
REMIX07 TOKYO イベント レポート
REMIX07 キーノート「Innovate your web knowledge」
次世代 Web とは何かをテーマに、マイクロソフトが考えるこれからの Web を、最新の Web プラットフォームを利用した事例とともにご紹介します。
【メインスピーカー】
ダレン ヒューストン (Darren Huston)
マイクロソフト株式会社 代表執行役 社長 (当時) 兼 Microsoft Corporation Corporate Vice President
キース スミス (Keith Smith)
Microsoft Corporation Director of Product Management, UX Platform & Tools
キーノート概要
会場全景
マイクロソフト株式会社は 2007 年 9 月 19 日 (水) 、東京国際フォーラムにて「REMIX07」を開催しました。
グローバルに展開する次世代 Web カンファレンス「MIX」は、アメリカ以外の世界 17 都市では「REMIX」と名前を変えて開催されています。日本では昨年に続き 2 回目の開催となりました。
そのオープニングを飾るキーノートに、代表執行役 社長 (当時) のダレン ヒューストンが登壇して、スピーチを行いました。
ダレン ヒューストンによる挨拶
笑顔で登場の代表執行役 社長 (当時)
のダレン ヒューストン
「ミナサン、オハヨウゴザイマス! 」とまずはダレン ヒューストンによる日本語での挨拶で、エキサイティングな 1 日がスタートしました。
今日は朝早くからお越しいただき、ありがとうございます。今日 1 日をマイクロソフトとともに過ごすと決めていただき、とても感謝します。「REMIX07」は我々にとってもエキサイティングなイベントです。
マイクロソフト株式会社 代表執行役
社長 (当時) のダレン ヒューストン
これまでマイクロソフトは、絵の具や絵筆、キャンバスにあたるツールを、デベロッパー (開発者)、デザイナーの皆さんに提供してきましたが、Web の世界もここにきて大きく変わって来ました。皆さんに提供できるツールも大きな変化を迎えており、マイクロソフトが新たに提供するツールによって、さらにエキサイティングな経験を皆さんにお見せできると考えています。そういったタイミングで今回の REMIX07 を開催できたことは、非常にタイミングがよかったと思います。
大きな身振りを交えて熱弁を振るう
ぜひ今日 1 日、新しいツールについて知っていただき、「想像力」(イマジネーション) と「創造力」(クリエイティビティ) をかき立てて、ぜひ興奮していただきたいと思います。
テクノロジのメガトレンドとデジタル時代の到来
テクノロジのメガトレンドと
デジタル時代の到来
テクノロジの大きな潮流 (メガトレンド) としては、次の 5 つが挙げられます。
- ハードウェアのパフォーマンス向上
- ユビキタスブロードバンド
- モバイル端末新規デバイス
- 際限のないストレージ
- 高品質ディスプレイ
- 自然なインターフェース
2007 年現在、これらがすべて実現しているわけで、いよいよ本格的な“デジタル時代”が到来したのだ、とダレン ヒューストンは言い切ります。
それでは、この業界の「6 つのメガトレンド」を見ていきたいと思います。
まず 1 つめ。すでに周知のとおり、ここ数年の間だけでも、ハードウェアが非常にパワフルになりました。たとえば秋葉原などで普通に入手できる PC であっても、10 倍パワフルになってます。5 年前と比べて、プロセッサも、デュアルコア、クアッドコア、マルチコアといった世代を経て、処理能力、スピードが大きく伸びてきました。付属ストレージについても、テラバイト=1000 ギガ単位の HDD などを普通に見かけるようになってきました。平均的な PC でこういった大容量が利用できるというのは非常に素晴らしいことだと思います。これは、アメリカの議会図書館の 20% が、みなさんの家庭の HDD に入ってしまうということでもあります。これまでテラバイト単位のデジタルコンテンツというのは、写真も動画も存在していませんでした。しかし今は違います。USB ストレージ、SD カード、といったものも大きく変わりました。私も HD とフラッシュメモリの両方が入ったカメラを持っています。Windows 98 時代と比較すると、本当にハードウェアは大きく変わりました。
続いて 2 つめは、ブロードバンド ネットワークがあちこちにある、つまり「ユビキタスになってきた」ということも重要な要素になりました。半分以上の消費者あるいは企業において、いつも PC がネット接続しているということになりますが、これも大きな変化でしょう。Web デザイナーやデベロッパーにとっても、安心して Web を表現媒体として使うだけでなく、それらをシームレスにデバイス側とつなげることができるということになります。これはいつでも顧客とつながっているということでもあります。
3 つめとして、モバイル端末が大きな変化があった領域でしょう。Windows Mobile 携帯も数年前から日本で発売されていますが、スマートフォンなどの形態も出てきて、市場が大きく伸びています。PC も家庭に据え置きタイプのものだけでなく、ノートパソコンなどの持ち運び可能な形態が主流になりつつあります。ソニー、東芝、NEC などの OEM メーカーとも話をしておりますが、各社いろいろな形態の PC を摸索しています。“どこまで PC は小さくなるのか”にはゴールがないように思えますが、一方で携帯電話の機能も拡大しつつあり、PC と携帯電話の境目がなくなりつつあるのではないでしょうか。
