Excel Solution #02
− Mac first, Mac only ! −
Macintosh版 Excel 2.2の特殊仕様と予約範囲名Macintosh版Excel 2.2 には、他の Excel にはない独特な仕様があったが、その最たるものは、予約範囲名の日本語化だろう。御存知の方も多いと思うが、Excel では、特定の機能を提供するために予約されているセル範囲名が 6 つある。 ・Database : データベース範囲を指定する ・Criteria : 検索条件範囲を指定する ・Extract : 抽出先セル範囲を指定する ・Print_Area : 印刷範囲を指定する ・Print_Titles : 印刷時の行/列タイトルを指定する ・Recorder : Excel 4.0 マクロを記録する、マクロシートの範囲を指定する Macintosh 版 Excel 2.2 では、これらの予約範囲名について、範囲名が "日本語化" されていた。たとえば、データベースとして認識する範囲に対して、"Database" という範囲名を付ける代わりに、Macintosh 版 Excel 2.2 では、"データベース" という範囲名を使っていた。他の予約範囲名についても事情は同様だ。 Excel 5.0以降は領域選択機能を活用してデータベース範囲を自動認識するが、Excel 4.0 までは、"Database" という範囲名を設定しなければ、データベース関連機能を利用できなかった。また、条件に合うデータだけを取り出すには、検索条件範囲に指定されたセルで条件を記述して、それを抽出先に指定されたセルに書き出すという面倒な操作を行っていた。そのため、こうした予約範囲名が使われていた経緯がある。ちなみに、この機能を引き継いだのが、現在のフィルタ オプション機能だ。 これらの予約範囲名の中で、混乱を引き起こしやすいのは "Print_Area" だろう。現在の Excel では [ページ設定] ダイアログで印刷範囲を指定できるが、想定外のセル範囲が勝手に印刷範囲に設定されてしまう場合、この範囲名が設定されていないかどうか疑った方がいい。昔のバージョンから使い続けている Excel ファイルを扱っていると、意外と遭遇することの多いトラブルだ。 | ||
- 料理人が変われば、味付けも変わる
- Windowsと Macintoshの気風の違い
- プロジェクト ギャラリー
- 設定パレット
- 計算機
- グラフなどの透過表示
- アラームの設定
- QuickTime ムービーの取り込み
- RealBasic マクロ
料理人が変われば、味付けも変わる
いきなり私事で恐縮だが、私は柄にもなく(?)甘いものを好む。昨年の秋から冬にかけては、あちこちのケーキ屋さんや喫茶店で、モンブランばかり註文していた。「どうして同じものばかり」といわれそうだが、どうしてどうして、同じ名前で売られていても、店によって、内容にはずいぶん違いがある。共通しているのは「栗のペーストを使っている」というところぐらいで、後は店によって別物といってもいいくらいだ。
つまり、最終目的と素材が同じでも、それを誰が料理するかで、出てくるものの味わいはずいぶんと違ったものになるというわけだ。料理の世界では、こういうことがよくある。
つまり、最終目的と素材が同じでも、それを誰が料理するかで、出てくるものの味わいはずいぶんと違ったものになるというわけだ。料理の世界では、こういうことがよくある。
そこで、Macintosh版OfficeとWindows版Officeの間にも、似たような関係が成り立つのではないか、と気付いた。
もちろん、「Office」という名前は同じであり、メニュー構成も似ているし、データの互換性もある。機能的にも大差はない。しかし、実際にMacintosh版OfficeとWindows版Officeを並べて使ってみると、カタログの仕様比較表には現れないような「テイスト」の違いが感じられる。そして、Office v. Xに至っては、アイコンまでまったく毛色の違ったデザインになってしまった *1。今回は、こうした「素材は同じだがテイストが違う」という状況に至った歴史的背景からみてみよう。
