Excel Solution #07
− デフォルトとカスタマイズをめぐるあれこれ −
互換性チェックは使いよういうまでもなく、Excel には Excel 独自のファイル形式がある。 もちろん、新しいバージョンで追加された機能に関する情報を正しく保存するには、新しいバージョンのファイル形式を使用しなければならない。しかし、作成しているデータが単純な表とグラフ程度で、古いバージョンでも使用されていた機能なら、保存の際にファイル形式を指定することで、古いバージョンと互換性を持たせることができる。 Macintosh 版 Excel (日本語版) のファイル形式としては、2.2、4.0、5.0、98/X/2004 の 4 種類が存在する。Excel 2004 でファイルを保存する際にも、これらの中から任意のものを選択できる。それだけでなく、[環境設定] ダイアログの [互換性] タブで [ファイルの保存形式] を変更すると、Excel 2004 標準以外のファイル形式を既定値にできる。
面白いのは [Excel 97-2004、および 5.0/95 ブック] で、これは 2 種類のファイル形式をひとまとめにして、単一のファイルとして保存するものだ。当然、ファイルのサイズは大きくなるが、この形式で保存したファイルは Excel 5.0 以降の全バージョンで開くことができ、しかも Excel 97/98 以降で加わった新機能に関連する情報が失われないという利点がある。 今でも Excel 5.0 を使っているユーザーが身近に存在する場合には、[環境設定] ダイアログの [互換性] タブで、[Excel 97-2004、および5.0/95ブック] を既定値にする方法を検討してみるとよいだろう。最初に一回設定してしまえば、後は保存の際にいちいちファイル形式を気にしなくてよいので、「古い形式で保存し忘れた」といってトラブルになることもない。 さらに、Excel 2004 で加わった新機能として、互換性チェック機能がある。これは、古いバージョンのファイル形式で保存する際などに失われる情報がないかどうか、保存の際に [互換性チェック] をクリックするだけで確認してくれるというものだ。たとえば、Excel 2004 には存在するが Excel 5.0 には存在しない機能を使用したデータが含まれていると、チェックして、警告を表示してくれる。 Excel X までは、単に「失われる情報があります」とメッセージを表示するだけで、具体的にどの情報が失われるのかは、やってみないと分からないのが実情だった。それを事前に確認できるのだから画期的だ。
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家族の前で「デフォルト」はちょっと…
自分も IT 業界人の端くれだから他人のことをいえた義理ではないのだが、ついつい日常会話の中に業界用語を交えてしまうことがある。その最たるものが「デフォルト」だろう。
いうまでもなく、コンピュータの世界で「デフォルト」というと「既定値」、あるいは「省略時解釈」という意味があるのだが、それをそのまま日常会話に持ち込んで「夏に喫茶店に行くと、暑くてかなわないからアイスコーヒーがデフォルトなんだよね」というように使う。(余談だが、金融関係者が相手だと、この言葉は全然違う意味になってしまうので要注意だ)
IT 業界関係者同士が業界用語を使って会話する分には、それがデフォルトだから問題ないが (こら) 、よその業界の人、あるいは IT 産業と無縁の親・兄弟を相手にして「デフォルト」という単語を口にしてしまうことが多いのが現実。実際、ある友人 (元・業界関係者) の家におじゃましたら、その友人が御両親の前で「デフォルト」なんていっているものだから、「そこで "デフォルト" はちょっと…」といってしまったことがある。
いうまでもなく、コンピュータの世界で「デフォルト」というと「既定値」、あるいは「省略時解釈」という意味があるのだが、それをそのまま日常会話に持ち込んで「夏に喫茶店に行くと、暑くてかなわないからアイスコーヒーがデフォルトなんだよね」というように使う。(余談だが、金融関係者が相手だと、この言葉は全然違う意味になってしまうので要注意だ)
IT 業界関係者同士が業界用語を使って会話する分には、それがデフォルトだから問題ないが (こら) 、よその業界の人、あるいは IT 産業と無縁の親・兄弟を相手にして「デフォルト」という単語を口にしてしまうことが多いのが現実。実際、ある友人 (元・業界関係者) の家におじゃましたら、その友人が御両親の前で「デフォルト」なんていっているものだから、「そこで "デフォルト" はちょっと…」といってしまったことがある。
Excelの「デフォルト」とスマートタグの関係
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図 1 :
C 列を選択して列挿入を行うと、左側の B 列に設定されている書式や列幅をそのまま引き継ぐ。そのため、幅や書式の再調整を余儀なくされる場合が少なくない |
たとえば、表に対して行や列を挿入すると、挿入されたセルの書式は、行挿入なら上側行、列挿入なら左側列のセルに設定されていた書式をそのまま引き継ぐようになっている。行の高さや幅も、上側、あるいは左側のセルから引き継がれるので、いきなり幅の広い列が出現して慌てることもある。
