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Windows Media エンコーディング ワークステーションの構築

Bill Birney
Digital Media Division
Microsoft Corporation

May 2001
日本語版最終更新日 2002 年 3 月 20 日

概要: 新しい Microsoft Windows Media Audio 8 コーデックおよび Microsoft Windows Media Video 8 コーデック、Microsoft Windows Media エンコーダ 7.1、および Microsoft Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティを使うと、Microsoft Windows Media 形式で高品質の圧縮コンテンツを作成できます。Windows Media テクノロジで実現可能な 品質と機能をフル活用するには、高帯域幅のビデオの取り込みおよび再生が可能なエンコーディング ワークステーションが必要になります。この記事では、高品質な高帯域幅コンテンツの作成に最適な構成を説明します。

Contents

はじめに
高帯域幅に特有の検討材料
Windows Media テクノロジの高帯域幅機能
ハードウェアの推奨
ソフトウェアの推奨
完璧なシステム
高帯域幅のコンテンツのエンコーディング
詳細情報

はじめに

制作ワークステーションは、デジタル メディアの作成に使用するハードウェアおよびソフトウェア コンポーネントのシステムです。たとえば、Microsoft® Windows Media™ 対応のコンテンツ作成用ワークステーションは、道路の渋滞状況中継用に使われるコンピュータやビデオ カメラと同じくらいシンプルであることもあります。より複雑なワークステーションは、 オーディオやビデオ制作用に完備された設備の一部となりえます。制作ワークステーションの組み合わせ方はユーザーのニーズ、制作するデジタル メディアの品質や予算によって異なります。

この記事は、高品質で高帯域幅のファイルの取り込みとエンコードを行うワークステーションの構築に必要なものを解説します。高品質で高帯域幅のファイルとは、元のフレーム スピードでフル フレームを再生できるコンテンツを指します。Microsoft® Windows Media™ テクノロジー 7 には、ブロードバンド ネットワークでダウンロードやストリームできる高帯域幅ファイルの作成を可能にする、さまざまなテクノロジが搭載されています。Windows Media Audio and Video 8 を導入し、新しい機能と改善されたコーデックのセットを使うと、ビットレートとファイル サイズが縮小されても DVD 相応の品質のコンテンツを作成できます。この記事は Windows Media Audio and Video 8 の機能を使ったファイルの取り込み、およびエンコードに最適なワークステーションの作成について解説します。

質の高いコンテンツを取り込んでエンコードするには、ワークステーションでアナログからデジタルへ高品質な変換が実行できることが必要です。さらに、コンピュータのスピードとメモリは、通常よりもはるかに高いビット/秒数に対応できることが必要です。ハードウェアの初期投資は低帯域幅システムのコストより高くなるかもしれませんが、高品質が必要ならこれは十分に価値のある投資となります。

この記事では、Windows Media 対応コンテンツのエンコードに最小および最適なシステムを推奨します。推奨にあたっては、システムの使用方法についても考慮に入れます。なぜなら、ビデオのキャプチャに使うコンピュータは、ファイル変換に使うコンピュータよりもはるかに速度と大容量のメモリを必要とするからです。推奨の詳細はこの記事のハードウェアに関する記述を参照してください。

高帯域幅に特有の検討材料

Windows Media Audio and Video 8 の高帯域幅機能とコーデックを活用するには、オーディオとビデオを最高品質で取り込めることが必要です。コンピュータの取り込み能力が小さなサイズのイメージを 1 秒あたり 15 フレーム程度である場合、イメージのサイズが 4 倍で、フレーム レートが 2 倍のビデオには対応できない可能性があります。

ビデオをアナログからデジタルに変換する場合、各フレームは何百ピクセルにも分解されます。各ピクセルは 1 バイトかそれ以上使って、イメージのある小さい一部分の色を表します。ビデオの変換にはある一定量のコンピュータ メモリと演算時間が必要です。ビデオの品質が高ければ高いほど、1 秒あたりのフレーム数は多くなります。またイメージ サイズが大きくなればなるほど、一定時間内に多くのピクセルを変換しなければなりません。たとえば、1 秒あたり 30 フレームでビデオを取り込む場合、コンピュータは大量のピクセル変換をこなすだけではなく、大量の変換を高速で実行し、連続するビデオ ストリームに遅れないようにする必要があります。

また、コンピュータはオーディオ変換も同時に処理する必要があります。オーディオの最小単位はサンプルと呼びます。高品質のオーディオは 1 秒あたりにより多くのサンプルを必要とします。またコンピュータに連続的なストリームを処理できるスピードとメモリが備わっていることが必要となります。

