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Microsoft
  Visual C++® 6.0


評価ガイド

高性能のエンタープライズ開発のための、最も生産性の高い C++ ツール

1998年8月
1999年9月 改訂


 

© 1999 Microsoft Corporation. All rights reserved.

本書に含まれる情報は、本書で論じている主題に関する、本書の発行日におけるMicrosoft Corporationの現在の見解を示しています。Microsoftは変化を続けるマーケット状況に対応しなければならないので、Microsoftの側のコミットメントとして見なしてはならず、Microsoftは本書の発行日以降における本書の情報の正確さを保証することはできません。

この評価ガイドは情報提供のみを目的としています。Microsoftは明示または黙示を問わず、本書においていかなる保証も行いません。

Microsoft、ActiveX、BackOffice、FrontPage、IntelliSense、MSDN、Visual Basic、Visual C++、Visual InterDev、Visual J++、Visual SourceSafe、Visual Studio、Win32、Windows、およびWindows NTは、米国およびその他の国における、Microsoft Corporationの登録商標または商標です。

その他の製品名と会社名は、各企業の商標である場合があります。

Microsoft Corporation, One Microsoft Way, Redmond, WA 98052-6399 USA

0598

 

目次

はじめに

Visual C++ 6.0 の新機能

Visual C++ 6.0 のレビュー

Windows 2000 への対応
Windows 2000 Server
Visual C++ による Windows 2000 向けの開発

Visual C++ 6.0 の設計テーマ

開発者の生産性
パフォーマンスと制御
最新のプラットフォーム、インターネット、およびコンポーネント開発サポート
エンタープライズ アプリケーション開発
IntelliSense テクノロジー
ClassView の動的な更新
強力で柔軟性の高いデバッグ ツール
   エディット・コンティニュー
   モジュール一覧
   生産性向上をもたらすデバッガのその他の改善点
新しい、強化されたウィザード
   新しいウィザード
   強化されたウィザード
アクティブ ドキュメント コンテナ
強化されたモニタおよびキーボード サポート
   複数のモニタ
   クイック マクロ

最も高いパフォーマンスと制御
より高速な最適化コンパイラ
遅延ロード インポート
標準のサポート
   言語標準
   プラットフォーム、インターネット、およびその他の標準

最新のプラットフォーム、インターネット、およびコンポーネント サポート
Microsoft Foundation Class (MFC)
   MFCのインターネット サポート
   ダイナミックHTML
   データ アクセス
Active Template Library (ATL)
   ATL オブジェクト ウィザード
Component Object Model (COM)
Visual Component Manager

エンタープライズ アプリケーション開発
Windows DNA プラットフォーム
Visual Studio Enterprise Edition
チーム開発機能
   Visual SourceSafe
   Microsoft Repository 2.0
アプリケーション設計および分析ツール
   Microsoft Visual Modeler 2.0
   Visual Studio Analyzer
   BackOffice Server Developer Edition
   Microsoft SQL Server 7.0 Developer Edition
   Microsoft SNA Server 4.0
   Microsoft Message Queue Server
   Microsoft Transaction Server 2.0
   Microsoft Internet Information Server 4.0
Universal Data Access
   OLE DBおよびODBC
   OLE DB Wizardとテンプレート サポート
   ActiveX Data Objects (ADO)
   ActiveXデータバウンド コントロール
   ADOデータ バウンド ダイアログ ウィザード
Visual Database Tools
   Data View
   Query Designer
   Database Designer
   Stored Procedure Editor
   ストアド プロシージャのデバッグ
   データベース プロジェクト
その他のエンタープライズ機能
アップデートされたコンパニオン プロダクト

結論

機能概要

FAQ

開発者コミュニティとトレーニング
The Microsoft Developer Network
   MSDN Online
   MSDNサブスクリプション プログラム
Microsoft Masteringシリーズ


はじめに

Microsoft® Visual C++® 6.0評価ガイドへようこそ。このガイドは、Visual C++ 6.0デベロップメントシステムの製品設計目標と、企業がMicrosoft Windows®オペレーティング システムおよびインターネット用の最高性能のエンタープライズ クラス アプリケーションを生産的に構築できるようにするためのMicrosoftの戦略について説明しています。
このガイドは、読者による評価を支援するために、以下のセクションを含んでいます。

  1. Visual C++ 6.0 の新機能
  2. Visual C++ 6.0 のレビュー
  3. Visual C++ 6.0 の機能概要
  4. Visual C++ 6.0 の FAQ
  5. 開発者コミュニティとトレーニング

同プロダクトの大々的なアップグレードであるVisual C++ 6.0には数多くの新機能が追加されています。この強力な新しい開発ツールをより的確に評価できるように、Visual C++ 6.0ガイド ツアーを実際に使用してみることを強くお勧めします。
Visual C++ 6.0 は Microsoft Visual Studio®開発ツール スイートのメンバーの一員です。Microsoft Visual Studioは、ソリューション構築のための使いやすいツールを提供する包括的な開発ツール スイートです。Visual Studio Professional Editionにより、開発者はMicrosoft Windowsオペレーティング システムとWeb開発の持つ力をフルに引き出すことができます。このエディションには、Microsoft Visual C++ デベロップメントシステム、Microsoft Visual Basic® デベロップメントシステム、Microsoft Visual J++® Javaデベロップメントシステム、Microsoft Visual InterDev® Webデベロップメントシステムが含まれています。Visual Studio Enterprise Editionは、データ中心のエンタープライズ ソリューションを短期間で構築するための包括的なスイートです。このエディションには、Visual Database Tools、Microsoft Visual SourceSafeTMバージョン管理システム、Microsoft Repository、Visual Component Manager、Microsoft Visual Modeler、Microsoft BackOffice®アプリケーション サーバー ファミリの開発用バージョンなどのエンタープライズおよびチーム開発機能が含まれています。Visual Studio 6.0の詳しい評価情報については、『Visual Studio 6.0評価ガイド』を参照してください。


Visual C++ 6.0 の新機能

Microsoft Visual C++ 6.0には、開発者が最高性能のアプリケーションを、これまで以上の生産性で構築できるようにすることを目的に設計された新機能が数多く含まれています。1

新しいコンポーネント/機能

説明

Windows 2000 への対応

Windows 2000 向けのアプリケーション開発に対応しています。開発者にステップ バイ ステップの詳細な Windows 2000 用トレーニングや技術情報を提供します。また、Windows 2000 の Web サービスを使用した、スケーラブルな Internet アプリケーション開発のオーバービューを提供します。統合されたコンポーネント管理サービス、オブジェクト間のトランザクション プロセッシングのサポート、サーバー間に分散するオブジェクトに対する動的負荷分散などを含む新しい COM+ サービスも使用可能です。さらに、Visual Studio Installer を使用して、インストールが簡単で、アプリケーションの自己修復機能を備えたセットアップ プログラムが作成可能です。