4 つめはストレージの大容量化と変化です。Hotmail のようなフリー E メールがありますが、こういったローカルデバイスに依存しない、際限ないストレージを利用可能となりました。こういったストレージは、日本だけでなく世界中にあるわけで、ストレージの容量や配置はもはや無制限になったと言ってもいいでしょう。つまりコンテンツもそれらを使って提供できるわけです。
5 つめは高品質ディスプレイです。プラズマ ディスプレイも液晶ディスプレイも、つい最近の技術のはずですが、企業のプレゼンでも家庭のムービー視聴でも、利用されるようになっています。そして、さらに高画質に進化を続けている領域でもあります。HD (High Definition) 画質のコンテンツをノートパソコンでも視聴可能となったのです。シャープのフラットスクリーン (厚み 300 ミリ) なども素晴らしい技術でしょう。こういった高品質なビジュアル作品をライブに提供できるわけです。
そして 6 つめ、インターフェースにも大きな変化がありました。PC といえば、キーボード + スクリーンといった印象がありますが、たとえば任天堂 Wii のようにゲームコントローラーなどでも大きな進化がありました。直感的にコンピュータの中で作業ができる、基本的な考え方の革新でもあったと思います。言語認識、ペンコンピューティングなども成熟し、一般の人でも違和感なく PC に触れるようになりつつあります。日英あるいは英日の自動翻訳なども、ずいぶんと自然になりました。こういった積み重ねにより、自然なインターフェースが構築され、PC で利用可能になりました。
ときにはテーブル前にも歩を進め
聴衆に語りかけるダレン ヒューストン
PC が登場して 25 年ぐらいしか経っていませんが、歴史的にはこういった 6 つの大きな変化がありました。とくにこの 10 年間、急速に加速し、人々の心を解放することになったと思います。ここにいる皆さんは、絵の具や絵筆、キャンバスにあたるツールを使って、クリエイティブな作業を行っているわけですが、将来のコンテンツでも皆さんの想像力とツールのクリエイティビティが物を言うでしょう。アメリカ、ベトナム、フィンランド…、世界中にいる人たちがコンテンツを共有できるようになり、すでに壁は無くなりました。誰もがエンドユーザにコンテンツを提供できる、非常にエキサイティングな瞬間がついにやってきました。
“Software + Service” が、これからのプラットフォームに
「Software + Service が
今後のプラットフォームとなる」
これらのメガトレンドが生み出す PC の未来像として、ダレン ヒューストンは「Software + Service が将来のプラットフォームになる」と断言します。
さらに、このメガトレンドから予測するならば、「Software + Service」が将来のプラットフォームとなるでしょう。「Web 2.0」や「SaaS (Software as a Service) 」といった潮流もありますが、将来的には「単なる PC による体験」には留まらないでしょう。さまざまな多様な体験が組み合わさることで、より強固な体験となるのです。たとえば Windows Update はオンにしてほしいと思います。世界中の何十億というユーザの PC に、つねに最新状態の OS が入っているようにするわけですが、これも「Software + Service」の一例です。
ここから Web を使ったさまざまな事例をお見せしていきますが、「Web を使っていかに新しい体験をお客様に提供できるか」を考えていただきたいと思います。我々は、かなりのエネルギーを投入して、Vista や Office を作り上げ改善してきましたし、Web をパワフルなプラットフォームにしてきました。Web の経験と PC の経験が統合されるようになってきたわけです。
「Web の経験と PC の経験の統合が
Software + Service である」
我々は、プラットフォームを構築して、皆さんのクリエイティビティを Web に載せるお手伝いをしていきます。WPF (Windows Presentation Foundation) も、Silverlight も、Windows ガジェットも、Media Center も、そのためのツールです。こういった基礎ツールを Web で使っていただき、統合された PC 上での体験にすることで、「Software + Service」という図式になるということを覚えておいてください。
我々は、「Software + Service」のビジョンに基づいて、ツールを提供していきます。これらのツールでは、デザイナーがデベロッパーになり、次世代の Web 体験を実現することができのです。今までのように、デベロッパーの話すこと、デザイナーの話すことが、まるで違う言語のように相互理解できない……そういったことがなくなり、より容易にイマジネーションやアイデアを PC 上に実現できるのですよ! どれだけ私が興奮しているか、おわかりいただけたでしょうか?