先に解説した最適なシステムで、Windows Media Audio and Video 8 の新しいコーデックと機能を活用できます。オーディオまたはビデオ キャプチャ カードから、Windows Media ファイルまたはブロードキャスト ストリームへ直接エンコードする場合は、Windows Media エンコーダ 7.1 を使用してください。デジタル メディアを最高の品質でダウンロードするには、Microsoft Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティを使用してください。ユーティリティはコマンド ラインから実行されます。コマンド ラインに設定情報を入力すると、ユーティリティが Windows Media ファイルをソース ファイルからエンコードします。Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティは現在のところ、ライブ ソースまたはライブ ストリーミングからのエンコーディングをサポートしていません。このため、高帯域幅のファイル作成は、まず圧縮していないフル フレームの AVI ファイル (.avi 拡張子をファイル名に持つビデオ ファイル) を取り込み、Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティを使って、そのファイルから Windows Media ファイルを圧縮およびエンコードするという手順で行うことを推奨します。

圧縮の検討材料

デジタル オーディオおよびデジタル ビデオ ストリームのサンプルやピクセルは、700 キロビット/秒 (Kbps)などコンテンツのビット レートで計測します。高品質のプロ用ビデオのビット レートは、ほとんどのコンピュータやネットワークの仕様をはるかに越える 270 メガバイト/秒 (Mbps) です。しかしビット レートが低くファイル サイズが小さい状態でも高品質を保つ方法があるので、コンテンツをネットワーク上でより簡単に配信することは可能です。この方法を デジタル圧縮 といいます。

デジタル圧縮の技術やアルゴリズムはたくさんあり、デジタル メディアの取り込み、エンコードおよび再生プログラムで利用できます。こうした汎用目的のために作られた圧縮アルゴリズムをコーデックと呼びます。Microsoft Windows Media Audio 8 コーデックおよび Microsoft Windows Media Video 8 コーデックを使うと、非常に高いビット レートの未加工のオーディオやビデオを、ネットワーク上のストリームあるいはファイルへの保存、およびダウンロードが可能なレートに圧縮できます。コーデックは大変拡張性が高いので、ユーザーは高い柔軟性を持つことができます。拡張性の高さにより、そのときの状況に合った圧縮量とビット レートを選択できます。たとえば、ある程度の品質を犠牲にして、かなり低いビット レートでコンテンツを圧縮し、ストリーミング メディアを電話モデム回線用にすることも可能ですし、高品質と高いビットレートを維持して、高帯域幅ネットワークでストリームやダウンロード、あるいは CD に保存することも可能なのです。

Windows Media Audio 8 コーデックおよび Windows Media Video 8 コーデックを使うと、オーディオやビデオをインターネットや内部イントラネット上に配置して、多くのユーザー向けに配信を迅速に行うことができます。制作ワークステーションを設計する際は、使用するコーデックとビット レートを考慮する必要があります。アナログからデジタルへの変換は一定のスピードとメモリを必要とし、圧縮するにはコンピュータにさらに処理能力が必要です。しかし、この最適なシステムの推奨に従えば、ワークステーションで余分な負荷を処理することができます。

高品質へのカギ

コンピュータが変換の際にかかる負荷を処理できない場合、一体どうなるのでしょうか。よくできたキャプチャ プログラムは CPU への過負荷とランダム アクセス メモリ (RAM) の不足を、フレーム落ちや他のデータの欠落で補います。コンピュータ システムを不安定にするよりは、よいキャプチャ プログラムはシステムが限界に達したことを感知し、コンピュータが処理できないデータ変換は無理に続けないようにします。この状態になると、複数のフレームが破棄されるので、30 フレーム/秒のビデオはぎくしゃくして見えます。

高品質、高帯域幅のビデオを取り込む秘訣は、この帯域幅を処理できるコンピュータ システムを使用することです。つまり、大容量の RAM を搭載する高速 CPU、高速の PCI バス、十分な格納領域のある高速ハードディスク ドライブ、また他のコンピュータへストリームする場合は、高帯域幅を処理できるネットワーク接続を使用することです。キャプチャ カードおよび外部ハードウェアも、高品質のイメージとサウンドが制作可能であることが必要です (推奨の詳細は、この記事のハードウェアに関する記述を参照してください)。高品質のワークステーションを構築する際には、いくつか考慮すべき事項があります。