開発作業の大幅な高速化

Microsoft IntelliSense®テクノロジーは、エディタに入力されたコード文を自動的に補完します。クラス メンバ、関数プロトタイプ、識別子の宣言、コード コメントを表示し、Microsoft Win32® API、Microsoft Foundation Class(MFC)、Active Template Library(ATL)、Standard Template Library(STL)、およびカスタム コードに対応します。

作業効率の大幅な改善

エディット・コンティニューにより、開発者はデバッグ中もコードを編集することができます(ループの振る舞いを変更するなど)。デバッグ セッションを終了し、リビルドを行い、デバッガを再起動し、アプリケーションを問題が生じた状態に戻すという手続きを踏む必要がありません。

コンパイラのスループットの向上

コンパイルに要する時間が大幅に短縮されているため、さらに効率が向上します。コンパイラのスループットは、デバッグ プロジェクトで最高30%、リリース プロジェクトで最高15%も改善されています。

コンパイルされたコードの実行速度の向上

現在のコンパイラが認識するキーワードに加えて、新しい最適化キーワードが追加されました。PentiumとPentium Proのオペレーション コードのサポートにより、アプリケーションやコンポーネントの実行速度がさらに向上します。2 つまり、Visual C++ 6.0コンパイラはこれらのプロセッサ用のインライン アセンブリを理解することができます。最後に、開発者のC++コードから最大限のパフォーマンスを引き出せるように、既存の最適化のチューニングにも注意が払われています。

既存のコントロールの組み合わせと拡張の容易さ

ATLは、複数のActiveX®またはWindowsコントロールをホストする複合ActiveXコントロールの作成をサポートしており、再利用が簡単になっています。

Microsoft Internet Explorer 4.0ベースのアプリケーションの構築の完全なサポート

MFCには、ダイナミックHTMLと新しいコモン コントロールのサポートを含めて、開発者がInternet Explorer 4.0以降に搭載されている豊富な機能にアクセスできるようにする新しいクラスが追加されています。

高性能のデータ アクセス

OLE DBコンシューマおよびプロバイダ テンプレートにより、COMのコーディングを最小限に抑えながら、あらゆるタイプのデータへの高性能のアクセスが可能になります。また、ウィザードが生成する必要なコードの量が大幅に増えているため、開発者は具体的なタスクに合わせたカスタマイゼーションに集中することができます。

ワークスペースの自動更新

ClassViewの動的な更新により、新しいクラス、変数、およびメンバ関数がソース コードに追加されると、ClassViewとWizardBarが自動的に更新され、新しいアイテムがただちに表示されます。同じように、ClassViewにアイテムが追加されると、ソース コードがただちに更新され、適切なコードが追加されます。

より高速で効率的なアプリケーション

遅延ロード インポートにより、Visual C++で作成されたアプリケーションは、実行の続行にライブラリ(DLL)が必要な場合にのみライブラリのロードを行います。

より高速なMFCアプリケーション

MFCは、ダイナミック リンク シナリオにおける細分化とコード オーバーヘッドの削減により、これまでよりも高速に動作するようになりました。

エンタープライズ アプリケーション開発のサポート

Visual C++ 6.0は、Visual Database Tools(Oracleサポートが追加されました)、Universal Data Access、Microsoft Transaction Serverなどの中間層サービスとの統合の強化、および包括的なエンタープライズ開発ツールのセットにより、スケーラブルなエンタープライズ アプリケーションの開発をサポートしています。



Visual C++ 6.0 のレビュー

Visual C++ は、高い性能、低水準のコントロール、柔軟性、およびスケーラビリティが必要とされる重要な局面をターゲットとするMicrosoftの開発ソリューションです。これらの利点のために、Visual C++はマーケットで最もポピュラーなC++開発ツールとしての地位を獲得してきました。今日では、プロフェッショナルなC++開発者の78%がVisual C++を使用しています。3 さらに、Visual Studioを使用している開発者の70%がVisual C++も使用しており、Visual C++がMicrosoft Visual Studio開発ツール スイートの中で重要な位置を占めていることがわかります。4
Visual C++ 6.0は、最高性能の、最もスケーラビリティの高いソリューションの構築における開発者の生産性を高めることを目標にして設計されています。このためには、まずコンパイラからデバッガまで、この業界における最高水準の開発機能を含んでいるツールが必要となります。さらに、開発を高速化するために、開発者の生産性を最大限まで高めなくてはなりません。つまり、開発者は操作性を犠牲にすることなく、Visual C++とC++言語のパワーを簡単に引き出せなくてはなりません。また、開発者は生産的な統合開発環境の中で、インターネット、新しいプラットフォーム、既存のプラットフォームなどを対象とした最新のテクノロジーと標準を利用するコードを書けなくてはなりません。最後に、コードは再利用可能性とスケーラビリティを持ち、包括的でなくてはならず、データへのアクセスが可能で、古いシステムと新しいシステムとの通信が行えなくてはなりません。
Visual C++ 6.0は、個人からソフトウェア開発会社までのユーザーが、自分が必要とする機能を妥当な価格で入手できるように、3つのエディションの形で販売されます。

  • Visual C++ Standard Edition。Visual Basicなどの言語に習熟している開発者、またはWindowsプラットフォームとWin32ベースのプログラミングの経験がないC/C++の開発者に理想的なVisual C++のフル バージョン。豊富なサンプル、株式会社アスキーによる入門者向け書籍、および詳細なドキュメンテーションが含まれており、あらゆるレベルの開発者のWindowsおよびインターネット開発の出発点として適しています。
  • Visual C++ Professional Edition。プロフェッショナルな開発者が、高機能、高性能のアプリケーションの開発に必要とするあらゆる機能が含まれています。最適化コンパイラ、Professional Visual Database Tools、およびInstallShieldが含まれています。さらに、開発者は、業界で最もポピュラーなクラス ライブラリであるMicrosoft Foundation Classと、高速かつ軽量のコンポーネントの開発に適したActive Template Libraryを自由に使いながら、高度なWindowsおよびインターネット アプリケーションを構築することができます。
  • Visual C++ Enterprise Edition。企業内の開発チームや、トラフィックの大きい分散シナリオを対象としている開発チームに、最も高速でスケーラビリティの高い多層ソリューションの開発に必要なすべてのツールを提供します。Professional Editionに含まれているすべての機能に加えて、Enterprise Visual Database Tools、リモートSQLデバッグ、拡張ストアド プロシージャの作成、Oracleサポートが含まれています。また、以下の重要なエンタープライズ ツールのセットが含まれています: Microsoft SQL ServerTM 7.0、Visual SourceSafe、Microsoft Visual Modeler、Microsoft Transaction Server、SNA Server、AS/400データ アクセス ドライバおよびOLE DB プロバイダ、Internet Information Server 4.0など。

