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インタビュー

#7
ディー・ディー・エフ
上村 陽介 氏

株式会社ディー・ディー・エフ
Web グループ統括

新しい技術はワクワクする

「Web 屋」のままではいられない

ディー・ディー・エフは、主に広告デザインを手がける制作会社。印刷媒体からインタラクティブメディア制作まで幅広く活動している。Web グループを統括する上村陽介氏は「個人的な考えですが」と前置きしながらも「Web ページの制作を生業とするいわゆる Web 屋が、この先も Web 屋のままでいられる場面は 減っていくのではないか?」と予測する。 携帯端末の普及を中心に、コンテンツのニーズにパラダイムシフトが起きつつある今、これからの技術に目を向けようという意思の現れだ。

たとえば、携帯コンテンツや将来的には リビング向けの端末など、Web デザイナーとして様々なメディアのコンテンツ作りに 関わる可能性を見いだしているディー・ディー・エフにとって、Silverlight は「テクノロジの未来に触れるキッカケ」だという。

写真:上村 陽介 氏

バナーから「ザムって」みる

ディー・ディー・エフが、Silverlight に挑戦した最初の案件はバナー広告。Silverlight 版バナーのオーダーが来て慌てる前に慣れておこうという作戦だ。しかし、これまでコードを意識して作業 する経験が少なかった上村氏の前に立ちはだかったのが「XAML」である。


「少数精鋭の体制なので、日々の業務をこなしながら日進月歩の実装テクノロジまで深く学習しつづけるのは無理がある。バリバリスクリプトを書けるようなデベロッパーがうらやましい」と語るほどコードに対する苦手意識があった。しかし、Expression Blend のアニメーション制御方法「ストーリーボード」に触れているうち、バックグラウンドで書き出される XAML のしくみが自然と飲み込めたという。「ザムって (XAMLで作って) みたら意外と分かりやすいので驚いた」 (上村氏) わけだ。

さらに JavaScript さえ難しいと感じていた上村氏にとって、Visual Studio は、手放せないツールになっているとか。Flash デベロッパーの場合、 コーディングの作業に専念する場合は サード パーティ の 開発ツールに頼る ケースも少なくないが、Silverlight では、 Visual Studio という実績のあるツールが用意されており、その Visual Studio で行うコーディングは「さすがにこなれていて、使いやすい」 (上村氏) とのこと 。多機能すぎて使いこなせないのでは?という不安は思い込みで、上村氏は「大は小を兼ねる」と評価している。

今では「Visual Studio コスト シミュレーション」や「Windows Vista/Office system 導入ポータルサイト」といったインタラクティブなコンテンツを Silverlight で制作しているディー・ディー・エフが評価するもう 1 つの利点は、既存のクリエイティブ資産が活用できること。Expression Blend は他社製のグラフィックツールのネイティブファイルの読み込みをサポートしているのでワークフローに影響を与えない。ディー・ディー・エフの場合、スケーラブルなアクションを必要とするデザインエレメントは Adobe Photoshop でシェイプパスのみまとめたデータを Adobe Illustrator で編集を加えて 、AI 形式で保存後 Expression Design に読み込んで XAML 化している。

 

図:
Visual Studio コスト シミュレーション画面

Visual Studio コスト シミュレーション

Silverlight による Microsoft Visual Studio 導入コストのシミュレーターを開発。Silverlight によるシミュレーターは“初”の事例とのこと。

http://www.microsoft.com/japan/smallbiz/devsam/default.mspx

写真:上村 陽介 氏

コラボレーションが RIA 成長のカギ

デザイナーにとって Silverlight 開発の真の醍醐味は .NET 系開発者とのコラボレーションできることだとディー・ディー・エフは捉えている。Silverlight は、エンターテイメントだけでなく、エンタープライズ系開発者の Web 制作市場でも注目されている。つまり、 デザイナーも Silverlight を仲介として Web 制作の世界から、エンタープライズ系のパートナーと協業する機会が持てる 可能性があるということだ。 ここから生まれる「RIA 市場」には、「Web 屋」が目指すべき次のステップがあるに違いない。さらに、C# 系開発者とインタラクティブ デザイナーが情報共有する場が広がることで、RIA の活用シーンも増え、機能性だけでなく、表現力の充実にも繋がると予測できる。

写真:上村 陽介 氏

 

「Microsoft DreamSpark (マイクロソフトの学生支援プログラム) の存在を最近知ったが、これから同志が増えていくと思うとワクワクする。基本的にモノを作る人間なので新しい技術に触れると理屈抜きでワクワクしてしまう。Silverlight の世界にどんどん踏み込んで行きたい。ビギナー向けのスキルアップのお手伝いなど、底上げの努力も惜しまない。」と、上村氏は未来に向けた希望を述べる。その意欲が RIA の世界を変えて行くのだ。

 

(インタビュー : 矢野りん)
株式会社ディー・ディー・エフ
インタラクティブコンテンツの企画・制作。広告賞の受賞実績もあり。
http://www.ddf.ne.jp/
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