  • ソースの品質。 完成作品がソースよりも良い仕上がりになることはありません。デジタル ベータカムやその他デジタル テープ プレーヤーなど高品質、高解像度のビデオテープを必ず使用してください。広く使われている IEEE 1394 (FireWire) やプロ向けのシリアル デジタル インターフェイス (SDI) など、適切なデジタル インターフェイスを使うと、品質を劣化させるアナログからデジタルへの変換を省略できます。アナログから変換する必要がある場合、ビデオ ソースが高品質であることを確認してください。S-video 接続 (可能な場合)、および調整やクリーニングを最近行ったプロ用の高品質な再生デッキを使用してください。チューナー、復調器、フィルム スキャナ、あるいはルーターから取り込む場合、ケーブルと接続がプロに合った品質で正しく動作すること、またチューナーや復調器へのラジオ周波数 (RF) の接続が正しく調整および終端処理されていることを確認してください。低品質のソースは質の低い作品を生み出すだけではありません。画像のあらゆるノイズ、 エラー、あるいは不安定性は、完成ファイルのビットレートとサイズを増大します。コーデックはクローズアップで撮ったバラの画像の詳細とビデオ ノイズの詳細を区別できないので、その他の画像の品質を犠牲にして、不完全なビデオを忠実に再現しようと試みます。
  • 高速 CPU、PCI バス、および大容量のハードドライブと RAM。 高速 CPU は、絶え間ないビット ストリームの要求を処理し、高速 PCI バスはこうしたビットのキャプチャ デバイスとプロセッサ間のデータの移動を簡単にします。大容量のRAM は、変換中のビットをキャッシュして CPU の負荷を軽減します。 またアクセスの速い大容量のハード ディスクは、データの書き込みをすばやく効率的に行って、コンピュータの負荷を軽減します。 データを取り込む際には、Microsoft Windows® 2000 および Microsoft Windows NT® に搭載されたシステム モニタを使用すると、CPU とメモリ使用を表示することができます。CPU の使用率が頻繁に 100% を示す場合、キャプチャの品質が劣化する可能性は非常に高くなります。可能ならデュアル PCI バスを搭載したコンピュータを使用してください。非常に高速のシングル PCI バスでも、キャプチャ カードで作成されるビット ストリームとハード ディスク ドライブへ送られるストリームの両方を処理できない場合があります。
  • 高品質キャプチャ カード。 キャプチャ カードはオーディオ信号やビデオ信号を正しく入力処理し、これをデジタル ビット ストリームに変換するために使用されます。ビデオ キャプチャ カードは一連のデバイスの中でもっとも重要といえます。低品質あるいは旧型のキャプチャ カードはビデオの品質を大きく劣化させます。対照的に、正しい構成のコンピュータはデジタル形式に変換されたビデオに対して作業を行うので、コンピュータ自体はビデオの品質に直接影響を与えません。さらに、最新のプロあるいはセミプロ向けビデオテープ デッキを使うと、適切な品質を作り出すことが可能です。 注意   高価なハイエンドのビデオ キャプチャ カードの中には、ハードウェア ベースの圧縮を使用するものがあります。ハードウェア ベースの圧縮を使って作成された AVI ファイルは Windows Media 形式にエンコードすることができません。このため、AVI ファイルを互換性のあるソフトウェア コーデックを使用するものに変換することが必要です。この変換は性能と品質の低下を招きます。

Windows Media テクノロジの高帯域幅機能

Windows Media テクノロジー 7 で導入されたいくつかの機能は、高帯域幅コンテンツの品質向上を目的としています。Windows Media Audio and Video 8 の導入によって、コーデックの品質は大きく向上しました。Windows Media Video 8 コーデックを使ってダウンロード用の Windows Media ファイルを作成すると 、250 キロビット/秒 (Kbps) で VHS 相応の、500 Kbps で DVD 相応の品質を実現できます。

このように、制作システムの品質とスピードをアップグレードして、Windows Media Audio and Video 8 が提供する機能をフル活用したいというニーズはこれまでになく大きなものです。次にもっとも重要な高帯域幅機能について解説します。

