Hyper-V で仮想化をもっと盛り上げたい指崎 則夫様

インタビュアー 安納 順一

1 | 2

今回の Hero は、 Web 先端技術のスペシャリスト集団である株式会社ポータルアイランドの指崎 則夫 (さしざき のりお) さんです。
指崎さんは現在、同社に 100% 出資している株式会社アイ・ティ・フロンティアのコンピテンスセンターにて、新しい技術について検証し、アイ・ティ・フロンティア社内に対してソリューションを提供するお仕事を担当されています。
マイクロソフトの Hyper-V の登場により、これまで以上に仮想化で盛り上がる IT 業界ですが、指崎さんも Hyper-V は無視できない存在であると語っています。Hyper-V のベータ版登場から今日に至るまで、綿密な計画を立てて検証を続けてきた指崎さんにお話を伺いました。


指崎 則夫様

マイクロソフト 安納 (以下 安納) 「今回、Hyper-V を検証していただいたとのことですが、まずは仮想化技術の中で Hyper-V を選択いただいた理由というのは何でしょう?」

株式会社ポータルアイランド 指崎様 (以下 指崎) 「Hyper-V はリリースされて間もないということもあり、今後お客様にソリューションとして提供していく場合、どのような強み、弱みがあるか、コンピテンスセンターとして検証することにしました。」

■Hyper-V の魅力はゲスト OS の柔軟性と他社に類を見ない拡張性

安納
「どういった点を重点的に検証されたのですか?」
指崎
「まずは構築の容易さです。各種ドキュメントにうたわれている通り、本当に『容易に』構築ができるのかどうか。現場のエンジニアによる導入に先駆けて検証し、なんらかの留意点があればそれを現場に伝えなければなりません。」
安納
「ご感想はいかがでしょうか」
指崎
「確かに容易ですね。『役割を追加する』という概念さえ把握していればクリックだけでインストールすることができますから。役割を追加すれば管理コンソールも自動的に使えるようになるというのも面白い発想です。現場のエンジニアが使い始めるまでに余計な手間を取らずに済むということは、面倒なオプションやインストールの順番などを考えなくてよいため大きなメリットです。また、必要なソフトウェアが OS 標準機能であるという点もありがたいです。ソフトウェアを使うために申し込んだりメディアが届くのを待ったりする必要がありませんから、使いたいときに使い始められます。」
安納
「なるほど。他にはいかがでしょう?」
指崎
「Hyper-V 上で様々な OS の動作を検証してみましたが、Hyper-V 上で様々な OS が問題無く動作しています。仮想化は、本番環境のハードウェア統合に活用するだけでなく、過去の環境の移行先としても視野に入れています。そのため、様々な OS が Hyper-V 上で利用できるのは、お客様にサービス提供する立場として心強いです。」
安納
「性能についてはいかがですか?」
指崎
「悪くはありません。Hyper-V 統合サービスに対応している OS については物理環境とそん色のない性能が出ています。ただ、ディスクスピードは物理環境よりも 10% 程度落ちているようです。統合サービスがインストールされていない場合は 50% 以上の劣化が認められたケースもあります。」
安納
「今後 Hyper-V をアイ・ティ・フロンティアのソリューションとして加えることになりそうでしょうか?」
指崎
「容易性、OS の相性、性能、そして価格に関しては問題ありません。また、サポートされているメモリ容量、ディスク容量、デバイスの数、コントローラーの数、CPU の数、1 台の物理サーバーで対応可能な仮想マシンの数などをとっても他社製品を上回っていますので、Hyper-V を選択しない理由はひとまず存在しません。ただ、やはり歴史の長い他社競合製品のほうが上だと感じているのは、運用管理機能です。サーバーマネージャーは機能的に物足りないですね。」
安納
System Center Operations Manager や Virtual Machine Manager をご活用いただくというのではどうですか?」
指崎
「確かに System Center 製品群は魅力的です。特に、Operations Manager の管理パックという考え方は非常に面白いですね。また、仮想環境だけでなく物理環境も一元管理ができることは、管理上でも大きなメリットです。ただ、なんというか、こなれていない印象があります。それは用語の使い方や操作の手順に現われていると考えています。エンジニアは少ない時間で多くのことをこなそうとしていますから、エンジニアを悩ませるような用語や操作手順は極力避けていただきたいと考えています。マイクロソフトさんの多くの製品で、作業の効率化につながるスクリプティング生成機能を改良・改善をお願いしたいと思います。」
安納
「ご指摘ありがとうございます。運用管理機能に関して1点補足いたしますと、Operations Manager と Virtual Machine Manager を併用することで、PRO (Performance and Resource Optimizations) という機能が使えるようになります。これは、ホストコンピューターやゲストコンピュータのパフォーマンス劣化に敏感に反応して、ゲスト OS を他のホストコンピューターに自動マイグレーションすることができます。」
指崎
「そこまでは検証していませんでした。面白そうな機能ですね。」
安納
「運用管理についても力を入れていますので、今後ともよろしくお願いいたします」
指崎
「運用管理は重要です。今後、仮想化が進むことによって、これまでの SLA をすべて見直す必要があると思っています。どれだけお客様の立場に立った SLA を締結できるかどうかは、運用管理製品の出来栄えにも左右されるでしょう。いくら一時費用が安くても、安心して SLA を締結できなければ、そうした製品は忘れられていきます。」
安納
「おっしゃるとおりです」
指崎
「先ほど言い忘れていましたが、大変重宝している点があるのです。それは、仮想マシンの仮想ハードディスクとして物理ハードディスクに直接アクセスする機能 (パススルーディスク)」で、USB ストレージを使用できることです。競合他社の製品でも、物理ハードディスクに直接アクセスできますが、USB ストレージは使用できない製品もあります。これには大変助けられています。社内で構築した仮想ハードディスクを、別の仮想マシンの検証に使用するといったことが簡単にできますね。Hyper-V は、こういう点でも仮想環境をより身近にしてくれましたね。Hyper-V は使うために構えなくて済むのがよいです。」

ここに掲載されている記事は、マイクロソフト認定パートナープログラムやトレーナー向け認定制度をはじめとするプログラムや資格とは関係がありません。

  • Tech Fielders インタビューへ戻る
  • マイクロソフト テック フィールダーズHOMEへ戻る

このページの TOP へ戻る