音声認識機能で執筆活動-ハヤブサさんライブや舞台公演などで活躍するハヤブサさんは、その表現活動に積極的に IT を取り入れています。ハヤブサさんは「パソコンを使うようになって、自分自身の活動をネットを通じてたくさんの人に伝えることができるようになりました」と語ります ハヤブサさんはプロレスラー「ハヤブサ」としてリングの上で活躍してきましたが、試合中のアクシデントによって頸椎を損傷してしまいました。それにより一時は全身まひの状態になりましたが、懸命のリハビリによって自力で立ち上がれるまでに回復しました。ハヤブサさんの体にはまだ麻痺が残っていますが、IT を使うことによって執筆、作詞、作曲、イラスト制作などさまざまな活動を展開しています。 声で打つキーボードハヤブサさんは 2001 年 10 月後楽園ホールでの試合中のアクシデントによって、頸椎を損傷してしまいました。一時は生死の境をさまようほどの大怪我でしたが、525 日におよぶ入院生活の中、懸命のリハビリにより自力で立ち上がるまでに回復しました。しかし、ハヤブサさんの体にはまだ麻痺があるので、コンピュータの操作を行う時にもさまざまな工夫が必要です。 文章の入力は、Vista から OS に標準で搭載されるようになった音声認識の機能を使っています。「マウスのクリック操作はできるので、基本的な操作はマウスで入力します。しかし、キーボードの操作ができないので、長い文章を入力するときは音声認識機能を使っています。」Windows には画面にキーボードを表示する「スクリーンキーボード」も搭載されていますが、細かい動作が苦手なので 1 つ 1 つのキーを選択していくのが難しく、やはり音声認識が一番なのだそうです。 Windows Vista を導入する前から他社製の音声認識ソフトを使っていたのですが、彼は以前のソフトと Vista 内蔵の音声認識機能との違いをこう述べています。「購入した最初から音声認識の機能が入っていることに意味があります。別のソフトを購入すると費用がかかるのはもちろんですが、それ以外にもインストールや設定が複雑なことが問題です。それに最初から多くの選択肢が用意してあることで、便利になる人が増えますから」 音声の入力にはスタンド型のマイクを使用していますが、体を近づけることが難しいのでマイクとの距離が離れてしまい、周囲のノイズを拾ってしまうことがあります。「ヘッドセットマイクが利用できれば一番いいのですが、腕が上がらないので 1 人ではヘッドセットを付けることができないのです」 そのために音声を誤認識することが多くなってしまうので、なるべく静かな環境で操作するように心がけているそうですが、どうしても周囲のノイズの影響で誤認識してしまうことがあります。「間違った文字を認識したときにはその文字を修正するのですが、Vista の場合、文字を修正する方法がたくさんあるので作業が楽になりました」 Vista の音声認識機能では、入力した文字を修正する際に、修正対象の文字を選択する音声コマンドが複数あります。「直前の文字を選択」などのように、いま入力した文字を選択して、それを修正する方法や、修正したい文字列を「・・・を修正」で、修正のダイアログが表示されます。また修正の際には幾つかの候補が表示されるので、候補の中から番号を選択するだけで素早く修正することができます。「音声認識は使えば使うほど、その人の特性を覚えてくれるので認識率が上がります。そのために必要な文章の修正が楽にできるのは便利ですね」 Vista の新機能で効率アップVista ならではの機能も彼の作業効率を上げることに貢献しています。音声認識の入力中に複数の文字変換候補がある場合、Windows はそれらの候補をリストしたダイアログを表示します。 このとき Windows Aero によって半透明処理されたダイアログは、他のウィンドウを完全には遮らず裏に表示されている画面が透けて見えるため、長い文章を入力するときでも元の文章を確認しながら適切な候補を選択できます。また画面上に複数の操作対象が存在するときに音声認識機能は、その操作対象に番号を付けて表示します。そのときにも半透明処理されているので、その下に表示されているコントロールを遮ることはありません。 長い時間コンピュータで作業するので同時にさまざまなソフトを立ち上げることになりますが、Windows Aero の「ライブ タスクバー サムネイル」を便利に使っているそうです。この機能はタスクバーにあるウィンドウのボタンにカーソルを合わせると、その内容が縮小画像で表示されるというもので、ウィンドウの内容がひと目で分かるという機能です。そのため操作の回数が減り便利になったそうです。手を動かして操作することが難しい人にとって、入力操作が 1 つ減るだけでも随分効率がよくなるそうです。 音声認識機能を使うことは、ハヤブサさん自身の表現力を高めることにも役に立っているそうです。 「舞台や講演など人前で話しをする機会が多いのですが、そのための原稿も全て音声認識で入力しています。キーボードで入力するよりも、実際に声に出しながら入力する音声認識の方が、文章のリズムを意識できるので、話しやすい文章を作ることができます。文章を作ることが苦手な人にも便利な機能だと思うので、一般の人にももっと広まって欲しいですね」 お楽しみはこれからださまざまな活動を展開しているハヤブサさんですが、今も新しいことに挑戦しています。 その目標の 1 つは自分の言葉で本を書くことだそうです。これまでの経験や Blog に書いたことなどをまとめて、音声認識でまさに自分自身の言葉で文章を書くのだそうです。「自分自身の事をもっとたくさんの人に知ってもらいたい」そのために、インターネットのような IT が便利になるのはとてもメリットがあるのだそうです。 他にもファッションブランドを立ち上げ、自らプロデュースした服を販売する計画も進んでいます。なかなか自分が着たい服がないことがきっかけだったのですが、ここでも IT の活用を考えています。「私たち肢体不自由の人が着やすくてかっこいい服はなかなか手に入りにくく、そのため販売するのも大変です」IT を使いインターネットで販売することで、在庫のリスクを減らし、必要に応じて服をカスタマイズすることができるようになるのがメリットだそうです。「選べることが大事ですね。何をするにしても選択肢が少ないので、IT を使ってその選択肢が広がることを期待しています」 ハヤブサさんは今後のコンピュータに望むこととして、次のように述べています。 「人間の曖昧な表現やイメージをくみ取って、理解してくれるコンピュータが欲しいですね」表現活動にコンピュータを利用しているので、自分のイメージをコンピュータに伝えることの難しさを実感しているそうです。「手で操作することが難しいので、イラストを描いているときなど微妙なニュアンスの表現をマウスなどでコンピュータに伝えることが難しいです。そのときに声のトーンなどを理解して、操作を助けてくれるようになってくれればいいですね」 さまざまな活動を展開しているハヤブサさんですが、今も新しいことに挑戦しています。 |
最終更新日 : 2008 年 7 月 25 日 |