  • ノンインターレース化。640 x 480 ピクセルのフル フレーム サイズでビデオ ファイルをエンコードする場合、 NTSC ビデオのシングル フレームに含まれる 2 つのインターレース フィールドを、コンピュータ モニタで表示される 1 つの完全なフレームに変換することが必要です。コンピュータ モニタはビデオ表示にプログレッシブ スキャンという異なった方法を使っており、これにはインターレース フィールドは使われていません。ノンインターレース化機能は、インターレース ビデオ フレームをプログレッシブ スキャン フレームに変換して、よりきれいでシャープな画像でぎこちない動きを減らして、フル フレーム サイズと 320 x 240 ピクセルの両方を作りだします。
  • 逆テレシネ。24 フレーム/秒で再生するフィルムおよび 29.97 フレーム/秒で再生するビデオから変換するために、フィルム スキャナなどのテレシネはビデオに重複フィールドを追加します。 フィルムを取り込んたビデオをエンコードする場合は、逆テレシネ フィルタを使って、テレシネによって追加された重複フィールドを削除できます。最終的に エンコードされたビデオはよりオリジナルのフィルムに近くなります。またフレーム数が少ないので、ファイル サイズとビット レートは減少します。
  • 60 フレーム/秒。ノンインターレース化フィルタを使って、640 x 480 ピクセルから 320 x 240 ピクセルにエンコードして、これを 60 フィールド/秒から 60 フレーム/秒に変換することができます。この結果、動きがとてもスムーズで明瞭な高品質のビデオを作成できます。
  • 可変ビット レート。フレームからフレームへ新しいピクセルを生成する必要が生じるため、画面上のすべての動きはビデオのビット レートの増加につながります。ネットワーク上のストリーミングに Windows Media テクノロジを使うメリットの 1 つは、ビデオにいくら変化が生じても同じビットレート (CBR) を維持できることです。しかし、同じビット レートを維持するには、Windows Media エンコーディング ユーティリティで、フレームを削除あるいは新しいピクセル数を大幅に減らして、再生品質を補正する必要があります。再生は、思いどおりスムーズにいくとは限りませんが、エンド ユーザーには、任意の帯域幅でできるだけスムーズな動画が提供されます。Windows Media Audio and Video 8 を導入することで、ネットワーク上のストリーミングに CBR を、あるいはビット レートが問題にならない場合は可変ビット レート (VBR) をエンコードするという選択肢が得られます。VBR ビデオはストリーミングできません。ビデオをダウンロードして、ローカルあるいは高速ネットワーク上で再生する場合は、VBR ビデオを使用してください。VBR を使うと、ビデオの速い動きやすばやい画面転換の整合性を、ビット レートを必要に応じて変更するだけで、維持することができます。希望する品質レベルを設定すると、ビット レートが変更されその品質を維持します。
  • 2 パス エンコーディング。2 パス エンコーディングを使用する場合、Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティは、まずファイルを読み込んでコンテンツの複雑さを分析します。それから コンテンツをもう一度読み込み、行った分析をもとにファイルをエンコードします。 2 パス エンコーディングは CBR、VBR のいずれの方法も使用できます。また Windows Media エンコーダの以前のバージョンで使用された 1 パス CBR メソッドより、はるかに明瞭でスムーズなビデオを作成できます。Windows Media エンコーダ 7.1 は、現在 1 パス CBR のみサポートしており、ブロードキャストあるいはオンデマンドのストリームのエンコードに適しています。

改善された Windows Media Audio 8 コーデックおよび Windows Media Video 8 コーデックのこうした機能を使って、高品質の画像とサウンドを、従来のデジタル メディアより小さいファイル サイズと低いビット レートで作成することができます。通常コンピュータ モニタは NTSC テレビよりはるかに高い解像度と速いフレーム レートを提供します。この結果、コンピュータ モニタ上で標準のテレビより質の高いビデオを作成することができます。さらに Windows Media Audio 8 コーデックおよび Windows Media Video 8 コーデックを使うと、ダウンロードおよびストリームが可能なビデオやオーディオを作成できます。しかし、これをすべて実行するには、高品質の取り込みと維持が可能なシステムが必要になります。

Windows Media テクノロジー 7 と Windows Media Audio and Video 8 の機能に関する詳細は Windows Media Web サイトを参照してください。バージョン 7 の機能を使ったエンコーディングに関する詳細は Windows Media エンコーダ 7 による高品質コンテンツの作成を参照してください。

ハードウェアの推奨

次の表は、高帯域幅コンテンツを AVI ファイルに取り込んだり、AVI ファイルから高帯域幅の Windows Media 対応ファイルにエンコードする場合に、最小および最適なハードウェアを示したものです。