マイクロソフト ユーザ エクスペリエンス プラットフォームが目指すもの
キース スミス (Microsoft Corporation
Director of Product Management)
ここで、ダレン ヒューストンの紹介を受けて、キース スミス (Microsoft Corporation Director of Product Management) が登場。より現場に即した形で、「Software + Service」のビジョンを具体的に解説します。
皆さんはじめまして。REMIX07 にお越しいただきありがとうございます。今回私は日本に初めて参りましたが非常にワクワクしています。
「ユニバーサルな Web の幅広い到達力も
欲しいし、デスクトップのリッチな体験も
欲しい」
ユーザ エクスペリエンス プラットフォームおよびツールを、我々のグループ (UX Platform & Tools) が担当しております。すなわち絵の具や絵筆、キャンバスにあたるツールですね。Web、Windows、そしてリッチ Windows アプリケーションを構築するための仕掛けというものを提供しています。本日はそれらの実例を紹介していきたいと思います。パートナー様のかっこいいデモも多数用意させていただきました。さらに次世代の Web プラットフォームに関することも発表させていただきたいと思います。
「ユニバーサル ウェブ」と
「エクスペリエンス ファースト」の両立を
誰もが望んでいる
さて、今現在の Web を考えてみた場合、「ユニバーサル ウェブ (Web はユニバーサルなものである、Web はユビキタスなものである) 」ということは、皆さんお気づきだと思います。11 億人が Web に接続し、ブラウザでアクセスしているのです。参入コストも低く、いろんなデバイスでアクセス可能で、デベロッパーやデザイナーは HTML や CSS や JavaScript を容易に活用することができます。
また「エクスペリエンス ファースト (経験第一主義) 」ということがあります。Windows Vista のようなターゲットで、エンドユーザに対してクライアント ハードウェアで可能な最高の経験を提供する、というようなことです。3D グラフィック、HD 動画、高速なファイル アクセス システム、Microsoft Office のようなアプリ同士の相互運用性などは、経験を最優先するリッチクライアントなアプリケーションということになるわけです。
リッチクライアント Web アプリケーション、
クロスプラットフォーム / クロスブラウザ、
Windows Vista アプリケーションを
組み合わせてリッチな体験を提供する
今、デベロッパーやデザイナーの皆さんは、この両方の要素 (ユニバーサルな Web / リッチクライアントなアプリケーション) を望んでいます。 ユニバーサルな Web の幅広い到達力も欲しいし、デスクトップのリッチな体験も欲しい。そこでマイクロソフトは、リッチクライアント Web アプリケーションとして ASP.NET、IIS、Windows Server などを、クロスプラットフォーム / クロスブラウザとして Silverlight を、リッチな Windows Vista アプリケーションとして WPF を提供し、これらを組み合わせてユーザ エクスペリエンス プラットフォームを実現しているわけです。
ユーザ エクスペリエンス プラットフォームの中核「Silverlight」
ユーザの体験にさまざまな広がりを与える
Silverlight
「Silverlight」は、以下のような側面を持ちます。
- クロスブラウザ
Internet Explorer、Firefox、Safari で利用可能。 - クロスプラットフォーム
Windows、MacOS で利用可能。Linux でも「Moonlight」として利用可能。 - Web ブラウザ プラグイン
1.2 メガバイトほどの、極めて小さいサイズ - .NET ベースのメディア エクスペリエンス
「Expression Studio」による統合的な開発環境 - RIA
リッチコンテンツを容易に作成可能。
Silverlight の持つ特徴の数々
このなかで「Silverlight」がどのようなものか、紹介いたしましょう。
1.0 が数週間前にリリースされたわけですが、Silverlight は一言で言えば、クロスブラウザ / クロスプラットフォームのプラグインです。次世代の .NET のメディア エクスペリエンス、および RIA (Rich Internet Application) といったものを Web 上で展開することができます。Silverlight は 1.2 メガバイトほどのサイズでインストール可能で、Internet Explorer でも Firefox でも Safari でも、MacOS でも Windows でも動作します。Silverlight を使うことで .NET の利点を生かすことができるのです。
さらに Novell 社との合意により、「Moonlight」として Linux 上でも利用可能になる予定です。
Silverlight を使えば、さまざまなインターネットの課題を乗り越えることができるでしょう。
