Apple's Eye
この冬は、Macが盛り上がりそうだ。今回本編で紹介する充実の新製品ラインアップが揃ったところで、それを売るショップの方も充実してきた。
東京では、銀座と渋谷の2つのApple Storeに並ぶ大型ストアとして、11月12日に六本木の東京ミッドタウンに新しいアップル製品の専門店「Idea Digital Studio」がオープンする。
ミュージック・デザイン・ライフスタイルをテーマにした新しいライフスタイル提案型ストアで、11/12のオープニングイベントではアップルオリジナルグッズ(午前 9 時半から引換券を配布)、8500円以上の購入者150名にダイアリーのプレゼントを行う。
また11月12日の午後 4 時半からと14日の午後 2 時~、午後 4 時半~の 3 回、シンガー/ソングライターのMinako "mooki" Obataによるライブが行われる。
「Idea Digital Studio」は「Apple Premium Reseller」と呼ばれる形態のお店だ。アップルに認定を受けたアップル製品・アクセサリーの販売店。すでに東京・秋葉原の「Mac Collection Akiba」、兵庫県のMac Collection Kobe、滋賀県のKitcut、鹿児島のオプシアスミス──の4店舗が展開している。
今、アップル製品の取扱店はこれに加えて全国に19店舗を展開する「Appleショップ」、その他のアップル代理店、そしてご存知国内7店舗展開のアップル直営店「Apple Store」と、かなりの割合に増えている。
秋の新製品が気になった方は、ぜひ、こちらのページで近くの店舗を探して、足を運んでみよう。
そしてアップル製品の販売店に足を運んだら、ぜひともMacだけでなくApple TVもチェックしてみて欲しい。最新のApple TV 3.0ソフトウェアアップデートで、よりシンプルで高速なインターフェースを採用した同製品は、iTunes ExtrasやiTunes LP、Genius MixといったiTunesの最新機能に対応。その一方で価格は2万3800円にまでプライスダウンしている。
もし、iPodやiPod touch、iPhoneで映像を楽しんでいる大型テレビのユーザーなら、きっと高い満足度が得られることだろう(米国では、さらにiTunesからテレビ番組や映画の購入やレンタルもできるのだからうらやましい限りだ)。
さて、Mac用の周辺機器やソフトにも注目の製品がいくつか現れている。
ハードの注目株はMicrosoftのBluetooth Mobile Keyboard 6000だ。人間工学「エルゴノミクス」を意識してデザインされた久々のキーボード。テンキー部分がセパレート型になっており9400円。テンキーだけの単体発売(4600円)も行われているため、例えばノート型Macに数字を打ち込むことが多い人は、テンキーだけ購入することも可能だ。
今ならビジネスチェアの定番、米ハーマン・ミラー社とのコラボレーションを行っており、同社の名脚発売15周年を迎えたアーロンチェアを購入するとハーマンミラーのロゴが入った特別コラボバージョンがもらえる(1500脚限定)。
一方、ソフトの注目製品は、物書堂が作る日本語入力プログラム「かわせみ」だ。
これは、惜しまれつつもなくなっていったMac用としてはもっとも歴史ある日本語入力プログラム「EGBRIDGE」の元開発者が、そのDNAを引き継いで生まれ変わらせた日本語入力プログラム。
ちなみにライバルのATOK for Macでは、先月から通常のパッケージ販売に加え、月額300円で利用できる「ATOK定額制サービス」での提供が始まっている。
さて、今回、メインのテーマとさせてもらうのは、Macの新製品ラインアップだ。
筆者も発売開始当日以来何度かApple Store Ginzaに足を運んで実物を見る機会があったが、どれも素晴らしい製品ばかりで目移りしてしまう。
今回の新商品を整理すると、Mac本体3シリーズが新しくなった。側面が裁ち落としの一回り大きな液晶を備えた背面総アルミパネルの新iMacシリーズ、新たにディスク2台内蔵のサーバー版も加わったMac mini、Macのノート型としては初めて10万円を切った新MacBook、これに加え2本指でのスクロールやスワイプ操作も実現した新型マウスのApple Magic Mouseが登場し、あわせてApple Wireless KeyboardやApple Remoteも新しくなった。
冬商戦のアップルはこれら魅力的なラインアップに加えて、円高差益還元でより手ごろになったMacBook Pro(11万8800円から)、MacBook Air(14万8800円から)、そしてフラグシップ製品のMac Pro(27万8800円~)の本体6シリーズで勝負をかける。