Visual C++ は、Windows 3.x 用の16 ビット開発システムから、Windows 95、Windows NT®、Windows 98、そして Windows CE オペレーティングシステムをターゲットとするアプリケーションが開発可能なツールへと進化を遂げました。2 つの Visual C++ 用アドオン ツールキットが、Windows CE 用アプリケーション開発をサポートします。

  • Windows CE Toolkit for Visual C++ : 開発者は、Windows CE Toolkit for Visual C++ を使用することにより、既存のスキルや資産を利用しつつ、オート PC からパーム PC に至るまでの、Windows CE ベースのデバイス用アプリケーションを容易に開発することができます。インストール後は、Windows CE 開発テクノロジーは Visual C++ IDE に統合されます。5 提供されるエミュレータとカスタム ツールを使用することにより、開発は全てデスクトップ システムで行うことが可能です。開発者は、コードが Windows CE ベースのデバイスで使用可能な段階で、MIPS、PPC、x86 など、ターゲットとするプロセッサ用のあらゆるクロス コンパイラを使用することができます。
  • Windows CE Embedded Toolkit for Visual C++ : インストール後に、Windows CE Embedded Toolkit for Visual C++は Visual C++ IDE に統合されます。6 ROM イメージ メーカーやWin32 API アクセスなど、組み込みシステム用に Windows CE をカスタマイズするためのツールやテクノロジーは、このツールキットで提供されています。

Windows 2000 への対応

Windows 2000 は、ネットワーク、アプリケーション、通信、そして Web サービスを統合し、高い信頼性とスケーラビリティ、そして高度な管理能力を提供します。これらの機能は IT コストを大幅に低減させ、競争力強化のための新世代の エンタープライズ向け Web ソリューションの構築を可能にします。Visual Studio 6.0 ファミリーの開発製品は、開発者が顧客に魅力的な Web ソリューションを提供するために、Windows 2000 の機能を活用することを可能にします。


Windows 2000 Server

Microsoft Windows 2000 Serverは、Windows NT Serverの次世代にあたるオペレーティング システムです。Microsoft はいくつかの エディションのWindows 2000 Serverを提供します。これらにはワークグループや各部門で使用するファイルサーバーやプリンタサーバー向けの Windows 2000 Server、アプリケーション ホスティングのための Windows 2000 Advanced Server、そして組織内においてもっともミッション クリティカルなサーバー システムを構築するための Windows 2000 Datacenter Serverが含まれます。
Windows 2000 Serverは、 Windows NT Server 4.0 と比較し、高レベルのシステム連続稼動時間とパフォーマンスを提供します。コアとなるオペレーティング システムの拡張による信頼性とスケーラビリティの向上に加え、Advanced ServerとDatacenter Serverにおいては、クラスタリング サービスと負荷分散サービスの提供により、さらに高度なアプリケーションとデータの可用性を提供するとともに、シングル、対称型マルチプロセッシング(SMP)、クラスタ化された サーバーによって、さらに多くのユーザーに対応できます。
Windows 2000 Serverは、大規模なエンタープライズ Web アプリケーションの構築と配置をも可能にします。Internet Information Server (IIS)、Microsoft Transaction Server (MTS)、Microsoft Message Queue (MSMQ)、Active Directory Services (ADSI)、ケルベロス セキュリティなど、エンタープライズ Web ソリューションを構築するために必要な全てが含まれています。これらのサービスはすべてオペレーティング システムのコアに統合されており、共通のプログラミング モデルと非常に高速なパフォーマンスを提供します。また、Windows 2000 は、DHTML、HTTP コンプレッション、エンハンスド TCP/IP、LDAP、世界最高水準の XML インプリメンテーションなどを含めた、最高の Web スタンダードを提供します。Windows 2000 のこれらの機能により、どのようなエンタープライズ Web ソリューションも構築することが可能です。
Visual Studio ファミリーの開発ツールは、Windows 2000 の能力を最大に生かしたアプリケーションの開発を可能にします。全てのビジュアル開発ツールにおいて、トランザクション プロセッシング、非同期リモート メソッド コールなどの Windows 2000 上で使用可能な新しい COM+ サービスを使用した開発をサポートします。Active Server Pages (ASP) と IIS 5.0 の拡張や新しい XML パーサーなどにも、既存の開発ツールからアクセスが可能です。


Visual C++ による Windows 2000 向けの開発

Visual C++ 6.0 開発システムは、Windows 2000対応アプリケーションの開発に必要なリソースを包括的に提供します。ネットワーク機能の負荷分散などの Windows 2000 Serverのクラスタリング テクノロジーを利用した e コマース Web ソリューションからスケーラブルなデータ ドリブンのビジネスアプリケーションまで、Visual C++ 6.0 には必要な機能がすべて搭載されています。
Windows 2000 Developer's Readiness Kit : 統合されたコンポーネント管理サービス、オブジェクト間のトランザクション プロセッシングのサポート、COM+ による分散型アプリケーションの構築方法を学習できます。メッセージ キューイングやオブジェクト ポーリングなどの、強力なアプリケーション サービスの利点を生かす手法、Windows 2000 の Web サービス、コア サービス、Microsoft Management Console などのオーバービュー、Visual Studio Installer を使用した、インストールが容易で、ロールバックや修復をサポートしたセットアップ プログラムの作成方法などを提供します。

  • Visual Studio Installer : Microsoft Visual Studio Installer は、個人からエンタープライズ規模のネットワーク上のすべてのマシンのデスクトップまでに配布されるアプリケーションのセットアップ プログラムを容易に作成できるビジュアル ツールです。Visual Studio Installer で作成されたセットアップ プログラムは、アプリケーション配布の一元管理による一斉メンテナンスとアップデート、アプリケーションの自己修復、強力なインストール ロールバック機能を提供します。
  • MSDN Library Subscription :必要不可欠な Windows 2000、そしてその先へとさらに進化する Windows に関するプログラミング情報を、一年間に渡ってお手元にお届けします。
  • Microsoft Data Engine (MSDE) for Visual Studio : Microsoft Data Engine (MSDE) for Visual Studio は、ビジネスの要求に沿って Microsoft SQL Serverへとスケールアップ可能なデスクトップ ソリューションや共有ソリューションの構築を可能にします。MSDE は Microsoft SQL Serverとの完全な互換性、無料のライセンスと配布、そして SQL Serverの持つ多くの機能と信頼性を提供する、デスクトップ データ エンジンです。

