Office XP リソース キット / 導入 / Office XP のインストールとカスタマイズ

サービス リリースの導入

Office XP のサービスリリースは、アプリケーションのパフォーマンスと信頼性を向上させるための中間的なアップグレードです。新たに生じる問題 (ウィルスの攻撃など) に対応して開発される場合が多く、バグ修正や機能の更新などが含まれる場合もあります。

*

サービスリリースを導入するかどうかを決定するには、まずどのような利点があるかを見極める必要があります。あまり効果がなければ、そのサービスリリースを導入しなという決定も考えられます。基本的には、インストールされているプログラムの機能を維持するためにサービスリリースが必要になることはありません。

サービスリリースで提供される変更内容や機能については、マイクロソフトの Office Web サイトで紹介されます。管理者や IT (Information Technology:情報技術) 担当者は、Office リソースキットの Web サイトでサービスリリースに関係した管理上の問題を調査できます。言語に依存したサービスリリースであれば、Office XP がリリースされている言語ごとに別々のサービスリリースが用意されます。

管理者用の更新ファイルと標準的な更新ファイル

Office のサービスリリースでは、2 種類の更新ファイルを利用できます。1 つは管理者用インストールポイントを更新するためのファイルで、もう 1 つはスタンドアロンコンピュータを更新するためのファイルです。通常、管理者用の更新ファイルは標準的なファイルよりも大きく、すべての変更に関してファイルを完全に置き換えます。それに対して、標準的な更新ファイルは既存のファイルを置き換える代わりにパッチを適用します。スタンドアロンコンピュータ専用であり、管理者用インストールポイントの更新には使用できません。

管理者用の更新ファイルを導入する場合は、Windows インストーラによって元の Office が再キャッシュされ、再インストールされます。こうして、以前にキャッシュされた MSI ファイルが置き換えられるため、以前のファイルが新しいファイルによって上書きされます。管理者用の更新では、ファイルにパッチが適用されるのではなくファイルが完全にインストールされるので、Microsoft Quick Fix Engineering (QFE) の更新によって変更されたサーバー上のすべてのファイルが正しく置き換えられます。

すべての更新ファイルでは、各機能のインストール方法が保持され、トランスフォームなどのファイルも以前と同じように機能するようになっています。更新後の管理者用イメージでも、引き続き既存のトランスフォームを使用して、新しいクライアントインストールに同じカスタマイズを適用できます。

管理者用インストールポイントと Office XP のスタンドアロンコンピュータのどちらにサービスリリースを適用する場合でも、元の製品がアップグレードされます。しかし、元の製品とアップグレード版の両方を同じコンピュータ上で併用することはできません。

サービスリリースの計画

Office のサービスリリースを導入する場合、通常は管理者用インストールポイントに製品の更新後のイメージを作成するという方法が最善です。ローカルユーザーはこの共有ポイントに接続して、自分のコンピュータにインストールされている Office のバージョンを更新できます。

一定期間にわたってアップグレードを段階的に行う場合は、次のような 2 つの管理者用インストールポイントを保守する必要があります。

まだアップグレードしていないクライアントのためのソースとして機能する元の共有ポイント

アップグレードを行っていないクライアントは、オンデマンドインストールや自動修復などのサービスのために引き続き元の共有ポイントにアクセスする必要があります。

クライアントが新しいサービスリリースにアップグレードするための更新後の共有ポイント

複数の場所に管理者用インストールポイントを作成する必要がある場合は、1 つの管理者用インストールポイントから別のサーバーにフォルダ階層とファイルをコピーできます。

管理者用インストールポイントのアップグレード

標準的な更新パッケージにはダイアログボックスなどのユーザーインターフェイスによるセットアッププログラムが用意されていますが、管理者用の更新ファイルはコマンドラインからインストールする必要があります。コマンドラインオプションで更新後の MSI ファイルのパスと更新後のMSPファイルの名前を指定し、Windows インストーラを実行します。

MSI ファイルは、元の管理者用イメージの Windows インストーラパッケージファイルです。

MSP ファイルは、アップグレードに関する情報の入った Office 管理者用の更新ファイルです。

この更新ファイルの設定に基づいて、Windows インストーラが管理者用イメージのファイルの追加、更新、削除を実行します。

Office XP の管理者用の更新ファイルは、Office リソースキットの Web サイトから入手できます。管理者用インストールポイントに更新ファイルを適用する方法は、次のとおりです。

   管理者用インストールポイントを更新する前に、その共有ポイントを使用しているユーザーがいないことを確認してください。アップグレード時に共有ポイントのファイルが使用中になっていると、そのファイルの新しいバージョンがインストールポイントにコピーされません。

Office の管理者用インストールポイントに更新ファイルを適用するには

1.

