングすることによりリーダー・ライタを制御する必要があります。 また、リーダー・ライタの制御環境は PC だけとは限りません。小売業を例にすれば、リーダー・ライタを制御するクライアントは POS を始め、ハンディ ターミナルや発注端末など数多く存在します。これらのクライアント環境は通常異なっており、個別に開発を行う必要があります。しかし、POS、ハンディ ターミナル、発注端末に対して共通のソフトウェア基盤を提供しているマイクロソフト プラットフォームを利用すれば、開発やメンテナンスにかかるコストを最小限に抑えることが可能です。 | | • | サーバ環境におけるメリット クライアント環境だけで完結する RFID システムはほとんどありません。クライアントにて読み取られたデータをリアルタイムに基幹システムと連動させる必要があります。また、場合によっては他社のシステムと連動させ、サプライ チェーンにおける物流の最適化が必要になる場合も想定されます。このようなシステムを構築するためには SOA の採用が不可欠です。Microsoft BizTalk Server 2004 は、SOA による社内外とのリアルタイム連携を実現する基盤機能を提供します。BizTalk Server 2004 は、システム連携だけでなく、EPC Network における標準データ フォーマットである PML を既存データベース テーブルから動的に生成するといった機能も実現します。 また、RFID の導入により、サーバーが処理しなければならないデータ量は大幅に増加するといわれていますが、このような課題に対して、マイクロソフトでは 64 ビット版の Windows Server 2003 および SQL Server 2000 をリリースすることで、膨大なデータをスムーズにハンドリングできる基盤技術を提供しています。 |
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 | EPC Network とは何ですか?
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 | EPC Network とは、RFID の国際標準化推進団体である EPC Global が推奨している EPC をはじめとするタグ情報を処理するための包括的な仕組みです。DNS による名前解決の仕組みを応用した ONS (Object Name Service) というタグ情報の参照システムを中核に構成されています。この EPC Network において、製品情報は PML (Physical Markup Language) という XML スキーマに準拠した形式でやり取りされます。
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 | EPC に対応したシステムを構築する必要があるのでしょうか
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 | RFID の世界ではよく、標準化における規格間の競合が話題になりますが、唯一の規格が勝ち残るというストーリーは全くもってナンセンスです。なぜなら、実ビジネスにおいては、複数の規格に対応しなければならないことはもはや常識であり、たとえ、RFID においてどのような規格が標準になっても、JAN をはじめとする既存コードと共存させる必要があることは明らかなことです。ある日突然、全ての会社が RFID を利用することなど、考えられません。
つまり、EPC に限らず、バーコードも含めた、どのような自動認識技術や ID でも吸収できるような柔軟性をシステムに持たせることが重要になります。RFID やバーコードなどは商品情報を運ぶデータ キャリアに過ぎません。システムを構成するレイヤを流動性の残るデータ キャリア層とシステム層に分離するという概念を持ち、どのようなデータ キャリアにも対応できる柔軟なシステム構築が何より重要です。 |