個人的にはSSDモデルでも17万8800円のMacBook Airや最高性能の最上位モデルでも22万8800円のMacBook Pro15インチモデルも、かなり魅力的な選択肢ではないかと思えてしまい、人にどのMacがいいかと聞かれても迷って答えられない有様だ。
もっとも、今回のラインアップで際立った存在感を放っているのは、27インチのディスプレイのiMacであることだけは間違いない。
初代iMacの登場からすでに11年。iMacは15インチの4:3比率のマルチスキャンCRTモニター搭載で、解像度は最大で1024×788ドット。それが今では27インチのワイド液晶モニター内蔵で解像度は2560×1440ドットと4.7倍近くもある。なんと一般に売られているフルハイビジョン仕様のテレビよりもはるかに解像度が高いのだ。
11年の間に、iMacの形も大きく変わった。最初は後ろに長く延びたブラウン管のチューブの形にあわせた後方に向かって収束した丸みを帯びた形が特徴だったが、のちに半球型のドライから伸びたアームに液晶ディスプレイがくっついた首振りスタイルを採用。その後、ディスプレイの大型化に伴い、本体をディスプレイの裏側に収めた現在の1枚板スタイルになった。
大きく形状は変わっているが、デザインの基本コンセプトは変わっていない──コンシューマー向けのもっとも買いやすく、使いやすい1台であること。
CEOのスティーブ・ジョブズには、こうしたコンシューマー向けのパソコンは、ディスプレイと本体が一体型のスタイルでなければならないという、初代Macの時から信じて守り続けている考信念ある。
iMacは、その考えを性能向上やディスプレイの大型化、環境への配慮といった時代の要求に応えながら進化させてきた。
なかにはiMacの形を見て、誰でも思いつく簡単なデザインと思っている人もいるかもしれない。しかし、そう思ったら、ぜひ模型でもいいのでiMacを作ってみて欲しい。
実はアップル社の工業デザイン部門の副社長、ジョナサン・アイブも言う通りシンプルなデザインほど難しい。
新iMacの重量13.8kgのほとんどは基板とディスプレイが一体化した本体部分の重みだ。それをわずか10cmほどの幅のアルミ板でしっかりと安定させる。
もちろん、本体の向きを左右に回転させてもバランスを崩すようなことがあってはならない。
この安定性を生み出すためには、内蔵されたハードディスクや本体基板、光学式ドライブといった重さにバラつきのあるパーツをきれいに配置して、しっかりと重心位置を調整しないといけない。
こんな難しいデザインを、まるで何事もなかったかのようなシンプルなカタチにしてしまう──これこそアップルの優れたデザイン力の最たる証拠だろう。
もちろんアップルが目指すのは、もっとも満足度の高い製品。昨年度の顧客満足度ナンバーワンデスクトップパソコン(Gfk Japan調べ)だったiMacは、今年も一切の妥協を知らず、本体を滑らせて比較的簡単に向きを変えられるにもかかわらず水平178度、垂直178度、つまりほぼどこから見ても、見づらくなることがないどころか、色ムラさえも起きないIPSテクノロジー採用のLEDバックライト液晶ディスプレイを採用。
しかも、それを駆動するグラフィックプロセッサーにも、いずれも劣らぬ3種類の強力なプロセッサーを用意(NVIDIA GeForce 9400M、ATI Radeon HD 4670、ATI Radeon HD 4850)。
CPUの速度もフラッグシップモデルのMac Proに迫りつつある。基本3構成のCPUはなんと3.06GHzのIntel Core 2 Duoで、クロック速度のみならMac Proを追い抜いている(ただし、Mac Proは、上位アーキテクチャーのCPUで4コア、または8コア)。
一方11月中には、iMacにもMac ProのCPUと同じNehalemと呼ばれる上位アーキテクチャーに基づいたIntel Core i5の4コアCPUを搭載したモデルが発売される。
もともとはコンシューマー用製品として誕生したiMacだが、いつの間にかそのスペックは時代を追い越し、今ではよほどの拡張性やディスク容量を必要としていない限り、プロユーザーの要求にさえ十分応える存在になりつつある。
27インチiMacには、実はもう1つおもしろい特徴がある。本体背面にあるDisplayPortにケーブルをつないで2台目のディスプレイが使えるというのは、これまでにもあった機能だが、実は27インチの新iMacではそれに加え、他のMacの外部ディスプレイとしても使えるのだ。
現在、まだ純正のケーブルは出ていないが、米ベルキン社が発売しているDisplay Portのケーブルで他のMacを27インチモニターにつなげることで、外部ディスプレイとして使えるのだ。
例えば会議室に27インチiMacが置いてあったとしよう。メインのプレゼンテーション資料はiMacに入れておいて、これを見ながら皆で議論をしあう。