Office リソースキットのWebサイトから更新用の自己解凍実行可能ファイルをダウンロードし、そのファイル名をダブルクリックして MSP ファイルを抽出します。

2.

管理者用インストールのサーバー共有ポイントに接続します。

管理者は、そのサーバーの管理者用インストールポイントへの書き込みアクセスと、作業を実行するための適切な権限が必要です。

3.

[スタート] メニューから [ファイル名を指定して実行] をクリックし、Windows インストーラのための適切なコマンドラインを指定します。構文は次のとおりです。

[start] msiexec /p <MSP ファイルのパス> /a
<MSIファイルのパス> SHORTFILENAMES=TRUE /qb /L* <ログファイルのパス>

更新パッケージに複数の MSP ファイルが含まれている場合は、管理者用インストールポイントに適用する MSP ファイルごとに別々のコマンドラインを実行する必要があります。同じコマンドラインに複数の MSP ファイルを指定することはできません。

コマンドラインオプション説明

[start]

Msiexec がパスに直接組み込まれていない場合、Windows 98 システムでのみ必要。

Msiexec

Windows インストーラの実行可能ファイル名。

/p

既存のシステムに更新を適用する。

<MSP ファイルのパス>

更新用の MSP ファイルのパスとファイル名。

/a

ネットワークの共有ポイントにある製品の管理者用インストールを実行する。

<MSP ファイルのパス>

元の管理者用イメージの Windows インストーラパッケージのパスとファイル名。

SHORTFILENAMES=TRUE

MS-DOS 互換のファイル名とフォルダ名を作成するよう指定する。コマンドラインから Windows インストーラを実行する場合に必要。

/qb

ユーザーインターフェイスを基本レベル (進行状況とエラー処理のみ表示) に設定する。

/L*

ログの収集を有効にし、ログファイルのパスを設定する。*フラグを付けると、すべての情報が記録される。

<ログファイルのパス>

Windows インストーラのログファイルのパスとファイル名。

管理者用インストールポイントからクライアントコンピュータを更新する

管理者用インストールポイントを更新したら、その管理者用イメージを使用する既存のクライアントコンピュータを再キャッシュし、再インストールする必要があります。管理者用インストールポイントから新しくクライアントをインストールすると、更新後のバージョンが自動的に組み込まれます。

管理者用インストールポイントから既存のクライアントを更新するには、クライアントコンピュータで次のようなコマンドラインを実行します。

start msiexec /i <管理者イメージにある更新された MSI ファイルへのパス>
REINSTALL=All REINSTALLMODE=vomus

このコマンドラインを実行する方法としては、ログオンスクリプトの作成、バッチファイルとしての配布、Systems Management Server による配布などがあります。このコマンドラインのオプションは、次のとおりです。

コマンドラインオプション説明

[start]

Msiexec がパスに直接組み込まれていない場合、Windows 98 システムでのみ必要。

Msiexec

Windows インストーラの実行可能ファイル名。

/I

既存のシステムに更新を適用する。

<管理者イメージにある更新された MSI ファイルへのパス>

管理者用インストールポイントにある MSI ファイルのパスとファイル名。

REINSTALL=ALL

管理者用イメージの個々の機能を再インストールするか、すべてのアプリケーションを再インストールかを指定する。

REINSTALLMODE=vomus

クライアントコンピュータでの再キャッシュと再インストールを開始する。

   元の Office XP を管理者用インストールポイントからクライアントコンピュータにインストールした場合は、上記の再キャッシュと再インストールの手順に従ってクライアントを更新する必要があります。スタンドアロンコンピュータ用のパッチを使用して直接クライアントを更新すると、クライアントと管理者用イメージとの間に違いが生じ、今後の更新ができなくなる場合もあります。

サービスリリースの導入時に Office XP をカスタマイズする

サービスリリースの導入時に既存のインストールシステムを変更したい場合は、その 2 つの作業を別々に実行する必要があります。たとえば、アプリケーションを追加したり、既存の Office 機能のインストール方法を変更したりするには、まずサービスリリースを導入してから変更を実施します。

既存のインストールシステムに変更を加えるには、メンテナンスモードで Office のセットアッププログラムを実行するか、カスタムメンテナンスウィザードを利用して更新の前か後にインストール方法を変更します。カスタムメンテナンスウィザードの詳細については、「Changing Feature Installation States」(英語) を参照してください。

Office の既存のインストールシステムを更新するときに、トランスフォームを再適用することはできません。トランスフォームは、最初のインストール時に Office を設定する場合にのみ使用できます。既存のインストールシステムにトランスフォームを適用しようとしても、トランスフォームは無視され、既存の設定が保たれます。

