この「顧客を感動させる、提案・プレゼンの活用ポイント」の「2.ビジュアル図解で示す提案ポイント」は、提案・プレゼンの基本であるビジュアルな図解の考え方と利用ポイントをご紹介するものです。
 


 ●分かり易く、的を得た提案を行う為の、ビジュアル図解手法


 この章では、分かり易く的を得た提案やプレゼンテーションを行うための基本である「ビジュアル提案手法」についてご紹介します。

            (1) ビジュアル図解手法とは
            (2) まずは論理図解から
            (3) 良く伝わる絵図解の利用
            (4) 数字をビジュアルにするデータ図解

 


(1) ビジュアル図解手法とは

 

■図解とは何か


■図解とは何か

 図解とは、映像を含めた図形と文字とで行うマルチメディア時
 代のコミュニケーションの1手法・1表現方法です。

 文字のみの情報には無い「一目でわかる」瞬時性や、「誰も
 がわかる
」という共通認識言語としての特長を持っています。

 情報過多になりがちな現代の、新しいコミュニケーションツー
 ルのみならず、思考技術としても脚光をあびています。

■図解のポイント

 コミュニケーションとは共通の認識を持つ事である

  • 情報は共通の約束事と認識がないと伝わらない

  • 文字や言葉は記号化された情報であり送り手・受け手により判断基準が違う

  • 映像図形情報の認識は基本的にほとんど万人共通である

 図解の特長

  • 文字は伝達速度は遅いが確実に伝えられる、言葉は早いが正確性に欠ける、図解の映像や図形は一目で概要を伝えられる。

  • 百聞は一見にしかず、一覧性・瞬時性・構造化・省情報・現実感を図解は持つ。

  • 誰でも作成利用出来る、作成容易でルール化や部品化が出来る。

 

 

■図解のポイントと特長

図解のポイントと特長

コミュニケーションとは共通の認識を持つ事である。
図解はその手段。
 

映像図形情報の認識は基本的にほとんど万人共通である。
 
図解の映像や図形は一目で概要を伝えられる。
 
一覧性・瞬時性・構造化・省情報・現実感を図解は持つ。
 

図解は、ルール化や部品化が出来る。
 

 

 

■三つの図解手法


■マルチメディアの図解手法

 マルチメディア時代の図解には、大きく分類して3つの種類が
 あります。

 それは「論理図解」と「絵図解」と「データ図解」です。

 マルチメディア技術のソフトとハード゙を利用する事により、今
 まで出来なかったような図解方法で情報加工・伝達が可能と
 なります。
 例えば、パソコン画面で製品の写真をクリックすれば、そのビ
 デオ動画が表示される事などは、紙の上だけの図解とはまっ
 たく違った情報量と現実感を提供します。

 

 

 

 

 

 

 

 三つの図解の概要


■三つの図解の概要

 論理図解とは

  • 図解の中核をなすもので、チャートや図形・矢印を利用して、原因結果や主従関係などを構造化し論理的に表現します。



 ◆絵図解とは

  • イラストや写真などを利用し、より現実的にかつ具体的に内容を表現します。



 

 
 
データ図解とは

  • 表やグラフを利用して、分かりにくい数字データを一目でわかる形に図解します。

 

 

 


 


(2) まずは論理図解から

 

■論理図解手法とは


 図解の基本的な活用目的は、構成要素を関係付け、その位
 置関係をあらわす事により物事を早くかつ概要的に理解する
 事です。
 その基本的な関係をあらわすのが「論理図解」です。

 提案書やプレゼンテーションの文字は、セリフのようにダラダ
 ラと長いものでなく、キーワード化した要点のみを的確に伝え
 る文字にまとめて伝える事が大切です。

 また聞く方の思考を誘導するような、論理的な伝え方が大切
 です。
 この
論理図解手法を使い、チャートや図形や矢印を利用し
 て、全体を構造化し論理的に表現する事がポイントです。

