Dynamic HTML 概要
Microsoft Corporation
September 30, 1997
日本語版最終更新日 1999 年 4 月 25 日
はじめに
今日のWebオーサーは、Webページにインタラクティビティを持たせるという大きな問題に直面しています。HTMLページは本質的に静的なものなので、クリエイティブなページを作るときの選択肢が限られ、またインタラクティブなコンポーネントは構築も再利用も困難なのです。また、独自のエクステンションを使うとなると、特定のブラウザを対象にしたWebページになってしまいます。
Microsoft®Dynamic HTMLテクノロジーは、コンテンツ プロバイダが直面しているこれらの障害を取り除き、ユーザーに対して、より魅力的でインタラクティブなWebページを提供します。Dynamic HTMLにより、オーサーは任意のページ エレメントを自由に操作することができ、ページをクリエイティブに制御することができます。また、Dynamic HTMLは、オープンな標準ベースのテクノロジーを使って、Webページにインタラクティビティを持たせる最も簡単な手段でもあります。MicrosoftはWorld Wide Web Consortium (W3C)との協力のもとに、さまざまなシステム上での相互運用性を保証し、これらのシステム上の各種のブラウザのユーザーをサポートしています。
直接的なユーザー体験をクリエイティブに制御
これまでは、Webページがいったんロードされたら、テキストの色を変更するといった単純な更新を行うだけでも、ページそのものを再ロードする必要がありました。こうした制限はユーザーの体験を制限し、Web上でのインタラクティビティを損なってきました。
MicrosoftのDynamic HTMLは、インタラクテビティを次のレベルに押し上げます。Dynamic HTMLを使って作成されたページでは、すべてのエレメントが真にダイナミックな振る舞いをします。ページがすでにロードされているかどうかを問わず、コンテンツ プロバイダはサーバーとの間でのデータの行き来を強いることなく、ページ上の任意のエレメント(テキストまたはグラフィックス)を変更できます。この制御の細かさと柔軟性により、より魅力的なサイトが実現されます。ユーザーから見ると、Webの操作性が改善されることになります。
Dynamic HTMLの主な機能
- ドキュメント オブジェクト モデル(DOM) Dynamic HTMLは、HTMLのための包括的なオブジェクト モデルを提供します。このモデルはすべてのページ エレメントをオブジェクトとして公開します。これらのオブジェクトは、その属性を変更したり、メソッドを適用したりすることで、いつでも簡単に操作することができます。また、Dynamic HTMLはすべてのページ エレメントに対するキーボード イベントとマウス イベントを完全にサポートします。ドキュメント オブジェクト モデルのサポートにより、以下のような機能が可能になります。
- Dynamic content テキストやグラフィックスを動的に追加、削除、または変更できます。たとえば、Webページのリフレッシュを行わずに、そのページのヘッドラインを更新することができます。ヘッドラインを囲むテキストの流し込みは自動的に処理されます。
- Dynamic styles Internet Explorer 4.0はカスケーディング スタイル シート(CSS)を完全にサポートしています。このため、色やフォントなどの任意のCSS属性を、サーバーとの間でのデータの行き来なしに更新することができます。たとえば、マウスがテキストの上を通ったときに、テキストの色やサイズを変えるというようなことが可能です。フィルタCSS属性を追加するだけで、マルチメディア フィルタやトランジション効果をHTMLエレメントに適用できます。
- 絶対的な位置指定 既存のページ コンテンツに関するCSSの位置座標をいつでも更新して、ページの再ロードを行わずにアニメーション効果を作り出すことができます。
- データ バインディング サーバーとの間で大量のデータをやり取りすることなく、クライアント上でデータを表示し、操作し(ソートやフィルタなど)、更新する、データ ドリブン型のアプリケーション フロントエンドを作成することができます。
- スクリプトレット スクリプトレットは、Dynamic HTMLを使って書かれたWebページで、コンテンツ プロバイダはこれをWebアプリケーションの中のコンポーネントとして使用することができます。スクリプトレットを使うと、コンテンツ プロバイダはコンテンツのオーサリングを1回行い、その後は他のWebページやアプリケーションでコンテンツを簡単に再利用することができます。
