CHOYA株式会社

掲載日: 2008 年 11 月 11 日
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ソリューション概要

プロファイル
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CHOYA株式会社は、鹿鳴館時代にもなる 1886 年の創業以来、シャツの専業メーカーとして日本人の体型や生活に密着した独自の商品開発を行い、百貨店を中心に販売してきました。現在は日清紡グループの一員として、素材の供給や人的ソリューションの支援、グループのネットワーク力によって営業力を強化しつつ、日本のシャツ文化を育ててきた本物へのこだわりと、新たなスタイルの提案を行っています。また、販売方法を多様化するために、直販店舗およびインターネット ショップも開設。製造卸から製造小売への意識の転換を目指しています。

シナリオ
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Windows Mobile 6 を搭載したウィルコムの「THE SMART PHONE Advanced/W-ZERO3[es]」によって、スペースなどに制限のある店舗内でも販売員が携帯できるシステムを構築。日次での売上げや在庫データを自動収集し、インターネット経由で本社の基幹システムに送ることで、タイムリーな店舗情報の収集を可能とする。
データの自動収集機能によって業務の簡素化を行い、販売により注力できる環境を作る。また、データの蓄積によって、新企画・新商品の立案にも役立て、将来的に需要予測などにも役立てていく。
Windows Mobile 6 上の掲示板システムを利用して、販売員にタイムリーな情報 (広告出稿状況や新製品・新規格の情報) を提供することで、本社と店舗間でのコミュニケーションを強化する。
タイムリーな情報提供によって、店舗判断や行動力を向上させ、より効率的な販売を目指す。

ソフトウェアとサービス
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Windows Mobile 6
Microsoft SQL Server 2005

メリット

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PC ではなく、Windows Mobile 6 を利用した PHS を店頭側の端末として利用することによって、販売の邪魔にならないコンパクトな通信環境にすることができ、ハードウェアなどの初期導入コストを抑えることができます。また、従来行っていた入力作業が軽減されることによって、売上げや在庫データなどのリアルタイムな情報収集を行え、販売員が本来の業務に注力することができます。さらに、データの収集によって販売戦略や経営判断を行い、それらの情報を適時全国の販売員に伝えることによって、販売力を大幅に強化できることも期待されています。

ユーザーコメント
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「これまでの製造卸だけでなく、小売業へと進出してきた我々にとっては、リアルタイムに店頭の売上げや在庫データを把握することは非常に重要です。現在は主要 50 店舗でシステムを運用していますが、全国 220 店舗 400 人以上の販売員に、端末を提供して全国展開することはもちろん、国内だけでなく海外拠点と連携できるようなシステムを構築して経営判断などに役立てていこうと考えています」

CHOYA株式会社
取締役
専務執行役員
管理部長
営業本部営業第三部長
日岐 晋三 氏
PC 設置に制限のある店舗でのスムーズな情報収集と情報提供を可能にするため、Windows Mobile 6 搭載端末をベースにした店舗システムを構築。
販売員の作業効率と営業力を向上させ、製造小売業への転換を加速させる

* *CHOYA株式会社
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CHOYA株式会社
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シャツの専業メーカーとして 122 年の歴史を持つ CHOYA株式会社 (以下、CHOYA) は、製造卸業から製造小売業へと転身していく中で優れた店頭システムを模索し、Windows Mobile 6 を搭載したウィルコム「THE SMART PHONE Advanced/W-ZERO3[es]」を使ったシステムを構築しています。このシステムをベースに、本社と販売員との情報共有を円滑にし、リアルタイムで店舗データを収集して活用することによって、効率的な販売と迅速な経営判断を行えるようにすることを目指しています。


<導入背景と狙い>
販売方法を多様化させ、
営業力を高めるためのシステムが不可欠


日岐 晋三 氏
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CHOYA株式会社
取締役
専務執行役員
管理部長
営業本部営業第三部長
日岐 晋三 氏

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百貨店におけるシェアが高く、国内外に自社工場を持つシャツ専業メーカーの CHOYA は、生産力、技術力、長い歴史に裏付けされた企画力で多くの消費者から支持を得ており、ブランド力の高いメーカーとして定評があります。しかし、"百貨店に強い" という強みを持つ一方で、価格破壊やショッピング モールの台頭から、百貨店自体の売上げが伸び悩んでいるという現状もあり、同社では数年前から百貨店以外の販売方法を持つことが経営課題となっていました。このような同社の経営課題について、CHOYA株式会社 取締役 専務執行役員 管理部長 営業本部営業第三部長の日岐晋三氏は次のように話します。

「会社の業績を上げるには、販売方法を多様化していく必要があると考えていました。また、百貨店様に販売をお任せしているだけでは、SPA (Specialty store retailer of Private label Apparel:製造小売業) の発想を社内に根付かせることができません。やはり、消費者の方々がお使いになる商品を作っている会社としては、製造卸から製造小売への考え方の転換を行わなければならないという課題がありました」。