もちろん、「Office」という名前は同じであり、メニュー構成も似ているし、データの互換性もある。機能的にも大差はない。しかし、実際にMacintosh版OfficeとWindows版Officeを並べて使ってみると、カタログの仕様比較表には現れないような「テイスト」の違いが感じられる。そして、Office v. Xに至っては、アイコンまでまったく毛色の違ったデザインになってしまった *1。今回は、こうした「素材は同じだがテイストが違う」という状況に至った歴史的背景からみてみよう。
*1
初代以来、Excel のアイコンは「X」と「L」を組み合わせてデザインされている。英語では「ex…」という単語の頭文字を「E」ではなく「X」にする場合が多いし、「XL」と「Excel」の発音が似ている、という事情もありそうだ。ところが、Excel Xのアイコンは「X」の文字をモチーフにしている点で伝統を破っている(よくよく見ると、「L」が重なっているように見えなくもないが)。
ちなみに、マイクロソフトの社内では Excel のことを「XL」と略すことが多い。そういえば、当コラムの囲み記事でも「One Point XL」という名前が使われている。
初代以来、Excel のアイコンは「X」と「L」を組み合わせてデザインされている。英語では「ex…」という単語の頭文字を「E」ではなく「X」にする場合が多いし、「XL」と「Excel」の発音が似ている、という事情もありそうだ。ところが、Excel Xのアイコンは「X」の文字をモチーフにしている点で伝統を破っている(よくよく見ると、「L」が重なっているように見えなくもないが)。
ちなみに、マイクロソフトの社内では Excel のことを「XL」と略すことが多い。そういえば、当コラムの囲み記事でも「One Point XL」という名前が使われている。
![]() Classic表示の Windows XP。下の Mac OS Xのスクリーンショットと比較してみると印象は大きく違う。 |
WindowsとMacintoshの気風の違い
前回のコラムでは、「Windows 版 Office とMacintosh版Officeは、相互に長所を取り入れあいながらバージョンアップを交互に繰り返してきた」と書いた。カタログ上の機能一覧だけ見ると、Windows版とMacintosh版は機能的にはほぼ同一であり、もちろんデータの互換性もある。これだけ見ると、両者は似たり寄ったりの製品と受け取れなくもない。
しかし、そんな思い込みは、実際にMacintosh版Officeを触ってみれば雲散霧消する。カタログ上の機能は同じでも、Macintosh版の方が、より遊び心にあふれているように感じられるのではないだろうか。
しかし、そんな思い込みは、実際にMacintosh版Officeを触ってみれば雲散霧消する。カタログ上の機能は同じでも、Macintosh版の方が、より遊び心にあふれているように感じられるのではないだろうか。
なにしろ、Windows XPユーザーの中には、わざと昔ながらのClassic表示にして使う人がいるぐらいだ。Windows XPの画面デザインですら「オフィスで使うには似つかわしくない」といわれてしまう場合があるぐらいだから、Windowsユーザーの方が全般的に「遊び心」に対する許容度が低いように感じられる。これは、「仕事の道具」として使われることが多いWindowsの実情を反映しているのかもしれない。
それに対して、Macintoshは昔から、さまざまな画面表示効果で「遊び心」を取り入れている歴史がある。MacOS XのDockが、マウスカーソルの移動に合わせて表示を拡大するアニメーション効果を取り入れているが、Windowsで同じことをやったら、何をいわれるか分かったものではない。
それに対して、Macintoshは昔から、さまざまな画面表示効果で「遊び心」を取り入れている歴史がある。MacOS XのDockが、マウスカーソルの移動に合わせて表示を拡大するアニメーション効果を取り入れているが、Windowsで同じことをやったら、何をいわれるか分かったものではない。
もっとも、これはどちらが正しいとか間違ってるとかいう類の問題ではない。それぞれのプラットフォームによってユーザー層が求めるものが異なるのだから、同じ機能でも、相手に合わせて最適な見せ方をするのが自然だ。その一方で、データの互換性や、メニュー アイテムの配置、キー操作といった部分ではできるだけ高い互換性を持たせる。そうすることで、ユーザーは双方のプラットフォームの間を自由に行ったり来たりできるし、気に入った方を使えるようになるわけだ。Windows版OfficeとMacintosh版Officeの「テイスト」の違いには、こうした考え方が投影されている。