ページをインタラクティブにする最も簡単な方法
これまで、Webページにダイナミックな振る舞いを追加するためには、複雑なアプレットやコントロールを作成し、それらをスクリプトを使ってWebページに組み込む必要がありました。これらのコンポーネントは便利でしたが、多くのオーサーはスクリプトやHTMLと比べると、開発が難しいと感じていました。
Microsoft Dynamic HTMLは、Webビルダーがすでに知っているスクリプティング言語(JavaScriptやMicrosoft Visual Basic®プログラミング システム、Visual Basic Scripting Edition (VBScript)など)を使って、Webページにインタラクティビティを持たせることができるように作られています。また、デベロッパーはDynamic HTMLを使用するコントロールやアプレットを搭載した、高機能なWebアプリケーションを作成することもできます。Webビルダーは、Microsoft Internet Explorer 4.0におけるスクリプトレットのサポートにより、HTMLとスクリプトだけを使って、Dynamic HTMLベースのコンテンツを簡単に再利用できます。
現在、Dynamic HTMLのオーサリングは、Bluestone Inc.、ExperTelligence Inc.、Pictorius Inc.、およびSoftQuad Inc.などのサードパーティ ツールや、Microsoft FrontPage 98を使って行うことができます。
オープン テクノロジー
Webページでベンダー独自のエクステンションを使用すると、一部のユーザーがそれらのページの機能をフルに体験できないことになります。このようなことを避けるために、オーサーたちはこれらのエクステンションを完全に無視するか、他のブラウザ用のページを別途作成することになります。
MicrosoftDynamic HTMLは、MicrosoftとSoftQuadによってW3Cに提案されたドキュメント オブジェクト モデルをベースにしており、W3Cのドキュメント オブジェクト モデルに関する暫定的な要件にほぼ従っています。
Microsoftは、Dynamic HTMLと、その結果としての勧告を推進する上で、標準化プロセスに準拠することをコミットしています。Dynamic HTMLは以下の要件に適合しています。
広範囲のオーディエンスを持つダイナミックなコンテンツ
標準をベースにしたアプローチにより、コンテンツ プロバイダは幅広いオーディエンスを対象としたインタラクティブ ページを作成することができます。基本的なレベルでは、CSSやCSSの位置指定など、今日のポピュラーなブラウザには実装済みの標準ベースの機能を利用することができます。これにより、使用しているブラウザの種類を問わず、数多くのユーザーが同じWeb体験をできることが保証されます。
また、Webオーサーは、Dynamic HTMLを使うことで、単一のページのセットを作成し、これをあらゆるユーザーを対象に提供することができます。Microsoft Internet Explorer 4.0などのドキュメント オブジェクト モデルをサポートしているブラウザを使っているユーザーは、これらのページをインタラクティブに体験することができます。また、Netscape Navigatorなどの他のブラウザを使っているユーザーは、このコンテンツの大部分を静的な形で見ることができます。これは、Dynamic HTMLがコンテンツのレンダリングに標準のHTMLを使用しているためです。たとえば、Microsoft Internet Explorer 4.0では、インタラクティブな目次の展開と縮小を行うことができます。一方、ダイナミックな機能を持たないブラウザでは、目次は完全に展開された状態で表示されます。
コンテンツ プロバイダは、真に魅力的でリッチな体験を実現するために、個々のブラウザの能力をフルに活用する複数のページのセットを作成しなければならないことがあるでしょう。Dynamic HTMLは、Windows®オペレーティング システム用のバージョンや、MacintoshおよびUNIXプラットフォーム用のバージョンを含めて、Microsoft Internet Explorer 4.0のすべてのバージョンでサポートされます。また、MicrosoftによるDynamic HTMLのインプリメンテーションは、サードパーティに対してコンポーネントとして無償で提供されます。
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