単独で更新したクライアントコンピュータの同期

管理者用インストールポイントを使用せずにクライアントコンピュータをアップグレードすると、そのコンピュータから更新後の管理者用イメージを認識できなくなることがあります。さらに、元の Office ソースへのリンクも使用できなくなります。単独で更新したクライアントコンピュータを同期して、更新後の管理者用イメージを認識できるようにするには、そのクライアントコンピュータで次のコマンドラインを実行します。

<更新された管理者用イメージのパス> setup.exe /fvm <新しいMSIのパス> 

さらに、クライアントコンピュータで別個に Internet Explorer を更新した場合は、このような更新と再同期化を実施しても、管理者用インストールポイントの Internet Explorer パッケージからのカスタマイズが適用されません。元のイメージか、カスタマイズした他の場所から Internet Explorer を再度インストールして、クライアントコンピュータにカスタマイズを適用する必要があります。

Windows 2000 で管理者用の更新ファイルを適用する

管理者用インストールポイントとすべてのクライアントコンピュータがWindows 2000 を使用している場合は、IntelliMirror テクノロジによって管理者用の更新ファイルのインストールを管理できます。

   管理者用インストールポイントを変更したり、組織全体に更新ファイルを導入したりする場合は、まず限定的な環境でソフトウェアの更新をすべてテストしてください。

Windows 2000 で QFE や更新ファイルを導入するには

1.

更新ファイル (MSP ファイル) を元の Office 管理者用インストールポイントに適用します。

1 つのコマンドラインに複数の MSP ファイルを指定できないため、管理者用インストールポイントに適用する MSP ファイルごとに別々のコマンドラインを実行する必要があります。
 

2.

既存の Office インストールシステムを管理するための GPO の中で、 [ソフトウェアインストール] スナップインを開きます。

3.

Office パッケージを右クリックし、[すべてのタスク] をポイントして [アプリケーションの再展開] をクリックします。

グループポリシーオブジェクトが指定のユーザーまたはコンピュータに適用された時点で、更新後のファイルが指定のコンピュータにコピーされます。

   パッケージを再展開できるのは、そのパッケージがグループポリシーによって管理されている場合 (つまり、IntelliMirror のソフトウェアのインストールおよび保守のための機能でそのパッケージがインストールされていた場合、または Windows 2000 で管理されている場合) に限られます。

スタンドアロンコンピュータのアップグレード

スタンドアロンコンピュータ (管理者用インストールポイントに接続していないコンピュータ) を更新する必要がある場合は、WWW (World Wide Web) または CD-ROM から直接更新できます。スタンドアロンコンピュータ用の更新ファイルは、Microsoft の Office Web サイトから入手できます。

Office サービスリリース用のセットアッププログラムを実行すると、まずコンピュータにインストールされている Office アプリケーションとそのサポートコンポーネントが検出されてから、該当するアップグレードオプションが表示されます。途中で、元の Office XP CD-ROM に付いているプロダクト ID (PID) の入力が必要になります。アップグレードを開始する前に、元の CD-ROM ケースかプロダクト ID を記したメモを手元に用意しておいてください。

ソフトウェアのあらゆるインストールやアップグレードに共通することですが、アップグレードを完了するには、そのコンピュータで適切なシステム権限が必要になります。

   同じネットワーク上の管理者用インストールポイントを使用せずにクライアントコンピュータを更新すると、クライアントコンピュータから管理者用イメージを認識できなくなります。必ず「管理者用インストールポイントからクライアントコンピュータを更新する」の手順に従ってクライアントコンピュータを更新してください。

スタンドアロンコンピュータで更新ファイルをインストールするには

1.

Windows 関連のアプリケーションをすべて終了します。

WWW から更新ファイルをインストールする場合は、マイクロソフトの Office Web サイトにある適切なダウンロードページにアクセスします。

– あるいは –

CD-ROM から更新をインストールする場合は、CD-ROM ドライブに CD-ROM を挿入します。

2.

更新ファイルのセットアッププログラムを実行します。

既定の設定で更新を実行するには、Web サイト上の [今すぐダウンロード] をクリックします。CD-ROM からインストールする場合は、ドライブに CD-ROM を挿入すると自動的にセットアッププログラムが開始されます。

– または –

コマンドラインオプションを使用して更新を実行するには、[スタート] メニューから [ファイル名を指定して実行] をクリックして、更新ファイル名とパスと適切なオプションを入力します。

3.

更新が開始され、使用許諾契約書のダイアログボックスが表示されたら、その内容を確認します。[同意します] をクリックすると、インストールが続行されます。

4.

画面の指示に従って更新を完了します。

5.

インストールが完了したら、コンピュータを再起動します。


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