マイクロソフトがこうした姿を実現するまでには、長い試行錯誤の歴史があった。
Macihtosh版Excelの日本語版は当初、キャノン販売の手で販売されていた。囲み記事にあるように、当初のMacintosh版Excel 2.2はずいぶんと独自色の濃い製品だったのだが、マイクロソフトが自ら手がけるようになったExcel 4.0では、Windows版とMacintosh版が、ほぼ同時に平行して開発された。そのせいか、Windows版Excel 4.0とMacintosh版Excel 4.0は、非常によく似た外見を持っていて、OSごとの独自色というものがほとんど存在しなかった。続いて登場したExcel 5.0も同様だ。
つまり、Windows版ExcelもMacintosh版Excelも、使える機能は同じ。メニューの配置も同じ(用語は少し異なる)。もちろんデータの互換性もある。プラットフォームが異なるだけで、実質的にほとんど同じソフトウェアだった。
Macihtosh版Excelの日本語版は当初、キャノン販売の手で販売されていた。囲み記事にあるように、当初のMacintosh版Excel 2.2はずいぶんと独自色の濃い製品だったのだが、マイクロソフトが自ら手がけるようになったExcel 4.0では、Windows版とMacintosh版が、ほぼ同時に平行して開発された。そのせいか、Windows版Excel 4.0とMacintosh版Excel 4.0は、非常によく似た外見を持っていて、OSごとの独自色というものがほとんど存在しなかった。続いて登場したExcel 5.0も同様だ。
つまり、Windows版ExcelもMacintosh版Excelも、使える機能は同じ。メニューの配置も同じ(用語は少し異なる)。もちろんデータの互換性もある。プラットフォームが異なるだけで、実質的にほとんど同じソフトウェアだった。
もちろん、このようなデザインになったのには理由がある。当時、マイクロソフトでは「Windows版とMacintosh版を行き来する、あるいは両者を併用するユーザーにとっては、できるだけ使い勝手を似せるのが親切だ」と考えていた。ところが、この路線がMacintoshユーザーの間で広く受け入れられたかというと、決してそうとはいえなかったのが実情だろう。もちろん、Windows版とMacintosh版で使い勝手がまったく異なる、あるいはデータの互換性がない、なんていうのは論外だが、それ以外にも不評を買った部分はいろいろあったのだ。
その最たるものが、専用のセットアップ プログラムを使わないとインストールやアンインストールができなかった点だろう。Macintoshではアプリケーション ソフトが単体の実行形式ファイルになっていて、それをハードディスクにドラッグ & ドロップでコピーするだけで使えるのが普通であり、削除するときも実行ファイルをゴミ箱に捨てるだけでよかった。それと比較すると「Officeは面倒くさい」といわれてしまったわけだ。
また、もちろん不親切からそうしたわけではないにしろ、Windows 版とほとんど変わらない外見を持つMacintosh版Officeの姿が、ユーザーに素直に受け入れられたかというと、そうとはいえない部分がある。ユーザー調査の結果から浮かび上がってきたのは、むしろ「Macintosh には Macintosh らしい製品を!」という声だったようだ。
また、もちろん不親切からそうしたわけではないにしろ、Windows 版とほとんど変わらない外見を持つMacintosh版Officeの姿が、ユーザーに素直に受け入れられたかというと、そうとはいえない部分がある。ユーザー調査の結果から浮かび上がってきたのは、むしろ「Macintosh には Macintosh らしい製品を!」という声だったようだ。
数年のギャップを経て、1998 年にマイクロソフトが Macintosh 版 Office を再興させた際に、こうした過去の反省点がフルに活かされた。「ドラッグ & ドロップするだけでインストールできる」とか、Macintosh 版独自の楽しいユーザー インターフェイスを取り入れるとか、(Windows のことを気にせずに) MacOS が持つ機能をフルに発揮させるとかいった各種の特徴は、「Macintosh には Macintosh らしい製品を」という新たな思想に基づいて取り入れられたものなのだ。