メディア エクスペリエンスを考えた場合、Silverlight は高品質な動画、柔軟な開発環境、安価な配信システムといったものを提供してくれます。品質面では Windows VC-1 Codec による 720p の HD 高画質をブラウザ上で実現しているので、デベロッパーは存分にこれを活用できます。ネットには YouTube や SoapBox などのビデオ配信サイトがあり人気を呼んでいますが、Silverlight はそういった動画の要素を容易に採り入れることができるわけです。
メディアエクスペリエンスにおいては
高品質、柔軟な開発環境、配信
といった特徴を持つ
その開発作業も容易です。AJAX のプログラミング モデルをサポートしてますので、既存のサイトを書き直さなくても今日から Silverlight を使うことができるでしょう。従来のプログラミング テクニックの延長で、Silverlight をコントロールし、アニメやビデオ、インタラクティブな広告をユーザに提供できるのです。
そして、配信環境の構築も容易です。多くの企業は、コスト面や設備面からビデオ提供などを断念していました。しかし Windows Server 2008 および Windows Media Service を使うことで、ライブ ストリーミングおよびオンデマンド配信が可能になります。より高画質で、より低価格に、よりコントロールしやすく、動画を活用できるようになりました。
Silverlight によって、「ユニバーサル Web を対象にするのか、リッチな没入型でエクスペリエンス ファーストにするのか」といった二者択一ではなく、両方を展開することができるのです。
Silverlight の背景となる開発環境「.NET」
開発プラットフォーム .NET を中心に
展開される、マイクロソフトの各種サービス
Silverlight は単なるメディアではありません。我々マイクロソフトは、開発プラットフォームである .NET を中心に展開してますが、Web では IIS や ASP.net など、Web サーバベースのエクスペリエンスを提供しています。デスクトップでは WPF 3.5、そして Microsoft Office を提供しています。これらはすべて .NET の利点を活用しています。
Silverlight でも .NET の利点を活用しています。つまり Web の側面とデスクトップの側面、メディアの側面と RIA の側面の両方を組み合わせて持つわけです。そして .NET を中心とした高い生産性のツールを「Expression Studio」という形で、Web デザイナーおよびデベロッパーのために展開しております。
Web 開発ツールの「Expression Studio」が
さまざまな技術を支える
マイクロソフトは、ただ単にプラットフォームだけでなく、創造性を発揮できるように、クリエイティブなビジョンを実現できるように、どこにいてもアプリケーションを展開できる能力を提供しているわけです。
ではここからは、コンシューマー向けの Silverlight の実例デモをいくつか紹介しましょう。
■ Silverlight の実例デモ (1) : GyaO 映画予告編サイト
株式会社USEN
コンテンツプラットフォーム事業部
ゼネラルマネージャ 松本 武史氏
GyaO では新しい取り組みとして、Silverlight を活用した映画予告編サイトを 10 月中旬よりオープンする予定だということが発表されました。Silverlight 採用の利点としては「Macintosh 対応である」「より自由度の高い表現が可能」の 2 点が挙げられました。
【登壇者】
松本 武史氏
株式会社USEN コンテンツプラットフォーム事業部 ゼネラルマネージャ
高野 輝次氏
株式会社USEN GyaO事業本部 編成局 Web制作部 部長
【サイト URL】
GyaO
http://www.gyao.jp/
※映画予告編サイトについては準備中
本日お話させていただくことは 2 つあります。1 つは、秋に向けての注力コンテンツのこと、もう 1 つは、Silverlight による GyaO での新しい試みのことです。
まず GyaO についてですが、2 年半前に始まりまして、現在登録者数は 1500 万人を突破しております。現在も週あたり 10 万人弱の新規会員に登録をいただいています。スタート時点からコンテンツ配信のさきがけとして活動してきましたが、今現在も、コンテンツ ホルダー様からキチンと許諾を取って映像配信しているサービスとしてはナンバー 1 でないかと思っております。画面を見ていただいて分かるとおり、10 以上のカテゴリにおいて配信を行っております。総数で 3000 タイトル以上、一割以上を毎日正午に入れ換えて更新しています。秋に向けては、映画とアニメに注力していこうと考えています。
GyaO のトップページ
映画カテゴリのトップページ
今見ていただいているのが、映画カテゴリのトップページですが、メジャースタジオのワーナーとの共同取り組みのスタートになっています。実際にムービーを見ていただくと、冒頭および 10 〜 15 分程度ごとに CM が入ることで無料視聴できるようになっています。これらの CM は、年齢・性別・郵便番号などの属性に応じたものが配信される仕組みです。今後についてですが、映画だけでなく「LOST」「ER」「フレンズ」など、ハリウッドメジャーのドラマについて注力していこうと思っています。
もう 1 つの取り組みのアニメについては、「ガンダム」の新作 (ガンダム00) を、テレビ放送 1 週間後に無料配信します。これら 2 つの取り組みを秋のキラータイトルとして考えています。