■論理図解とは

 では具体的に論理図解とは、どのような事でしょう。

 論理図解とは、物事やそれぞれの構成要素の関係・成り立
 ち・グルーピーングや流れの状況等を論理的に表現したもの
 です。

 論理図解は、5つの種類に分類する事が出来ます。
 それぞれの種類の図解方法は、機能と図解表現特性を持っ
 ています。
 この機能と特性をよくつかみ、その特性に合った利用が、より
 分かりやすい、伝わりやすい表現となります。

 「5つの機能と機能特性」と「基本的な図解特性とイメージ」を
 下記の表で示します。

 

 

5つの機能と機能特性

大分類

中分類

特性

機能

図解特性

構成

図解

構成分類図解

構成

対比・因果・階層

分類

調和・順位

系統

系統・組織

表図解

マトリックス

相関・日程

座標

座標・時系列

文字図解

アウトライン

概要構造

フロー

図解

流れ図図解

時間

ステップ

手順

順番・手順

矢印図解

関係

関連

手続き

フローチャート

基本的な図解特性とイメージ

種類

機能

図解特性

図解イメージ

説 明

構 成 対 比

二つ以上のものを対比比較して、大小関係対立等を表現したい時に利用します。

因 果 原因と結果を表現します。
このプロックを複数関連づけて使用する事もあります。
階 層 ピラミッド型の階層の表現、あるいはそれぞれの層の対比比較に利用します。
分 類 調 和 構成要素の相互の親和性に基づいてグルーピングします。
KJ法等が代表的なものです。
順 位 構成用の順位付けを表現します。
グラフを利用するのが一般的です。
系 統 系 統 枝分かれの表現方法で、構成要素の相関関係・因果や目的と手段などの機能系統などを表現します。
組 織 組織や体系を表現する時に利用します。系統図と違い、上は下を含む関係としてとらえられます。

マトリックス 相 関 構成要素を二次元のマトリックス表でその相関関係を位置づける時に利用します。
日 定 横軸に日程をとった計画表。
代表的なものがガント・チャートです。
座 標 座 標 Y軸とX軸で表現される4つの象限によりその位置関係を表現します。
ホートフォリオ図などでよく利用します
時系列 横軸の時間軸をとったもので、時間の経緯と物事の変化の両面を表現します。

文字図解
アウトライン 概要構造


 ■○○○○
    ●○○○○
      ・○○○○

文字が箇条書きで、大見出し・中見出し・小見出しと概要構造を持っているものです。
基本的に大見出しは字体が大きく、小見出しになるほど小さくなります。
流れ図

図解

時 間 ステップ 構成要素の順番を時系列と内容とで階段的に表現をし、それぞれの時間期間の長さも表現します。
手 続 順 番 物事の順番を構成要素単位に表現します。
手 順 物事の手順を図解します。
作業手順や、申請手続き等で利用します。
矢印

図解

関 係 関 連 複雑な絡み合いを相互に関連づけて整理する時に使用します。
手 続 フローチャート 物事の論理的な関係を流れ図として、構成要素と矢印で表現したものです。



(3) 良く伝わる絵図解の利用


■絵図解手法とは


 提案・プレゼンでは、長たらしい文章での説明ではなく、簡潔
 にかつ瞬時に意図が伝わる必要があります。
 その時に良く利用されるのが「
絵図解」です。

■絵図解とは

 絵図解とは、一目見て、その事象が判断出来るように、イラ
 スト・絵・写真・ビデオ動画
等を利用した図解手法です。

 絵図解は具体的で具象的なイメージを表現する為に、受け手
 側の認知度は格段に向上します。

 しかし、逆にイメージを固定化させたり、間違った写真などを
 載せる事による誤解した認知を起こす事もあります。

 それ故に、それぞれの図解特性を良くつかみ利用します。

 絵図解には、「イラスト図解」「写実図解」「地図図解」の三種
 類があります。


 「絵図解の種類と機能特性」と「基本的な図解特性とイメー
 ジ」を下記の表で示します。

 