今回は、そうした Macintosh 版ならではの独自機能を見てみよう。
プロジェクト ギャラリー

プロジェクト ギャラリーは、これから作成したい文書の種類やテンプレートの選択に重宝する
Excelに限った話ではないが、Officeアプリケーションを起動するのは、「ワープロを使う」「表計算ソフトを使う」といった目的からではなく、仕事、あるいはプライベートで使用する文書や計算表、データ分析結果などを作成するのが目的だ。その「目的指向」を具現化したのが、Macintosh版の独自機能「プロジェクト ギャラリー」といえる。
Windows版Excelでは、起動すると白紙のワークシートが画面上に広がるが、Macintosh版Excelでは最初にプロジェクト ギャラリーが表示される(設定によって、プロジェクト ギャラリーの表示をオフにして、最初からワークシートを表示させることもできる)。ここには、新規作成する文書の種類だけでなく、インストールされているテンプレートもまとめて表示される。だから、目的とする文書や表、グラフを作成する際の回り道を最小限にとどめて、手持ちの資源をフルに活用できる。 白紙のワークシートを広げて「さあ、何をする?」というのもひとつの行き方だが、具体的な利用例を示して「どれにします?」と尋ねるプロジェクト ギャラリーの方が、初めて使うユーザーにとっては親しみやすそうだ。
設定パレット

設定パレットを使えば、いちいちダイアログを表示させなくても書式や余白の変更が可能になる。画面スペースに余裕があれば、ぜひとも活用したい。
もともと、セルやグラフなどの書式設定を行うためには[書式設定]ツールバーが用意されている。もちろん、Macintosh版Excelでも[書式設定]ツールバーは用意されているが、初期状態ではこのツールバーは表示されず、代わりに使われているのが画面右側に現れる「設定パレット」だ。これも、Windows版との画面イメージ統一にこだわらず、より「Macintoshらしさ」を追求して、Macintoshで一般的な画面デザインを取り入れた結果といえる。もちろん、設定できる内容は通常の書式設定画面と同一だから、データの互換性に悪影響を及ぼすことはない。
この設定パレットが面白いのは、設定できる内容が分野別に分類表示されていて、分野ごとに表示を折り畳めるようになっている点だろう。すべての設定機能を表示すると、ものによっては項目が多すぎて画面からはみ出してしまうが、不要な項目を折り畳めるようにすることで、この問題に対処している。
いちいち [書式] メニューを開く場合と違って、設定パレットは常に画面右側に表示されている利点があるし、ツールバーと比べると、表示スペースに余裕がある分だけ扱いやすい。しかも、[フォント] ツールをアクティブにする [shift] + [control] + [F] や、[文字サイズ] ツールをアクティブにする [shift] + [control] + [P] といったキー操作も、[書式設定] ツールバーと同様に利用できる。また、ワークシートが表示されているときはセルの書式設定、グラフが表示されているときはグラフの書式設定やグラフ種の選択、というように表示される内容が変わるだけでなく、書式とは関係のない印刷時の余白設定機能まで、常に用意されているのは助かる。
ただ、ひとつ苦言を呈するなら、1024×768ドット画面で設定パレットを常時表示させていると、ワークシートの表示エリアが狭くなってしまう。もっとも、これは筆者が12"液晶のiBookを使っているからで、もっと横方向の画面が広いPowerBook G4の15"モデルや17"モデルを使っていれば、設定パレットの威力を存分に享受できるだろう。
計算機

計算機は、マウス片手の数式入力に重宝するだけでなく、計算結果をその場で見られるという意外な利点がある。
Excelはもともと、「表計算ソフト」としてこの世に生を受けた。つまり、数値を計算するためのソフトだから、計算機能があるのは当たり前。どうしてわざわざ「計算機」が… と思われそうだが、どうしてどうして、この機能はWindows版Excelの関係者が羨む、"Mac Only" の傑作機能なのだ。
