株式会社大塚商会は、2004年 12月期連結決算で、売上高、利益ともに過去最高を記録した。営業利益率も大幅に向上している。マイクロソフト パートナープログラムの「認定ゴールドパートナー」として長年参加してきた同社は、扱うプラットフォームの多数が Windows。マイクロソフトのボリュームライセンス販売で国内 No.1 の実績を誇る。同社の今後のパートナープログラム活用戦略などを取締役兼上席執行役員の矢野克尚氏、テクニカルプロモーション部 Microsoft グループ 課長の米田仁哉氏、同グループ主任の高井瑞穂氏に話を聞いた。

矢野克尚氏
株式会社大塚商会
取締役兼上席執行役員
1961年の創業以来、大塚商会は一貫して顧客の情報化と業務効率化を支援し、顧客数 60万社を誇る国内最大級のソリューションプロバイダへと成長を遂げてきた。2004年 12月期連結決算では、市場環境が厳しい中で、売上高 3724億 8100万円、経常利益 170億 3600万円と共に過去最高を記録。営業利益率も、前年同期比 2.0% 増の 4.6% へと急伸している。
同社の強みは、特定のメーカーにとらわれないマルチベンダー対応と、オフィス用品からIT機器全般までを幅広く提供するマルチフィールド対応により、顧客にワンストップソリューションを提供できること。ITを軸に、顧客のニーズに一つひとつ高いレベルで応えていこうという「顧客重視」の姿勢が、現在の好業績を支えている。
大塚商会は、社内の IT 投資にも積極的で年間数十億円を投入している。中でも目覚ましい効果を挙げているのが、独自開発した「SPR(セールスプロセス リエンジニアリング)」と呼ばれる顧客管理・営業支援システムだ。この SPR では、勘定系と情報系のデータを融合し、CRM と SFA の連携を図ることにより、営業活動における提案から成約に至る確率を向上。さらに、財務面の大幅な強化にも貢献し、「直販をしている売上高 3724 億円、顧客数 60 万社の企業で、貸倒引当金が 3億円に満たない」(取締役兼上席執行役員の矢野克尚氏)という目覚ましい成果を挙げている。
大塚商会とマイクロソフトとの関係は古い。まだ Windows が登場していない 1990年頃から始まった。矢野氏によれば、「MSDOS 対応の統合基幹業務ソフト SMILEα を開発したことが、マイクロソフト関連の技術者を増やすきっかけになった」という。
その後、ダウンサイジングの波に乗って NetWare や Unix などが乱立する時代を迎えるが、大塚商会は、それらの中から Windows を採用。矢野氏は当時を振り返り、「結論から言って、その決断は正しかったと思う」とする。
マルチベンダー対応を標榜する同社だが、現在では、扱うプラットフォームの多数を Windows が占めており、マイクロソフトの認定技術者 MCP (Microsoft Certified Professional) が 2000 名近く在籍し、Windows 環境におけるスキルや経験則が圧倒的に多い。
「大塚商会の社内システム自体も Windows プラットフォームを採用、ERP やグループウエアも、すべて Windows プラットフォーム」と語るのは、テクニカルプロモーション部 Microsoft グループ課長の米田仁哉氏。「統合基幹業務ソフト SMILE シリーズなどの自社製品も Windows プラットフォームなので、開発環境支援など、ソフトウエアベンダーとしてもマイクロソフトとは緊密な協力関係にある」そうだ。
大塚商会のマイクロソフト パートナープログラムへの参加は10年以上前で、ラージ アカウント リセラーとしては日本最古とされ、現在では、ボリュームライセンス販売で国内 No.1 の実績を有している。
「大塚商会には、マイクロソフト ボリュームライセンスの仕組みを熟知した人材が豊富におり、お客様に最適な形でご利用頂いている」と語るのは、テクニカルプロモーション部 Microsoft グループ主任で、MCSE (マイクロソフト認定システムエンジニア)でもある高井瑞穂氏。同氏は、IT専門誌にマイクロソフトのライセンス購入におけるノウハウについて連載したこともあるという、エキスパートだ。