「ガンダム」の新作 (ガンダム00) を
テレビ放送1週間後に配信
映画の予告編を中心としたサイトにて
Silverlight 対応サービスを開始
続いて、Silverlight を使ったデモ画面について説明します。
GyaO では、映画の予告編を中心としたサイトにて、Silverlight 対応サービスを開始する予定です。実際には 10 月中旬からとなりますが、本日はグループ会社の GAGA の作品を中心にデモを作ってみました。今見ていただいている映像で言いますと、2Mbps のエンコードで、VBR を利用しておりマックス値は 6Mbps ぐらいです。相当きれいな画質で予告編を視聴いただけるのではないかと思います。
我々が Silverlight に期待していることは 2つありまして、1 つは Macintosh 対応が出来るということ、もう 1 つはより自由な表現方法が活用できるということです。私ども GyaO に寄せられる視聴者からの問い合わせとして一番多いのは、やはり「なぜ Macintosh で見られないのか」というご不満でした。そういった方々に、プラグインさえ入れていただければ、GyaO がすべて見ていただけるということに、非常に大きな魅力を感じています。また Flash には出来ない多様な表現方法を、より簡便に表現していきたいとも思っておりまして、この 2 点に期待しております。
マイクロソフトさんへのお願いも 2 つありまして、まず 1 点はプラグインの普及率をなるべく早く 100% に近づけていただきたいということです。これは「ニワトリ・タマゴ」の関係ではありますが、サービス提供側としてはそこをお願いしたいと考えています。もう 1 つは年明けに投入されるという噂の、マイクロソフト DRM 対応の Silverlight 1.1 も出来るだけ早く、できれば年内に採用してほしいということです。そうすれば我々としても全面的に Silverlight を採用できるのではないかと考えております。
■ Silverlight の実例デモ (2) : 野村證券 バーチャル店舗
NRI ネットワークコミュニケーションズ株式会社
Web マーケティング事業部 部長
松岡 清一氏
2 つめの Silverlight で開発した実例として、バーチャル店舗内を実際の人物が動画で案内する、PIP (Person in Presentation) コンテンツが紹介されました。
実際のスタッフが案内するのと同様に、野村證券のバーチャル店舗を、画面内の人物が案内してくれるという仕掛けになっています。滑らかな人物の動きはネット初心者でも親しみやすく、壁を感じさせないコンテンツとなっています。リッチな表現を何に使うか、Silverlight はその可能性を広げます。
【登壇者】
松岡 清一氏
NRI ネットワークコミュニケーションズ株式会社 Web マーケティング事業部 部長
Silverlight による滑らかな動きで
スタッフがセミナールームにて株式を案内していく
Silverlight を活用した PIP コンテンツを紹介させていただきます。PIP は文字どおり、プレゼンテーションの中に人を登場させて、テキストだけでは分かりづらい情報を、より簡単にネットユーザに伝えるというコンテンツです。
RIA は、サイト訪問者により豊かな体験を提供するわけですが、企業がお客様のコンタクトポイントとして、Web サイトでどういうおもてなしが出来るのか、その一例として、野村證券バーチャル店舗のコンテンツをご覧ください。
私たち NRI ネットワークコミュニケーションズでは、デベロッパーである SE と、アートディレクター、デザイナーをはじめとするクリエイティブを担当する社員が机を並べて作業をしています。
今ご覧いただいたような証券会社、銀行、金融のコンテンツを作るとき、「なかなか表現が難しいなあ」と現場スタッフはお互いによく嘆いたりしています。ですが、そういった難しく思われている情報が、新しい技術によって表現を変え、これまで届かなかったはずの人にまで届くとすれば、そこに新しいビジネスチャンスと新しい可能性があるのではと、私たちは感じています。証券会社に限らず、企業の Web サイトがまだまだユーザにとって敷居が高いと感じられているとすると、これからどんどんと新しい技術や新しい表現を使って、新しいものを演出できる可能性があります。
パートナーによるサービス プラットフォーム:
Windows-based Hosting はこれからの 3 年で急増する
キースが再度壇上に登場して説明を続けます。
Windows-based Hosting は
主にパートナーにとっての
サービスプラットフォームとなる
Silverlight のプラットフォームとしてのメリット、メディアとしての体験を紹介いただきましたが、お客様がそれを見たい使いたいと思っていただけることが重要だと、改めて認識しました。
ユーザ体験について言及する場合、「可用性 (アベイラビリティ) 」が重要かと思います。カラーやフォントやポジショニングやグラフィック配置など、ユーザインターフェースだけを考えている方もいるかもしれませんが、それだけではありません。やはり「アベイラビリティ・セキュリティ・リライアビリティ」といったものも重要なのです。これらがなければ、ユーザの体験は悲惨なものとなってしまいます。マイクロソフトではそういった観点を踏まえて、さまざまなものを提供しています。