「計算機」を一言でいうと、電卓みたいなユーザー インターフェイスで数式を作成するツール、ということになる。この機能が素晴らしいのは、計算結果の数値をリアルタイムで表示してくれる点で、これは手作業で数式を入力したのでは実現不可能なのだ。
「計算機」を一言でいうと、電卓みたいなユーザー インターフェイスで数式を作成するツール、ということになる。この機能が素晴らしいのは、計算結果の数値をリアルタイムで表示してくれる点で、これは手作業で数式を入力したのでは実現不可能なのだ。
Excelで計算を行うには、通常はセルに数式を入力するが、一般的になじみ深い計算式の書き方とExcelの数式の書き方には、ときとして相違が生じる。しかも、数式の入力はキーボードを使わないとできない。
そこで登場するのが計算機。[ツール] - [計算機] を選択すると、画面に電卓みたいなダイアログが現れる。ここで、ボタンを押して数値や演算記号を入力すると、あら不思議。上の方のテキストボックスに、入力した内容がExcelの数式になって現れる。セルの内容を参照したい場合には、数値をクリックする代わりに目的のセルをクリックすればよい。
そこで登場するのが計算機。[ツール] - [計算機] を選択すると、画面に電卓みたいなダイアログが現れる。ここで、ボタンを押して数値や演算記号を入力すると、あら不思議。上の方のテキストボックスに、入力した内容がExcelの数式になって現れる。セルの内容を参照したい場合には、数値をクリックする代わりに目的のセルをクリックすればよい。
しかも、「計算機」の入力操作は、全部マウスでできる。「すべての操作をキーボードで行えなければならない」のがWindowsのカルチャーなら、「すべての操作をマウスで行えなければならない」のがMacintoshのカルチャー。それを忠実に反映して、マウス操作だけで数式の入力ができてしまうのが「計算機」の醍醐味(?)という訳だ。
さらに親切なことに、計算機を表示させると、最初から「=」が入力された状態になっている。数式を「=」で始めなければならない、というのはExcelの基本中の基本だが、ベテランでもうっかりして、「=」を忘れてしまうことはある。その点、計算機は親切だ。
さらに親切なことに、計算機を表示させると、最初から「=」が入力された状態になっている。数式を「=」で始めなければならない、というのはExcelの基本中の基本だが、ベテランでもうっかりして、「=」を忘れてしまうことはある。その点、計算機は親切だ。
また、計算機では画面に表示されているボタンで実現可能な四則演算だけでなく、関数の利用も可能だ。特に利用頻度の高い=SUM()関数と=IF()関数については専用のボタンが用意されているが、それ以外の関数も、[その他の関数]をクリックすることで計算式の中に入力できるようになっている。いずれも、関数の引数指定を行う際には画面が右に拡がり、そこで引数の指定を行う仕組みだ。引数を確定すると、その関数が数式中に入力され、拡がった画面が元に戻る。
グラフなどの透過表示
MacOS Xで加わった新機能のひとつである「Quartz」を駆使したのが、すでにおなじみの透過表示機能だ。(これを使用したグラフの作例については、先月の「Excel Solution」を参照されたい)
Windows版Excelでも、グラフの色を設定する代わりにパターンやテクスチャを指定することはできるが、肝心の透明度設定はスライドバーこそ用意されているものの、グレー表示になっていて使用できない。実はこれ、Macintosh版のExcel Xでなければ利用できないのだ。
Windows版Excelでも、グラフの色を設定する代わりにパターンやテクスチャを指定することはできるが、肝心の透明度設定はスライドバーこそ用意されているものの、グレー表示になっていて使用できない。実はこれ、Macintosh版のExcel Xでなければ利用できないのだ。
この機能が特に威力を発揮するのは、3次元グラフ、中でも3-D折れ線グラフだろう。棒と棒の間に隙間がある3-D棒グラフと違って、隙間がない3-D折れ線グラフでは数値によっては背後のグラフが隠れてしまうが、Excel Xなら透過表示を利用することで、背後に隠れたグラフを見せることが可能になる。Windowsユーザーからは羨望の眼差しで見られること請け合いだ。