Visual C++ 6.0 の設計テーマ

Microsoftの徹底的なカスタマ リサーチにより、包括的でビジネス クリティカルなC++開発ツールに求められる要件として、以下の要望があがりました。7

  • 開発者の生産性
  • 最高水準のパフォーマンスと制御能力
  • 最新のプラットフォーム、インターネット、およびコンポーネント サポート
  • エンタープライズ アプリケーション開発

カスタマの要望に適切に対処することにより、Visual C++は94%という驚くべき満足度評価を得てきました。8 Visual C++ 6.0 では、カスタマのニーズを満たすという強い決意のもとに、プロダクトの大幅なアップグレードがはかられています。
妥協のない生産性は、C++開発ツールのカスタマにとっての重要な要件です。このため、MicrosoftのVisual C++開発チームは、生産性をVisual C++ 6.0におけるイノベーションの共通テーマとして採用しました。生産性は個々のアプリケーション タイプという区分を超えたテーマなので、Visual C++ 6.0は高いレベルの柔軟性と制御能力を保ちながら、幅広いエンタープライズ シナリオをターゲットとするデベロップメントシステムにとって重要なあらゆる局面で開発者の生産性を高めています。また、生産性はIDEの中でのアプリケーション コーディングだけでなく、配置と再利用を視野に入れた計画および設計段階においても重要となります。Visual C++ 6.0における生産性の向上は、アプリケーション設計のためのMicrosoft Visual Modelerから、生産的なコード作成のためのIntelliSenseテクノロジー、エディット・コンティニューデバッグ、コンポーネント管理、トランザクション管理、バージョン管理、およびその他の重要なエンタープライズ ツールまでをカバーする、エンタープライズ開発全体を対象としています。もちろん、分散的なエンタープライズ ワイド ソリューションにとっては、最も高いレベルのパフォーマンスとスケーラビリティを提供することが必須となります。
高性能のコンポーネントを多数持っている開発チームは、分散的なWindowsベースまたはインターネット シナリオにおける最も先進的な開発プロジェクトに取り組む準備ができているといえます。このような開発作業をサポートするために、Visual C++は既存のエンタープライズ システム、データ、およびアプリケーションに対応できるソリューションを可能にする最新のプラットフォームとテクノロジーをサポートしています。


開発者の生産性

Visual C++ 6.0には、柔軟性、パフォーマンス、または制御能力を犠牲にすることなく、開発者の生産性を最も重要な局面で改善することを目的としたいくつかの機能が含まれています。統合開発環境(IDE)、デバッガ、およびVisual C++のさまざまなウィザードにおいて重要な技術革新が実現されています。

  • C++コードの作成をかつてないほど簡単に。IDEは、文の補完、関数とメンバに関する情報、簡単なAPIアクセスを提供することで、C++コードの作成を支援します。ナビゲーションが容易に行えるように、コード入力時の状態を反映した情報をグラフィカルに表示します。
  • 開発時間を大幅に短縮する強力で柔軟性の高いデバッグ ツールの提供。開発者はデバッグ中にコードを変更し、同じデバッグ セッションで変更点を反映させることができるため、可能な限り直感的かつ柔軟にデバッグを行うことができます。アプリケーション ステータス情報が単純化されており、ロードされているモジュールに関する詳しい情報が提供されます。
  • 正常に動作する高機能のアプリケーションの迅速な生成。開発者に幅広いプロジェクト オプションを提供し、これらのプロジェクトを、制御能力を犠牲にすることなく可能な限り単純に作成します。選択された豊富なオプションに基づいて必要なコードを自動的に生成することで、開発期間を短縮します。
  • 既存のアプリケーションの資産と機能の活用。既存のアプリケーションのカプセル化と拡張を、新規のコードの必要条件をできるかぎり少なくすることで単純化し、ユーザーが使い慣れた環境で使い慣れたテクニックを使えるようにしています。
  • 複数のモニタと効率的な自動化のサポート。開発者は複数のモニタ上でツールを自分の好きなように構成することができます。9 また、一般的な反復作業を自動化するクイック マクロが用意されています。

パフォーマンスと制御

Visual C++のユーザーがVisual C++を使用する理由のトップ5には、最適化コンパイラ、コンパイルおよびリンク時間の速さ、および小さく高速な実行可能ファイルの3つが入っています。10 これからも明らかなように、Visual C++を使用する開発者にとっては、生成されたアプリケーションとツール自身のパフォーマンスが重要なのです。開発者は、Visual C++が提供する高いパフォーマンスを活用するために、Windows APIを直接使ったコーディングを行いたいと考えています。11 このため、多数のAPIとそれらのサポートを提供することは非常に重要です。開発者は、制御とパフォーマンスを組み合わせることで、分散的なエンタープライズ シナリオにおける最も高速かつスケーラブルなコードを作成することができます。これらの分野で、Visual C++ 6.0は以下の事柄に焦点を当てています。

  • コンパイラのスループットと柔軟性の強化。コンパイル時間を短縮することで、特定のプロジェクトの全体的なターンアラウンド サイクルを短縮します。カスタム シナリオでは柔軟性の高いコンパイルとビルドを行うことができます。
  • 最も高速なコンパイル済みコードの生成。コンパイラの最適化の作業は依然として続けられており、新しい最適化機能の追加と主要なマイクロプロセッサの特殊機能をサポートすることで、最も高速でサイズの小さなコードを生成することができます。
  • DLLのローディングの細かい制御によるアプリケーションのパフォーマンスの改善。アプリケーションは、必要なコードを必要なときにだけロードできるので、アプリケーションのパフォーマンスが改善されます。
  • 様々な標準とAPIのサポート。開発環境の中で、APIを見つけやすく、使いやすくしています。エンタープライズ開発者の多様なニーズを満たすために、主要な言語とオペレーティング システムの標準を、またハードウェア、ネットワーク、レガシー、データベース、およびインターネットの標準をサポートしています。

最新のプラットフォーム、インターネット、およびコンポーネント開発サポート

Visual C++を使用しているカスタマの大部分は、Microsoftの最新のユーザー インターフェイス イノベーションのサポートを、Visual C++を選んだ重要な要因として挙げています。12 プロフェッショナルな開発者が、カスタマの要件を満たし、ユーザビリティと機能を犠牲にしないようにするためには、最新のユーザー インターフェースのサポートが提供されていなくてはなりません。これらのカスタマは、ユーザー インターフェイス イノベーションをカプセル化し、一貫性のある使用モデルを提供できるフレームワークを求めています。多くのカスタマは、ビジネスの重要な側面として多層形式のインターネットまたはイントラネット ソリューションを利用しているので、コンポーネント開発とインターネットおよびWebテクノロジーのツール サポートも重要となります。Visual C++ 6.0は、ライブラリと強力なコンポーネント オブジェクト モデルに基づいて、以下の機能を提供しています。