そこに別のMacBookに資料を入れて持ってきた社員がいたら、「ちょっとディスプレイにつながせてください」と両製品のDisplay Portをケーブルでつないで、MacBookの映像を27インチiMacのディスプレイに大きく映し出すことができるのだ。
新iMacといえば、付属のアクセサリーにも大きな変化が起きている。
なんといっても注目はMagic Mouse。つるんとした水菓子のような艶やかさときれいな曲線をもつ新型マウスだ。マウスであるのにボタンが1つも見つからないシンプルなデザイン。それでいて、これまでのマウスより幅広い操作ができる、ある意味、非常にアップルらしい革新性を備えた製品といえよう。
ボタンがないのはこれまでのアップル社製マウスと同様で、実はマウス全体がボタンになっているからで、マウスの左上を指で押すとクリック操作、右上を押すと右クリックの操作ができる。どちら側が押されたかは静電センサーで検知してソフト的に処理しているため、左利きであれば左右を逆にすることも可能だ。
さて、Magic Mouseでは、これまでのMighty Mouseにはあったホイールボタンがなくなっているが、実はここがこの製品のミソ。なんとノート型Macのトラックパッド同様に指を置いて上下左右に動かすことで360度好きな方向に自由自在にスクロールができる。勢いよくスクロールすると、指を放した後もしばらくスクロールがつづく慣性スクロールという機能も搭載しており、非常に直感的で簡単な操作ができる。
プレビューやiPhotoなどでは2本指を左右に動かすジェスチャーでスワイプ操作をすることもできる。
そう、Magic Mouseは、iPhoneからMacBookシリーズのトラックパッドにも広がった新感覚操作「マルチタッチ」の技術をマウスにまで持ち込んでしまったのだ。
新iMacでは、マウスとともにキーボードとApple Remoteもアップグレードされている。
新Apple Wireless Keyboardは、外観はこれまでの製品とほとんど変わらないが、必要な単三電池が1本少なくなっている。外観や基本性能を変えないまでも、常に省電力化を含めた小さな進化をさせているところがいかにもアップルらしい。
新Apple Remoteは、肌触りのいいアルミ板スタイルに変わり、新たに「再生/一時停止」というボタンが1個増えている(これにより一部の操作の手間が減るということだ)。
さて、アップルは新iMacで、コンシューマーMacの満足度の水準を大きく引き上げる一方、MacBookとMac miniの2つの新型Macが、楽しさの裾野を広げている。
新MacBookは、アップル社公式価格で初めて10万円を切ったノート型モデルだ。
実はポリカーボネート筐体のもっとも安価なMacBookシリーズは、これまででもっとも売れたノート型Macとなった。そこでアップル社も改めて同製品の開発に本腰を入れることにした。
本腰を入れて何をしたかというと、それまで上位モデルMacBook Proを際立たせていた4つの特徴を、もっとも安価なMacBookに取り入れてしまったのだ。
1つ目の特徴は「ユニボディ」と言われる精密な一体成形加工の技術、2つ目は高輝度高精細のLEDバックライトのディスプレイ、3つ目は肌触りもいいガラス素材のマルチタッチ・トラックパッド、そして4つ目は7時間の一体型バッテリーだ。
メイン基板をくるむ本体ケースを、パーツの寄せ集めではなく1個のポリカーボネートパーツで形作るユニボディ加工を採用したことで、新MacBookでは、製品により丸みを帯びた美しい輪郭を与えることができた。
4辺のエッジが丸みを帯びているために、机に置かれた状態でも指を下にまわり込ませて持ち上げやすい。また1つのパーツで作ったことにより強度も大幅に増しているという。
MacBookの形は、別に目立つ色使いもなければ、変な装飾もなくいたってシンプルだ。それだけに、人によっては「誰でも簡単にできるデザイン」と思うかもしれない。
ところが、実はあのデザインは簡単なようでいて、ポリカーボネートという素材の選択やユニボディ加工といった成型方法まで工夫したことで初めてできあがる形状であり、他社がおいそれと簡単に真似できる形ではない。
昔、初代iMacが出てきた頃には、半透明の素材や、形状などを真似するメーカーも多かったが、今のアップルの本質指向のデザインは、生半可なメーカーが真似できないレベルにまで到達し始めている。
アップルのデザインの姿勢は、ウソをつかず理想を忠実に形にすること。だから、素材に無駄な着色や装飾を施すことはない。
製品に傷がつき凹んでも、メッキが剥げて違う色が出てくるような他社製品と違って、アップルの製品はアルミ素材ならアルミ、ポリカーボネートならポリカーボネートをそのまま使っているから、傷がついて見えた内側も同じ素材が出てくるだけ。
素材選びから成型までトータルでデザインプロセスの一部と考えているのだ。
さて、2つ目の特徴であるLEDバックライトは省電力であることに加えて、画面が瞬時に明るくなるのが大きな特徴だ。