また、この機能はグラフだけでなく、図形描画オブジェクトの塗りつぶしでも利用できるので、Excelで表現力豊かなプレゼンテーション資料を作る際には威力を発揮するだろう。先月の当連載で掲載した透過表示グラフの作例でも、グラフ オブジェクトの背景を透過表示にして、背後のワークシートが透けて見えるようにしている。こんな芸当はWindows版Excelには不可能で、Macintosh版Excelから受け取ったファイルを表示させて羨むことしかできない。
また、この機能はグラフだけでなく、図形描画オブジェクトの塗りつぶしでも利用できるので、Excelで表現力豊かなプレゼンテーション資料を作る際には威力を発揮するだろう。先月の当連載で掲載した透過表示グラフの作例でも、グラフ オブジェクトの背景を透過表示にして、背後のワークシートが透けて見えるようにしている。こんな芸当はWindows版Excelには不可能で、Macintosh版Excelから受け取ったファイルを表示させて羨むことしかできない。
アラームの設定

アラーム機能はブック ファイルに対して設定される。だから、ブック ファイルと一緒にアラーム情報をつけて渡すことができるのがメリットだ。
[ツール] - [アラームの設定] を選択すると、日時とアラームのメッセージを指定するダイアログが表示される。この機能はブックファイルごとに設定するようになっていて、アラームが設定されたブックファイルを開いているときにアラームの時間がくると、画面上にアラーム警告がポップアップする仕組みだ。(ブックを閉じている場合、あるいはExcelそのものが動作していない場合には、アラームは現れない点に注意したい)
アラーム情報がブックに保存されることから、Entourageなどのアラーム機能と同等に扱うのは難しいかもしれないが、この機能の神髄は、「アラーム情報がブックと一緒に移動する」という点にある。他の誰かにファイルを渡す際にアラームを設定しておけば、渡した先でアラームが動作してくれる。だから、仕事の期限を注意喚起する場合などに重宝しそうだ。
多分、VBAでマクロを作成すればWindows版Excelでも同じことができると思うが、それもちょっと、どうかと思う。
多分、VBAでマクロを作成すればWindows版Excelでも同じことができると思うが、それもちょっと、どうかと思う。
QuickTime ムービーの取り込み

Office 98 から持ってきた「金閣寺」の QuickTime VR ムービーを、Excel X のシートに挿入してみたところ。これをマウスでグリグリと回してみせることができる。Web 上では動かしてみせられないのが残念。
これは、"Mac First, Mac Only" を掲げた最初の製品である、Office 98で登場した新機能だ。といっても、WindowsにはQuickTimeの再生機能が標準装備されていなかったから、Windows版Excelにこの機能を載せる訳にもいかなかっただろう。
[挿入]-[ムービー]を選択すると、QuickTimeムービーのファイルをワークシートやグラフに、オブジェクトとして載せることができる。もちろん、Excel上からそれを再生させることもできる。QuickTime VRを使った三次元ムービーなら、マウスでグリグリと三次元画像を回してみせることも可能で、これをデモで行うと歓声が上がること請け合いだ。
[挿入]-[ムービー]を選択すると、QuickTimeムービーのファイルをワークシートやグラフに、オブジェクトとして載せることができる。もちろん、Excel上からそれを再生させることもできる。QuickTime VRを使った三次元ムービーなら、マウスでグリグリと三次元画像を回してみせることも可能で、これをデモで行うと歓声が上がること請け合いだ。
RealBasic マクロ
Windows版Excelでは、マクロ記述言語としてVBA (Visual Basic for Applications) しか使用できないが、Macintosh版のOffice v. Xでは、VBAに加えて、Macintoshユーザーの間ではおなじみのRealBasicを利用できるようになっている。Windows版とMacintosh版を使い分けていてVBAの方がなじみがある、という場合は前者、根っからのMacintoshユーザーでRealBasicでなくちゃ、という人は後者、というように使い分けが可能だ。もっとも、RealBasicでマクロを作成した場合、当然ながら、そのマクロは "Mac only" になってしまう点に注意が必要だ。