 

絵図解の種類と機能特性

大分類

中分類

特性

機能

図解特性

イラスト
図解
挿し絵図解 具象 イメージ化・抽象化
構成図解 配置・部品 構造化・レイアウト化
写実
図解
設計図解 精密 精密化
物理図解 詳細 写実化
写真図解 現物 リアリティ感
映像図解 現実 マルチメディア化
地図
図解
地図図解 空間 縮小・比例化
レイアウト図解 配置 レイアウト化

基本的な図解特性とイメージ

分類

種類 機能 図解特性 図解イメージ 説明





挿し絵
図解
具象 イメージ化 人物や風景、備品やコンピュータ機器等をイラストとして利用します。
抽象化 シンボルや記号などのように具象を抽象化した図解です。
構成図解 配置

部品

構造化 製品などをその構成単位の部品に展開して見せる図解です。
レイアウト化 機器システム構成図のように、システム全体の配置や構成を図解するものです。  

設計図解 精密 精密化 設計図で二次元設計とバース図のような三次元設計があります。
物理図解 詳細 写実化 構造物や製品等を正確に絵で表現した図解です。
写真図解 現物 リアリティ感 写真そのもので構成要素を表現する図解です。
映像図解 現実 マルチメティア
ビデオ動画を利用した図解で主にパソコンで利用します。



地図図解 空間 縮小
比例化
地図を利用した図解です。
案内図なども含まれます。
レイアウト図解 配置 レイアウト化 上下左右のレイアウトを統一した図解。事務所や部屋の中のレイアウト等のように物理的な配置図解もこの中に含まれます。



(4) 数字をビジュアルにするデータ図解


■データ図解手法とは


 データ図解は、ビジネスの中で重要な"数字"を図解化する
 手法です。

■データ図解とは

 データ図解には「
表図解」と「グラフ図解」の2種類がありま
 す。

 データ図解とは、数字を一目見てその事象が判断出来るよう
 に、表とグラフを利用した図解手法です。

 データ図解は、抽象的な数字を、表の持つ "一覧性"とグラフ
 の持つ"イメージ性"により、その動向や傾向を素早く把握・
 分析・認識出来る事を目的にしたものです。

 それぞれの数字の持つ特性や利用する目的により、必要な
 表やグラフを選定して作成します。 

 「データ図解の種類と機能特性」と「基本的な図解特性とイメ
 ージ」を下記の表で示します。

 

 

 

データ図解の基本的な図解特性とイメージ

分類

種類 機能 図解特性 図解イメージ 説明




二次元
表図解
マトリックス 一覧
順位
分類
比較
縦と横の二つの項目で表現される一般的な表。
L型マトリックスとも呼ばれます。
データリスト 一覧
順位
分類
抽出
コンピュータのデータのように、一行の見出しと複数行のデータとで成り立つ表です。
多次元
表図解
多項目
マトリックス
順位
分類
比較
縦横がそれぞれ複数の階層項目で表現される表で、何々別何々別と呼ばれる表です。
多次元
マトリックス
比較
関係
三つ以上の関係を表す表で、T型・X型・P型・Y型・C型などのマトリックス表があります・  

二次元
グラフ図解
マトリックス 順位
比較
推移
内訳
分布
相関
縦横の軸の中に表現される一般的なグラフで、折れ線・棒・層などのグラフがあります。
図形 順位
比較
内訳
分布
相関
平面の中に表現されるグラフで、円・帯・地図・レーダーチャートなどがあります。
多次元
グラフ図解
マトリックス 順位
比較
推移
内訳
分布
相関
三次元の軸の中で表現されるグラフで、立体棒や立体折れ線などのグラフがあります。
図形 順位
比較
内訳
分布
相関
三次元の中で表現されるグラフで、立体・等高線・箱グラフなどがあります。

 


 
最終更新日 2001 年 10 月 12 日