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iNNO. WORD'S DICTIONARY イノ語辞典
葵使
葵使

葵使 (あおいつかい) とは、江戸時代初期、徳川家康に双葉葵(フタバアオイ)を京都の上賀茂神社から駿河城に献上していた行事である。2007 年、徳川家康の駿河城入城 400 年に合わせて、140 年ぶりに復活した行事として巷でも話題となった。この行事は 1610 年、駿河城への献上から始まり、大政奉還の 1867 年まで続いていたらしい。古文書によると、当時、大名行列とほぼ同等の待遇を得ており、11 日かけて江戸に到着したと言われている。

徳川将軍家の出身地は三河国といい、その名のとおり河川の多い地域で、古くから水のつかさどる神として信仰されている賀茂信仰の盛んな地域であり、厚く信仰していた賀茂社の家紋「双葉葵」にちなみ、徳川家は家紋を「三葉葵」に定めたと伝えられている。その葵を家紋とする徳川家が、武運長久などの願いを上賀茂神社のアオイに託したのである。

2007 年は、上賀茂小で育てた双葉葵を神輿に乗せ、法被姿の子供達と神職衣装を着た若者達の行列が、神社から北山通までを進み、家康の命日とされている 4 月 17 日に家康の霊廟のある能山東照宮(静岡県)に奉納された。江戸城への行程を記載した古文書が見つかり、神社と市民団体などが企画して復活された。

緑が結ぶ縁とも言えるこの春らしい粋な行事、行列区間も長く、見る側も十分に楽しめそうだ。京都の春の雅を飾る、新しい新名物となること間違えないだろう。

文 : 雨宮 奈々

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