Windows-based Hosting 4.5 のビジネス上の利点
Windows-based Hosting には、マイクロソフトが提供するものとパートナーが提供するものとがあります。サードパーティのベンダーから信頼性の高いサービスを提供し維持してもらうこともできます。Windows Web ホスティングにおける収益は、2006 年から 2009 年にかけておおよそ 50% も収益が増大するという予想もあります。
Windows-based Hosting と Silverlight を組み合わせたデモとして、GMO ホスティング&セキュリティ株式会社を紹介しましょう。
■ デモ: Silverlight による動画配信サイト (ジュビロ・チャンネル、アイ武川公式サイト)
GMOホスティング&セキュリティ株式会社
ホスティング事業推進本部
サーバ企画開発部 部長 佐藤 秀忠氏
パートナーによるサービスプラットフォームでは Windows-based Hosting が活用されます。そして、Silverlight を中核に沿えたサイトでは、従来以上にさまざまな演出を加えて、動画を視聴することが可能となります。ここでは「ジュビロ・チャンネル」「アイ武川公式サイト」における、全画面を使った動画の視聴がデモとして紹介されました。
【登壇者】
佐藤 秀忠氏
GMOホスティング&セキュリティ株式会社 ホスティング事業推進本部 サーバ企画開発部 部長
【サイトURL】
アイ武川公式サイト
http://aitakekawa.net/silverlight/index2.html
ジュビロ・チャンネル
http://www.jubilo-ch.com/silverlight/mega/
Silverlight を使った事例として、サッカーチームのジュビロ磐田のサイト、およびアーティストであるアイ武川さんの公式サイトを紹介いたします。Silverlight を使いホスティングプラットホームで提供した実例となります。
「ホスティングプラットホーム」というのは、まだまだ認知されないキーワードであり、サーバのコロケーションとハウジングが多いと思いますが、今回 Silverlight を使ったこれら 2 つのサイトは、ホスティングで実現しました。
ホスティングというと、今まではプラットホームを提供するだけのサービス構築でしたが、我々はコミュニケーションをキーワードとして重視しています。実際にアクセスするユーザ側と、提供事業者である GMO、サイトを運営する側、さらにアーティスト本人やチームの皆さんなど、「それぞれをつなげるサイト」として導入しました。
まず「ジュビロ・チャンネル」ですが、画面上部にはスポンサー名が入っています。これらの会社に加え、運営するジュビロ磐田さんと私たち提供事業者側の三者が、一方通行にならずつねにコミュニケーションを取れる、ユーザからも直接意見を出してもらえるサイトを実現しました。サイトでは Silverlight により動画の視聴が可能となっています。シーズンオフのときでもいかにファンの皆さんにサービスを提供するかを考え、まずは番組プログラムとしてここに動画をアップしてあります。Silverlight 化することで、フルスクリーンで動画を視聴できた、画像がきれいになったなど、ユーザからの反響をすでにいただいています。
番組プログラムから選択して、さまざまな
動画を視聴可能 (ジュビロ・チャンネル)
Silverlight によりプロモーションビデオを
大画面あるいは全画面でも視聴できる
(アイ武川公式サイト)
もう 1 つが「アイ武川公式サイト」となります。知名度はまだまだですが、実は "ゴダイゴ" のタケカワユキヒデさんの娘さんでもある、新進のアーティストのサイトになります。アーティストサイトでは、音楽自体を配信するというのはなかなか難しかったりしますが、このサイトでは4本のプロモーションビデオの配信を Silverlight により実現しています。
私たちの検証では、動画とホスティングの方向性が一致することで、配信コストの削減などが行えることも分かっています。このようにホスティングのメニュー = Silverlight という部分のサービス化を、私たちは力を入れていきたいと考えています。
マイクロソフトによるサービス プラットフォーム: Windows Live API 群
さまざまな「Live」がマイクロソフトによる
サービスプラットフォームとなる
キースが再度壇上に登場して説明を続けます。続いては、マイクロソフトによるサービス プラットフォームの解説です。マイクロソフトによるサービス プラットフォームとしては、Windows Live、XBOX Live、Office Live などが挙げられました。このなかでも Windows Live プラットフォームは、さまざまな要素から構成された、マッシュアップ API 群となっており、Web の価値を高めるために非常に重要な役割を果たします。
Windows Live の API 群には以下のようなものがあります。
- Virtual Earth 地図
- Live Search 検索
- Silverlight Streaming 動画
- Spaces Photo 写真
- Live Contacts 連絡先
- Live ID 認証
Windows Live の API 群