  • UI要素とコントロールへのアクセス。Internet Explorer 4.0以降に搭載されているコモンコントロールをサポートし、グラフィカルなオペレーションによってその使用を単純化します。これらのユーザー インターフェイス イノベーションをプラットフォーム アプリケーション フレームワークの一部として組み込むことで、アクセスしやすくしています。
  • 最新のWebテクノロジーのサポート。Webサポートを進化させて、ダイナミックHTMLなどのテクノロジーを取り込んでいます。Webベース (ブラウザ) の使用モデルを持つアプリケーションとコンテンツの作成をサポートします。
  • Webサーバー開発のサポート。開発者は、Internet Information Serverをカスタマイズするコードを作成することができます。また、主要なインターネット プロトコルの最新のネイティブ サポートが含まれています。
  • コントロールの組み合わせのサポート。コントロールを簡単に組み合わせ、再利用することができるため、必要なコードの量が減ります。この機能をActiveXおよびWindowsコントロールにも提供しています。
  • コンポーネント開発の単純化とコードの再利用の促進。COMサポートを拡張し、幅広いCOMオブジェクトのウィザード ベースの作成を可能にしています。

エンタープライズ アプリケーション開発

新しいビジネス ニーズに対応するために情報テクノロジーの使い方が変化するのに合わせて、「エンタープライズ アプリケーション」の定義そのものも進化しつつあります。エンタープライズ インフラストラクチャおよびアプリケーションは個々の組織によって大きく異なりますが、「エンタープライズ」アプリケーションの共通属性としては以下のものを考えることができます。

  • 柔軟性とスケーラビリティを実現するために、コンポーネントをベースにしている。
  • 設計、開発、管理、および分析を含むライフ サイクル サポートを必要とする。
  • より高度なデータベース アーキテクチャを必要としている。
  • チームによって開発される。
  • 分散性を持ち、複数の独立したバックエンド システムと統合されている。

Visual Studio Enterprise Editionを購入したVisual C++開発者は、これらのニーズに対処するためのエンタープライズ開発機能を手に入れることができます。これには、コンポーネント ベース開発のための完全なスイート、エンタープライズ データベース機能、アプリケーション設計を含む拡張されたライフサイクル プロダクティビティ、パフォーマンス分析、配置ツール、チーム開発サポート、およびMicrosoft BackOfficeアプリケーション サーバー ファミリの開発バージョンが含まれます。
Visual C++ 6.0には、エンタープライズ アプリケーションの構築を目的とする新しい機能も追加されています。これらの機能は、最も包括的な実行の制御とスケーラビリティを提供し、革命的なプラットフォーム テクノロジーと柔軟性の高いデータ プログラミングをサポートします。実際、Visual C++はMicrosoftのUniversal Data Accessテクノロジー(ADOとOLE DBを含む)を最も網羅的にサポートしており、幅広いシステム上のあらゆるタイプのデータへの効率的なアクセスを提供します。
Visual C++ 6.0における生産性の向上は、ターンアラウンド タイムを劇的に改善すると同時に、C++のコーディングをより高速かつ容易にします。不要なコードは生成されず、開発者が行おうとしていることに関する不要な仮定は行われません。もちろん、開発者が希望するならば、最も低いレベルで制御を行うことができます。Visual C++では、IDE、標準とテクノロジーのアクセス性、およびハードウェア サポートの点で、生産性に関連する多数の拡張が行われています。


IntelliSenseテクノロジー

Visual C++ 6.0の5つのIntelliSense機能が、入力された文字を監視し、コードの構文、パラメータ情報、APIなどに関する支援を行うことで開発作業を高速化します。

  • 単語入力候補。変数名や関数名を識別するのに十分な文字数が入力された時点で、名前の残りの部分を自動的に補完します。
  • メンバ自動表示。エディタの中で、選択されたクラスまたは構造体の有効なメンバ変数または関数のリストを含んでいるドロップダウン メニューを自動的に開きます。この機能を空の行の上で使用すると、システムAPI関数、C++クラス、および変数を含む、グローバルなメソッドとメンバのリストが表示されます。リストから選択を行うと、そのメンバがコードに挿入されます。
  • パラメータ ヒント。関数名の後に括弧が入力された時点で、パラメータ リストを含む関数の完全なプロトタイプを表示します。引数を入力していくに従い、次のパラメータが必須であれば、そのパラメータは太字で表示されます。多重定義されている関数では、パラメータ リストでどちらの関数を使用するかを選択することができます。
  • 型情報ヒント。マウス カーソルが任意の識別子の上に置かれると、その識別子の完全な宣言がポップアップ ウィンドウに表示されます。
  • コード コメント。メンバ ドロップダウン リスト(前述)で選択された関数に関するコメントをツールヒント ウィンドウに表示します。デフォルトでは、ソース コードの中で"//"、"/*"、および"*/"のデリミタを使用しているすべてのコメントが表示されます。

図1. メンバ自動表示はVisual C++ 6.0のIntelliSenseテクノロジーの一例です。この図では、CAboutDlgオブジェクトのインスタンスに適用できるメソッドのドロップダウン メニューが表示されています。


ClassView の動的な更新

ClassViewの動的な更新は、開発者の生産性を高めるだけでなく、最新の情報をプログラマに伝えることができるという利点を持っています。ワークスペース ウィンドウの[ClassView]タブは、ワークスペース上のすべてのプロジェクトのクラスとそのメンバを表示します。新しいクラス定義、変数、またはメンバ関数がソース ファイルに追加されると、ClassViewは新しい項目の存在を反映させて自動的に更新されます。リビルドを行う必要はありません。その反対のシナリオも成り立ちます。ClassViewの中で追加または削除が行われると、ソース コードはその変更点を反映させて自動的に更新されます。また、開発者はダイアログ ボックスをインプリメントしているクラスからダイアログ エディタに直接ジャンプできるので、ナビゲーションという点でも改善が行われています。最後に、ClassViewポップアップ メニューとWizardBarを通してメンバ関数を削除できるので、クラスの変更をより簡単に行うことができます。
Visual C++ 6.0により新しいIntelliSenseテクノロジーとClassViewの動的な更新は、Visual C++ IDEの新しい動的解析機能に基づいています。動的解析は、入力されたコードをリアルタイムで解析して、IDEを自動的に更新します。Visual C++は、この動的解析のおかげで、他のツールのように単にC++コードの断片を提供するだけでなく、コーディング プロセスをインテリジェントに予測し、支援し、単純化することができます。開発者は動的解析が提供する機能を簡単にオフにすることができます。


