株式会社アシーネ

掲載日: 2005 年 2 月 21 日
全国 180 店舗をインターネット VPN で結ぶ
.NET ベース POS システムで省力化と在庫商品の適正化を実現。


Logo Image
*
*
ダウンロード
*
*
*
Download File 9662-NK1.pdf
*
PDFファイル 584 KB
Adobe Reader を利用してPDFファイルを閲覧・印刷することができます。ダウンロードはこちらleave-msからできます。

ソリューション概要

プロファイル
*
*
*
株式会社ダイエーの 100% 出資により 1979 年に設立、以来書籍、CD、ビデオ、DVD などの販売をダイエーショッピングセンター内を中心に北海道から九州まで全国 243 店 (2004 年 7 月現在) で展開しています。

シナリオ
*
*
*
インターネット VPN と .NET 技術を利用した POS システムへのリニューアル
SQL Server 2003 と MSMQ を用いた非同期擬似リアルタイム処理の実現
Exchange Server 2003 を用いた本社、店舗間コミュニケーションの高度化

ソフトウェアとサービス
*
*
*
Microsoft® Windows Server 2003 Standard Edition(DC、MSMQ)
Microsoft Windows Server 2003 Enterprise Edition + SQL Server 2000 Enterprise Edition(店舗トランザクションデータ蓄積、マスターレプリケーション用)
Microsoft Windows Server 2003 Standard Edition + Exchange Server 2003 + ISA(メールサーバー、ネットワーク管理)
Microsoft Windows Server 2003 Standard Edition + SQL Server 2000 Standard Edition(本社分析用)
Windows XP + SQL Server 2000 Personal Edition(クライアント)

パートナー
*
*
*
株式会社テクノロジー・サービス

メリット
*
*
*
マスターレプリケーションのインターネット VPN 経由での各店舗配信、更新により夜間バッチ処理を極小化し、業務効率とデータの整合性を向上。同時に本社での販売情報収集、分析をほぼリアルタイム化し、適時の発注や在庫の振り替え処理などが行えるようになって経営の合理化が実現。本社、各店舗間の情報交換もイントラメールを利用することにより高度化した。

ユーザーコメント
*
*
*
「今までは商品の在庫振り替えや入荷などについていちいち伝票を作成して各店で入力していたのですが、このシステムによりその必要がなくなり、大きな省力化になりました。また、今まで一方通行だった情報伝達が、Exchange サーバーを利用したイントラメールにより、本社 〜 店舗間、店舗 〜 店舗間で自由に連絡できるようになったことも業務効率を上げる要素になっています。」

株式会社アシーネ
システム担当
山本一夫主任 談

「売上の情報と在庫の情報は、できる限りリアルタイムに把握し、適切な対応をとることが肝心です。新 POS システムはその要望に十分応えてくれました。また、.NET という最新技術を用いることにより、今後の機能拡張や長期の運用にも自信が持てました。」

株式会社アシーネ
システム担当
堀田房治主査 談


「.NET」ベースの技術で POS システムを刷新。

広域に多店舗展開する小売会社の共通した悩みは、地理的に離れた多くの店舗間および本社間のコミュニケーションの難しさとコスト、そして売上げや在庫状況をはじめとする時々刻々と変化する情報を即時に捉え、それを戦略的に生かしていくことの困難といえるでしょう。小売大手ダイエーの関連会社として全国 240 以上の店舗を展開、書籍や CD を販売している株式会社アシーネにとっても、それは例外ではありません。同社はかねてから POS システムによる各店舗の情報収集と活用に取り組んできましたが、ビジネス環境の変化の激しい昨今、システムに現場や経営の要求にこたえられない部分が目立ち始めてきました。よりスピーディに情報を把握し、適切な対応を行うために、また多くの店舗と緊密な連絡、連携を保ち経営を合理化するために、同社は「.NET」ベースの新 POS システムへの切り替えを決断しました。またネットワークにはインターネット VPN を採用し、低コストでセキュアな通信環境を実現しています。この新 POS システムは、同社に大きな経営合理化と、業務効率のさらなる向上への道を拓きました。