  • コンピュータ。キャプチャ プロセスには高速のコンピュータが必要です。しかし、低速のコンピュータでもファイル間のエンコードには使えます。ただし、コンピュータが高速であればあるほど、エンコーディングにかかる時間は短くなります。たとえば高帯域幅の 2 時間あるムービーの AVI ファイルは、低速コンピュータでエンコードすると数時間かかることがあります。
エンコーディング用件 最小構成 最適構成
Windows Media エンコーダ 7.1 を使って Windows Media ファイルあるいはライブ ストリームへ取り込みおよびエンコードする 最適構成を使用してください 500 Kbps 〜 2 Mbps かそれ以上のシングル ストリームおよび複数のビット レート コンテンツ
  • 700 MHz デュアル プロセッサかそれ以上。Intel Pentium(R) III または AMD など
  • 256 MB かそれ以上の RAM
  • オーディオおよびビデオ キャプチャ デバイスのサポート
AVI ファイルへの取り込み
  • 733 MHz プロセッサかそれ以上。Intel Dual Pentium III または AMD など
  • 256 MB かそれ以上の RAM
  • オーディオおよびビデオ キャプチャ デバイスのサポート
  • 1 GHz プロセッサ。Dual Pentium III など
  • 512 MB の RAM
  • オーディオおよびビデオ キャプチャ デバイスのサポート
AVI ファイルから Windows Media ファイルへのエンコード
  • 200 MHz プロセッサ、Intel Pentium など。MMX 実装のもの
  • 32 MB のRAM
  • 500 MHz プロセッサかそれ以上。Pentium III または AMD など
  • 128 MB かそれ以上のRAM
  • ハード ディスク。高帯域幅のコンテンツを取り込むには、ハード ディスクが 27 メガビット/秒 (Mbps) でアクセス スピードを維持できることが必要です。ハード ディスクのサイズは、保存する予定のコンテンツの量によって異なります。たとえば、2 時間のムービーを非圧縮ファイルとして保存する場合、80GB から 120GB のスペースが必要になります。この格納スペースで上記のアクセス スピードを保つには、RAID 0 ストライピングの Ultra160 SCSI ドライブを使用されることを推奨します。この構成では、データは複数のハード ディスクに分けて書き込まれますが、デスクトップ上は 1 つのドライブとして表示されます。SCSI ディスク アレイは高価なものですが、より安価な新しいシステムも現在は入手可能です。中には、IDE RAID コントローラ ボードと IDE ドライブ 4 つを統合したデバイスもあります。制作ステーションを構築する場合、その時点で最善のソリューションを購入されることをお勧めします。
  • ビデオ キャプチャ カード。 Microsoft Video for Windows® をサポートするならどのカードでもデータを AVI ファイルへ取り込むことができます。しかし高品質、フルフレーム、およびフルフレーム レートのビデオを AVI ファイルに取り込む場合は、キャプチャ カードの種類は限られてきます。Truevision の Targa 3000 や DPS の Reality Studio Digital Disk Recorder といったプロ向けのカードが高品質のビデオの取り込みに大変適しています。

    カードの中には、Windows Media 形式へのエンコード用にコンテンツを取り込むために作られているものもあります。たとえば、Osprey-500 はプロセッシングに必要なほとんどの処理を行うので、コンピュータの CPU とメモリを圧縮およびエンコードに使用できます。Osprey-500 はまた、リアルタイムのノンインターレース化と MiniDV ビデオを取り込むハードウェアベースのデジタル ビデオ(DV) のデコーディング機能を持っています。Osprey-500 の詳細は ViewCast のWeb サイトの製品ページを参照してください。 Windows Media エンコーダ 7 を使った Windows Media ファイルへのビデオ キャプチャをサポートするカードはすべて、Microsoft の Web サイトの Windows Media ハードウェア製品ベンダーのページにリストアップされています。しかし、これらのカードの中には、高帯域幅のビデオの取り込みに必要な品質を提供していないものもあります。

  • サウンド カード。多くのビデオ カードは音声も取り込みます。最適なシステムでは、ビデオとオーディオはデジタルで取り込まれます。カードの中には、オーディオをデジタルでも、アナログ接続からでも取り込めるものもあります。高品質なサウンド カードはすべて、アナログ オーディオの取り込みに対応しています。ただしオーディオをデジタルで取り込む場合は、カードがデジタル ソースと同期を取れることを確認してください。
  • ネットワーク カード。 ワークステーションはネットワークの中に入れるように設計します。ファイルはリムーバブル ハード ディスクで他のコンピュータに転送できますが、ネットワークでコンピュータを接続するほうがはるかに効率的です。またインターネットへのプロキシ コンピュータにワークステーションを接続して、ファイルを直接 Web サーバーあるいは Windows Media サーバーへ、FTP で転送することもできます。 Ethernet 100BaseT システムといった高速ネットワークを使用されることを推奨します。ネットワーク カードやハブ デバイスは安価で入手できます。100 メガビット/秒 (Mbps) のデータ レートがあれば、内部ネットワークで大きなファイルをすばやくコピーしたり、高帯域幅ファイルを再生することができます。