我々マイクロソフトがデザイナーおよびデベロッパーの皆さん、あるいは中堅企業に対してプラットフォームについて解説しましょう。我々マイクロソフトの Windows Live のサービス API のセットは、Web 2.0 のエクスペリエンスを構築するために提供されています。また XBOX Live のマーケットプレイスでのビジネスや新しいゲーム体験、プロダクトリーダーである Office Live による生産性向上・参入障壁の解消・Web 参加による新しいビジネスモデル構築など、さまざまなものを提供しています。
Virtual Earth 地図情報プラットフォームでは
API / SDK を通じて誰もがデータを
利用可能
とくに Windows Live のサービスを使えば、マッシュアップを構築することができますし、エンタープライズクラスのマッピングソリューションも構築できます。例としてはマッピング API の Virtual Earth によって、地図、位置情報データ、3D モデルが提供されてます。あるいは Silverlight Streaming によって、1 か月に 100 万分以上活用できる、コンテンツ配信ネットワークを簡単に作り上げることもできます。このように、データセンターのコストや開発コストなどを抑えて参入することができるのです。
日本の開発者に向け
Virtual Earth 日本語版 SDKなどの
提供も開始
Virtual Earth 地図情報プラットフォームによって、地形の可視化やレンダリングなどを実現していますが、この API をすぐにビジネスに活用できるわけです。もうすぐ日本でも、日本の地図情報を活用することができるようになりますし、SDK も用意中で、アプリケーションを Virtual Earth API を使って開発することができます。
その実例を見ていただきましょう。
■ デモ: Virtual Earth による地図 + 旅行検索サイト (地球で旅行検索)
株式会社リクルート メディアテクノロジーラボ
チーフエンジニア 舩見高 貴生氏
実際のデモとして、リクルートが Virtual Earth を用いて構築した、地図 + 旅行検索サイト「地球で旅行検索」が紹介されました。地名だけではなく、キーワード検索やタグクラウドのクリックによって、イメージに合致する箇所の風景が、Virtual Earth で展開され、さらに旅行プランの情報を引き出せるという仕組みです。
【登壇者】
舩見高 貴生氏
株式会社リクルート メディアテクノロジーラボ チーフエンジニア
石橋 利真氏
株式会社リクルート メディアテクノロジーラボ エンジニア
【サイトURL】
地球で旅行検索
http://mtl.recruit.co.jp/sandbox/virtual_earth/
私たちメディアテクノロジーラボはリクルートの研究開発機関ですが、今回 Virtual Earth とリクルートのコンテンツを組み合わせて“地球を感じていただく旅行検索サイト”を構築しました。
左上には「気になるキーワード」として「世界遺産」「サンダル」「スキー」といった言葉が並んでいますが、これらを選択することで、いろんな旅行が提案され、さらにそこから出てきた都市が地図上にマッピングされます。「癒し」で検索してみましょう。
「癒し」で検索することで、台北、オアフ島
などの都市一覧に表示が切り替わる
さまざまな都市が地球上に表示され、いろいろな場所に気づいてもらって、新たな視点で楽しんでいただけるのではないかと思います。続いて「野球」で検索してみましょう。
「野球」で検索することで、ニューヨーク
などの都市一覧に表示が切り替わる
3D でニューヨークの街並みが再現される
都市の詳細情報を見ることも可能
続いて、都市にフォーカスしてみましょう。これらはエイビーロードの観光地 API も利用しています。左側の都市名をクリックしてください。
ニューヨークの街並みが 3D で表示されました。Virtual Earth ではヤンキースタジアム、自由の女神像などもモデリングされていますし、アングルを変更することも可能です。このように観光地を巡りながら、どのように旅行するかを考えることができます。
リアルに再現されたツェルマット近郊の
山並み
自然ということで、「登山」で検索して、山岳地帯を見てみましょう。Virtual Earth では地形データも 3D 化されているという特徴があり、山並みなどもモデリングされた状態で表示することが可能です。
エイビーロードのための仕組みですので、旅行プランを検索することも可能です。「ツアーを探す」という箇所をクリックすると、ツアー内容の表示に切り替わります。さらに「地図にルートを表示」をクリックすることで、地図上に周遊ルートをマッピングし移動順をアニメーション表示することも可能です。
ツアー内容の説明に左側の部分が
切り替わる
地図上にルートをマッピングした状態
次世代 Web が実現するメディア エクスペリエンス: Windows Media Center Edition
Windows Media Center Edition (MCE) の
さまざまな特徴
キースが再度壇上に登場して説明を続けます。マイクロソフトは、リビングルームなどでのリラックスしたWeb視聴も想定しております。そのためのプラットフォームとしては、Windows Media Center Edition (MCE) が挙げられます。
MCE は以下のような特徴を持ちます。
- より幅広いユーザーが利用可能: リモコンなどリビングに違和感のない操作環境