このような状況の中、同社は直販店 (2008 年 9 月現在 10 店舗) や楽天のインターネット ショップleave-ms などを開き、従来の百貨店での販売に加えて、直販手段を増やす戦略を取ってきました。2008 年 9 月には 10 店舗目となる直販店を、新百合ヶ丘 (神奈川県川崎市) のショッピング モール OPA に開店。今後もその数を増やしていく予定です。

販売方法の問題だけでなく、販売の効率化という面も同社の大きな課題の 1 つでした。各店舗での売上げや在庫などのデータは、販売員が JAN タグを回収し手作業で入力していたため、情報が届くまでの時間差を減らす必要があったと日岐氏は話します。

「これまでは、店頭の在庫を把握し切れずに売り逃しが発生し、企画部門へのフィードバックも不十分な状態でした。製造・販売・在庫のきめ細かな管理を行うため、在庫や売上げ、売れ筋などの店頭データをリアルタイムに把握できるシステムが必要だと考えていました」。

また、全国の百貨店を含めた 220 店舗の 400 名以上の販売員に対して、本社から効率的な情報配信を行ってコミュニケーションを行う必要もあったと日岐氏は言います。

「販売を効率的に行うには、雑誌などへの広告展開状況を販売員に伝え、それに基づいた販売を行う必要があります。しかし、広告が掲載された雑誌すべてを 220 店舗に配布することはできません。新製品や新企画に関しては、展示会などで主だった販売員に説明するのみで、全社員にリアルタイムで通知するのは不可能でした。そのため、何らかのコミュニケーション ツールを必要としていたのです」。

さらに、前述のような SPA の発想を社内に根付かせるためにも、店頭システムは必要不可欠だと考えていました。ノウハウを蓄積し、本社と販売員が連携しながらより効果的に販売することで、小売部門の成長を促進したいということでした。


<導入の経緯>
Windows Mobile 6 の登場で
携帯端末を利用したシステムを構築


* 平松 孝紀 氏
*
日本ユニシス株式会社
流通事業部
営業三部
アパレルプロジェクト
第二グループ
担当マネージャー
平松 孝紀 氏

* 川上 秀人 氏
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CHOYA株式会社
経営企画室
室長
情報システムグループ部長職
川上 秀人 氏

今回の導入した店舗システムの構想を練り始めたのは 2007 年 10月からですが、「以前から店頭システムを作りたいと考えていました」と、CHOYA株式会社 経営企画室 室長 情報システムグループ部長職の川上秀人氏は話します。

「しかしながら、店舗には PC の設置スペースはなく、設置したとしても配線に大変手間がかかります。コスト面からも、構想を実現することには躊躇していました」とのこと。

同様に、開発を担当した日本ユニシス株式会社 流通事業部 営業三部 アパレルプロジェクト 第二グループ 担当マネージャーの平松孝紀氏も、当時の状況を次のように話します。「百貨店の店舗に PC や周辺機器を置いて操作することが難しい環境であるため、軽量で情報発信できるツールというのが絶対条件でした。実は 5 年以上前から、川上様とは携帯電話を使ったシステムを作れないかと話していたのですが、当時の技術では実現が難しかったのです」。

平松氏は、今回の店頭システムを構築するにあたっては、Windows Mobile 6 以外の選択肢は考えられなかったと説明します。「Windows Mobile 6 を搭載したスマートフォンを採用したのは、開発者の確保が容易で、当社の開発環境も充実していることが最大の理由です。他の携帯キャリアで開発する場合は独特の開発となるので、手間やコストがかかります。同時に、ウィルコムの PHS 間の通話無料というサービスは CHOYA 様にとっても大きなメリットです」。

CHOYA では、従来から営業社員にウィルコムの PHS を持たせており、販売員と営業社員との通話コストを抑えられることも今回のシステムの魅力となったようです。もちろん、PC を使ったシステムよりも安価に構築でき、軽量コンパクトでデータ入力や情報発信ができるシステムという点も、同社の要求を満たすものだったと川上氏は説明します。

オープンな開発環境を使えたことが
大きなメリット


* 鎌田 晃弘 氏
*
CHOYA株式会社
経営企画室
情報システムグループ
課長補
鎌田 晃弘 氏

開発期間は 2008 年初頭から 8 月まででしたが、「開発自体は非常に順調だった」と平松氏は話します。「当社はマイクロソフト製品を使った開発を数多く行っているため、信頼できる体制で開発を行えたと思います」と言うように、Microsoft Visual Studio などの開発環境が整っており、高い技術力を持った技術者を集めることができたのも、スムーズな開発を可能にした大きな要因でしょう。

川上氏も日本ユニシス株式会社 (以下、日本ユニシス) の開発体制には非常に満足していると話します。「比較的短い開発期間で構築できたのではないかと感じています。日本ユニシス様から進捗状況も逐一報告があり、仕様を詰めていく途中、実際にシステムに触りながら使い勝手を確かめていくことができたのはよかったと思います。コスト面は欲を言えばキリがないのですが、ハードウェア導入などの初期コストを抑えることができたことは満足しています」。