強力で柔軟性の高いデバッグ ツール

Visual C++のユーザーは、Visual C++における最も重要な機能として、また次の開発プロジェクトにVisual C++を採用する理由となる可能性が高い機能として統合デバッガを挙げています。13 デバッガは、開発者の生産性をさらに高め、システムとコードの状態に関する詳しい情報を提供できるようにアップデートされています。

エディット・コンティニュー
エディット・コンティニューにより、開発者はデバッグ セッションの中でソース コードを変更し、そのまま実行を続けることができます。この際に、セッションを終了し、リビルドを行った後に、デバッガを再起動するといった手続きは必要ありません。たとえば、ユーザーがデバッグの最中に特定のループの実行回数を変更した場合、エディット・コンティニュー機能によって、デバッグ セッションをそのまま続行することができます。この場合、変更点は単純に再コンパイルされ、メモリ内の実行可能ファイルのイメージに適用されます。エディット・コンティニューは、開発者がデバッガの停止と再起動を行い、リビルドを行い、バグが起こった時点までアプリケーションの状態を戻すために要する時間を節約することで、特に大規模なプロジェクトにおける効率を改善します。
エディット・コンティニューを可能にするためには、Visual C++の多くの部分に大幅な変更を加える必要がありました。エディット・コンティニューエンジンの作成に加えて、デバッガ、コンパイラ ドライバ、コンパイラ フロント エンド、コンパイラ バック エンド、プロジェクト/ビルド システム、リンカ、オブジェクト ファイル インターフェイス、エディタ、およびPDBファイルに変更が加えられました。以下の事柄を保証するために、徹底的なテストが行われています。

  • 安定性と堅牢さ。障害が起こった場合、ユーザーはオリジナルのデバッグ セッションを続行できなくてはなりません。
  • 正確さ。メモリ イメージの変更は、必要な場合にのみ行われなくてはなりません。
  • 信頼性。エディット・コンティニューは、リビルドが必要でない場合にのみ行われなくてはならず、オプションでなくてはなりません。14
  • 効率性。エディット・コンティニューは、ユーザーにとって有効であるためには、最小限のリビルドよりも高速でなくてはなりません。
  • ユーザビリティ。機能は理解しやすいものでなくてはならず、開発者のプリファレンスと入力設定をサポートしていなくてはなりません。

モジュール一覧
Windowsベースのプログラムは、リソースやその他の機能を提供するために、ダイナミック リンク ライブラリ(DLL)を使うことがよくあります。このようなプログラムを作成する開発者は、特に自分がよく知らないコードの中でバグやクラッシュが起こるような場合には、どのDLLがロードされているのかを知る必要があります。[デバッグ]メニューの[モジュール]項目は、どのDLLがロードされているのかを表示します。これにより、開発者はクラッシュが起こった時点でどのDLLが実行されていたのかを識別することができます。DLLの出所が不明な場合、またはリリース形式(非デバッグ形式)でしか入手できない場合には、この機能を活用することにより不要なデバッグ作業を行わずに済ませることができます。

図2. モジュール一覧は、デバッグ対象のアプリケーションがどのモジュール(DLL)をロードしているのかを表示します。開発者は、アプリケーションがどのコードをロードしているのかがわかるので、バグやその他の問題をより簡単に追跡できます。

生産性向上をもたらすデバッガのその他の改善点
デバッガには、これ以外にも開発者のアクセス性と生産性を高めるさまざまな機能が追加されています。バリアントは自動的に正しい形式で表示されるようになっています(たとえば、整数は数値として表示され、BSTRは文字列として表示されます)。関数とvtableエントリへのポインタは、16進アドレスではなく、(パラメータを含む)シンボルで表示されます。さらに、ウォッチ ウィンドウの中でのフォーマッティングがサポートされているので、変数名を実際の形式で表示することができます。たとえば、文字をメモリ アドレスではなく文字として表示できます。


新しい、強化されたウィザード

Visual C++には、幅広いタスクにおける開発者の生産性を高める多数のウィザードが含まれています。Visual C++ 6.0では、Visual C++でサポートされている新しいテクノロジーに対応する新しいウィザードがいくつか追加されており、また、多数の既存のウィザードも強化されています。

新しいウィザード
Visual C++ 6.0には、開発者による新しいプロジェクトの作成を支援するいくつかの新しいプロジェクト ウィザードが追加されています。

  • Cluster Resource Type Wizard。Windows NTクラスタ上でMicrosoft Cluster Serverによる管理と監視が可能なアプリケーションの開発を単純化します。このウィザードは2つのプロジェクトを生成します。1つは作成されるリソースのためのもの、もう1つは新しいリソース タイプのグラフィカル管理機能をCluster Administratorに追加するためのものです。
  • Extended Stored Procedure Wizard。Microsoft SQL Serverデータベースで使用できる拡張ストアド プロシージャを作成します。15
  • Utility Project Wizard。デフォルトではファイルを含まず、出力ファイルを生成しないユーティリティ プロジェクトを作成します。これらのプロジェクトは、サブプロジェクトのマスタ プロジェクトとして、またはリンク ステップなしにビルドできるファイルのコンテナとして使用できます。

図3. いくつかの新しいプロジェクト ウィザードが、さらに多くのタイプのアプリケーションの作成を単純化します。

強化されたウィザード
その他のプロジェクト ウィザードの強化により、開発者は最新のテクノロジーにアクセスし、開発環境をより効率的に使用することができます。

  • ATL COM AppWizard。Microsoft Transaction Serverサポートのチェック ボックスが新たに追加されています。このボックスをチェックすると、Visual C++はMicrosoft Transaction Serverをサポートするプロジェクト ビルド設定を生成することができます(Microsoft Transaction Serverの詳細については、後の「エンタープライズ アプリケーション開発」のセクションを参照してください)。
  • MFC AppWizard。Visual C++で最もよく使われるウィザードの1つであるMFC AppWizardが強化され、より多くの新しいテクノロジーをサポートできるようになりました。
    • 従来のドキュメント/ビュー アーキテクチャの無効化。アプリケーションによっては従来のドキュメント パラダイムを使用しないものがあります。このオプションにより、開発者はMFCを利用しながら、アプリケーションのサイズを不要に増やす機能を除外することができます。
    • Windowsエクスプローラ スタイルのアプリケーション。開発者はこのウィザードを使って、Windows(ファイル)エクスプローラのような2ペイン アプリケーションを作成することができます。このタイプのアプリケーションは、階層関係と個々のエンティティ情報を保存しておかなければならないような状況に特に適しています。
    • Internet Explorerスタイルの"Rebar"コントロールのサポート。Rebarは、ユーザーがInternet Explorer 4.0以降で慣れているタイプのツールバーです。Rebarが含んでいる「バンド」を移動して、コントロールや情報を表示したり隠したりすることができます。
    • ダイナミックHTMLとWeb機能のための新しいビュー クラス。MFC AppWizardの最終ステップで、CHtmlViewクラスを基本クラスとして選択することができます。このクラスはMicrosoft Internet Explorer 4.0以降に搭載されているWebブラウジング機能をラップしており、ユーザーはHTMLまたはダイナミックHTMLのフロント エンドを持つMFCアプリケーションを簡単に作成することができます。16
    • OLE DBを経由しての新たなデータベース コネクティビティ。MFC AppWizardのステップ2でMFCアプリケーションにデータベース サポートを追加する場合、OLE DBをデータ ソース タイプとして選択することができます。OLE DBにより、従来の構造化データベースに加えて、構造を持たない、または部分的に構造化されているデータ ストアへのアクセスが可能になるので、この機能は開発者にとって重要な意味を持っています。たとえば、開発者は、OLE DB Provider for Exchangeがインストールされていれば、データ ソースとしてMicrosoft Exchangeメール サーバー データ ストアを選択することができます。
    • アクティブ ドキュメント コンテナの作成のためのチェック ボックス。このオプションを選択することで、MFCアプリケーションをアクティブ ドキュメント コンテナとして動作させることができます(以下の『アクティブ ドキュメント コンテナ』を参照)。