<導入の背景と課題>
全国に展開する店舗と総計 130 万件の商品を管理するために


* PHOTO
*
株式会社アシーネ
主任 システム担当
山本 一夫氏
*
株式会社アシーネは、株式会社ダイエーの 100% 出資により 1979 年に設立、以来書籍、CD、ビデオ、DVD などの販売をダイエー ショッピングセンター内を中心に北海道から九州まで全国 243 店 (2004 年 7 月現在) で展開しています。同社の事業の特徴は、広域に展開する多店舗経営と、書籍や CD などという少量で多品目を品揃えしなければならない特殊性のある商品の取扱いです。一般にこのような事業形態で経営効率を上げるためには、売上や在庫情報をはじめとする情報の集中、一元管理と経営意思を速やかに店舗業務に反映するためのしくみが必要とされます。同社はかねてからそのしくみ作りのために IT を活用してきました。
同社は、1995 年にホスト コンピュータとしてオフコンを使い、各店舗等で端末として Windows® 3.1 パソコンを利用する形態の POS システムを導入し、電話回線によるネットワークでシステム運用を続けてきました。この POS システムは店舗業務を効率化するとともに、本社でのデータ集計、分析を通した適正な在庫管理および売上管理等に大いに力を発揮してきました。しかし、時代の流れとともにビジネス環境と IT 技術は大きく様変わりしてきています。同社は、従来の POS システムに次のような点で行き詰まりを感じていました。

老朽化が進んだ旧システムとスピードが求められるビジネス環境

PHOTO
*
株式会社アシーネ
主査 システム担当 
堀田 房治氏
*
*
・テクノロジーの旧式化:Windows 3.1 ベースのマシンの老朽化が進み、一部のデバイス ドライバのサポートが終了するなど、近い将来に運用が困難になることが明らかになってきていました。
・よりスピーディ、柔軟な発注、在庫管理の必要:業界全般に売上低迷傾向の見られる書籍、CD 販売では返品や在庫の偏りなどによる無駄なコストの発生は可能な限り防がなければなりません。また売れ筋本の追加発注や、新譜 CD の仕入れ数、発注数などは実績に基づいて適時に行わなければなりません。そのためには従来システムが採用していた夜間などのバッチ処理による情報のやり取りでは即時性に欠け、改善が必要でした。
・店舗、本社間のコミュニケーション:本社から各店舗への情報伝達は従来システムにおいて 1 日 1 回は行われていましたが、双方向での即時のコミュニケーションによるよりスピーディで的確な情報交換が要望されるようになりました。
・人件費の増大:同社のスタッフは総勢 1,100 名規模にのぼります。人件費の増大抑制のために業務効率が問われるようになり、効率改善のための施策が求められました。
・本社での営業情報の分析の効率化:従来のシステムでは本社のオフコンに情報を集中し、システム担当が営業上必要になる情報をその都度抽出し、レポート出力を行って情報分析を行っていました。これにかかるコストと時間が問題視され、専門要員を要さずに即時に情報を把握し営業上の意思決定が行えるしくみが必要とされていました。
「売上の情報と在庫の情報は、できる限りリアルタイムに把握し、適切な対応をとることが肝心です」と語るのはシステム担当の堀田房治主査です。「たとえば新譜 CD が 1 週間でどれだけ、1 日でどれだけ売れたのかを把握するだけでは十分ではありません。新譜 CD はその発売当日に 50% 以上が売れてしまいます。在庫切れを起こさないためには午前中にどれだけ売れたかを把握し、すぐに手配して商品を確保する必要があります。また書籍に関しては返品率をできるだけ下げるためにも在庫商品の店舗間振り替えや本社 〜 店舗間振り替えを随時行って在庫の平準化を図る必要があります。これを適正に行うためにはリアルタイムな在庫情報の活用が必要になります」。
同社が取り扱う商品は現在では約 130 万点に及びます。しかも毎日 300 品目程度の商品が入荷してくるといいます。これを全国の店舗で在庫振り替えなどを行いながら、返品をできるだけ抑制して効率的に販売し、かつタイムリーな発注を行って販売機会のロスを防ぐという、きわめて難しいビジネス上の要求があったのです。

