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インタビュー

#4
SE Design
篠崎 晃一 氏, 山里 幹夫 氏

クリエイタも開発者もより有効なエコシステムを形成できる。
SE デザインが考えるクリエイタのこれから

トップバナーの制作がきっかけに


SE デザインは Web サイト構築から情報誌・製品カタログ作成、イベント企画まで、様々なメディアのコンテンツ設計を手がけるエージェンシである。IT 業態を中心とするクライアントの要求に応えるために、社内のディレクション担当者が、多様な技術を持った外部スタッフと協力しながら、複数のサービスを横断的に扱う。そのキーワードは 『コミュニケーション デザイン』 である。今年から Silverlight™ による広告コンテンツの制作を業務に取り入れ、さらなるコンテンツ事業の可能性を追求している。
写真 : 山里氏
最初に制作をサポートしたコンテンツは、マイクロソフトのコーポレートサイト トップページに掲載するキャンペーン告知用バナーだ。Microsoft® Expression Blend™ でバナーを制作した初めての経験となったわけだが、ツールに関する違和感は 「考えていたほどでもなかった」 と SE デザイン制作部ディレクタの山里幹夫氏は振り返る。 アニメーション作成手順など、一般的なツール同様直観的に使えたという。バナーにはキャンペーン告知とは別の要件もあった。 Silverlight™ のインストールを促進することだ。未インストールのユーザーをどう促すのか? たとえば、バナーの代わりに女性モデルの静止画で動画を想起させつつ、クリックで動くことを簡潔に説明し、身構えさせない雰囲気の中で Silverlight™ のインストールを完了させる仕組みを作った。その後はブラウザを再起動しなくてもページの再読込だけでインストール作業が完了するので、手続きはシームレスだ。このように、マイクロソフトのコーポレートサイト トップページという重要な場面に、ストレス無く Silverlight™ を置くことが、今回のバナー制作の最も重要なポイントとなった。

かつて、 Expression Blend™ を扱うなかで山里氏は Silverlight™ がクリエイタの可能性を押し広げる手応えを感じたという。あるトレーニングの流れのなかで講師が Visual Studio® を操作してみましょう。と、進んだ瞬間だ。 「開発系のツールなのに ? と、正直面食らってしまった」 としながらも、 Visual Studio® がデザイン担当者にとっても思いのほか理解しやすいツールであったことが印象的だったという。同時に、既存の技術をマッシュアップする手段として利用することで、業務フロー上のストレスを軽減できる可能性が見えたと語った。
写真 : オフィス内部
写真 : 篠崎氏と山里氏

開発環境とサービスをつなげよう


むしろ Visual Studio® のような開発環境を理解することは、これからのクリエイタにとって新しい要件になってくるのではと SE デザイン代表取締役の篠崎晃一氏は予測する。
多くの企業活動が現在 ICT(インフォメーション アンド コミュニケーション テクノロジ)という大きなインフラの上で業務を行っている。マイクロソフトは開発者のエコシステム (開発環境づくりに関する理念) を培うことで、インフラの維持と進化に寄与してきた。 Silverlight™ は個々の企業が持つコンテンツや技術、サービスをつなげて 1 つの 「表現」 を作り出すプラット フォームであるというのが SE デザインの捉え方だ。

開発の現場での具体的な方向性として篠崎氏は 「クリエイタが 1 人で全部仕上げようとしない仕事のしかたが求められている。」 と分析する。つまり、クリエイタもサービス、開発工程、テクノロジ全体がどう関係し、全体の構造を作っているのかを主体的に意識しながら、適切に分業できる体制をつくる必要があるというわけだ。その場合 「Visual Studio® はサービスをつなげる中間的な役割。クリエイタもこの部分の技術要件を理解することが望ましい。同時にその業務フローの設計こそが、クリエイティブである」 (篠崎氏) とした。

その意味で篠崎氏は 「Silverlight™ は既存のリッチ クライアント向けソリューションの代替物ではない」 とする。すべての事業者はコンテンツホルダであり、時にビジュアライズが重要な価値を見出すデータを持っている。このコンテンツは B to C よりも B to B の分野で生かし切れていない。各々の業態でサービスの内容やソリューションの効果をビジュアル化するといったニーズは少なからずあると篠崎氏は見る。
業務に関するあらゆる情報をエコシステムの中でコンテンツ化する方法が Silverlight™ によって可能となるのだ。

SE デザインはこうしたニーズの広がりを見据えたネットワーク作りや人材発掘にも目を向ける。
今回の案件を手がける機会と前後して、 同社は独自にマイクロソフトの技術者を呼び、外部のクリエイタや開発者も参加する社内セミナを開催している。
「特に違う業界から来る人、これから Web に取り組む人にも期待する。特に建築設計や映像のプロデュースなど、構造的な内容を扱う感覚を持っている人であればなお望ましい。」 (篠崎氏)。
ビジネスの構造に興味を持ちながら、何を形にするべきかを判断できるクリエイタであること。これが、これからコミュニケーション デザインの現場で求められる要件になりそうだ。
(インタビュー : 矢野りん)
株式会社 SE デザイン(SE Design Co.,Ltd.)
PC の黎明期から 20 年余、外資系 IT 関連企業に向けて製品の販売促進、ブランド管 理、企業 PR などのサービスを提供してきた。最適なメディアの選択とコンテンツ の設計によってコミュニケーション デザインを実現する。
http://www.sedesign.co.jp/

*製品のリリースに合わせ、グループ会社の翔泳社より今秋 「Silverlight™ 2.0 開発ガイド (仮)」 が刊行される予定。
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