図4. MFC AppWizardのInternet Explorer Rebarのサポートにより、MFCアプリケーションに最新のユーザー インターフェイス要素を簡単に追加することができます。


アクティブ ドキュメント コンテナ

Visual C++ 6.0のアクティブ ドキュメント コンテナサポートにより、開発者はMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordなどのアプリケーションに含まれている標準機能を、独自のMFCアプリケーションの中でシームレスに提供することができます。アクティブ ドキュメント コンテナは、ドキュメントを単一のフレームで扱えるようにするテクノロジーで、これにより開発者は個々のドキュメント タイプごとに複数のアプリケーション フレームを作成し、使用する必要がなくなります。アクティブ ドキュメント コンテナでは、1つのフレームのコンテキストの中で、ドキュメント全体が(アプリケーション全体が、関連付けられたメニューやツールバーを含めて)アクティブ化されます。(WordやExcelなどのアクティブ ドキュメント サーバーが提供する)アクティブ ドキュメントは、本質的には、アクティブ ドキュメント コンテナの中にオブジェクトとして埋め込まれた従来のフル スケールのドキュメントです。アクティブ ドキュメントは、埋め込まれたオブジェクトとは異なり、自らのページを完全に制御することができ、ユーザーはアプリケーションのインターフェイス全体を(その下位にあるすべてのコマンドとツールを含めて)編集することができます。アクティブ ドキュメント コンテナでは、エンドユーザーが各種の情報を1つのエンティティとして扱い、それらに一意の名前を付ける、保存する、印刷するなどの操作を行うことができます。さらに、開発者は、独自に書かなければならないコードの量を最小限に抑えながら、エンドユーザーに他のアプリケーションに見られる充実した機能を提供することができます。

図5. 開発者は、MFCアプリケーションをアクティブ ドキュメント コンテナにすることで、リッチな機能を取り込むことができます。WordやExcelなどのアプリケーションのアクティブ ドキュメントをホストすることができます。


強化されたモニタおよびキーボード サポート

複数のモニタ
Visual C++は、複数のモニタ上でのウィンドウの表示をサポートするようになりました。17 デバッガとデバッグ対象のアプリケーションを別々の画面に表示することで、開発者はアプリケーションが隠されるのを防ぐことができます。つまり、コードをステップしている開発者は、デバッガとアプリケーションの両方のユーザー インターフェイス全体を見ることができます。これまで、開発者はALT-Tabを使ってデバッガとアプリケーションの間で切り替えを行うか、1つの画面に同時に表示できるように両方のウィンドウのサイズを変更する必要がありました。

クイック マクロ
カスタマからの多数の要求に応えて、Visual C++ 6.0では新しいクイック マクロを通して、Visual C++開発環境のVisual Basic Scriptマクロ記録機能に簡単にアクセスできるようになっています。マクロを記録するには、[ツール]メニューの[クイック マクロの記録]を選択します。すると、IDEに停止機能を備えたフローティング ツールバーが表示されます。記録した操作の再生は、[ツール]メニューの[クイック マクロの実行]を選択するか、再定義可能なアクセラレータ キーによって行います。クイック マクロでは、通常のマクロ記録インターフェイスをバイパスすることによって、単純なキーストローク レコーダのように、単純なマクロを効率的に記録することができます。

図6. Visual C++に簡単なマクロ記録が再登場しました。 クイック マクロは、高速で単純なマクロ記録機能をユーザーに提供します。


最も高いパフォーマンスと制御

Visual C++を使用する開発者は、高性能のアプリケーションを作成するための構成のツールを期待しています。Visual C++を使用する開発者にとってはアプリケーションやソースコードの制御も重要です。必要なパフォーマンスと機能を得るために、低いレベルでのコーディングを行いたいと考えているので、広範囲なAPIサポートは必須となります。パフォーマンスと制御が組み合わされたとき、開発者は真に柔軟なツールを手に入れたことになります。


より高速な最適化コンパイラ

最適化コンパイラは、これまでのバージョンのMicrosoft Visual C++の重要な強みとなってきました。バージョン5.0では、コード サイズと速度が大幅に改善されました。Visual C++ 6.0では、最適化コンパイラのパフォーマンスがさらに改善されています。

  • コンパイルの完了までに要する時間がさらに短縮された。コンパイラの最適化のレベルを保ちながら、大きなプリコンパイル済みヘッダーがあるプロジェクトでのコンパイラ スループットが大幅に改善されています。デバッグ プロジェクトでは最高30%、リリース プロジェクトでは最高15%の改善が見られます。
  • コンパイル済みコードのフットプリントがより小さくなった。開発者がMFCを利用した場合(現在、MFCはVisual C++ユーザーの76%によって使用されています)18、コンパイラは、以前よりもMFCを細分化しているために、より小さなコードを生成するようになっています。スタティック ライブラリを使用した場合、コード サイズは最高35%まで削減され、実際の標準的な状況では5〜10%の削減を見込むことができます。さらに、DLLが小さくなっているので、ロード時間も短縮されます。
  • コンパイル済みコードの実行速度が向上した。Visual C++ 6.0は、PentiumおよびPentium Pro19 のプロセッサのインライン アセンブリを理解します。最後に、開発者のC++コードから最大限のパフォーマンスを引き出せるように、既存の最適化のチューニングにも注意が払われています。
  • コンパイル済み実行可能ファイルの堅牢さが向上した。スレッドセーフなシャットダウンと、構成可能な終了前のタイムアウトの追加により、マルチスレッド アプリケーションの堅牢さが向上しています。
  • 新しい、および改善されたコンパイラ警告。いくつかの一般的なプログラミング エラーを捕捉し、典型的な問題スポットを強調するために、いくつかの警告が追加またはアップグレードされています。
    • 空の if 文 (新規)
    • 代入が間違っている、または存在しない(新規)
    • 参照されていない変数(改善)
    • 無効な型指定子(改善)
    • 再定義(改善)
    • テンプレート(改善)

