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受賞者インタビュー

Microsoft 賞 (最優秀賞) 受賞 ナカノさん

今回のインタビューに先立ち、まず私たちが伝えたかったのが、ナカノさんの受賞作品が Microsoft の社内でも大変評判で、実際 MSN サイトに掲載した際もユーザーの反応がとてもよかったということ。それを真っ先に伝えたところ、「よかったです! ありがとうございます。」と満面の笑顔で答えてくれたナカノさん。「誰もクリックしてくれなかったらどうしようかと思いました (笑)」と冗談まじりに話す姿は場を和ませ、人を惹きつける。

今回のコンテストではコラボレーション部門に応募したため、もし受賞したら自分の作ったグラフィックがどんな動きをするのか楽しみだったという。実際受賞して MSN に掲載された作品を見た時の感想を聞いたところ、「感動しました。やっぱり動くと全然違いますね。」と率直な感想を返してくれた。

受賞作品のコンセプトは「驚き」。「Slverlight という新しい技術に対して、お年寄りもビックリしちゃう。その驚きが年齢を重ねたお年寄りにも作る意欲をかきたてる。そんな作品にしたかった。」このようなバナー作品ではあまり見られない「お年寄り」を登場させたのもそんな思いがあったからだ。

数ある中から選んだ「inspire」というキーワードはパッとイメージで選んだ。ナカノさんはこのようにインスピレーションやフィーリングで作品を作るということは少なくないという。
「自分の "作風" とか "コンセプト" とか聞かれるとちょっと困っちゃいますね。僕はコラージュ作品が中心なので使うオブジェクトの印象がそのままコンセプトになってるかもしれません。
自分の作品は人に”カッコイイ”と言ってもらうことが多いんですけど、そんなにカッコよさを重視しているつもりはないんです。カッコイイけど、とんがってる感じにはしたくない。カッコイイ中にもやわらかさがあるものを目指しているんです。」

ナカノさんがグラフィックデザインを始めたのは 30 歳になってから。10 年以上続けているバンド『nature living』でリリースした CD のジャケットが気に入らず、自分でデザインしたのをきっかけに、デザイナーの道を歩み始める。
「30 歳で始めたからよかったのかなって思います。それまでのバンド活動や経験を通じてたくさんの人と出会って、多くのものを得たからこそできることがあるのだと感じますね。」

デザイナーでありミュージシャンでもあるナカノさんに、その関連性を聞いてみた。
「僕のグラフィック作品はコラージュなので、要素を集めてきてひとつの "作品" を作るという点では音楽もグラフィックも似ています。絵は自分で素材を集めてきますし、音楽はバンドのメンバーみんなでいろんな音や曲をパーツで持ってくる。それを重ねて組み合わせて作る。その作り方が身に染み付いてる気がします。それにすごく喜びを感じますね。」

ナカノさんの新たな活動である『scrap-graphic』では、そんな制作スタイルが如実に反映されている。scrap-graphic は T シャツを中心としたデザインアイテムの販売サイト。ただし、ただの販売サイトではない。販売している T シャツのデザインはもちろん、Tシャツを着るモデル、モデルのヘアメイク、フォトグラフ、WEB デザインなどそのサイトのすべてがそれぞれのクリエイターにとってのポートフォリオになっている。これはあくまでも仕事としてのプロジェクトなどというものではなく、完全なる有志のクリエイターの集まりだ。

「とにかく色んな人が集まって知り合える場所を作りたかったんです。実験の場というわけではないですけど、仕事ではできないこととか試したいこととかをここでぶつけ合っています。参加者それぞれがいつもと違う経験をしたり、参加者同士で刺激し合って、もちろん楽しんで。それでまたそれぞれの活躍や成長に繋がっていけばいいのかなって。」その想いは scrap-graphic を訪れてもらえればすぐに伝わってくるだろう。

「実は昔ちょっと動画にチャレンジしたけど挫折した経験があるんです (笑)」その時は時間軸やタイミングという要素が難しく感じたのだとか。 「でも今回の受賞させてもらったおかげで自分のグラフィックが動くという感動を味わえたので、またちょっと頑張ってチャレンジしてみようかなと思うきっかけになりましたね。」まだまだやりたいことがたくさんあるというナカノさん。自身の活動にとどまらず、人に教えるということもやってみたいのだとか。これからの活動にも注目だ。

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