ただし、大塚商会はライセンス ボリュームを追求しているわけではなく、それに伴うシステム構築ビジネスを展開しようという狙いがある。高井氏によれば、「ライセンス ビジネスを手がけると、お客様の IT 環境や使い方が見えてきますからわれわれも、よりお客様の環境にマッチしたシステム提案をすることができます。お客様との間に緊密な信頼関係を築いていく上でも、ライセンス ビジネスは最初の一歩として重要」という。
矢野氏も、「Active Directory の構築が私たちの得意技のひとつなので、サーバービジネスの中核に Windows を置き、その上に様々な業務アプリケーションを載せたり、セキュリティ対策を施すというビジネスを展開していきたいと考えている」と語る。
テクニカルプロモーション部の Microsoft グループが、一番利用しているマイクロソフト パートナープログラムの特典のひとつがパートナー コールセンターだ。
現在所有しているライセンスで、どのような買い方をすれば一番効率的かということは、顧客の大きな関心事。そこで、それこそ重箱の隅をつつくような細かい質問になることもあるようだが、パートナー コールセンターは的確な解答をしてくれるという。「私のグループでも毎日メンバーの誰かが必ず利用している」と高井氏。利用頻度はかなり高いようだ。
現在所有しているライセンスで、どのような買い方をすれば一番効率的かということは、顧客の大きな関心事。そこで、それこそ重箱の隅をつつくような細かい質問になることもあるようだが、パートナー コールセンターは的確な解答をしてくれるという。「私のグループでも毎日メンバーの誰かが必ず利用している」と高井氏。利用頻度はかなり高いようだ。
大塚商会の技術部門であるテクニカル ソリューション センター内には、マイクロソフト製品を専門とする MS ソリューション課が設置されているが、同課でも、マイクロソフト ビジネスパートナー本部の SE によるサポートを頻繁に利用している。
営業活動におけるパートナープログラムのメリットとしては、 認定ゴールド パートナーのロゴを使用できることがある。最近では顧客の間にもマイクロソフト 認定ゴールドパートナーのことが浸透してきており、大塚商会とマイクロソフトの関係が緊密であることの証にもなるので、商談で競合した場合など、提案書にロゴが入っていると有利なのだ。
また、マイクロソフト パートナープログラムでは、パートナー企業の秀でた業績を褒賞するアワード プログラムを設けているが、米田氏は、「われわれはこれをとることをひとつの目標に掲げ、昨年は、日本で初めてワールドワイド ウィニング カスタマー アワードを受賞できた。これにより、お客様との信頼関係が一層強まったと感じている」と語る。
大塚商会では、マイクロソフトが提供するパートナー向けのキャンペーンにも積極的に参加している。例えば、ソフトウエア アシュアランスがそろそろ切れるお客様に対するキャンペーンの場合には、「需要を喚起する意味でとても効果的。特にソフトウエア アシュアランスの更新を忘れていたお客様にも気づいていただける」(高井氏)。
矢野氏によれば、この他にも、「マイクロソフトとの共同イベントなどで、テクニカル プロモーション部 Microsoft グループやテクニカル ソリューションセンター MS ソリューション課の担当者が、セミナーの講師を務める機会があり、需要の発掘に役立っている」そうだ。
マイクロソフト 認定ゴールド パートナーとしての様々なメリットを活かし、Windows プラットフォームを核に据えたソリューション ビジネスを積極果敢に展開する大塚商会。厳しい市場環境の中で好業績を維持する同社にとってマイクロソフト パートナープログラムは欠かせない。
※ Microsoft、Windows、Active Directory、Exchange Server、Office SharePoint Portal Server は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※ その他記載されている、会社名、製品名、ロゴ等は、各社の登録商標または商標です。
※ 製品の仕様は、予告なく変更することがあります。予めご了承ください。