遅延ロード インポート

Visual C++ 6.0リンカの遅延ロード インポートオプションは、DLLのディレイ ローディングを自動的に管理するコードを作成することができます。これは、アプリケーションがDLLにリンクしているが、必ずしもそれを使用する必要がない場合に特に便利です。遅延ロード インポートを利用した場合、DLLは実行を続けるために必要となるまではロードされません。これにより、カスタム コードでライブラリを使用する前に、そのライブラリを具体的にロードする必要がなくなります。さらに、一部のDLLが稀にしか使用されないような状況では、アプリケーションの起動時間が短縮されます。


標準のサポート

C++ は、C から進化するにつれて、埋め込みプロダクトからメインフレームまでのシステムにおけるプロフェッショナル プログラミングの事実上の標準となりました。また、この言語に対してはさまざまな改良と標準化が行われています。

言語標準
C++ は現在は ANSI / ISO 標準となっています。Microsoft は、ANSI / ISO 標準の作成作業に 2 名のエンジニアを参加させています。これらのエンジニアはドラフト プロセスに対して重要な貢献を行い、Microsoft の Visual C++ の開発作業を行っている他のエンジニアにフィードバックをもたらしました。Microsoft は、(Visual C++ における) C++ 言語と Standard Template Library (STL) のインプリメンテーションを通して C++ 標準をサポートしています。Microsoft Visual C++ の ANSI / ISO C++ のサポートには、bool、explicit、false、mutable、true、および typename を含む最新のキーワードと型が含まれています。配列の new と delete も追加されています。

プラットフォーム、インターネット、およびその他の標準
Microsoftのプラットフォームは、Visual C++のカスタマにとってもう1つの重要な分野です。実際、調査の対象となったVisual C++カスタマの大部分は、Microsoftの標準のサポートが「重要」または「非常に重要」であると考えています。20Visual C++には以下のサポートが含まれています。

  • Microsoftの標準: ActiveX、COM/DCOM、Active Server Pages、MFC、OLE DB、ADO
  • インターネットの標準: HTTP、FTP、XML、HTML、ダイナミックHTML、Gopher
  • データの標準: SQL、ODBC21

注釈

  1. 一部の機能は Visual C++ 6.0 のEnterprise Edition と Professional Edition にのみ付属しています。このガイドでは最も広範囲な機能セット (すなわち Enterprise Edition に含まれているもの) に焦点を当てます。Standard、Professional、および Enterprise の各 Visual C++ エディションの機能セットの詳細については、「機能概要」を参照してください。 ↑ 本文へ
  2. Pentium II マイクロプロセッサは、実質的に、Pentium Pro マイクロプロセッサに MMX サポートを追加したものです。Visual C++ 6.0 は Pentium Pro サポートと MMX サポートを通して Pentium II プロセッサをサポートします。MMX サポートは、デバッガのウォッチおよびクイックウォッチで、MMX レジスタの内容が表示されるというものです。 ↑ 本文へ
  3. Developer Tracking Study、1997 年 11 月 (米国)。 ↑ 本文へ
  4. Visual Studio Owner Study、1997 年 8 月 (米国)。 ↑ 本文へ
  5. Windows CE Toolkit for Visual C++ は、個別にパッケージされた製品として入手可能です。 ↑ 本文へ
  6. Windows CE Embedded Toolkit for Visual C++ は、個別にパッケージされた製品として入手可能です。 ↑ 本文へ
  7. Market Decisions, Inc. と The Research Department, Inc. を含むプロフェッショナルなマーケット リサーチ会社が Microsoft のために実施したリサーチ (米国)。 ↑ 本文へ
  8. Visual C++ Owner Study Report、1997 年 9 月 (米国)。 ↑ 本文へ
  9. 複数のモニタをサポートするオペレーティング システム (Windows 98、Windows 2000) 上で。 ↑ 本文へ
  10. Visual C++ Owner Study Report、1997 年 9 月 (米国)。 ↑ 本文へ
  11. 開発者は、Visual C++ を選んだ重要な理由の 2 番目として「Windows API への直接アクセス」を挙げています。Visual C++ Owner Study Report、1997 年 9 月 (米国)。 ↑ 本文へ
  12. Visual C++ Owner Study Report、1997 年 9 月 (米国)。 ↑ 本文へ
  13. Visual C++ Owner Study Report、1997 年 9 月 (米国)。 ↑ 本文へ
  14. エディット・コンティニューは、プロジェクトのソース ファイルに大局的な追加または削除が行われたときなどは機能しません。 ↑ 本文へ
  15. 拡張ストアド プロシージャは、標準のストアド プロシージャのように呼び出せるが、サーバー上に DLL として常駐している SQL Server ストアド プロシージャです。このため、拡張ストアド プロシージャはコンパイル済みコードのパフォーマンスを持ち、Win32 API を含むシステム レベル API にアクセスすることができます。 ↑ 本文へ
  16. これらのユーザー インターフェイス ファイルがファイル システムやネットワーク上に置かれていれば、設定によりアプリケーションの概観を簡単に変更できますが、これらのファイルを新しい HTML リソース タイプを使ってアプリケーション自体に組み込むことができれば、ユーザー インターフェイスのセキュリティの強化にもなります。 ↑ 本文へ
  17. Windows 98、Windows 2000 を含む、複数のモニタをサポートするオペレーティング システム上でのみ可能。 ↑ 本文へ
  18. Visual C++ Owner Study Report、1997 年 9 月 (米国)。 ↑ 本文へ
  19. Pentium II マイクロプロセッサは、実質的に、Pentium Pro マイクロプロセッサに MMX サポートを追加したものです。Visual C++ 6.0 は Pentium Pro サポートと MMX サポートを通して Pentium II プロセッサをサポートします。MMX サポートは、デバッガのウォッチおよびクイックウォッチで、MMX レジスタの内容が表示されるというものです。 ↑ 本文へ
  20. Visual C++ Owner Study Report、1997 年 9 月 (米国)。 ↑ 本文へ
  21. Visual C++ は、Microsoft の Universal Data Access 戦略のサポートを通して、細かい制御の可能な高性能のデータ アクセスを提供しています (詳細については、「エンタープライズ アプリケーション開発」の設計テーマの「Universal Data Access」のセクションを参照してください)。 ↑ 本文へ


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