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アッティラ
アッティラ
カタラウヌムの教会堂には、槍に刺さった無気味な髑髏 (どくろ) が飾られている。ある日、勇気を出して、その由来 (ゆらい) をアルマン神父に尋ねてみた。
年老いた司祭は、思い出にふけるように、しばし窓の外をみつめたあと、ようやく口を開いた。「あのカタラヌウムの戦いでは、私もアエティウスやゴート人のテオドリックと共に戦ったのだ」。数十年前、ここで戦いがあったことは聞いている。今でも地面からは、人骨 (じんこつ) や盾が見つかるのだ。
「何と戦ったのですか?」私は尋ねた。すると、司祭は向き直り、年老いた目で私をにらんだ。「フン族の王アッティラだ」。司祭はそう答えると、この話を聞かせてくれた。
当時のローマは戦 (いくさ) と内乱、そしてゲルマン民族の進出により弱体化 (じゃくたいか) していた。それを手中 (しゅちゅう) にせんと、フン族は 400 年代に現れた。
ローマを襲ったゲルマン民族達を、住処 (すみか) から追い払ったのがフン族だった。恐るべき戦士たちだ。体には儀式の傷がきざまれていて、常に馬上 (ばじょう) で暮らすため、足は変形していた。
恐ろしい姿のフン族だが、アッティラがいなければ烏合の衆 (うごうのしゅう) にすぎなかっただろう。アッティラはみずからを「神の災 (わざわ) い」と呼んだ。そして弟のブレダとともにフン族を率いて、スキタイとペルシアに対して略奪を重ね、壊滅状態にまで追い込んだ。
覇者たちの戦い
覇者たちの戦い
美しい秋晴れに似合わず、世界の終末は近い。イベリア半島を攻略したイスラム教徒は、ヨーロッパ各地に現れて、多くの町を占領し、軍隊を壊滅させた。イスラム騎兵は稲妻 (いなずま) のような攻撃でボルドーとポワティエの町を破壊した。フランク王国には、もはや守るべき領土はごくわずかしかない。
カール マルテルは、フランク軍を召集し、トゥールの町で決死の抗戦を試みた。
イスラム教徒の馬は、駿足 (しゅんそく) を生かして、ビエンヌ川を渡り始めた。マルテルの騎士と剣士は鎧 (よろい) の重みに耐えかねつつ、なんとか、トゥールの町をイスラム軍から守ろうとしていた。
気の早いハゲタカが死体を探していた。ヨーロッパ諸国は、不安げになりゆきを見守っていた。フランクは、ヨーロッパのキリスト教国最後の砦だったからだ。
エル シッド
エル シッド
もうたくさん。いったいどこまで私を追い回すつもり? 私があの人を悼 (いた) む間、そっとしておいてくれるなら、あなたの心ない質問に答えてあげましょう。バレンシアの通りを死人が馬にまたがって駆けた顛末 (てんまつ) を聞きなさい。
あの城が、ロドリゴ ディアスの家。ムーア人もキリスト教徒も彼を「エル シッド」と呼ぶ。これはアラビア語の「サイイド」、「君主」の意味。そう...彼は誰よりも偉大な人。
シッドは、カスティリャ王の忠実な騎士だった。
年老いた王にはサンチョとアルフォンソという 2 人の息子がいて、王亡き後 (あと)、サンチョはカスティリャを受け継いだ。そしてシッドは、カスティリャの騎士として働いた。一方、悪賢い (わるがしこい) 弟アルフォンソは隣国のレオンを治めたが、イベリア半島のキリスト教国全土 (ぜんど) に君臨すべく野望を抱いていた。まもなく、カスティリャとレオンの間で抗争が始まった。
闘争が最高潮に達したゴルペヘラの戦いで、シッドは邪悪なアルフォンソを捕らえようとした。
モクテスマ
モクテスマ
我が名はクアウテモック。テノチティトランの鷲の戦士。森の上空に予兆が現れた。形はトウモロコシに似て、夜明けの光のよう。そこから、したたる血のように炎が降ってきた。神官でもない戦士の私には、何の予兆かわからなかった。
大戦争の前触れか? と予言者や魔術師に聞くと、謎めいた答えを返し「神の生け贄 (いけにえ) を増やせ」と言ってきた。やつらはいつもそう言うのだ。
我々の領土も、神の供物 (くもつ) という大義 (たいぎ) のもとに、侵略して奪ったものだ。魔術師達は、生け贄 (いけにえ) なしでは、日も昇らないと言っていた。
300 km 以上離れたテノチティトランに、私のことづてが届くのに丸 2 日かかった。その 2 日後に、おじのモクテスマ王が返事をよこした。
モクテスマの神官は、神ケツァルコアトルが、まもなく帰還すると予言した。それにふさわしい予兆だ。
モクテスマは、敵地との間にある熱帯雨林を占拠するよう命じた。羽毛ある蛇ケツァルコアトルの 4 つの神殿を支配するのだ。
アステカ王国は強大な国家であり、侵略を繰り返したため、多くの敵がいる。来 (きた) るべきケツァルコアトルの復活に備え、我々はこれらの神殿を敵から守らなければならない。
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最終更新日 :2000 年 8 月 10 日
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