Windows(R) Distributed interNet Applications Architecture(Windows DNA)は、企業がシステムを構築する時に必要となる基盤部分を提供する分散システム ベースのフレームワークです。Windows DNAをベースとした技術は、アプリケーションの設計、開発、実行、管理といったシステム ライフ サイクルのあらゆる局面で、一貫性を保って利用できるので、アプリケーションの迅速な開発、展開、TCOの削減等の課題を解決し、企業情報システムをさらに発展させます。
3階層モデルのフレームワーク
Windows DNAは、Web ベースの3階層モデルとクライアント/サーバー モデルの両方をサポートし、また、両モデルを構築しやすいように考えられています。具体的には、サーバー側にビジネス ロジックやデータベースが置かれ、クライアント側はユーザー インタフェース部分だけを受け持つという構造になっています。その結果、Windows DNA アーキテクチャーに従って構築されたアプリケーションであれば、クライアント/サーバーモデルから簡単にWeb ベースの3階層モデルに変更できます。
Windows DNAに基づいた、アプリケーションの開発、実行、管理は、ユーザーに分散されたシステムであることを全く意識させません。これにより、アプリケーションに変更を加えることなく1台のサーバーでの処理から複数台のサーバーにわたる分散処理までが可能となるので、ユーザー数に応じて柔軟にシステムのスケーラビリティを上げていくことができます。しかも、Windows DNAは、単にWindows環境でのみ有効のフレームワークではなく、メインフレーム上のCICSといった既存資産をも統合できるので、企業情報システムに無理なくWindowsベースの新しいサービスを迅速に追加していくことが可能です。
【挿入図:「Webと3階層モデルが統合したWindows DNA」】
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【挿入図:「Windows DNAの構成」】
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コンポーネント ベースの開発による生産性の向上
Windows DNAでは、各レイヤにおいて作成されたプログラムのコンポーネント化が進められています。その中核となるのが、COM(Component Object Model)/DCOM (Distributed COM)と、COM/DCOMコンポーネントを管理するMicrosoft Transaction Serverです。
ユーザー インターフェースを担当するWeb ブラウザでは、ダイナミック HTMLを利用しています。さらに、ダイナミック HTMLのスクリプトを1つのモジュールとして再利用できる「スクリプトレット」というコンセプトを採用しています。スクリプトレットを利用すれば、Web からのデータベース アクセスなどのプログラムは汎用モジュールとして再利用できます。スクリプトレットを再販するソフトウェア ベンダーも出てくるでしょう。
ビジネス ロジック部分ではCOM/DCOMを利用することで、プログラムの単位が小さくなり、再利用しやすくなります。今後は、再利用できるコンポーネントの開発や、不足しているコンポーネントを購入することによって、短期間でシステムを構築することができるようになります。このアプリケーションのコンポーネント化は、今後のITの向かうべき方向であり、Windows DNAは、すでに基幹業務も構築できる堅牢な分散コンポーネントの基盤を実現しています。
ダイナミックHTMLの実現するハイパー インテリジェント ページ - ユーザー インタフェース & ナビゲーション
Windows DNAのクライアント側のコンポーネントとなっているのが、ユーザー インタフェース & ナビゲーション部分です。
3階層モデルではWeb ブラウザが重要になります。Web ブラウザの最新版、Microsoft Internet Explorer 4.0(IE 4.0)がWindows DNAで大きな役割を果たします。IE 4.0の特徴は、Web ブラウザとデスクトップ画面の融合です。ユーザーはWindows OSを利用しているのと同じ感覚でインターネットやイントラネットなどの環境にアクセスすることができます。
もう一つは、ダイナミック HTMLをサポートしていることでしょう。ダイナミック HTMLは、データをサーバーからクライアントにあらかじめ読み込んでおいて、ユーザーの操作とロジックに応じて異なる結果を表示することができます。いったんデータをクライアントに読み込んだ後は、サーバーにそのつどアクセスせず、クライアント側だけで処理が行われるので、サーバーやネットワークに負荷を与えず、パフォーマンスも良くなります。しかも、他のソフトウェアをダウンロードせずに、ダイナミックHTMLファイルだけで可能です。ダイナミック HTMLは、HTMLの標準規格を決めているW3Cという標準化機関がスタンダードとして提唱しようとしているものです。
【挿入図:「Dynamic HTMLとレガシーアプリケーションが融合することで開発効率がアップする」】
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【挿入図:「サーバとクライントで同じアーキテクチャを持つWindows DNA」】
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開発者はビジネス ロジックの作成だけに専念 - ビジネス プロセス
Windows DNAの中核部分となるのが、このビジネス プロセスです。
3階層モデルでは、ユーザー インターフェイス部分、データベース部分が、きちんとしたレイヤに分かれており、ビジネス ロジック部分がアプリケーションの中核部分となっています。今後開発者は、ユーザー インターフェイスやデータベース部分の開発ではなく、高度な専門知識を埋め込んだビジネス ロジックを開発していくことになります。
