Expression Blend では、オブジェクトのあらゆるプロパティにアニメーションを適用することができます。今回はこの性質を利用して、簡単な形状の疑似 3D アニメーションを作ってみます。
Blend 内でアニメーションを適用できるプロパティは、オブジェクトの大きさや位置などの形状に関わるものだけではありません。例えば塗りに関してなら色自体の値はもちろん、グラディエントブラシを使用した際のグラデーション幅や向きなどにも、アニメーションの適用は可能です。

プロパティタブの大抵の値はアニメーション可能です。
例えば Flash では通常、大きさなどオブジェクト外側のプロパティに対してアニメーションを適用する事が可能ですが、タイムラインの構造上、オブジェクト内側に含まれるプロパティにアニメーションを適用することは難しいと思います。オブジェクト丸ごとの動きは作りやすいものの、オブジェクト内外の次元の異なる別アニメーションを連携させるような動きには、コードが必要になります。
Blend ではネスト構造内のオブジェクトも、それに含まれるより細かなプロパティも同じタイムライン上でアニメーションさせることができます。これにより、例えばパス全体の拡大縮小や移動だけでなく、そのパスを構成している制御点の変化をアニメーションさせることも可能です。
実際にやってみましょう。適当な形状のパスを描き、ストーリーボード上の適当な時間でパスの制御点を動かしてみましょう。再生すればもうパスのアニメーションになっているかと思います。もちろん、方向線を操作して曲率を変更したりすることも可能です。

このようにパスそのものの形状を変更可能です。
上記を利用して、3D に見える動きを作ってみましょう。まず、4 角形のパスを 6 つ組み合わせ、立方体を斜め上から見下ろしているような形状を作成します。

見下ろした立方体。裏側も含めて 6 面すべてを用意。半透明で無くても構いません。
この状態から、適当な時間にて各パスの制御点を操作します。A 点は B 点へ、B 点は F 点へ、C 点は G 点へ、というように、右側にちょうど 90 度回転したときの表示位置へ各頂点を移動させてください。再生すると、立方体が 90 度回転したように見えますでしょうか。塗りの透明度や色合いも変化させることで、より 3D らしくなります。

立方体が回転するようにアニメーションします。
今回も、あくまでコードを挟まずに Blend のみで実現していることがポイントです。
Blend は、コード不要で実現できるアニメーションの幅が大きいのも特徴の一つです。従来、コードを書かないデザイナさんでは実現できなかったような動きも手軽に作れることで、デザイナさんの発想の幅も広がるのではないでしょうか。皆さんもぜひ Blend を使用して、より複雑なアニメーションに挑戦してみてください。