また、Word や PowerPoint、あるいはその他のアプリケーションから Excel に対してコピー & ペーストを行った際に、それが Excel 側でどのような形式でペーストされるのかについては、これまた既定の選択肢が決められている。使用される既定の選択肢は、コピーされたデータの種類によって違ってくる。
こうした状況に遭遇した際に、Excel が既定値にしている動作と自分が意図している動作が一致していれば問題はないのだが、実際にはそう簡単ではない。たとえば、すでに罫線やパターン、表示形式を細かく設定した表を相手にしてセル挿入を行うと、勝手に書式設定されて、さらに行の高さや幅まで決め打ちにされたものが挿入される訳だから、ときには「自分がやりたいことは、それじゃないんだがなあ!」とイライラしてしまった経験がある方もいらっしゃるのではないだろうか。
そこで、Excel 2004 で加わった新機能が「スマートタグ」だ。Windows 版 Office では、すでに Office XP で取り入れられていた機能だからおなじみだろう。ただし、「タグ」といっているが、HTML や XML のタグが画面に出現する訳ではない。
![]() | 図 2 : Excel 2004 では、行/列挿入など、さまざまな場面でスマートタグを表示して、「どうします?」と訊ねてくれるようになっている。もちろん、スマートタグを無視してしまってもよい。いろいろ操作を行っているうちに、自動的に消える |
![]() | 図 3 : さきほど作成した表を、新規ブックにコピー & ペーストした際に表示されたスマートタグ。既定値ではセルに付随するすべての情報を一緒に貼り付けるが、スマートタグによって、一部の情報だけを選んで貼り付けるよう指示することもできる |
これまでなら、単に空白の行が 1 行挿入され、その際に Excel は、挿入された行の上に隣接する行と同じ書式を設定して平然としていた (列挿入なら左側の列に揃える) 。ところが Excel 2004 では、挿入された行の横に、なにやらアイコンが出現している。これがスマートタグだ。
そのスマートタグにマウスカーソルを載せると、右側に「▼」アイコンが出現する。それをクリックすると、以下の図に示したようなドロップダウンリストが出現する。
つまり、単にセルの挿入操作を行っただけなら従来と同じ挙動を取るが、その際にスマートタグを表示することで、「とりあえず既定の動作をしましたけど、どうします?」とさりげなく訊いてくるわけだ。図に示した列挿入の場合、書式の引き継ぎを行わない、という選択肢 (書式の消去) に加えて、従来は不可能だった、右隣の列から書式を引き写してくる選択肢も用意される。
このスマートタグ、あまりにもさりげなく表示される上に、無視して他の操作を行っているとスーッと消えてしまうので、うっかりしていると見過ごしてしまいそうだ。しかし、あまり目立ちすぎてもどうかと思うので、これぐらいがちょうどいいだろう。ホテルやレストランなどの接客と同じで、あまりにも露骨に押しつけがましいのはよくない。
スマートタグは、書式設定済みの表に対する行や列の挿入だけでなく、ペースト操作を行ったときなど、さまざまな局面で出現する。いずれも、とりあえず既定の動作を行ってみた場合に表示され、「これでいいですか?」と尋ねるために使用されている。Excel 2004 を使っていてスマートタグが出現したら、騙されたと思ってクリックしてみよう。意外な発見があるかもしれない。
既定の設定を変えて、自分の好みに合った Excel にしよう
![]() 図 4 : [環境設定] ダイアログの表示例 ([編集]タブ) 。このダイアログで、既定の動作をある程度はカスタマイズできるようになっている。 ただし、ここで設定できる内容は、スマートタグを表示する場面とは別のものだ |
といっても、両者の内容はオーバーラップしておらず、設定できる内容はそれぞれ異なる。たとえば、筆者はセル入力後に [Enter] キーを押すとセルポインタが下のセルに移動するのが嫌で、移動しないように既定の設定を変更して使っている。また、ここでは Excel 2004 で加わった新機能である互換性チェック機能 (One Point XL を参照) や、数式のエラーチェック機能に関する設定も行える。
なお、[環境設定] ダイアログで設定できる内容には、すべてのブックに共通して適用されるものと、個々のブック、あるいはブック内のシートごとに別々に設定しなければならないものが混在しているので、注意が必要だ。たとえば、[入力後セル移動] を設定するとすべてのブックに適用されるが、[表示] タブにある [枠線] の表示指定はブックごとに異なるだけでなく、さらにシートごとに個別設定する必要がある。 先月のコラムでも少し触れたが、Excel 2004 で親切になったなと思うのは、この [環境設定] ダイアログで、マウスカーソルが乗った項目の説明がリアルタイムで表示される点だ。いちいちヘルプを表示させて内容を確認させるよりも、こちらの方が気が利いている。
[環境設定] ダイアログでは、意外なほど多様な設定ができるので、それぞれのアイテムに用意された説明を見ていくと「こんな設定もできたのか!」と驚かされることも、ひょっとするとあるかもしれない。






