SharePoint でおこなう製品開発シリーズ (0 章)〜はじめに〜松崎 剛

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ここでは、SharePoint を使用した製品開発について、代表的な手法を中心に全体をつかんでいただくためのコラムを連載し、次回以降以下の目次にしたがって掲載をしていきます。今回はその準備として、SharePoint で製品を開発することのビジネス上の意義についてご説明します。

【目次】

SharePoint が特徴としていることは多数ありますが、大きなメリットの 1 つは「作らずして必要な仕組みが手に入る」ことにあります。私自身も過去に ERP、CRM、PDM を始めとする業界のパッケージ製品の導入にいくつも携わった経験がありますが、コンピューター システムに関与する特にユーザー層 (利用者層) にとって多く求められることの 1 つは、わざわざソフトウェア開発などの発注を行うことなく、それでいて必要な (また、あるときには独自な) 仕組みを実現することにあります。財務業務、営業支援/顧客管理、流通業務、製造管理など多くの基幹系 (マイクロソフトではこれらを Line-of-Business, LOB と呼びます) の業務システムではそうした仕組みを実現できる多くの選択肢が提供されていますが、ふと身近な業務に目を向けると、まだまだ管理されるべき多くの企業資産が「管理されない状態」になっていることに気づかれるでしょう。例えば、CRM に登録する顧客データを一旦 Excel で加工して上長に確認している姿、企業内でのデータ収集を行うためのファイル共有をしている姿など、実にさまざまな形です。

SharePoint は、いわばこうした「日常的な」(普段着的な) 情報を管理するためのパッケージ製品のごとき役割を果たします。例えば、部内から従業員満足度に関するアンケート収集を行って毎期末に同じ集計処理をするといった場合、こうした身の回りの仕組みを実現するためにわざわざアンケート入力を行う Web アプリケーション (ASP.NET) の開発を外部に発注するようなことはしたくないでしょう。あるいは、専用のパッケージ製品を購入するというほど大げさな話でもありません。従来であれば、ユーザー部門のソフトウェア技術に長けた「エンドユーザー プログラマ」と言うべき、いわば現場の IT ヒーローにマクロ作成などを頼んでいたかもしれません。この IT ヒーローは、いつも身の回りの多くの人たちの世話で忙しくなっていたことでしょう。