コミュニティは人生を変える出会い系安納 順一

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今回から数回続けてコミュニティ関連のネタをお届けします。第 1 回目となる今回は、ちょいとノスタルジックなネタで失礼いたします。

昔、JWNTUG というユーザーグループがありました。Japan Windows NT Users Group (日本ウィンドウズ NT ユーザー会) です。一般的に「ジャンタグ」という名称で広く知られており、マイクロソフトからの日本語情報が今以上に乏しかった当時としては、日本語で Windows NT に関する情報交換ができる貴重なリソースの 1 つでした。

JWNTUG が設立されたのは、1996 年の年末に Windows NT 4.0 がリリースされる直前です。まだサーバー OS として Windows を採用することに大きな抵抗があった時代である一方で、「そろそろ使ってみようか」という雰囲気も生まれつつある、今風にいえば (?)「Change」が現実味を帯びつつある時期でした。

JWNTUG の前身は、Links-NT というメーリングリストの主要メンバを中心に設立された NT-Committee です。それは、現在 マイクロソフト MVP としても有名な Y さんや K さん、セキュリティで有名な I さん、そしてその他何名かの業界有名人によって支えられていたコミュニティでした。マイクロソフト MVP リードの原水も NT-Committee の中核メンバーの一人でした。Links-NT そして NT-Committee は、当時各人が個別に持っていた Windows NT のノウハウをメーリングリストを通して集積、編纂し、「Windows NT FAQ」としてインターネット上で公開していました。これは、当時の Windows NT 系エンジニアにとって非常に重要かつ貴重な、日本語のナレッジベースとなりました。これは後に JWNTUG によって書籍として再編纂され、IDG コミュニケーションズから出版されることになります。

Links-NT および NT Committee によって編纂された Windows NT FAQ 3.50

Windows NT FAQ 3.50 は、その後 JWNTUG によってさらに強化され IDG より出版された

私は当時 27 歳、根っからのお調子者でビール好き、しかも他人頼りのダメ人間であるため、責任感や義務といった面倒なことから遠ざかるあまり、いまいち仕事に楽しさを見いだせていませんでした。いまから 12 年も前のことです。いいたかありませんが、ザ・バブル社員でした。

仕事柄 Windows を使用することが多かった私は、NIFTY Serve の Windows NT フォーラム等でわりと積極的に情報発信をしていました。今思えば、どこかに自分の居場所を見つけたかったのでしょう。「そんな青い時期もあったなぁ」と赤面することしきりですが、ともかく、自分が苦労して得た情報を他人に伝えるという行為が、大いに自尊心を満足させるものであったことは確かです。もともと知らない情報でも、ひそかに調べ、以前から知っていたかのように回答する...なんてことを繰り返すうち、気がつけば、知識は増えましたが同時に勘違いも生まれていました。「俺って、すごいかも」。本当に馬鹿なオトコだと、いまでも思います。タイムマシンがあったら、目を覚ませっ! と煮えたぎった豚骨スープを頭からかけてやりたいくらいです。

さて、そんな勘違いな私がどんな行動に出たかといえば、NT-Committee にコンタクトをとったのです。このころ NT-Committee は、Windows NT FAQ 3.5 を発表したばかりであり、そこには貴重なノウハウが詰まっていました。自分のノウハウもこの中に盛り込みたい! そんな想いで、Windows の使用時間が長いだけの勘違いエンジニアが、何も知らずに、Windows 業界を支えている NT-Committee の代表アドレスにメールしました。文面は今でもよく覚えています。

「何かできることがあれば、是非お手伝いさせてください」

文面は謙虚ですが、あきらかに「できることがあるはずだ」という思い上がりがミエミエです。その時のやり取りははっきりとは覚えていませんが、確か Windows World Expo Tokyo 96 で初めて NT-Committee の中核メンバーにお会いしたのだと思います。

名刺交換をし、一通り挨拶を済ませて、「では今後ともよろしくお願いします」と頭を下げて帰る道すがら、改めて名刺を見直して驚きました。なんと、当時 IDG 社から刊行されはじめたばかりの Windows NT World の執筆陣に名を並べる人たちばかりではないですか。それだけじゃない。私が愛読する技術書籍の執筆者でもあるじゃないですか。あぁ、私は、彼らが書いた記事や本を読み、情報を仕入れ、知ったかぶりをしていたわけです。そんな人たちに、「何かできることは?」などとよくも言えたものです。世が世なら命も落としかねません。今考えても、赤面しながらジタバタしてしまいます。

ただ、勘違いもここまで来ると、逆に「色白のふっくらしたかわいいやつ」と思ってもらえたのでしょう。その後運営メンバーとして加わることになりました。

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