詳細は Windows Media エンコーダ 7 を使ったロングフォーマット コンテンツのエンコードを参照してください。

ソフトウェアの推奨

次のリストは、AVI ファイルの取り込み、および Windows Media ファイルとブロードキャスト ストリームのエンコードに必要な基本ソフトウェアを解説したものです。完備されたワークステーションには、ビデオの編集とオーディオ デザインを行うプログラムが含まれる場合があります。またキャプチャ カードや編集システムを含むパッケージ システムをインストールすることもあります。この場合、圧縮しなくてもフルフレームのビデオの取り込みと編集が可能であることを確認してください。 この記事で記述した最適なシステムでは、オーディオやビデオを圧縮せずにデータを直接ハード ディスクに取り込んで、最高の品質を生み出すことができます。

  • オペレーティング システム。 Windows Media エンコーダ 7.1 および Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティは、Microsoft(R) Windows(R) 98 Second Edition かそれ以降で実行されます。しかし、最適なシステムでは、Microsoft Windows 2000 Professional を使用します。Windows 2000 Professional は、高帯域幅のコンテンツの取り込みにより安定性を追加して、NTFS ファイル システムで実行することが可能です。これらのシステムを使うと、4 ギガバイト (GB) を越えるファイルを作成することができます。また、Windows 2000 は FAT 32 ディスク形式をサポートしますが、このファイル システムは 1 ファイルあたりの大きさが 4GB という限界があります。使用するビデオ キャプチャ カードが適切なドライバを提供することを確認してから、オペレーティング システムを選択してください。たとえばカードによっては、Windows 2000 Professional か Windows NT 4.0 でのみ実行されるものがあります。
  • AVI への取り込み。フル サイズ (640 x 480 ピクセル)、フル フレーム レート (29.97 フレーム/秒) で非圧縮のビデオを取り込むことができるなら、どのプログラムでも使用できます。最適なシステムでは、非圧縮 AVI ファイルの取り込みにデザインされた簡単なプログラムである WMCap を使用します。WMCap は Osprey-500 に同梱されています。また、Microsoft Web サイトからダウンロードできる Windows Media Resource Kitにも含まれています。
  • AVI の編集。Adobe Premiere 6 や Sonic Foundry の Sound Forge 5.0 など、フルフレームの非圧縮ビデオで作業可能なビデオ編集やサウンド デザインのプログラムは数多くあります。編集が終わったら、取り込んだ AVI ファイルを直接エンコードできます。これらの製品の詳細は、Sonic Foundry および Adobe Web サイトを参照してください。
  • Windows Media への取り込みとエンコードMicrosoft Windows Media Web サイトからダウンロードできる Windows Media エンコーダ 7.1 を使用します。Windows Media エンコーダ 7.1 を使うと 、Windows Media ファイル、およびWindows Media サーバーへライブ ブロードキャスト用に配信するライブ ストリームに直接取り込むことができます。AVI ファイルからもエンコードできますが、このエンコーダは主にライブ ソースの取り込み用なので、CBR と 1 パス エンコーディングのみをサポートします。
  • Windows Media へのエンコードMicrosoft Windows Media Web サイトからダウンロードできる Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティを使用します。Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティを使うと、可変ビット レートおよび 2 パス エンコーディングなど、AVI ファイルからのエンコードに必要なすべての高帯域幅、高品質機能を使用できます。Windows Media 形式に直接ライブ コンテンツを取り込んでエンコードする場合は、Windows Media エンコーダ 7.1 を使用してください。