CHOYA株式会社 経営企画室 情報システムグループ 課長補の鎌田晃弘氏は「運用の第一段階として主要 50 店舗が選ばれました。ハードウェアやマニュアルなどを各店舗へ一斉発送するのはやはり手間がかかりましたが、システム開発そのものは、特に苦労はなく、スムーズだったと思います」と言います。


<システムの導入効果>
Bluetooth による無線通信で
スムーズな利用が可能に


CHOYA では、将来的には全店舗へのシステム導入を予定しており、今回のシステムによってさまざまな効果が期待できると考えています。システムによって得られる期待を、日岐氏は次のように話します。

「在庫状況をリアルタイムに把握できるため、店頭の在庫を毎月販売員に数えてもらっていた手間が省かれ、本来の販売の業務に注力できます。売り上げや在庫データなどの日報や週報を手作業で書く必要がなくなったことも販売力の向上へとつながり、データは、紙ベースからシステム ベースで保存ができます。また、在庫報告も、色やサイズなどの細かい部分まで行うことができるので、売り逃しを避けることができ、在庫が多い店舗から他店舗へ商品を移動させれば、返品を減らせるのではと期待しています。将来的には、これらのデータを蓄積して企画部門へフィードバックし、新商品の開発などにも役立てていきたいと考えています」。

また、PHS を使ったコンパクトで軽量なシステムであるだけでなく、ハンディ ターミナルと PHS、プリンターを Bluetooth による無線でつなげることが非常に便利だと川上氏は話します。「今回のシステムでは、ハンディ ターミナルで棚卸や在庫チェックを行い、そのデータを Bluetooth で Windows Mobile 6 搭載端末に送って、データをまとめた後にサーバーに送るようにしています。また、入荷予定データ、棚卸データ、返品データなどをレシートに打ち出す際にも Bluetooth でプリンターに送ることができます。実際の店舗において、作業のたびに機器同士を接続しなくてもよいことは、スペースと効率の両面で有用だと思います」。

システム構成図
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システム構成図[拡大図]


<今後の展望>
データを蓄積したうえで
さまざまな経営判断に役立てたい


* CHOYA では、今後システム活用店舗を拡大していく予定
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CHOYA では、今後システム活用店舗を拡大していく予定
今回、CHOYA と日本ユニシスは、Windows Mobile 6 を利用して優れたシステムを構築することに成功しました。CHOYA としては、今回のシステムをベースに改修や機能追加を行って、よりよいシステムを作り上げたいとのことでした。今後のシステム開発について、川上氏は次のように話します。「販売員が操作に成熟してきた時点でアンケートやヒアリングを行い、システムをバージョンアップしなければと考えています。現時点では既成シャツの売り場にしか導入していないのですが、オーダーメイド シャツの売り場にも展開させるために、どのような機能を追加するかも考える必要があります。将来的には、データを蓄積して新商品企画を立てることはもちろん、需要予測を立てられるようなシステムにできればと考えています」。

一方、日本ユニシスの平松氏は、今後の開発について開発者の立場から次のように話します。「アパレルプロジェクトの一員として、いかに鮮度の高い情報を活用できるか、現場で何が起きているかをどのように収集するかが店頭システムの最も重要なことだと考えて、今回の開発を行いました。スペースに制限のある店頭でどのように情報を収集するかという課題に対して、Windows Mobile 6 を活用したシステムを構築できたことは非常に有効でした。Windows 関連製品が優れているのは、ビジュアル インターフェイスの部分だと考えていますので、今後は VMD (Visual Merchandising) のための情報提供ができるシステムを構築したいと思います」。

基幹システムのデータベースとして Microsoft SQL Server を利用し、最前線の店舗で Windows Mobile を利用している CHOYA では、今後も経営改革や業務改革のために IT 化を推進する計画です。今後の経営戦略やシステム戦略について、日岐氏は次のように話します。

「長年続けてきた百貨店中心の販売ビジネスを今後も続けていきますが、インターネットも含めた直営店での販売も行うことによって、将来的には販売比率を半々くらいになるまで小売を成長させていきたいと考えています。また、中国経済がこれだけ成長している中で、中国以外にも生産拠点を分散することも考え、沿岸部を中心とした中国の巨大なマーケットを相手に販売も行っていかなければならないと思います。システムに関しても、国内だけでなく、海外拠点も含めて連携できるものを構築する必要があります」。

売上げや在庫のリアルタイムのデータをシステムに取り込んで、経営判断に役立てるためにも、IT への投資は今後も必要と日岐氏。販売員などのエンド ユーザーは、マイクロソフト製品に慣れているため、基幹のMicrosoft SQL Server や Windows Mobile との連携がさらに高まれば、より使い勝手のよいシステムになるのではと期待を寄せています。

同社の店頭システムは、小売業界においてもマイクロソフトの技術を有効に利用できた好例となりました。コンパクトに利用できる Windows Mobile を使ってフロント エンドの店舗で質が高くリアルタイムな情報を収集し、バック エンドの基幹システムと連携することで、本部と店舗で情報を共有できることを示すものです。販売方法の多様化や海外進出など、同社のビジネスをサポートするためにも、マイクロソフトは今後も優れたソリューションを開発し、技術者のための情報を発信していきます。



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