3つ目のガラスのトラックパッドは、Magic Mouse同様に、従来あったボタンをなくすことで(パッド全体がボタンになっている)より柔軟で幅広い操作を可能にしている。
そして4つ目の7時間バッテリーはバッテリー交換のための機構を取り去って、その分、バッテリー容量を増やす方針をとったことで実現した。
新MacBookの底面はiPod、iPhoneのドックを思わせる滑りにくいラバー加工になっており、その上下が8個のネジでユニボディパーツに固定されている。このネジを外せばメモリーやハードディスクの交換も簡単にできるということだ。
新MacBookも十分安価だが、それ以上に安価なのが6万2900円から購入できるようになったMac mini。今回、Mac miniには3つの構成が用意された。
第1のモデルは、かつての最上位モデルとほぼ同じ仕様ながら、お手軽価格を実現した2.26GHzで6万2900円のモデル。
第2のモデルは、CPUが2.53GHzに向上、メモリーとハードディスクの容量がともに2倍の4GB/320GB構成になり25%高速になった8万4900円のモデルだ。
だが、今回、Mac miniで一番、面白いのが、第3のモデル、サーバーモデルだ。
OSとしてMac OS X Snow Leopardではなく、サーバーOSのMac OS X Server Snow Leopardを搭載。内蔵スーパードライブを取り去り、それによりできた空きスペースを利用して2台の500GBハードディスクを内蔵している。
お弁当箱ほどの小ささでも、立派な64ビットサーバーであり、2台の内蔵ハードディスクをRAID(ディスクアレイ)としてミラーリング設定などもできる(2台目をTime Machineのバックアップ用に使うこともできる)。
iPhoneとの連携にも優れ、高度なコラボレーション機能を備えたMac OS X Server Snow Leopardは、ちょうどじわじわと注目を集めていたところだが、今、それが10万4900円と価格も大きさもコンパクトな新Mac miniに収まったことで、とてつもない魅力を放ち始めた。
もちろん、これらの新型Macの購入時にもMicrosoft Office 2008バンドルキャンペーンで、Microsoft Office 2008 ファミリー&アカデミック版が4000円ほどお得な19950円で買えるチャンスなので、そちらもお忘れなく。
今回の新製品では、円高差益還元を反映したかなりお得な価格もさることながら、さらに洗練されたアップル社の工業デザインにもぜひ注目をしてもらいたい。
そこで、今回のTwitterお題では、あなたがもっとも好きなアップルデザインについてもディスカッションをしてみたいと思う。
これまでのTwitterは反応を見るだけで終わってしまっていたことを反省して、次回は皆さんからの投票を記事に反映できればと考えている。
なお、Twitterの側が「#」+「日本語」+「_(アンダースコア)」+半角スペース形式の日本語タグに対応したので、それも取り入れてみたい(アルファベット部分は半角で入力)。
お題1. この冬、一番欲しいMacはどれ?(値下げした旧製品も含む) [タグ:#appleseye #どのMac_] 筆者の答え: #appleseye #どのMac_ 27インチiMacも魅力だけれど、Mac OS X ServerプリインストールのMac miniとiPhoneの組み合わせで究極のモバイル環境を実現したい誘惑にかられています。
お題2. これまでのアップル社の製品の中で一番デザインが気に入っている製品は? [タグ:#appleseye #アップルデザイン_] 筆者の答え: #appleseye #アップルデザイン_ MacBook Air、これは1枚のアートだと思う。本当に美しい!
なお、Twitterがなんだかわからない人は、ぜひ「No.238 - 「Twitter」のススメ」をあわせてお読みください。
関連リンク
Idea Digital Studio
アップル社の「Apple Premium Reseller」のページ
アップル社の「Appleショップ」のページ
アップル社の「ストアを検索」のページ
Bluetooth Mobile Keyboard 6000 Special Site
Hermanmiller社の「15周年記念コラボレーション企画」のページ
物書堂の「かわせみ」のページ
ジャストシステムの「ATOK定額制サービス」のページ
アップルストアの「Microsoft Office 2008 バンドルキャンペーン」のページ
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No.238 - 「Twitter」のススメ」
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