完璧なシステム

データの取り込みやエンコードを行う設備の整ったコンピュータに加えて、完璧なシステムには次のコンポーネントが含まれます。

  • 高品質の再生ソース。 基本的なシステムでは、ビデオテープ レコーダー、サテライト デコーダー、あるいはフィルム スキャナといったソースから直接ビデオを取り込みます。しかし、より完璧な制作施設では、ビデオ ルーターを使って、複数のワークステーション、エディット スイート、およびコントロール ルーム間のソースを共有する場合があります。どのシステムを使用する場合でも、キャプチャ カードに伝達されるビデオ シグナルが、なるべくクリアで安定しており、またノイズがないことを確認してください。取り込み後にノイズと不安定性を除去することはできません。また不完全な部分は、最終的にエンコード ファイルのビット レートとサイズの増大を招きます。 最適なシステムでは、ビデオを直接デジタル ベータカム ビデオカセット デッキのシリアル デジタル インターフェイスから取り込みます。
  • 信頼できるメーターとスピーカ付のミキサー。基本的なシステムでは、オーディオを直接ソースから取り込むことができます。しかし最適なシステムでは、小型のミキサーを使用することを推奨します。ほとんどのサウンド カードに付いてくるソフトウェア ミキサー コントロールは、複数のソースをミキシングしたり、キャプチャをモニタするのには不十分なので、ミキサーの使用が便利です。オーディオをデジタルで取り込むつもりなら、ソースのミキシングにはデジタル ミキサーが必要です。図 1 は、最適なワークステーションの中でのオーディオとビデオの接続を示すものです。このシステムでは、レコーダー上の AES/EBU 接続から、オーディオを直接取り込むことに注目してください。このデザインでは、小型のアナログ オーディオ ミキサーを使って、オーディオをモニタします。 デジタル オーディオは直接キャプチャ カードに接続されます。ベータカム プレーヤーと Osprey-500 のアナログ出力には、ミキサーの 2 つのステレオ チャンネルを接続します。ステレオ スピーカは ミキサーの出力モニタに接続されます。

    図 1: 最適な制作ステーションのレイアウト

    高品質のスピーカの使用を推奨します。しかし、ストレート キャプチャにワークステーションを使用する場合は、小型のコンピュータ スピーカ 1 セットで十分です。ワークステーションでサウンドの編集や何らかのサウンドをデザインするつもりなら、すべての周波数を忠実に再生して音色の変化やディストーションを起こさないプロ向けのモニタ スピーカを購入してください。

ユニティ ゲイン

オーディオとビデオをキャプチャする際、もっともよく起こる問題の 1 つは、システム内でユニティ ゲインが維持されないということです。ユニティ ゲインとは、制作システムのシグナル調整が行われる各ポイントで、オリジナルのオーディオとビデオの整合性が、それぞれの正しいキャリブレーション レベルで維持されていることを意味します。正しいキャリブレーションでユニティ ゲインを獲得したオーディオとビデオを取り込んだビデオでは、画面とサウンドは元のソースとまったく同じになります。しかし、レベルの設定時に正しいプロセスが取られないことはよくあります。この結果、音が割れたりノイズのあるオーディオ、ミスマッチの色、あるいは短縮されたビデオが生じることになります。

ユニティ ゲインをアーカイブする正しい方法は、使用するソースとキャプチャ ハードウェアによって異なりますし、またこの記事のトピックからも外れますが、次の手順をガイドとしてご利用いただけます。

  1. カラー バーとテスト トーンの使用。 可能なら、テープかサテライトなど他のソースに収録されたたカラー バーとテスト トーンを使用してください。ある 1 つのソースのカラーバーとトーンは、他のソースのものととは異なることに注意してください。つまり、ある 1 つのサテライト フィードのカラー バーを他のフィードやテープのものに適用することはできません。

    図 2:ビデオのキャリブレーションに使う SMPTE カラー バー ディスプレイ

  2. ソースの調整。 カラー バーとトーンを再生します。波形モニタやベクトル スコープがある場合は、これをソースのアナログ出力に接続し、次の設定を調整してユニティ ゲインを獲得します。
    • ビデオ レベル
    • 設定
    • クロミナンス
    • フェーズ (色相)

    また、調整可能ならオーディオのボリューム ユニット (VU) をゼロに合わせます。デジタルで取り込むなら、ソースを調整する必要はありません。 波形モニタやベクトル スコープがない場合は、設定をユニティ ゲインのデフォルトに合わせます。キャリブレーションのデバイスがなくても、ゲインはユニティに正しく設定されているものとみなします。

  3. キャプチャ カードの調整。 カラー バーとトーンを再生します。可能ならソフトウェアの波形モニタおよびベクトル スコープを使用して、キャプチャ カードのビデオ設定をユニティに合わせます。高度な編集システムにはこうしたツールが含まれていることがあります。カードをユニティに設定した後は、温度やハードウェア コンポーネントの老朽化によるドリフトをときどき微調整するだけです。 ソフトウェアの波形モニタおよびベクトル スコープがない場合は、コントロールをデフォルトかユニティの位置に設定してください。その他、正しくキャリブレーションを取られたビデオ モニタを目で見て調整することもできますが、他によりよい方法がある場合はこのアプローチは使用しないでください。