マイクロソフトでは、開発者がビジネス ロジックを作りやすいように、システム サービスとして、トランザクション処理を提供するMicrosoft Transaction Server (MTS)、非同期の通信をサポートするMicrosoft Message Queues (MSMQ)などを提供しています。これにより、開発者はコアのロジックだけを開発すればいいようになります。
Transaction ServerやMessage Queue Serverは、Web サーバーのInternet Information Server (IIS) 4.0と統合されているため、開発者は3階層モデルでこれらの高い信頼性を持つコンポーネントを利用してビジネス アプリケーションを構築できます。
Transaction ServerやMessage Queue Serverを利用したビジネス ロジックは、COM/DCOMをベースにして作られいるので、非常にコンパクトで、APIも整理されたコンポーネントになっています。その結果、再利用可能なビジネス コンポーネントが開発できるようになっています。これがWindows DNAに準拠すれば、大規模な企業アプリケーションの開発効率がアップするということの理由です。
【挿入図:「ASPが3ティアを構築する上で重要な役割を果たす」】
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【挿入図:「Windows DNAで3ティアを作り上げる中核はIISとMTS、MSMQ」】
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【挿入図:「すべてのコンポーネントはMTSがコントロールする。データサービスもMTSが行う」】
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データ アクセスの統一化 - インテグレーテッド ストレージ
Windows DNAの最下層に置かれるのが、インテグレーテッド ストレージです。マイクロソフトでは、3階層アプリケーションがアクセスするデータというものを統一的に考えて、ユニバーサル データ アクセス(UDA)というコンセプトを打ち出しています。
企業ではさまざまなデータが利用されています。企業のバックエンド システムに利用されるSQL Serverなどのデータベース管理システムから、クライアント PCで利用されているデータベースのAccess、表計算のExcelなど、データの種類は千差万別といえるでしょう。
Windows DNAでは、これらのユーザーがすでに作成したデータを活かすためのデータ アクセスが実現されています。3階層モデルを採用するときに、すべてのデータをSQLデータベースなどに変換しなくても、現在ある形のままでデータが利用できます。つまり、インテグレーテッド ストレージではデータ形式を広義に捕らえて、データを入れることができる形式のすべてをサポートするようになっています。SQL Serverなどだけでなく、Accessで利用しているJetデータベース エンジン、Exchange Serverのデータ、Excelのデータ、単なるテキスト ファイルまでを3階層モデルのデータ ストレージとして扱うことができます。
インテグレーテッド ストレージでの中核テクノロジーは、さまざまなデータ形式が扱えるようにしたユニバーサル データ アクセスです
ユニバーサル データ アクセスそのものはデータ アクセスのためのフレームワークであり、実際のAPIは、ActiveX Data Objects(ADO)が使用されます。ADOの下層レイヤには、各種のデータベースやデータ フォーマットにアクセスするために、OLE DBプロバイダが用意されています。このOLE DBプロバイダが各種データに対するインターフェイスを提供します。したがって、開発者はADOというインターフェイスを利用して、さまざまな形式のデータにアクセスできるようになります。
OLD DBプロバイダには、SDKが提供されるため、ユーザー独自のデータ フォーマットをサポートすることができます。マイクロソフトだけでなく、さまざまなソフトウェア ベンダからOLE DBプロバイダがリリースされる予定です。
【挿入図:「Universal Data Access(UDS)のアーキテクチャー
」】
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【挿入図:「DAOやRDOは、直接アプリケーションがアクセスするが、ADOを利用すれば1つのインターフェイスに集約される」】
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Windows DNA構築のための基本ツール - Visual Studio
Windows DNAを構築するためには、さまざまなベンダーの開発ツールが利用できますが、特にMicrosoft Visual Studioは、すべてのレイヤに対応したプログラミング ツールを提供しています。
ユーザー インタフェース & ナビゲーションには、IIS 4.0のASPを利用するため、Visual InterDEVが利用されます。Visual InterDEVは、ダイナミック HTMLページの作成、ASPのデバッキング環境を提供しています。
COM/DCOMなどの開発には、高パフォーマンスを追求するためVisual C++が利用されます。Visual C++では、COM/DCOMのコンポーネント作成を簡単にするアクティブX テンプレート ライブラリ(ATL)が用意されています。
さらに、Visual Studioではトランザクション環境のデバッキングができるようになり、ビジネスロジックの動きを確認しながら、分散アプリケーションを構築することができます。
Windows DNAベースのアプリケーション構築に最適なツールが、Visual Studioということができます。