<導入の経過と成果>
新テクノロジーの採用で低コスト運用と経営効率化、業務省力化が実現


PHOTO
*
株式会社テクノロジー・サービス
システム部
課長
市川 博司氏
*
*
このような課題解決のために、同社が決断したのは新テクノロジーを利用した POS システムへのリニューアルでした。旧システムは都合 9 年間継続して利用してきました。今度の新システムも相応の長期にわたって活用できるものでなければなりません。そのためには、可能なだけ最新のテクノロジーを導入するのが得策です。同社がシステムのリニューアルにあたってパートナーに選んだのは、95 年のシステム導入時から継続して取り引きがあり、信頼関係を強めてきた株式会社テクノロジー・サービスでした。
新 POS システム開発にあたったテクノロジー・サービスのシステム部市川博司課長は言います。「旧式化したシステムのリニューアルですから、最新技術を用いて早期に陳腐化しないシステムにしなければなりません。そのための選択肢はいくつかありましたが、開発効率と構築後の運用、そして将来性のどの面からも、「.NET」の採用が最適と思われました。実際、開発効率は他の手法を利用した場合に比べて約 3 割の向上が果たせたと思います。『デバッグ モード』を利用して、トラブルが起きた際にメールでその箇所を知ることができ、システムの完成度を容易に高めることができました」。
新システムの特長は、従来のオフコンによる処理を一部残しながらも、大部分の基幹システムを Windows ベースのシステムに置き換えたことです (図参照)。サーバーには Windows Server™ 2003 が、DB には SQL Server 2000 が採用されました。クライアントは Windows XP と SQL Server 2000 Personal Edition という構成です。メール サーバーには Exchange Server 2003 が用いられました。現在のところ、同社の 180 の店舗がこのネットワークに接続されています。

図
*
システム構成図

店舗と本社間の情報のやり取りは、従来のバッチ転送ではなく、MSMQ を利用した非同期メッセージ転送の仕組みを採用しました。これにより、擬似リアルタイムの情報のやり取りが可能になり、店舗の端末との接続が一時的にダウンしてもデータを失うことなく、完全性を保つことができます。
通信回線には、全国各地に点在する店舗を低コストで結ぶ必要性から、インターネット VPN が採用されました。アクセス回線は ADSL を標準的に採用し、ADSL が利用できない店舗と本社では光回線を利用しています。
マスター情報は、店舗側で常時最新の状態のデータをもつ必要があります。これには SQL サーバーでトランザクション データを蓄積するとともに、マスターのレプリケーションを行い、店舗側に転送するしくみで対応しています。また、情報分析用の SQL Serverを別に用意し、あらかじめ作成された営業分析用クエリー (定型的でよく使われる情報検索条件の一揃い。現在 10 種類) により、専門知識がなくとも容易に分析情報を Excel で自動抽出できるようにしています。
「今までは商品の在庫振り替えや入荷などについていちいち伝票を作成して各店で入力していたのですが、このシステムによりその必要がなくなり、大きな省力化になりました。また膨大な数にのぼる商品マスター情報は、従来はバッチ転送して店側で更新するようになっていたのが今ではレプリケーション データを自動的に店側に送って更新できるようになり、店ごとのばらつきがなくなりました。また、今まで一方通行だった情報伝達が、Exchange Server を利用したイントラメールにより、本社 〜 店舗間、店舗 〜 店舗間で自由に連絡できるようになったことも業務効率を上げる要素になっています」(アシーネ システム担当 山本一夫主任) 。
さらに、同社はリモート デスクトップを用いて店側端末を遠隔操作したり、店側でどのような操作をしていたかのログをとることにより、トラブルに対して迅速に適切な対処がとれるようにしました。これにより、従来は毎日 4 〜 5 件以上発生していたトラブルが、現在では 1 〜 2 件へと半減し、システム担当のヘルプ デスク業務が大きく省力化できたといいます。
「従来は夜間バッチによる更新が店側で 2 時間ほどかかっていました。現在はマスター更新は昼間に行われ、閉店処理後は売上処理のみとなり、約 10 分程度で済んでしまいます。新 POS システムにより従来業務の負担が減ったことも成果ですが、本社での情報活用がレベルアップし、営業の高度化につなげられることが大きな成果だと思います。今後は、地区の店舗を巡って営業を取り仕切っている“地区長”が Outlook Web Access を利用して本社の情報をどこからでも利用できるようにしたり、出版社などへの情報提供を行ったりと、さまざまな利用法を考えています」(堀田主査) 。
さまざまな最新技術を容易にアドオン可能になるのが .NET ベースのシステムの大きな利点です。同社は新テクノロジーでシステムをリニューアルすることにより、従来からの課題を解決するのみならず、将来のビジネス変化にも対応できる情報基盤を手にできたといえるでしょう。



本ケーススタディに記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoftは、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
ページのトップへ