- 10 フィート インターフェース: TV での使用を主要領域にしたデザイン
- オンライン メディア エクスペリエンス: ネットとの親和性の高さ
- 強力なプラットフォーム: .NET や XML による開発環境の整備
- 家庭における新しい PC 活用: 従来の Windows デスクトップと異なる領域にリーチ
Silverlight による動画配信サイト構築、あるいはブラウザ内で動作する Web アプリケーションなどの例をここまで紹介してきましたが、マイクロソフトの次世代 Web プラットフォームは、ブラウザだけでなく、モバイルへの展開、XBOX への展開、リビングルームへの Windows Media Center Edition (MCE) での展開も含まれています。MCE はテレビ視聴と同じスタイルでリラックスして、別のチャンネルとしてユーザにリーチすることができます。オンラインでのアクセスが Vista デスクトップを中心に構築されているので、ハードウェアのメリットを大きく受けますし、より幅広いユニバーサル Web のリーチも確保できるのです。MCE のエクスペリエンスは XML ベースの言語で記述され、.NET Framework で構築できるので、非常に強力なプラットフォームであると言えます。.NET の一貫性のもとに、家庭のチャンネルにもアクセスできるのです。
では MCE で何が出来るかを示していただく、次世代 Web、The Next Web のデモを紹介しましょう。
■ デモ: Windows MCE による野球中継サイト (HamastaWAVE)
TBS の野球中継サイト「HamastaWAVE」では、横浜ベイスターズ主催の約 70 試合に関する映像とデータをほぼリアルタイムで配信しています。画面上には試合イニング、配球画面、選手一覧、ハイライトシーン情報など、豊富な試合データが配置されており、これらを指定するだけで、データベースの閲覧やダイジェスト動画の配信などを行うことが可能になっています。
【登壇者】
小林 成年氏
株式会社TBSテレビ コンテンツ事業局 デジタルセンター デジタル戦略部 部長
青木 裕子氏
株式会社TBSテレビ アナウンサー
【サイトURL】
HamastaWAVE
http://www.tbs.co.jp/baystars/
株式会社TBSテレビ コンテンツ事業局
デジタルセンター デジタル戦略部 部長
小林 成年氏
株式会社TBSテレビ アナウンサー
青木 裕子氏 (中央)
「HamastaWAVE」は、昨年 6 月と 8 月に実験配信を行い、今シーズンからレギュラー化された無料コンテンツです。7 月 31 日からは Windows Vista のメディアオンラインの「TBS 選りすぐり」でも、よりリッチな HamastaWAVE をご覧いただけるようになりました。最新の試合はもちろん、終了後 1 週間の試合も視聴可能です。
横浜ベイスターズの試合をネットでリッチに
実況中継「HamastaWAVE」
映像が付いているイニングは
スコアボードの星印が黄色になり
リモコンで視聴可能
試合が始まりますと、10 〜 15 分遅れで、実際の試合の映像が進行に沿って掲載されていきます。映像が付いているイニングは、スコアボードの星印が黄色になるので、このままリモコンで操作すれば、各イニングの動画を見ることができます。動画映像の下には、その時点での得点、投球カウント、ランナーの状況、一球ごとの投球結果が、映像の進行に応じて順次データ表示されます。動画映像の左側には投手と打者の対戦成績、球種比率、打者の得意ゾーン、球速なども順次表示されます。このような表現は、イニングごと、打席ごと、一球ごとのメタデータを有効利用することで初めて可能になりました。
ダイジェスト映像は、あらかじめハイライト
となるシキーワードに従って分類されている
試合後インタビューなども配信されている
画面の右側からは、得点表示の有無を切り替えることができるほか、速報、各種ランキング、ダイジェスト映像タイトルなどを見て、試合経過全体を把握し、各動画を視聴することが可能になっています。また視聴だけでなく、気に入ったプレイに対して投票する、といったネットならではの機能も用意されています。
まとめ: 次世代 Web モメンタムが加速し、「Software + Service」時代がいよいよ到来
マイクロソフトが提供する、
さまざまなツール群
キースが再度壇上に登場、「Software + Service」時代の到来を告げて、キーノートを締めくくります。
データがビジュアル化、カスタム化されることで、リッチなエクスペリエンスとなる素晴らしいデモの数々だったと思います。
さて、このようにマイクロソフトはプラットフォーム、サービス、プログラミング言語、ツールなどを何年も提供してまいりました。IIS、ASP.net、WPF、MCE、Windows-based Hosting、Virtual Earth、そして Silverlight など……。「Software + Service」時代がいよいよ到来したわけですが、これからもマイクロソフトは、次世代 Web モメンタムを加速させ、IT プロフェッショナルの皆さんのクリエイティビティを刺激し、より豊かなコンテンツを皆さんが創造するお手伝いをしていきたいと思います。
今日はありがとうございました。
「Software + Service」時代の到来を
告げて、キーノートは終了
REMIX07 の 1 日はまだまだ続く