    図 3:正しく調節したカラー バーを表示するベクトル スコープ ソフトウェアの例

    オーディオをユニティに合わせるには、正確な VU メーターを備えたプログラムを使用してください。VU トーンを 0 にして再生する間に、サウンド カードのラインイン ミキサー コントロールを調整して、正しく読み込まれた値を VU メーターに表示します。

    図 4: 0 VU にキャリブレーションしたトーンを示す VU メーター ソフトウェア

    テスト トーンは通常、−12 デシベルか −18 デシベル (db) で録音されます。これによりマージン、いわゆるヘッドルームができて、オーディオ レベルが 0 vu を越えたときに生じるデジタル ディストーションを回避できます。

    図 5:−12 db にキャリブレーションしたトーンを示す VU メーター ソフトウェア

    ハイエンドのサウンド カードには通常、きちんとしたメーターが同梱されています。デジタルでオーディオを取り込む場合は、調整は必要ありません。サウンド カード付属のミキサー ソフトウェアにメーター機能がない場合、オーディオをユニティに正しく調節することはできません。

  4. ミキサー オーディオの調整。 VU メーター埋め込み型のミキサーを使用する場合、サウンド カードにユニティ ゲインを設定してから、入力を調整してメーターを 0 VU に読み込むことができます。フェーダーの位置に印をつけ、取り込み時の簡単な目安としてメーターを使用します。スピーカ レベルを調節するには、可能ならモニタかフォン出力を使用してください。チャンネル フェーダーを使ってリスニング レベルを調整する場合、メーターは録音時の正確な数値を示さないことに注意してください。

高帯域幅コンテンツのエンコーディング

正しく構成された最適なシステムを使って、コンテンツの取り込みとエンコードを開始できます。はじめに、データの取り込みに必要なプログラムとプロセスのみが開いていることを確認してください。たとえば、ウィルス検出プログラム、スクリーン セーバー、パーソナル Web サーバーや電子メールなどを閉じて、割り当てられたネットワーク ドライブはすべて切断してください。ネットワーク上で作業をしている場合は、他のコンピュータがワークステーションのサービスやファイルにアクセスしていないことを確認してください。

WMCap または 適切なキャプチャ プログラムを開いて作業を開始してください。フル フレームで非圧縮のビデオを、29.97 フレーム/秒 (NTSC) で AVI ファイルに取り込みます。オーディオはソースによって異なりますが、44.1 kHz か 48 kHz のサンプリング レート、ビット深度 16、ステレオあるいはモノで取り込みます。

AVI を保存して、コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。ディレクトリを Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティ (WM8EUTIL.exe) を含むものへ変更します。デフォルトでは、プログラムは c:\Program Files\Windows Media Components\Tools にインストールされます。ソース ファイルとターゲット ファイルを識別し、Windows Media エンコーディング ユーティリティを設定するコマンドを入力します。次の例では、コマンド ラインはデフォルトの設定で、myfile.avi をソースとして使用し、myfile.wmv という名前の Windows Media ファイルを作成します。

wm8eutil -input myfile.avi -output myfile.wmv

Windows Media 8 エンコーディング ユーティリティの使用に関する詳細は、Windows Media エンコーディング ユーティリティの概要を参照してください。

ファイル作業が終了したら、Microsoft Windows Media™ Player で再生テストをします。そして、ファイルを配信に使用する Web サーバーか Windows Media サーバーにコピーします。Windows Media サーバーからファイルをストリームする場合、一定のビット レートでファイルをエンコードする必要があることに注意してください。クライアントのコンピュータに Windows Media Audio 8 コーデックおよび Windows Media Video 8 コーデックがない場合、Windows Media Player がコンテンツの再生を開始するときに、自動的にインストールされます。

高帯域幅のコンテンツをエンコードするその他の方法には、Windows Media エンコーダ 7.1 を使って Windows Media ファイルやライブ ストリームへ直接取り込む方法があります。この欠点は、DVD 相当の品質でダウンロード用コンテンツの作成を可能にする、可変ビット レートと 2 パス エンコーディングが使用できないことです。また、リアルタイムの圧縮とエンコーディングの余分な負荷を処理するために、より大きな RAM と早い CPU が必要になります。この長所は、1 ステップで取り込みとエンコードを実行できることです。また (ハード ディスクのスペースが問題となる場合) ファイル サイズは非圧縮のAVI よりかなり小さく、ライブ ストリームの取り込みも可能です。どの方法を選ぶかは、各人のニーズによります。どちらの方法でも高品質のオーディオとビデオ コンテンツを作成できます。

詳細情報

詳細は下記に挙げた記事と Web ページを参照してください。


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